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スタイリッシュなスニーカーやバッグ、小物を作るフランス発のブランドVEJA(ヴェジャ)。最近では、ブラジルのストリートアーティストやフランスのファッションブランドとのコラボレーション商品を発表している。VEJAは広告を打たないにもかかわらず、元プロサッカー選手のデイビッド・ベッカムや、『ハリー・ポッターシリーズ』で有名になった女優のエマ・ワトソン、『インセプション』で主役の妻を演じた女優のマリオン・コティヤールにも愛用されているという。彼らは1万円前後で買えるスニーカーのどこに魅力を感じるのだろうか。トップセレブに愛される、スタイリッシュなフレンチブランドミニマルなデザインが魅力的なスニーカーを中心とした商品展開をしている、フランスのブランドVEJA。自社デザインの商品以外にもブラジルのストリートアーティストのDerlon(デロン)や、フランスのアーティスティックファッションブランドのG.KERO(ジェケロ)、ワークウェアにインスパイアされたメンズブランドBLUE DE PANAME(ブルー・ドゥ・パナム)などとコラボレーション商品を販売している。<VEJA×BLUE DE PANAMEのローンチパーティ>※動画が見られない方はこちら<VEJA×Derlon サン・マルタン運河(パリ)でのアートワーク>※動画が見られない方はこちら広告を打たない同ブランドだが、口コミで情報が広がっており、セレブリティにも愛用されている。(参照元:Highsnobiety, WhoWhatWear)ユニークなデザインのコラボレーション商品や、メインラインのミニマルなデザインの商品が目の肥えた彼らの心を掴んでいるようだ。マリオン・コティヤールは自身のインスタグラムに「10年前に初めての1足を買って以来、ずっと生活の一部」とのコメント付きで写真を投稿している。(Photo by marioncotillard)2人のミレニアルズによって作られたスニーカー2005年に立ち上げられたVEJAの創始者は、2人の24歳のミレニアルズだった。VEJAを始める前には、大企業が環境に配慮したビジネスを実践できるよう手助けするNGOを2人で設立している。それは日本でCSRの取り組みが始まった頃と重なる、「サステナビリティ」がバズワードだった時代のことだ。世界各地を旅するなかで小規模の製造業者を巡り、彼らがグローバル市場で直面する問題を調査し、自国フランスの大企業に対してコンサルティングしようとした。だが、それらは大企業にとって簡単に取り組めるものではなかったからか、全く取り合ってもらえなかったという。そこでコンサルタントをやめ、旅で訪れたブラジルで見つけたような庶民向けのシンプルなスニーカーを、ブラジルで出会った小さな製造業者と作ろうとブランドを始めることになる。(参照元:WIRED)このように、企業に働きかけるのではなく自らが主体的に活動することで、より自由で革新的な「サステナビリティ」を実現することにつながっていった。スタイリッシュなデザインとエコが織り成すハーモニースタイリッシュな商品を作るVEJAだが、同時に環境に配慮した持続可能なブランドでもある。石油に由来する合成ゴムとは異なり植物から生成できる天然ゴムを使用しており、天然ゴムの採取業者により高い報酬を支払うことで、木材として利用するために行われる森林伐採を防ぐことに貢献している。さらにはスニーカーの底以外をリサイクルされたペットボトルから抽出したポリエステルで作り、フェアトレードのコットンを使用する。(参照元:WIRED)また、動物の皮革ではなく植物から合成した革のみを使用し、ビーガン(動物性のものをどの段階でも一切使用しない)商品のラインアップも揃えている。したがって自然由来で持続可能な原料を使うなどの環境保護を行なっており、適正な賃金や労働時間など労働条件の基準を満たしていると評価されているのだ。(参照元:Rank a brand)だが、これだけ環境に配慮しているのにもかかわらず、VEJAの靴を購入する人の8割以上がそれを知らずに購入するという。デザインに力を入れているだけではなく、「エコロジカルコットン」などと壁に書いてアピールすることはしないことによる効果である。彼らは先にデザインに重きを置いた商品考案し、それを実現していくという流れで制作しているのだ。(参照元:Highsnobiety)“隠れサステイナブル”が愛される理由VEJAにはデザイン性だけではなく、「環境に配慮していること」をあえて隠す美学がある。だからエマ・ワトソンやベイビッド・ベッカムなど大手アパレルブランドの広告塔として活躍するようなセレブリティがVEJAを愛用するのだろう。そして、ブランド自体がマス広告で大衆の関心を引くのではなく、口コミで広がる「知る人ぞ知るのブランド」だということも彼らに人気な理由の一つだろう。 海洋ゴミから作ったスニーカーや100%自然分解可能なスニーカーを発表している大手スポーツシューズメーカーのアディダスをはじめ、 昨今サステイナブルな商品を作るブランドが増えてきている。このような傾向は業界でさらに強まり、環境に配慮した製品を作るのは当たり前になっていくと思われる。したがって、新しくブランドを立ち上げて商品を作っていくのに「サステイナブル」さは必須だと考えてほしい。サステイナブルでありながら、それが見た目ではわからないほどスタイリッシュなVEJAは、“隠れサステイナブル”の先駆者としてファッション業界のなかで着実な地位を築いていくであろう。—————All photos by Vincent Desailly unless otherwise stated.Text by Shiori KirigayaーBe inspired!
