蠍座は「大切にすべきもの」を実感するとき!11月12日蠍座の新月【新月満月からのメッセージ】
これは2016年秋までじっくり続く星回りです。キーワードは「混迷、混沌、流動化、多極化」「なし崩し的な展開、模索しながらの変化」「きれい事ではかたづかないことや矛盾の露呈」「慈悲、あわれみ、思いやり、情け」「容赦、堪忍することで起こる癒し」などが考えられます。そしてこの時期の魚座海王星&射手座土星の影響を考えた場合、たとえば「浮き世(現実の世界)はままならぬことばかり」といった感じにあらわれるのかもしれません。
ここまで読み解いたとき、私は「『いき』の構造」(九鬼周造著)という本を思い出しました。この本では、日本人独特の美意識である「いき(粋。垢抜けしていて、かっこよくて、色っぽいさま)」がどのようなものであるのかを考察しています。著者は「運命によって『諦め』を得た『媚態』が『意気地』の自由に生きるのが『いき』である」と結論づけました。私たち日本人は、ともすれば「ままならぬもの」を諦念と共に受け入れることが多いけれど、それでも自分らしさを失おうとはしないところもあるのです。
そのような凛(りん)とした心意気に、私たちは美しさやかっこよさを感じてきました。この時期の星回りは、「いき」がテーマであるようにも私は思うのです。