「今日は何の日?」は「私いくつに見える?」に通じるクソクエスチョンだ【カレー沢薫 アクマの辞典 第32回】
ために起こる不満なのである。
「その指テクいいね」と君が言った「手マン記念日」とかを二人とも覚えているというなら何ら問題ない。
逆に誕生日どころかお互いの名前すら忘れてしまい、今さら聞けないので、死ぬまで若い頃につけた恥ずかしいあだ名で呼び合った、というカップルもある意味上手くいったと言えるだろう。
だが価値観が全く同じカップルというのも稀であり、そのズレにイラッときてしまうことは、記念日だけに限らずよくあることだ。
しかし、ケンカなどできればしたくないものだ。よって、記念日に対しての価値観がパートナーと違う時はどうしたらよいのだろうか。
まず、いきなり相手の価値観を否定しないほうがよいだろう。
「いくらなんでも誕生日を覚えてないのは酷い」と思うかもしれないが、それすらも個人の価値観である。
もしかしたら相手は「誕生日なんてただの日付けさ、数字の羅列に過ぎない…」という強固な厨二的思想を持っているのかもしれないのだ。それを頭ごなしに「何で覚えてないのよ!」とキレても、ケンカになるだけだし、何より相手の思想と価値観を否定している。
覚えてないのは仕方ないとして「でも自分は、誕生日ぐらいは覚えてほしいのだ」