結局、人は見た目で判断される…「ルックス」至上主義とは?【カレー沢薫 アクマの辞典】
など、ポジティブな表現はいくらでもできる。
しかし「見た目で判断するのは良くない」と頭でわかっていても、われわれ人間は他のお動物様より能力が劣っているため、基本的に判断を「視覚」に頼り切って生きざるを得ないのだ。
他のお動物様方なら臭いや鳴き声、ブチャラティなら相手の頬を舐めるなどして、相手が嘘をついているかなどを判断できるが、人間は下等生物なのでそれができない。
よって人間のこともとりあえず見た目で判断するしかないのである。
だが、この「見た目で判断する」というのは、時に必要なことだ。
子どもに「人間は見た目じゃない」と言いながら「怪しい人には近づくな」とも言っているだろう。
この「怪しい」というのは明らかに見た目のことを言っている「見た目が何かヤバいヤツには近づくな」ということだ。
もちろん、見た目は紳士、中身はゴリゴリのロリコン、という御仁も多くいるので、それで全て判断できるわけではないが、ヤバい見た目の人がマジでヤバいケースももちろんある。
「見た目で判断することにより回避できる危機もある」ということだ。
「人は見た目じゃない」と言って、全裸に青龍刀、という武器にだけ金をかけすぎたアバターみたいな人に積極的に声をかけていたら命がいくつあっても足りない。