…やっぱり面倒臭いですね。
少なくとも、彼を尊敬して見上げるような付き合い方をしている9歳年下の20代女性には手に負えません。ひと夏で別れて正解だったと僕は思います。
「彼とは同年代ではないので、悪いことや暴走族などもリアルタイムで知らないのが悔しかったです。ドライブ中に『10年前はこのへんでダチとたむろしていた』なんて言われてもよくわかりません」
あのー、慶子さん。そんなくだらない話は知らないほうがいいんですよ。あなたは好きな男性に「合わせよう」としすぎです。
本当に愛しているのならば、良い面(サーフィンでの細やかな配慮など)は大いに褒めて、悪い面(コンプレックスによる言動全般)は「カッコ良くないよ」と諭すべきでしょう。
迎合してガラの悪い部分を引き出されるのではなく、お互いの良い部分にスポットライトを当てて高め合うような恋愛をしたいですね。
そのためには、あなた自身がもう少し自信を持たなければなりません。
すみません、なんだか説教っぽくなってしまいました。慶子さんは初対面の僕にも弱みをさらけ出し、素直に話を聞いてくれる女性。先輩モードでお節介を言いたくなるのです。
この後輩力は慶子さんの美徳の一つだと思います。体育会系な社風の会社でも先輩たちから大いにかわいがられているようで、独身男性を紹介してもらえることもあったのだとか。
そのうち一人は大手メーカー勤務のAさん(32歳)。
トライアスロンとTOEICの勉強に精を出すストイックな理系男子です。
平日は夜遅くまで働き、週末は早朝トレーニングとスパルタ英語塾に勤しんでいます。