周りを困らす仰天行動。相手の気持ちを想像できるように導こう
友だちにちょっかいを出し続ける我が子。相手が嫌がっていることを伝えよう
友だちと楽しく遊んでいたと思いきや、急に嫌がっている友だちに対して虫を片手に追いかけ始めたり、お人形の服を全部脱がせたりしてしまう子がいます。お母さんは慌てて子どもの行動をやめさせますが、子どもは何がいけなかったのか理解しないまま終わってしまうなんてことも。すると、同じことをまた繰り返してしまうのです。5歳頃になったら、ただ困った行動をやめさせるだけでなく、相手の気持ちを考えて行動をするように教えてあげましょう。
思いやりの心が育つ5歳。相手の気持ちを想像する力を身につけよう
5歳は共感脳を育てるのに最適な年頃です。共感脳とは、相手の立場になって物事を考えることができる脳のことです。
共感脳を育てるには、相手の気持ちを想像できるようになることが大切です。子どもが人を困らせる行動をとったらお母さんが、相手がどんな気持ちになったかを伝えましょう。困っていた相手から直接お話ししてもらうのも効果的です。自分の考えと相手の考えが異なることを理解することで共感脳が発達し、徐々に相手の反応を見ながら行動を修正する力が身についていきます。
なぜ、パンツを脱ぐの?その真意は“困らせたい”ではなく“楽しませたい”
5歳のHくん。友だちとのおいかけっこが楽しくて興奮してしまい、急にズボンとパンツを脱いでみんなを驚かせました。本人は笑って楽しそうですが、友だちや大人たちは当惑。お母さんは慌てて洋服を着せました。
Hくんに「なんで裸になったの?」と聞くと「面白いことがしたかったから!」と答えました。お母さんは「みんなを笑わせたかったんだね。でも、周りの人は嫌がっていたよ」と教えてあげました。Hくんは状況を理解して、みんなに「ごめんね」と謝っておいかけっこに戻りました。
場所や人に合わせて行動できるように、いろんな表現方法を一緒に考えよう
子どもは相手を楽しませたい、仲良くしたいなど、自分の気持ちを表現しようとした結果、親の予想を超える行動をとることがあります。まだ、場所や人に合わせて相応しい行動を選択することが上手にできないだけなのです。まずは子どもに、どうしてその行動をとったのか理由を聞いてみましょう。そして、相手も喜ぶ別の表現方法を子どもといっしょに考えましょう。
相手の気持ちを考えながら自己表現ができる力が身につけば、友達と友好的な人間関係が築けるようになっていくでしょう。