2017年01月30日日本やアメリカをはじめ、先進国での少子高齢化や格差社会問題は、目立った解決策もないままズルズルと悪化しているようだ…。そんな中、全米一非営利団体が多いと言われる街、オレゴン州ポートランドで、貧しさや孤独を抱える人たちが家族のようにつながる、希望に満ちた「新しいたな家族の形」を発見した。画期的な少子高齢化や格差社会問題の打開策となりうるのでは。
2017年01月30日「うちの旦那は育児に全然参加してくれなくて…」これはよくある主婦の愚痴ナンバーワンに挙げられる不満であろう。確かに日本の子持ち男性の、家事・家族ケアに当てる時間は先進国の中でも最下位だ。しかし、この不満をすべて旦那さんにぶつけていいわけではない。日本の家庭にない「余裕」国際社会調査プログラムが先進38ヶ国に実施した「家族と性役割に関する意識調査」において、日本の男性が育児や家事に参加する割合は、18.3%で最下位であった。(参照元:Newsweek)上位に名を連ねた、スウェーデンやデンマークといった北欧の国の参加率約50パーセントとは対照的だ。ただ、この結果をすべて男性のせいにしてはならない。そもそも、日本には女性にとっても男性にとっても、育児に余裕を持てるような制度が整っていないのである。まず挙げられるのは、教育費の問題だ。OECD加盟国34カ国中、日本の教育機関への公的支出の割合は、ワースト1位。(OECD調べ)さらに国際社会調査プログラムが行った別の調査では、「就学前の子どもの世話はまず誰がするべきか」という設問において、男性の育児参加率が高いスウェーデンやデンマークといった欧米諸国の90パーセント近くが「政府」と答えているのに対し、日本では75パーセントもの人が「家庭」だと答えているのだ。(参照元:Newsweek)このことからも分かるように日本ではまだまだ育児=家庭で行うものという風習がある。すべてを抱えなければならない日本では育児にゆとりがなくなってしまうことは当然だ。“パパ”が集まってつくる「クレヨン」しかし、もし育児に余裕が生まれたら。特に父親の育児参加が増えるとこんな素敵なことが起こるようだ。例えばアメリカでは古いクレヨンを新しく生まれ変わらせて寄付をするアイデアが、パパによって生まれた。
2017年01月29日皆さん、こんにちは!ハッシュタグ・アクティビズムの連載が10回目を迎えました。最近もハッシュタグを使った運動が多数起きているようです。現在、盛んに行われている抗議活動といえば何が思い浮かぶでしょうか?(Photo by Liz Lemon)1月20日のトランプ氏の大統領就任式にあわせて、アメリカの首都ワシントンD.C.をはじめ全米や世界各地で抗議デモが行われました。主催団体によると23日午前1時現在で世界約80カ国670カ所で約480万人が参加しており、就任式の翌日以降も同様なデモが行なわれていることから、全体の規模はさらに大きいものだと考えられます。またワシントンD.C.での参加者数は約50万人で、1963年に行われた人種差別撤廃を求めるワシントン行進の約20万人を大きく上回っているのです。(参照元:朝日新聞デジタル)これには皆さんもご存知のマドンナやリアーナ、スカーレット・ヨハンソン、エマ・ワトソン、ケイティ・ペリー、マイリー・サイラス、マイケル・ムーア、ウーピー・ゴールドバーグ、そしてオノ・ヨーコらの多くの有名人も演説したり実際に行進したりと加わっています。彼女たちは何を主張したかったのでしょうか?(Photo by Women’s March on Washington)世界各地で起きていたのは、トランプ氏の女性差別的発言や人種差別的発言などマイノリティ差別に抗議するデモです。これは、建国以来多様な移民によって発展してきた国を白人男性中心にしようとするトランプ氏の後進的で差別的、かつ排他主義的な考え方に反対する意思表示なのです。女性団体、アフリカ系アメリカ人団体、セクシャルマイノリティ団体が主なグループとして行進していて、特に「ウィメンズ・マーチ」と称する女性の権利を訴えるデモ行進が最も規模の大きいものでした。彼らは#WhyIMarch(私が行進する理由)のハッシュタグを用いて運動をしています。<ウィメンズ・マーチの呼びかけ動画>※動画が見られない方はこちら(Photo by Alan Greig)<ドラマ「アグリーベティ」で主演を務めたホンジュラス系アメリカ人女優アメリカ・フェレーラのウィメンズ・マーチでのスピーチ>※動画が見られない方はこちら“私たちはイスラム教徒の同胞を貶めることを許しません、私たちは黒人の同胞に対する組織的な殺人への終わりを求めます、私たちは人工妊娠中絶の権利を諦めません、私たちはLGBTQの家族の前進を止めたりしません”(引用元:RBC NETWORK BROADCASTING)(Photo by Women’s March on Washington)この反トランプデモですが、私たちの住む日本では日比谷公園を中心に行なわれました。アメリカでの抗議デモと同様に女性の権利問題について、そのなかでも人工妊娠中絶などを行なう医療NGOプランド・ペアレントフッドへのアメリカ政府からの助成金停止への反対を訴えていたようです。(参照元:AFPBB News)(Photo by Garen Meguerian)現在世界各地で多くのデモが起きている背景には、デモをしたからといってトランプ氏が政権の座から降りることはないにしろ、納得のいかないことがあるなら行動に移すべきだという考えがあるからです。日本では「デモ」といえば、過激で否定的なイメージがあるかもしれません。しかし、反トランプデモに参加する多くの人はあくまでも暴力的な手段ではなく、平和的なデモを行なっています。「デモ」という目に見える自己主張の方法を皆さんはどう考えますか?(Photo by aimee)—————Text by Shiori KirigayaーBe inspired!
2017年01月29日働くことが大好きだと思われがちな日本人であるが、どうやらそうでもないという事実が判明した。アメリカの人事コンサルティング会社「KeneXa High Performance Institute」が28ヵ国の社員100名以上の企業・団体に所属する社員を対象に調査した「組織の成功に貢献しようとするモチベーションの高さランキング」において、日本人の「仕事に対するやる気度」はなんと最下位であったのだ。やる気の度数は「従業員エンゲージメント指数(%)」によって表され、順位がつけられる。世界最高はインドで77%、以下、デンマーク67%、メキシコ63%と続く。アメリカは59%で5位、中位には50%前後のヨーロッパが名を連ね、日本は31%でダントツのペケ。(参照元:DIAMOND online)そんな仕事をやる気のない日本人が見習うべきなのは陽気なイメージの強いメキシコ人だった。「反省会を一切しない」のが “メキシコ流”同調査の順位の中で意外なことに上位に名を連ねた国、メキシコ。果たしてどのような点でメキシコと日本は違うのか。その手がかりを掴むため「職場環境」に注目した。まずメキシコでは、いい意味で家庭と職場のボーダーラインがない。職場に子どもを連れてくることは当たり前であるし、重要な会議にはなぜか奥さん同伴という人も珍しくないそうだ。家族を大切にする国民性で、社員の家族の誕生会も人事が一括で管理して、会社全体で一緒に祝うという。そのため、毎月なにかしらのイベントが社内で開催され、多くのメキシコ人はサプライズの企画をしたり、誕生日プレゼントを用意することを会社の仲間と楽しんでいるのだ。(参照元:東洋経済ONLINE)またメキシコ人は性格的に繊細な人が多く、怒られることが苦手だという。怒られることがあれば本人も周りもへこみ、労働効率が悪くなるため、上司は部下をとにかく褒めることから始めるそうだ。反省はさせず、来期に向けた会議でも「褒めること」しかしない。もちろんお酒が入ったからと言って饒舌になって部下や後輩に仕事談義をしだす上司もいない。さらには役職や立場に関係なく、いつでも相手を敬う姿勢が取られているため、自分より下の立場の者が意見をしてきても反論から入る上司もいない。どちらかと言うときちんと耳を傾けてくれるそうだ。(参照元:東洋経済ONLINE)(Photo by Snapwire)労働時間は世界第1位。メキシコ人の「明日やるね方式」とはこのような環境下で仕事は果たして成り立つのか。答えは「YES」。仕事はきちんと回っている。そもそもメキシコ人はとても勤勉で、多くの企業が朝は9時から始まって夜遅くまで働くのが主流なそうで、実際にメキシコ人の労働時間は世界第1位。(参照元:世界ランキング)特にミーティングは朝に行われることが多く、7時からの朝食ミーティングも当たり前。祝日も年7日と、日本の半分以下だ。(参照元:山本労務)そんな状況下でもやる気が低下しないのがこの国。なぜなら、「やるときはやる」がメキシコ流だからだ。例えばワールドカップの試合の日などは仕事をさっさと切り上げて帰宅をする。だが、それを巻き返す時間は計算済みであるという。それにメリハリだって付いている。大事な商談では上司は最初だけ出てきて、あとは部下に任せ、さっさと帰ってしまう。これは最初に上司が場を締めることによってハードルを一気に高くし、そのレベルから交渉を開始できるようにするメキシコなりの計算なのだ。(参照元:東洋経済ONLINE)また、メキシコには「mañana(マニャーニャ)方式」というものが存在する。「マニャーニャ」とは直訳すると「明日やるね」という意味。これは要するに仕事を翌日に回すことで、今日やるよりも確実に早く終わらせることができるという考え方だ。この「mañana(マニャーニャ)方式」の裏側にあるのは「何のために必要か?」、「誰のメリットになるのか?」、「社会的にどうなるのか?」というチェックリスト。無計画なままでとにかくやるよりもタスクを細分化し整理してから必ず次の日に終わらせるこの方式。「明日まで待てないほど急な仕事はない」ということだ。(参照元:lifehacker)メキシコにおいて「明日やるね」は先を見越した返事なのかもしれない。メキシコ、それは“幸せ”に溢れた国メキシコ人は仕事へのやる気度が高いだけではなく、プライベートの充実を高いようだ。国民の幸福度では世界第8位を誇り(日本は28位、参照元:THE HUFFINGTONPOST)、夫や妻を愛する国ランキングでは1位である。(日本は28位、参照元:Globature)まさに幸せに溢れた国なのだ。職場においては女性だって輝いている。女性が取締役を務める大企業は46%。(参照元:メキシコ投資推進グループ)それに対し、日本の上場企業の女性役員数は全体のたったの2.8%である。(参照元:東洋経済ONLINE)人生を楽しみ、家族との時間を楽しみ、仕事をも楽しむ。そんなメキシコ人の生き方はなんだかとても羨ましく映る。(Photo by Takalani Radali)—————Text by Asuka YoshidaーBe inspired!
