と捉えると、だいぶ解りやすくなります。
そう考えると、9、10、11ハウスあたりは、ホロスコープにおいて「もっとも広い場所」「最も遠い場所」です。一人の人間として生まれて、成長とともにどんどん行動範囲を拡大した結果、たどり着くのが9ハウスから11ハウスあたりというわけです。12ハウスになると、第1ハウス、つまり「スタートライン」が視野に入ります。私たちはぐるっと世界を巡って、最終的にはなんらかのかたちで、またもとの世界に戻ろうとするものなのかもしれません。
人生において目指していく、一番遠い場所。人生でたどり着ける、一番高い場所。これが第10ハウスのイメージです。
とするなら、たとえば幼い頃から「結婚して温かい家庭を作り、子供を育てる」ことを夢見ていた人は、第10ハウスは「自分が創り上げた家庭」であっておかしくありません。
実は、古い時代のホロスコープ解釈では、第10ハウスのテーマとして「子供」が置かれていたこともあるのです。かつて、各種産業の家族経営や世襲が一般的だった時代には、家を継いでくれる確かな子供を持つことは、社会的使命に近いものでした。場合によっては、その人自身の社会的評判や地位に直結することだったのです。