「自分の不幸せを家族のせいにしてしまう私」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第29回
みたいな言い方をされ、その子たちのことは大好きで悪気もないとわかってはいても、自分のほうがマシだと思われている、と感じてしまい苦しいです。「私にはわからない」と言われることもあります。誰かに聞いてほしいと思ってもそう言われるのかと思うと口に出せなくなり、口に出しても余計に孤独で死にそうになります。
友人たちが順調に自分の家庭を築いているのを見ていると、不幸になればいいのにと思うこともあります。家族で助け合わないと、など言われると何も知らない癖に何を言うんだとはらわたが煮えくりかえりそうになります。誰にもわかってもらえないのが苦しいです。けれどそうしてアレルギーのように人を嫌う自分も嫌です。
自分の性格がいけないのか、兄のせいにしているのか、何が原因でどうしたらいいのか自分ではもうわかりません。
幸い、夫は兄のことは全く気にしませんが、その分「誰でも大変なことはあるんだから、そんなに自分だけが可哀想だなんて思うのはおかしい」というスタンスで、心からの共感や慰めは得られません。それでよかったと思うこともありますが、落ち込んでいるときはすごく苦しくもあります。
誰かに思い切り褒めてほしい、慰めてほしいと思う気持ちが波のようにやってきます。