2017年01月27日いつからか日本では、女性が好きな男性に「チョコを贈る日」として定着したバレンタインデー。もともとは、中世以降に恋人たちの守護聖人としてヨーロッパで厚く信仰されてきた聖ウァレンティヌスの殉教(自らの信仰のために命を失ったとみなされる死のこと)の日が2月14日だったため、彼の名をとって同日を「バレンタインデー」と名付けたそうだ。そして今でも「恋人たちが愛を語る特別な日」として受け継がれている。ここで忘れてはいけないのは、「恋人のための日」であって、「異性同士のカップルためだけの日」ではないということ。女性から女性に、男性から男性に、愛を込めたチョコレートを渡す姿を学校や会社であなたは見たことがある人はいるだろうか?または同性からチョコレートを渡されたことがあるだろうか?バレンタインデーは、いわゆるLGBTと呼ばれる性的マイノリティのカップルたちのための日でもあるという認識が日本では低いのではないだろうか。そんな既存のバレンタインデーのイメージを払拭するために、虹色を纏ったチョコレートが日本で発売された。このチョコレートの実現は、ある2つの団体の出会いがきっかけだった。
2017年01月27日あなたの目の前にあるハンバーガーのお肉。もしかしたらそれ、「ビーフパテ」じゃなくて「ミミズパテ」なんですよ。このように言われたら、おそらく多くの人が「まさか!都市伝説だろ」と笑い飛ばすだろう。しかし、ミミズを食べるという選択は都市伝説ではなくなりつつあるのだ。スウェーデンでは、国がミミズを食べることを推奨し始めている。
2017年01月27日嘘をつく大統領に、嘘をつくメディア。「ポスト・トゥルース」と2016年を形容した世界最大の英語辞典オックスフォード英語辞典。「何が真実なのか?」と常に疑う姿勢が必要とされる2017年。あなたは100%信用ができる「ヒト・モノ・コト」を生活の中に持っているだろうか?また、信用できる「ヒト・モノ・コト」を選ぶ力が備わっているだろうか?信用できる“何か”を「吟味する力」が備わっているかが問われるポスト・トゥルース時代で、常に「本物」を追求し、信用できるプロダクト、そして「吟味する力」の大切さを考えるきっかけを与えてくれる男が存在する。(Photo by Tim Davis)イヴォン・シュイナード氏は昔も今も、きっとこれからも地球で実際に起こっている嘘ではない「真実」と向き合い、本物を追求し、そして消費者に「吟味」することの重要性を訴えていくだろう。今回紹介した食に対する警鐘と希望が詰まったパタゴニア プロビジョンズというビジネスもその一つだ。 毎朝スマホで読む一つのニュース、毎日着る一枚のTシャツ、毎朝食べる一切れのパン。悲しくも、嘘でまみれるこんな時代だからこそ、あなたが日々消費する一つ一つを吟味して生きていかなければならないのではないだろうか。(Photo by Gary Regester)KNOW MORE Patagonia Provisions———-Text by Jun HirayamaーBe inspired!
2017年01月26日ある一人の女性がポルノ界に旋風を巻き起こした。彼女の名前は、シンディー・ギャロップ。大企業を相手にするビジネスコンサルタントであり、バリバリのキャリアウーマンだ。そんな彼女が「ポルノ界を根本的に変えようとしている」とはどういうことだろうか?今回Be inspired!が独占インタビューを決行、直接ギャロップ氏にお話を伺った。きっかけは20代の男の子とのセックス(Photo by Make Love Not Porn)ギャロップ氏が始めたのは、これまでにはなかった形のポルノウェブサイト、『Make Love Not Porn』(以下MLNP)。既存のポルノと何が違うかというと、セックスが演技ではなく、「オーガニック」なのだ。これはすでに存在する「素人」や「アマチュア」を装ったカテゴリーとは異なる。『MLNP』のキュレーターチームが、世界中から送られてきた大量の動画を最初から最後まで全て確認し、明らかに演技のものや、台本があるようなものは省く。そして選ばれた動画に出てくる全ての人の素性を確認した後、スカイプなどを使って何度も面接を行った上でウェブサイトに投稿するのだ。いうまでもなく、このプロセスと徹底性は業界唯一だ。(MLNPキュレーターチーム Photo by Make Love Not Porn)ギャロップ氏がこのビジネスを立ち上げるきっかけとなったのはある意味「事故」だったという。10年ほど前、私は20代の若い男の子とカジュアルな交際をしていました。その時の個人的な体験が今のビジネスのきっかけとなったのです。彼の喜ばしいとは言えないベッド内の行為と要求に、「あ〜これどっかでみたことあるな」と気づいたのです。インターネットが普及して以来、あまりにも簡単にポルノにアクセスができるようになった上に、社会はセックスについて話さない。その結果、ポルノが若い子たちにとっての性教育の教科書となってしまっていたのです。私が経験しているのなら、多くの人が経験しているはず。みんな話さないだけなんだな、と確信しました。そして簡易なウェブサイトから始まったという『MLNP』は世間に注目され、ギャロップ氏はTEDでゲストスピーカーとしてプレゼンテーションをした。それ以来彼女のビジネスは「個人的な責任」へと変わったそうだ。TEDで話した時は、意図的に明確に話すことにしました。まっすぐ話さないと、オーディエンスが理解できないと思ったからです。結果的にTEDではじめて「顔面射精」と6回言った人間となりました。反応はすごかった。世界中からの大量のアクセスだけでなく、今日までの8年間、毎日メールがきます。若い人、年取ったひと、男、女、ゲイ、ストレート…。私は「みんな気になるけど口にしないこと」をビジネスにしています。結果的に、彼らは私になんでも言えると感じてくれている。セックスライフについて、ポルノを見る習慣について…。そのうち毎日届くメールに「個人的な責任」を感じるようになりました。このビジネスをさらに大きく、人助けができるように。そしてより効果的にしなければならないと確信したのです。※動画が見られない方はこちらライバルはFacebookとYoutube彼女のビジネスの目標は、お金を稼ぐことではない。人々がオープンに、そして正直にセックスについて話せるような社会を作ることだ。そのために彼女が確立させようとしているのが「ソーシャル・セックス」。