木村カエラ 誕生日にリリース『Sun shower』心境の変化は?
Excite:無になっていくっていうのはどんな感覚ですか?
カエラ:すごく単純な言葉だけど、オケがなった瞬間に…一瞬にして、心が開放されて、癒されたんですよね。何か悩みを抱えていたとしても、自分が本当に大切だと思っているものや、自分が本当にしたいことがちゃんと見えてくる音楽だなって思ったんです。
それこそが、音楽の本来の力だなって感じたし、今までの私がやってこなかったことだなって思った。その感覚を忘れないように、みんなが演奏しているところでメモって、バーって作っていったって感じですね。
Excite:ここで、説明的でない歌詞を書いた方には申し訳ない質問ですが、トータルとしては、どんなメッセージを伝えたいと思っていました?
カエラ:何かに悩んでる人、疲れてる人、悲しんでる人…。どんな状況で聴いても、ふ~って力を抜くことができるものにしたかったんです。いろんな悩みを抱えている人に対して、その悩みを悩みのまま、一旦、真っ白にしてしまおうっていうことですね。
悩みが溢れてしまった時に、その悩みと向きあっていても、らちがあかない。
前を向かないといけないけど、無理に前を向きたくもない。答えを出さないと前にも進めないのも分かってる。その答えが出るまでにはすごく時間がかかるから、とりあえず、一回、休もうっていう。
お酒を飲んだって、何をしたって、忘れられないことは忘れられないし、もやもやだって晴れない。だから、この音楽を聴いている時間だけ、全てを忘れて、音楽に身を委ねられたらいいなって。
「心を休めよう」って声をかけられた時点で、「そうだよね」って、一瞬だけ肩の力が抜ける。そういう曲が欲しかったんですよね。