12室と6室は向かい合っていて「ポラリティ」で結ばれています。対岸のハウスはその意味合いにつながりがあり、あるいは「反転」しているのです。たとえば第1ハウスは「自己」で、第7ハウスは「他者、パートナー、相手」です。第3ハウスは「基礎的学習、兄弟姉妹、短い旅」、第9ハウスは「専門的な学問、遠い親戚、長旅」となります。「自分」の対義語は「他者・相手」、「近い」の対義語は「遠い」だとすると、向かい合ったハウスは対義語の関係になっている、と言えるかもしれません。
第6ハウスと第12ハウスの意味合いが似ているのは、両者に割り当てられた惑星がともに「凶星(マレフィック)」、すなわち火星と土星だという点に関係があるのかもしれません。古い時代の星占いでは吉凶がかなりはっきりと語られる傾向があります。一方、現代的な占星術の世界では、「吉凶とはそもそも、なんなのだろう?」という掘り下げが行われますので、「幸運・不運」だけをバッサリ決めてしまうような考え方は、あまりしないように思われます。
……後編へ続きます。
>>次回もお楽しみに(2021年10月25日更新)