FacebookやInstagramで日常のイベントや写真を共有するのと同じように、セックスも共有するべきだというのがギャロップ氏の主張である。カップルがパリで旅行をしていたら、エッフェル塔の前で記念写真をとって写真をアップするのでしょう?それと同じようにその日戻ったホテルでのセックスを共有するのが「ソーシャル・セックス」。だから他のポルノサイトは敵ではないのです。私たちのライバルはFacebookやYoutube。まあ、彼らがセックスにまつわる自己表現をプラットフォーム上で許可したらですけどね。今はしていませんから。(Photo by Tanja Cappell)セックスのメインストリーム化を目指すこのビジネスはイノベーティブで革命的だと言えるだろう。人々がセックスについてオープンに正直に話せるようになれば、世界は良くなるとギャロップ氏は信じている。よく人に聞くのです。「あたなのセックスへの価値観は?」と。誰も答えられないのです。なぜならそういう風に考えるように育てられていないから。恵まれた私たちのほとんどは、親にマナーを教えられ、仕事への信念を教えられ、信頼感を持つように言われてきました。けれども誰もベッドの中でのマナーは教えません。でもするべきでしょう?優しさ、寛大さ、共感、繊細さ、正直さ…こういったものは、人生の他の側面で必要なのと同じようにセックスでも大切だからです。恥じることなく、気まずくなくセックスについて話せれば、親は子どもに良い性への価値観を教え、子どもたちは友達同士で話し合えるようになるでしょう。日本の若者のセックス離れはニュースでも良く目にするが、実はアメリカでも同じ現象が起こっているそうだ。『Archives of Sexual Behavior』誌に掲載された調査リポートによると、現代の若者は親の世代よりもセックスに消極的だという。20~24歳の女性の15%は成人以降セックスしておらず、この数は1990年に比べると6%も高い。(参照元:Forbes)これもグローバルに共通するポルノによる実現不可能な見た目や行為への目標設定や、セックスについてオープンに話さない社会的風潮が関係していると言えるだろう。(Photo by Quin Steveson)オープンに話さないから、世界中の人がセックスに対してなんらかの不安があります。裸になると私たちは繊細になる。セックス・エゴとは脆いものです。だから自分が実際にセックスをしている相手にでもセックスについて話すのが難しい。もし自分が何か言ったら、相手が傷ついてしまう、萎えさせてしまうのではないかと不安を持ってしまうからです。相手をハッピーにしたいから、頑張って“合図”を読もうとする。でもその“合図”はポルノによって教えられた誤ったもの。セックス・オリンピックだってあり。食や芸術などと同様、セックスも国の文化に影響されるとギャロップ氏は語る。今やグローバルに独占されたポルノの影響でセックスへの価値観が悪い意味で均一化していますが、本来国ごとに変わってくるはずなんです。だから日本、フランス、中国バージョン…バラエティーが必然的に必要になってくる。国家レベルで議論して「国家的セクシュアル・アイデンティティー」を確立するべきなのです。そのうち国々が自信を持てる共通の価値観が生まれ、国ごとにライバル心が出てきたりして!セックス・オリンピックなんてのもいいですね。日本はエロティックアートなどがすごく盛んな時期があったでしょう?またそれを取り戻して欲しい。コンサルティングや広告の仕事で何度も日本に来たことがあるというギャロップ氏。日本は世界中でもとくに進出したい国のひとつだそうだ。しかし、業界が業界のため、中々投資をしてくれる会社が見つからないという。ギャロップ氏の活動に賛同し、より良い社会づくりのために彼女と一緒に『MLNP JAPAN』を立ち上げたい人は、現在も随時募集中。▶︎コンタクトはこちらへまた、ギャロップ氏はポルノに限らず、性にオープンで正直な社会づくりのために他の分野でも活動している。例えば、インターネットで性教育のためのプラットフォームを作ること。そして性教育のエキスパートたちがちゃんとお金を稼げるようなビジネスモデルを確立することに力を入れている。またFacebookやInstagramなどのメインストリームのSNSでは強制的に削除されてしまうようなボディー・ダイバーシティ(体型の多様性)を促進するためのヌード写真を共有する場や、社会で真剣に取り扱われない類の官能小説などのアートを発表する場づくりにも力を入れている。(Photo by Make Love Not Porn)実際に、自分のセックスの様子を他人と共有するかしないかは個人の選択である。セックスが特定の人との完全に個人的なものであることに美徳を感じる人だってたくさんいるだろう。しかし、彼女が目指すのは、恥じなくていい、気まずい思いをしなくていい、正直で思いやりのあるセックスで溢れる社会。そんな社会になれば、若者のセックスレスは減り、少子化も少しずつ改善され、みんなが心地よい社会を作れるだろう。—————Text by Noemi MinamiーBe inspired!
2017年01月26日73種類の動物たちの求愛行動や交尾を収集し、分類してまとめた図鑑が存在する。その図鑑とは、「ゴムじゃないコンドーム」で有名なサガミオリジナルのグローバルキャンペーン『ACT OF LOVE ~愛は、行動するもの。〜』で作成されたものだった。6年もの月日をかけ、バイリンガルで編纂され、2016年1月にWEBデジタル版、冊子版として、全世界に向けて公開された。(Photo by Cat)タツノオトシゴは、メスの体内で受精をするのではなく、オスの体内で受精を果たす。求愛行動も必然、オスがその能力をアピールすることから始まる。体をくねらせて、卵を受け取る“袋”である育児嚢(いくじのう)に海水を入れて膨らます。オスは、卵を産みつけてもらう袋の存在を示すために体をゆするのだ。アピールを受け入れたメスは、オスと尾を絡み合わせて、旋回をしたり、這うように泳いだり、踊り続ける。そのダンスの間に、次第に体の色が薄い婚姻色に染まると、産卵体制へ。繋いでいた尾を離して、メスが育児嚢(いくじのう)へと卵を産みつける。数週間ではち切れんばかりのお腹に膨れ上がるオス。その妊娠中にも、彼らはデートを繰り返すという。孵化した50尾程度のタツノオトシゴの仔魚は、孵化後もしばらくは育児嚢(いくじのう)の中で過ごす。海藻などに尾で体を固定し、体を震わせて稚魚となった子どもたちを“出産”するオス。