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愛すべき家族の一員である「いぬ・ねこ」たち。そんなモフモフと暮らすママたちの子育て話や「うちのこ」たちのベストショット、最新ペットアイテムや役立つ情報をお届けします。

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子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)

これまで2,000頭を超える動物を保護し、新しい家族とのマッチングをしてきた動物保護団体ランコントレ・ミグノン主宰の友森玲子さん。前編記事では、ご自身が幼少時にどう動物と過ごしてきたかを中心に伺いました。

後編は、家庭のなかで子どもと動物がうまく共存していくための心構えや注意すべき点について。“動物が先”“動物が後”か、動物を迎え入れる時期によって、親として考えておくべきことに違いがありそうです。

子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)
友森玲子(とももり・りょうこ)さん
1977年、東京生まれ。東京都動物愛護推進員、トリマー、動物看護士、ペット栄養管理士、サプリメント管理士、リンパケアマスター。動物病院に勤務後、2002年にペットサロンを開業。07年、動物愛護団体『ランコントレ・ミグノン』を立ち上げ動物の受け入れと譲渡を開始、600人に及ぶボランティアとのネットワークを築く。14年、ペットサロン、クリニック、保護施設が一体となった『ミグノンプラン』をオープン。年間何頭の動物を保護できたかを報告する異例の株主総会が話題に。動物の保護活動に楽しく真摯に取り組んでいる。
HP:http://rencontrer-mignon.org/
Facebook:rencontrermignon2
Instagram:@petmignon


■動物のいる家庭に赤ちゃんが加わる
“動物が先” の場合

ママが出産直後は、突然あらわれた赤ちゃんの存在で動物にストレスがかかるといわれているものの、その期間さえ上手に乗り越えれば、基本的にさほど心配はいらないようです。

「環境にすでに動物がいると、それが当たり前すぎて、子どもは動物に対して過剰な興味をもたないんです。心配する親御さんもけっこういらっしゃいますが、私がこれまでいろいろな動物を保護してきて感じるのは、精神が安定していればどんな動物も幼い個体に対して優しいということ。守るべき対象だと本能で理解しているようです。だから、子どもとの関係は意外にうまくいくケースが多いですね」

子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)

トリミングに来た卒業犬のすすむ君(旧すする)。知らない人が同じ空間にいてもこんなふうにリラックスしていられるのは理想的。


ただし、動物と赤ちゃんをいきなり引き合わせるのはNG。まずは赤ちゃんの鳴き声を隣の部屋で聞かせて、動物が興味をもって自分で見にくるまで放っておくのがいいようです。無理やり引き合わせたり、並べて一緒に写真を撮ろうとしたりするのは論外! 犬でも猫でも、一発で子どもが苦手になってしまう可能性大です。その動物なりに新しい家族を受け入れるタイミングがあるので、辛抱強く委ねましょう。

■子どものいる家庭に動物を迎える
“動物が後” の場合

一方、こちらは注意が必要。子どもが動物に干渉しすぎてストレスをかけてしまうことが多々あります。動物を迎え入れる際には、子どもが自制できるかの見極めが重要です。

たとえば、譲渡会に訪れて多数の犬猫を前にしたとき、触りたい気持ちを抑えられるかどうか。人間と同じで、犬や猫だって知らない人に突然触られるのは怖いもの。また動物は、一時預かりボランティア宅など普段はそれぞれ別の場所で暮らしているので、触ることで感染症をばらまいてしまう事態にもなりかねません。

子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)

これまで、数多くの保護動物と家族を引き合わせてきた友森さん。「なんでも簡単に答えが出ると思っている人が多いけど、子育ても動物の飼育も同じで、“待ってあげる”時間が必要です」


「そういう理由で、譲渡会ではやたらに動物に触らないようにとお願いしているんですが、それを聞いて納得して我慢できる子もいれば、自分の気持ちが勝って、親の目を盗んで触ってしまう子もいます。でも見ているかぎり、親子関係がうまくいっている人は、子どもに対する説明も往往にして上手ですね。すると子どもはちゃんと納得して、むやみやたらに触ったりはしないんです」

まずは動物を前にしての親子でのやりとりが、実際に動物を迎え入れられるかどうかの判断基準になりそうです。そして、動物の寿命が尽きるまで続く彼らとの生活についても事前にイメージしておかなければなりません。いざ動物を迎えたら、子ども天下ではなくなります。ときには動物優先になる場面だって出てくるはず。そんなとき、子どもがきちんと我慢できるかどうか。それによって不満を溜め込むのではなく、動物のためになって良かったなと思えるかどうか。これは言い換えれば、動物と暮らすと、自制心やストレス耐性を養うことにもなる、ということでしょう。

■家族みんなが幸せになるために。必要なのは「親自身の理解」

愛情も、社会性も、死生観も。動物とともに暮らすことで学べることは限りなくあります。「相手の立場になって、理解する。共感や想像の力がつくので、子どもが動物と暮らすのはとてもいいと思います」と友森さんも言います。

