浮気が発覚する前から、身勝手で不誠実なトシオさんには、すでに愛想が尽きていたという美紀さん。同棲中も「この人と結婚することはない」と密かに思っていたそうです。
しかし、付きあっていた3年間は精神的に束縛されたこともあって、自分からは別れられない心理状況に陥っていたようです。辞めたいけれど辞められない。ブラック企業の従業員みたいですね…。トシオさんから別れを切りだしてもらってよかったのではないでしょうか。
「はい。この人とは絶対にヨリを戻すことはないと思いましたね。
でも、それまでのつながりがあまりに強すぎたので、半年ぐらいは落ちこみました」
■気軽に飲みにいける独身者の少ない地方都市
東京での生活に疲れたこともあり、同棲解消後は東海地方にある実家に戻ってきました。美紀さんは、美容師として腕に覚えがあるため、どんな場所にいても稼ぐことができるのです。
現在は、完全歩合制の美容室で勤務しています。指名客がしっかりとついているため、勤務時間や休暇は比較的自由に選択できるそうです。
一方、さまざまな職業に就いている独身者の多い東京都心とはちがって、地方都市では30歳を超えるとほとんどの人が家庭生活を営むことに忙しくなるのが現状です。そのため、「飲み仲間」が見つからないことが唯一の不満だといいます。
ひとり好きに見える美紀さんですが、職場と実家の往復だけでは息が詰まりますよね。その日の気分で気軽に誘いあって飲みにいき、いろんな話ができる友だちは必要なのです。
「一緒に飲めれば誰でもいいわけではありません。ダンナの悪口みたいな話は、職場でもお客さんから聞いているし、あまり興味がありません。私が知らないことを知っているとか、旅の話ができるとか、刺激をもらえるようなおもしろい話し相手がいいですね」