5カ月間の繁殖期間中、オスの袋が空くとすぐにメスはまた卵を産みつける(引用元: ACT OF LOVE)②「妻ひとり。夫たくさん」by タマシギ(Photo by Vijay Anand Ismavel)目の周りに勾玉(まがたま)のような形をした縁取りがあるのが特徴的なタマシギ。オスとメスの見た目が異なる“性的二型”で、メスはオスよりも体が大きく、羽の色も鮮やか。そう、インドクジャク等の他の性的二型の鳥と違って、メスの方が圧倒的に美しい。それはタマシギが、メスからオスにアピールをし、1羽のメスが複数のオスとつがう“一妻多夫”の特性を持っているからだ。求愛の時期は春から秋にかけてと長い。メスは湿地帯や田畑で「コォー、コォー」という鳴き声を発して、オスを呼ぶ。オスを見つけると、両翼をめいっぱい伸ばし、翼下面の白をオスに誇示し、しばらく静止してから畳み、また身体の向きを少しずつ変えては同じことを繰り返す。その場で足踏みやジャンプをすることもあるという。無事つがいになり、営巣して卵を産むと、メスは抱卵や子育てのすべてをオスに任せて、次のオスのもとへ行ってしまう。オスはというと、ヒナを孵(ふ)し、ある程度大きくなるまで、連れ歩いて面倒を見る。ひどい妻だと憤慨する男性もいるだろうが、このような一妻多夫はメスが子育てから解放され次々と営巣し卵を産んだ方がよいような、厳しい環境と餌条件から進化したものといわれている。(引用元: ACT OF LOVE)③「若い男には目がありません」by 熟女ライオン(Photo by sethoscope)ライオンは、リーダーオス1頭と10頭前後のメスと未成熟なオス1、2頭からなる“プライド”と呼ばれる群れを形成する。未成熟なオスは通常2歳半-3歳くらいで追い出され、同性同士でプライドを形成。追い出されたオスは別のプライドを乗っ取るか、リーダー不在のところに受け入れてもらうしかない。それは何故かというと、狩りはすべてメスが行い、オスはそのエサをもらって生きているからだ。狩りをしないオスの役割は、外敵を防ぎ、メスたちに子どもを産ませること。ライオンはネコ科の中でも非常に性欲が強いといわれている。一年中いつでもメスが発情する度に、オスはすべてのメスを満足させなければならないのだ。メスは発情するとオスの顔の前にお尻を近づけ尾で頬を撫でて誘う。オスはメスの上に乗り首筋を甘噛みしながら行為に至る。1回の交尾は20秒ほどだが、発情期には15分に1回メスからの誘いがかかり、それが4日-1週間ほど続く。多いものだと、55時間で157回の連続交尾が観察されている。ろくに食事もとらず続く繁殖行動は過酷で、その間に若いオスに乗っ取られることも少なくない。複数のオスがいるプライドではたてがみが黒くふさふさした若く健康なオスに、メスたちは交尾をせがむ。狩りもできず精力も吸い取られた老オスは、プライドを去り、静かに死を迎えるのだ。(引用元: ACT OF LOVE)「あなたの求愛」を綴った一冊を作ろう。(Illustration by Kohei Takemoto)「MAKE LOVE(メイクラヴ)」という言葉が意味する「愛のあるセックス」。あなたの求愛を表現するZINEを、思い切って作ってみませんか?その名も『MAKE LOVE ZINE』。“ZINE(ジン、ザイン)”とは、自費出版で自費制作の小冊子のこと。 Be inspired!の兄弟メディア、カウンター&サブカルチャー専門誌 HEAPS Magazine からスピンアウトしたZINEコミュニティ「HEAPS ZINE CLUB」が、今週の土曜日に渋谷ヒカリエ8階の Creative Lounge MOVで行われる。仕事と働き方の見本市 『mov市 Neighborland 2017』 in 渋谷ヒカリエ8階で、HEAPSは「11分間で作るLOVE ZINE 」ワークショップを開催することが決まりました!さて、なぜ制作時間が11分間?それは、服を脱いだり着たり、余分な会話をそぎ落としてしまえば、セックスとはたった11分間の行為ともいわれるからです。今回はその11分間で、「愛と、そして求愛を表現する」ためにZINEを制作してみよう、ということです。また、今回のワークショップは、だれよりも真摯に愛を見つめ続けてきた企業、サガミオリジナルを製造する相模ゴム工業さんが、愛のあるセーフセックスのための必需品「コンドーム」を特別に提供してくれました。「愛の誓いの日」とされるバレンタインデーを控えるこの時期。普段はなかなかパートナーに、口に出して伝えられないストレートな「求愛の気持ち」を込めて一冊のZINEに綴ってみませんか?渋谷ヒカリエ8階で開催されるMOV市にきて、HEAPSメンバーと一緒に、「愛と求愛とコンドーム」を詰め込んだ『MAKE LOVE ZINE』を作って、大切な人に贈ろう!詳しくはこちら。仕事と働き方の見本市『MOV市』渋谷 Hikarie 8階のメンバー制ワークラウンジCreative Lounge MOVが主催する、仕事と働き方の見本市。ポップアップショップ、診断テスト、フォトスタジオやスタイリングレッスン、ワークショップやライブパフォーマンスなどなど。職種も年齢も国籍も様々なMOV member(=Neighbor)のひとりひとりが、自分自身のスキルやナレッジをユニークな体験型ブースに並べていきます。エントランスはフリー!普段はクローズドなラウンジも、この日ばかりはフルオープンにして、みなさまをお待ちしています。どんな場所なのか、どんな人がいるのか、おもちゃ箱をひっくりかえしたようにカラフルで騒々しい会場で、多様な働き方・生き方をぜひ体感してください。 【MAKE LOVE ZINE ワークショップ&MOV市概要】日時:1月28日(土)時間:13:00〜19:00(※ワークショップセッション時間は下記にて記載)場所:渋谷ヒカリエ8F Creative Lounge MOVOPEN LOUNGE内 コーヒーカウンター住所:東京都渋谷区渋谷2−21−1 渋谷ヒカリエ8Fウェブサイト:▼ワークショップセッション時間1回目13:00~/2回目14:10~/3回目15:20~4回目16:30~/5回目17:40~※1セッション先着6名様まで!※セッション時間のご予約もできますので、当日ブーススタッフにお申し付けください。▼料金ワークショップ参加費 1回 ¥500 [LOVE ZINE制作キット代込み]LOVE ZINE制作キットのみの販売もいたします。(1個 ¥500)—————Text by Jun HirayamaーBe inspired!
