アラサー女性とのおしゃべりを楽しみ(取材なんですけどね)、彼女たちへの恋愛アドバイスをすることが企画趣旨なのですが、脱線上等でダラダラと文章を書かせてもらおう、と。
尊敬している先輩ライターがこんな話をしていたことを思い出します。
「プロの書き手にはキレとコクが必要だ。残念ながらオレの文章にはキレがない。でも、コクなら少し自信があるよ」と。
文章をビールに例えるところがユニークですよね。
好きな人の言葉や口癖をすぐに真似しちゃう性質がある僕は、「オレの文章にはキレはないけどコクはある」とパクって言い続けてきました。我ながら浅はかだな……。
しかし、振り返ってみると、他者から「味わいのある文体だ。深い人生観と人間観察眼が感じられる」と論評してもらったことは一度もありません。
「スルスルと読めてわかりやすい。軽妙なタッチですね!」(ほめ上手の編集者)
「大宮さんのコラムはごくごく飲める感じです。いつまでも読んでいたい」(優しい後輩)
「あなたにはコクも深みもないよ。中年なのに相変わらず世間知らずで甘えた感じが文章によく出ている。薄くて浅い。杉村太蔵みたいだね」(親しい同級生)