出産しても夫婦の世界! 赤ちゃんとの添い寝はNG!? - びっくりフランス事情
○「夫婦だけの時間や空間はキープすべき」
別室であっても、決して赤ちゃんの様子に無頓着なのではない。基本的に、泣けば駆けつけて授乳や世話をする。元来、母親は赤ちゃんの声に敏感なものだし、ベビーモニターで別室の赤ちゃんの声や様子が分かるようにしている家庭も多いので、異変に気づかない心配はない。しかし、それほどまでに赤ちゃんを気遣いながら、より便利な添い寝を避けるのはなぜだろう。
まず、よく耳にする理由としては、「子の自立心を育てるために、赤ちゃんであってもひとりで寝かせるべき」という考え方がある。自立を重んじるフランスでは、この理由はなかなか揺るぎそうにない。「ひとりで寝かせることでひとりで寝られる子になる」との声も聞く。添い寝における、赤ちゃんを押しつぶしたり窒息させたりする不安や、産後の母親が十分な休息をとれないなどのデメリットも無視できない。
さらに夫婦に視点を移すと、「子どもがいても夫婦だけの時間や空間はキープすべき」という強い意志が働くようだ。夫婦のプライベート空間である寝室を大事にするあたりは、日本人とは大きく異なる点かもしれない。さすがアムール(愛)の国・フランスである。