2017年01月26日あなたは予防接種を受けているだろうか。または子供に受けさせているだろうか。ワクチンには病原体の感染を防いだり和らげたりする効果があるが、一般的にはあまり知られていない危険性もある。私たちはその危険性と、必要性を踏まえ、ワクチンというものをもう一度考えてみてもいいかもしれない。学校、病院、メディアなどで繰り返し宣伝される「ワクチン神話」(Photo by jacco de boer)日本は予防接種を推奨しているため、学校、病院、メディアでは大々的に予防接種の広告が打ち出されている。私たちは予防接種のメリットについて理解するチャンスは多いが、副作用などのデメリット、必要性などについての情報は自分で調べない限りなかなか手に入らない。予防接種が義務接種だった時代には、反対の市民運動が日本各地で起っていた。その結果、1994年に予防接種法が改定され、義務接種ではなく、全ての予防接種が任意となった。にもかかわらず、現在の分類の仕方は「定期接種」と「任意接種」とに別けられており、あたかも「定期接種」が「任意接種」ではないように見せられている。今もこのように、予防接種は半強制的に行われているのだ。全ての予防接種が任意接種である今の時代の私たちは、どれだけ予防接種の知識があるだろうか。ただ「打つのが当たり前」と思っているなら、一度予防接種について考え直してみた方がいいかもしれない。現代の日本はそんなに病気が蔓延している国?(Photo by David Shackelford)戦後の日本は衛生環境が現代に比べると悪かったため、たくさんの乳幼児が伝染病で命を落としていた。しかし、衛生環境の改善とワクチンの導入で、伝染病は激減。にもかかわらず、今ではほとんど存在しない病気のワクチンが推奨されているのをご存知だろうか。そんな中で私たちは、接種するワクチンが本当に必要なのか見極めなくてはならない。「新・予防接種へ行く前に(ジャパンマシニスト社)」は、予防接種についての本だ。モットーは、広告をとらない、スポンサーをおかない、専門家には平易な言葉と高みにたたない、つねに「弱い」もの・「少数」のものの視点を忘れない。この本には実に詳しく予防接種についての情報があらゆる視点から書かれている。下記は本書の一部。BCG・・・生後半年を過ぎたら必要なしポリオ・・・病気そのものがありません麻疹風疹混合(MR)・・・単独ワクチンという選択もDPT/DT・・・D、DTを選べないのが大問題日本脳炎・・・接種見合わせの間も患者は増えていませんインフルエンザ・・・厚生労働省も乳幼児にすすめていませんおたふくかぜ・・・自然感染の機会を待って水ぼうそう・・・重い病気を持つ子供だけ子宮頸がん・・・ワクチンで防げるのは16型と18型だけこの本を読めば、ポリオの国内の自然感染は30年前に終わっていることや、日本脳炎も現代では感染者は年間一桁程度でそのほとんどが高齢者であり、20歳未満であると0〜2人まで激減していることがわかる。このように、衰退、またはすでに国内ではなくなっている病気もある。それらの病気のための予防接種は本当に必要があるのだろうか。なぜそんなにワクチンの副作用を疑わなければならないのか?(Photo by Carlos Reusser Monsalvez)ワクチンはウイルスや細菌、また菌が作り出す毒素の病原性を弱めて作っている。病原菌を体に接種するのだから、抵抗力が弱っている時などに接種をすることは絶対に避けたい。しかもワクチンはウサギやニワトリやサルなどの動物の内臓の細胞などを使っているため、薬事法上「生物由来製品」であり「劇薬」扱いである。もしワクチンの中にアレルゲンとされるものが入っていた場合は、呼吸困難や失神を起こし、ひどい場合は死亡してしまう可能性もある。また製造される過程でアルミニウムやホルムアルデヒド、水銀などの添加物が使用されていることも副作用をもたらす原因だと考えられる。通常インフルエンザのワクチンでは卵を使い6ヶ月かけて培養するところを、最近は、蛾の幼虫の遺伝子を組み換える方法により、2ヶ月で培養できるようになった。(参照元:Wonderful World)日本ではまだ申請中であるが、アメリカではすでに実用化されている。効率を重視し遺伝子組み換えが行われた製品が、私たちの体にどのような問題を起こすかは分かっていない。それは接種する人の健康を本当に考えて作られているのだろうか。欧米で行われる「水ぼうそうパーティー」(Photo by Brooke Lark)なんと欧米では水ぼうそうになった子供の家に水ぼうそうになってない子供たちを集めて「水ぼうそうパーティ」を行うという。水ぼうそうは小さい頃にかかれば大した病気ではなく、実際にかかってしまえば強い免疫を得られることから、こういったパーティを開くのだとか。環境の向上した日本では、子供に多かった麻疹やおたふくかぜといった感染症の流行が少なく、体内で一度作られた免疫機能が、再度抗原に接触することによって、さらに高まる「ブースター効果」が得にくい。それに加えてワクチンで流行を抑えているため、自然感染の機会は減り、強い免疫を持った母親が少なくなってきているのだ。これでは赤ん坊にしっかりとした免疫を譲ることはできない。私たちはウイルスや細菌を恐れ、遠ざけすぎたために、小さな病気にも抵抗力を十分に発揮できなくなっているのだ。私たちは呼吸をしながら生きている。空気中には細菌やウイルスが常にいるため、病気にかからずに生きていくことはできない。しかし病気になることで、免疫がつき、強くなっているということも忘れてはいけない。メリット、デメリット両方を見比べる冒頭でも述べたように、予防注射のメリットの情報というのは私たちのまわりに溢れている。しかしデメリットの情報を踏まえてしっかりと考えることが大切だ。全ての予防接種を「打つ、打たない」と判断するのは私たち国民一人ひとりである。それには「予防接種を受けることが当たり前」「ワクチンは安全」といったワクチンに対しての姿勢を変える必要がある。しかし予防接種の副作用の訴訟問題は全国で起きているのが現状である。ワクチンに副作用の可能性がある以上、予防接種は決して安全なものだとは断言できない。そのリスクを念頭に入れ、たくさんある中のどの予防接種が自分や自分の子供に本当に必要なのかを判断することが大切と言えるだろう。—————Text by バンベニ 桃ーBe inspired!
2017年01月25日「ムスリム(イスラム教徒)」と聞いて何を想像するだろうか。「ヒジャブ」と呼ばれる頭と首を覆うイスラムの伝統的なスカーフを被る女性たちや、一日に幾度かのお祈りをする姿、はたまた“イスラム過激派”かもしれない。残念ながら、約3000万人ものムスリム人口(参照元:Pew Research Center)を抱えるアメリカでも、ムスリムに対する理解はこれくらいなのだ。そんななか、あるムスリム女性がプレイボーイに載ることになった。民放初のヒジャーブを被ったキャスターを目指してムスリムのアメリカ人でヒジャブを被るジャーナリストのノアール・タグーリ、22歳。学校には通学せず、家庭に拠点を置いて学習を行うホームスクーリングで高校の勉強をしながらローカル新聞で働き、16歳で大学に入学した彼女。ハフポストライブのレギュラーゲストを務めたのちハフポストブロガーを経て、ニュースショーのキャスターを目指していた。その理由は、ヒジャブを被った民放のキャスターがアメリカには存在しなかったからだ。そして映画のような話だが、18歳になって数日後のこと、タグーリが大学での詩の朗読パフォーマンスを終えると、いきなり舞台に上がってきたCBSラジオのディレクターに「ジャーナリズムと報道の専攻なの?ワシントンでインターンしないか」と直接誘われ、彼女の新たなキャリアは始まった。(参照元:
