ホームレスになってしまった芸能人、岸田健作のゼロからのスタート 『礼儀とルールと人との交流』
そう思った僕は、街行く人たちに話しかけ、食べ物やお金を恵んでくれるようにお願いしたのだ。
一般の方からしてみたら、非常識なのはあきらかに僕。けれど常識・非常識言っていられないくらい切羽詰った状況だった。街行く人に話しかけるけれど、僕がホームレスだというだけで、話を聞いてくれない人が多かった。
はじめは、「すみません、食べ物かお金を恵んでいただけないでしょうか。」と話しかけた。しかし、なかなか立ち止まってくれない。そこで僕はこうお願いした。
「すみません、お財布を落としてしまったのでお金を少し頂けないでしょうか。」と。
しかし、やはりそれも怪訝な顔をされる。悲壮感を漂わせて「食べ物を分けてください。」といろいろな言い方に変えてみた。
勿論、中には快く恵んでくださる方もいた。しかし、殆どが無視。そんな中なかなか立ち止まってくれない人たちをみて、