ただ、親に理解がないと、子どもが動物にストレスを与える行動をしてしまい、それに動物が反撃して咬んだり引っ掻いたりして、子どものほうも動物を嫌いになって……という悪循環に陥ってしまい兼ねません。だからこそ、なんでも無邪気に欲しがる子どもに対して、親が教えることにしっかり責任をもち、時間をかけられるかどうか。子どもに対してというよりも、親としての自身への忍耐と覚悟が必要なのかもしれません。

子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)

動物と暮らすことを考える際に参考になるような、親子で読める本もあります。ミグノンでも販売中。左:『ハルの日』文:渡辺真子 絵:どいかや(復刊ドットコム) 右:『100グラムのいのち ペットを殺処分から救う奇跡の手』著:太田京子(岩崎書店)


加えて「子どもは、親のやっていることをしっかり観察しているんですよね。親が動物の世話をていねいにしていても、なおざりにしていても、子どもは見て、真似をします。自分たちが子どもにいいお手本を示す時間的、体力的余裕があるかが大事です」。

■最期まで向き合う

また、子どもが小学校に上がったタイミングで、犬や猫を飼おうと考える人も多いのでは? そんなときには、子どもの成長動物の寿命を照らし合わせて人生設計をしたほうがいい、と友森さん。

たとえば犬の寿命が15年ほどだとすると、子どもがちょうど大学受験の頃に、犬が病気になったり介護が必要になったりする齢になります。家庭内で大変なことが同時期に重なってしまう。中年の犬猫を飼うことがおすすめなのは、そうした理由もあるのです。

子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)

家族に迎えるのは子猫だと、なぜか決めつけていませんか? 成猫はサイズや性格も安定しており、家族との相性が見やすいという利点もあります。


「そうすると、子どもが中高生の思春期に犬猫は寿命を迎える。その頃ならば子どもはまだ実家にいて、最期のときに立ち会うことになりますよね。どうやって動物の病気や介護と向き合うか、どう看取るか。そこまで体験することで初めて、動物を飼ったことによるすべてを学べると思うんです」

中年の動物を迎える良さは他にもあります。子犬を飼った経験のある人には自明ですが、いたずらはするわ、粗相はするわ、そのエネルギーの高さといったら想像以上! 投げ出したくなるほど世話が大変なのですから。

「ただでさえ子育てで手一杯なのに、子どもも動物も大騒ぎではものすごーく大変(笑)! せめて動物のほうだけでも落ち着いていてもらえれば、ずいぶん楽だと思いますよ」

■選択肢があるということ

動物を飼いたいと思ったとき、保護動物を迎えるという方法があることを知っていますか? ランコントレ・ミグノンをはじめ動物保護団体は全国にあり、ホームページで保護動物の情報を発信したり、譲渡会を開催したりしています。保護動物には、飼育放棄や迷子だけでなく、被災した子たちもたくさん。あなたが新しい飼い主になることで、行き場を失ったそんな彼らに道が開かれます。

ミグノンのホームページで紹介されている、新しい家族を待つ子たち。友森さんは、これまで保護してきた2,000頭以上の動物すべて、付けた名前とともに記憶しているそう!

ミグノンのホームページで紹介されている、新しい家族を待つ子たち。友森さんは、これまで保護してきた2,000頭以上の動物すべて、付けた名前とともに記憶しているそう!


「小学校に出張授業の“いのちの教室”をしにいくことがあるのですが、そこで子どもたちと話すと、病気や老齢の動物に対して理解があって、抵抗なく受け入れてくれるものだなと実感します。子どもが初めて飼う動物だから子犬・子猫がいいに違いないって親は勝手なストーリーを描きがちなんですけど、実際、子どものほうはこだわっていないと思いますよ」

我が家の雰囲気と波長が合う子や、ライフスタイルと合う子。個性豊かな動物たちのなかから、あなたのおうちにぴったりな1頭との出会いがきっとあります。そうすれば、あなたも動物も、家族丸ごと、もっとハッピーになるに違いありません。

いぬねこなかまフェス2018~動物愛護週間に集まろう~
友森さんが代表を務めるミグノンプラン主催による、動物愛護について広く知ってもらうためのイベント。各界の動物好きが集まり、講演やライヴなどが披露されます。チケットの売上利益はランコントレ・ミグノンで保護している動物たちの医療費やシェルターの家賃、ドックトレーナーの人件費、フード代に使用されます。
子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)
日時:2018年9月9日(日)
場所:昭和女子大学人見記念講堂
出演者:akiko、石田ゆり子、糸井重里、スティーヴ エトウ、坂本美雨、清水ミチコ、鈴木杏、椿鬼奴、富樫春生、畠山美由紀、町田康、水越美奈、矢崎潤、渡辺眞子、友森玲子
問い合わせ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
https://www.diskgarage.com/feature/inuneko2018/
『ミグノンプラン』について
動物病院、保護シェルター、ペットサロンを備えたミグノンプランは、東京メトロ北参道駅からすぐ。犬、猫、うさぎの譲渡会は第2日曜日、第4土曜日に開催しています。現在、トリマーとボランティアを募集中!
子どもに「動物を飼いたい」と言われたら親が考えるべきこと【友森玲子さんインタビュー】(後編)
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-3-5
譲渡会などの詳細はHPをご確認ください。


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