2017年01月25日数年前、『新しい靴を買わなくちゃ』という映画が公開された。主演の中山美穂と向井理がフランスで出会い、恋をする恋愛映画なのだが、それがまた非常に美しかった。もちろん、偶然男女が出会い、恋に落ちる姿はどの場所でも美しい。が、舞台がフランスであるがゆえにその恋愛はより美しく見えたのだと思う。どんな愛もフランスというだけで“箔”が付くのだ。その理由は「フランスは愛を知っているから」の一言に尽きる。ロマンティックの街“パリ”を揺るがす「緊急事態」(Photo by Lisa Norwood)“愛の国”に緊急事態が発生した。なんとパリ市が、パリのセーヌ川にかかる「ポンデザール橋」につけられた「南京錠」を撤去すると言い出したのだ。観光名所ともなっているこの場所は、特に恋人たちに人気のスポットで、恋人同士で訪れ、互いの名前を書いた南京錠を橋の欄干に取り付けると永遠の愛が約束されると言われている。しかし、どうやら無数の錠で埋め尽くされた橋はその重さで崩壊の危機が迫っているようなのだ。恋人たちが思いをはせた鍵の重さは約93トン。(参照元:CNN)これでは撤去も致し方ないと言える。しかしこれには多くの反対意見もあり、「NO LOVE LOCKS」という南京錠反対のキャンペーンまで行われた。1900名ほどの署名を集めパリ区長に提出するという事態にまで発展したが、最終的にはパリ市は撤去を決めた。(参照元:The Gurdian)パリ市民を納得させた「意外な提案」NadineDoerle)ロマンティックな街という印象があるパリという土地柄、撤去が決定した後も多くの物議を醸したこの南京錠問題。しかし意外な形で多くの人々の理解を得ることとなった。そのきっかけはパリ市が提案した“愛を大切にした対応”にある。撤去された南京錠は処分される…と思いきや、それを捨てずに競売にかけ、再販売することにしたのだ。そしてその売り上げは、難民支援のグループへの寄付となる。販売開始は2017年春を予定しているが、すでに多くの問い合わせがあるようだ。パリ市によると売り上げ見込みは約10万ユーロ(約1220万円)。(参照元:THE HUFFINGTONPOST)多くの恋人が残した愛の証がまた違った愛という形で連鎖していく。この再利用方法に国民からは、多くの称賛の声が上がっていることは言うまでもない。「100パーセント愛をリサイクル」した「指輪」パリ市の試みはさらに続く。当時、たまたま橋の美術修復の担当職員だったフランシスさんは撤去されゆく南京錠に書かれた恋人たちのメッセージを見て、その愛の大きさに感動を覚え、この愛の証をまた別の形で受け継ぐことができないかと考えた。そして出した結論は、なんとこの南京錠を指輪に変えることであった。フランシスさん曰く、「愛の証と言えば指輪だ!」とのこと。早速友人の鋳造職人のもとに南京錠を持ち込み、南京錠を指輪の形に変える方法を模索し始めたのだ。もちろん指輪にはデザインも大事。デザイナーである別の友人に相談してデザインの考案に明け暮れた。そしてついに南京錠から作られた指輪が完成した。商品のキャッチコピーは「100パーセント愛をリサイクル」。ハート形の鍵穴の空いた南京錠を2つの手が施錠しているデザインがまた愛らしい。南京錠の真鍮は不純物も含まれているため、商品によって偏りがある。しかし、それでも100パーセント南京錠を活かすことを誓い、他の素材を使うことはしなかった。しかし愛と同じように、この一つとして同じ指輪がない特別感がまた“元”南京錠らしさを感じさせる。フランスには「縁起の悪い愛」は存在しないdamonnofar)愛が行き交う街フランス。街中では多くのカップルが抱擁やキスを交わし、それが夫婦となっても子どもの前でイチャイチャするのは当たり前だ。そんな風に愛を大切にする国だからこそ“南京錠を捨てたくない”という想いがあったのかもしれない。だが、それだけで彼らの気持ちを片づけてはならないだろう。そこにはきっと愛を大切にしなければならないという“覚悟”があったはずだ。南京錠をつけたカップルたちも、幸せなカップルなだけではなく、今はもう別れてしまっているカップルだっているだろう。そんな南京錠は、日本風にいうなれば“縁起の悪い”ものであるかもしれない。しかし、そんな南京錠から作られたリサイクル品でもフランス人が「欲しい」と思うのは、彼らが“いい愛”も“悲しい愛”もすべてが大切な“愛”であると認識しているからであろう。失恋だっていい思い出とはよく言うが、それを受け止めるまでには時間がかかるし、受け止めきれない人もいる。でも、そんな悲しい愛も大切に“100パーセントリサイクル” できるフランス人は、すべての思い出はかけがえのないものであると私たちに示しているようだ。例えそれが自分のものではなく、他人の“愛”であったとしても。誰かが大切にしたそんな愛情は、連鎖をするようにまた他の人をも幸せにしてくれるのかもしれない。—————All photos by LOCK ME TNEDER unless otherwise stated.Text by Asuka YoshidaーBe inspired!
2017年01月24日1月19日にHEAPS.株式会社が運営する本メディアBe inspired!が、『ゲリラシネマ3』を開催。嬉しいことにチケットは完売。約100名の方にお越しいただきました!ゲリラシネマとは、「映画館“以外”の場所で、社会問題を知って、考えて、行動する」がコンセプトの映画上映イベントです。今回の会場は表参道に位置する“ソーシャライジング”をコンセプトとした素敵なスペース『TRUNK (HOTEL)開業準備室』。
2017年01月24日今月27日(金)、人類の歴史にとって重要な役割を果たすある映画が満を持して日本で公開される。その映画の名は『未来を花束にして』。キャリー・マリガン、ヘレナ・ボナム=カーター、メリル・ストリープら実力派俳優が集結した本作は、欧米で2015年に公開され様々な映画祭で14賞を勝ち取り、絶賛と議論を生んだ。※動画が見られない方はこちら隠された歴史この映画は、1910年代イギリスに実在した参政権を得るために闘った女性たちのストーリーに基づいている。もともと政治に興味がなく、保守的だが優しい夫と愛くるしい子供に恵まれたキャリー・マリガン扮する女性、モードが主人公。酷い労働環境で貧しいけれど、あまり疑問を持たずに生きてきた彼女の人生が、女性参政権運動を展開するWSPU(女性社会政治同盟)との予期せぬ出会いをきっかけに、急激に変化していく様を描いている。当時のイギリスでは男性より長時間、より過酷な労働をしても賃金は半分か、酷い時は6分の1。女性に参政権がないどころか、政治の話をすること自体タブーとされていた。職場での女性への性的暴行も暗黙の了解事項とされていたような時代だ。それが当たり前の社会では、女性の権利を主張する女性は同じ女性たちにも煙たがれていた。これを考慮するとWSPUがどれだけ革命的な存在だったかは、言うまでもない。彼女たちは「“戦争”だけが男が理解できる言語だ」と公共の建物を破壊するなど、戦闘的な手段を取り入れたのだった。実際のところ、彼女たちの暴力性には歴史的に批判的な見方も存在する。しかし彼女たちの運動がなければ、現在のわたしたちは存在しないと言えるだろう。
2017年01月23日その昔、生まれてくる子供の性別はその子がまさに生まれる瞬間までのお楽しみだった。しかし技術の進歩により今では生まれる何週間も前からペニスの有無でその子の性別を知ることができるようになった。しかしいくら医療の技術が発達しようとも、生まれてくる子の「心の性別」はその子にしかわからない。社会に決められた「男女」という型にはめられないトランスジェンダー、性同一性障害についてあなたはどれくらい知っているだろうか?「トランスジェンダー=性同一性障害」ではない近年テレビやネットでも目にする機会が増えた「トランスジェンダー」「性同一性障害」という言葉。この2つの表現はしばしば「使う場所で分けられる同じ意味の言葉」として考えられがちだが、実はそれには少し語弊がある。一般的に性同一性障害とは心と体の性の違いに違和感を持ち、性別適合手術を望む場合が多いと言われているのに対しトランスジェンダーの中には生まれたままの体で生きていきたいという人もいる。トランスジェンダーの中に性同一性障害も含まれるということだ。また、トランスジェンダーという言葉には「性同一障害」という医学的な用語とは異なり、「個性」や「特徴」というニュアンスも含まれる。(参照元:THE HUFFINGTON POST) そもそも与えられた体が社会的に期待される性別と一致していないからといい「障害」と呼ぶこと自体が権力による抑圧だという意見もある。(参照元:THE HUFFINGTON POST)個人によって、その受け取り方は変わってくる。
2017年01月23日日本では9割以上がテレビニュースを信頼する一方、アメリカでは6割未満の人しか信頼していない。また、日本の7割以上の人が新聞のニュースを信頼するのに対し、アメリカでは3割の人しか信頼していないという。(参照元:World Values Survay)これには日本の一般家庭の新聞購読率の高さも関係しているが、日本人の主要メディアに対する信頼度の高さがうかがえる。トランプ氏とツイート2017年1月20日(アメリカ時間)に就任する第45代アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏のツイートを見たことがあるだろうか。ツイッター自体がアメリカを中心に低迷しているなか、トランプ氏は他のSNSではなくツイッターで発言をしており、アメリカとの関係を重視したいためにトランプ氏の発言に注目せざるをえなくなっている人々も存在する。例えば、トヨタ自動車は「トヨタはアメリカ向けのカローラを生産するためメキシコのバハに新工場を建設するらしいが、けしからん」とトランプ氏にツイートされ、新工場の建設を取りやめている。だが、実はトランプ氏がトヨタ自動車のグアナファト(メキシコ)に建設計画中だった新工場とバハ(メキシコ)にある既存の生産拠点を混同したようで、彼は勘違いによってトヨタを批判したことになる。(参照元:REUTERS)それにもかかわらずトヨタ自動車が工場の建設を取りやめたのは、60年もかけて築き上げたアメリカ国内での販売の歴史と実績をここで止めたくないと思ったからだろう。
2017年01月20日10回目となりました!社会的にNGな言葉ばかりを集めて「これ言っちゃダメでしょ」辞典を作ろうと始めた【Politically Incorrect Dictionary】。社会的にNGといいますと、政治的、宗教的、歴史的、そして経済的な背景を考慮しないで、他人に不適切な発言をしてしまったり、行動をしてしまったりすることを意味します。
2017年01月20日2017年1月20日(アメリカ時間)、第45代アメリカ大統領に就任するトランプ氏。彼が選挙戦で勝利したあと、現在でも抗議デモが行なわれている。そのなかでも特に若者が中心に行なった「Not My President(私の大統領ではない)」と訴えるデモが印象に残っているのではないだろうか。だが、若者によるトランプ氏への抗議活動はこれだけではない。選挙キャンペーンのなかで、人種差別的な発言や女性差別的な発言を繰り返していたトランプ氏。これに対する非難は多かったものの、トランプ氏を支持する女性たちの数は少なくなかった。実際のところ、彼が発した女性差別的な発言はどんなものだったのか?人々にその実態をアートで伝え、抗議する人物が存在する。「彼女はもう10点満点ではないね」
2017年01月20日果物や野菜の皮、卵の殻、つまりピールを使って作り出すアート。それがピールアート。ピールアート創始者、才田春光さん。おままごと感覚で、野菜の皮から器を作ったのがきっかけという彼女だが、その作品は見事に自然の美しさと、彼女のアート感覚を融合させている。「皮は女性の象徴なの」そういう才田さんは、日本各地で女性の体と心についてのお話会も開いている。ピールアートと女性の体。一見全く違うこの二つが才田さんの哲学で一つとなる。そして今、実に多くの現代女性が彼女のピールアートワークショップや、お話し会に足を運んでいるのだ。果物や野菜の皮がこんなに美しくなる
2017年01月19日毎年日本では、まだ食べられる食品を年間500万~800万トンも捨てている。そのうち、約半分に当たる200万〜400万トンは家庭から発生しているそうだ。(参照元:消費者庁)一方、世界では7億9,500万人が食料不足に苦しんでいる。これは世界の人口で見ると9人に1人である。(参照元:WTP)異常ではないだろうか。同じ地球上でお腹をすかして死んでいく人がいる中、食べれるものを捨てている私たち。今回Biではそんな矛盾を、「おいしく改善」しようと立ち上がった人々が経営する世界の「ゼロ・ウェイストレストラン」を紹介したい。Sandwich Me In (シカゴ、米国)アメリカ、シカゴに2年間ゴミを出していないレストランが存在する。テイクアウトも可能なこのサンドウィッチショップでは持続性のあるエネルギーを使い、ローカルな農家から取り寄せた食材だけを使用する。パッケージももちろん最小限。
2017年01月18日どこにでもいる11歳の少年。彼が大人たちに与えているのは勇気や希望であった。特別なことは言っていないのに、たくさんの人生に迷った大人たちが彼に救いの言葉を求めてやってくる。これはニューヨークの地下鉄から始まった物語である。(Photo by emotionaladvicekid)大人たちの悩みを聞くのは、「11歳」の少年だニューヨーク、ブルックリンの地下鉄に、日曜になると多くの大人が助けを求めて集まる場所がある。そこにいる人々の波をかき分け、その元をたどってみると、折りたたみ式のテーブルとイスを用意してちょこんと座っている少年がいた。彼が座っているテーブルの前に書かれているのは「心のカウンセリング $2」。この場所で多くの人の悩みに答えている人気カウンセラーだ。彼の名前は、チーロ・オーティス君11歳。学校のない日曜日の2時間限定でカウンセリングを営業している。もちろんチーロくんは公認のライセンスを持っているわけではないが、その純粋な心のアドバイスを求め、この時間を狙い彼に会うためだけにわざわざ遠くから足を運ぶ人もいるほどだ。ここで打ち明けられている悩みに耳を傾けてみると、仕事の悩みや恋愛の悩み、時にはドナルド・トランプに関するものまでと多岐に渡る。どんな人の悩みも子ども目線に立ったお遊び的なものではなく、本気のものだった。誰もが心から彼のアドバイスを欲しがっているようだ。(参照元:Konbini)「カウンセリング誕生」のきっかけは「いじめ体験」(Photo by emotionaladvicekid)しかし、なぜチーロ君はここでセラピーを始めようと思ったのだろうか。それには彼の経験が関係する。現在小学校6年生になるチーロ君だが、実は彼は学校で“いじめ”に遭っていた。いじめのきっかけは些細なことによる仲間との意見のすれ違いであったが、チーロ君の心は深く傷ついた。だが、それと同時にいじめられないために人に合わせることは間違っているし、それを伝えなければならないと感じたそうだ。“学校には、自分と意見が違う友達をいじめの対象にする生徒がいたんだ。でも、僕はそれに大きな疑問を持っていたよ。本当の自分を隠してまでみんなとうまくやることに何の意味があるのかってね”(引用元:UPWORTHY)このいじめを体験したことで、自分の他にも支えが必要な人がいて、彼らを助けなければならないのではないかということに気が付いたという。そして、人々が自分らしく生きるためのアドバイスができないか両親に相談したところ、このカウンセリングのアイデアが生まれた。(参照元:ODDITYCENTRAL)「誰かの助けなしでは人生は生きられない」「誰にでも優しく接すること。そして、決して夢を諦めてはいけないよ」これはチーロ君の両親が常に彼に言い聞かせていた言葉である。(引用元:ODDITYCENTRAL) きっと、この教えが生きていたからであろう。チーロ君はこの活動を決してビジネスとは捉えることをしなかった。多い日で平均50ドルを稼ぐチーロ君だが、子供にとってはこの“大金”を、ランチやスナックを買うことができない子供たちのために使うことにし、全額寄付に回しているというのだ。(参照元:Konbini)“みんな時には助けが必要なんだ。誰かの助けなしでは人生は生きられないからね”(引用元:Konbini)お金がないという理由でいじめを受ける子どもがなくなればいいと考え、自分だけが満足すればいいとは考えない。そんな息子の姿を見て、母は、「“今日はたくさんの素敵な人たちと会えた。どんどん友達が増えていくよ”と自分に自信がついていく息子の姿がなによりも嬉しい」と目を細める。「悩みの結論」はいつだって「同じ」(Photo by emotionaladvicekid)チーロ君はカウンセリングを続け、多くの人と接する中で気づいたことがあるそうだ。“人間関係や自分の人生をどうやって生きるか迷っている人たちはたくさんいるんだ。でも、そんな人たちに僕が与えるアドバイスは最終的にはいつも同じだったんだ”“悩んでいる人たちは問題を複雑に考えすぎているんだよ。だから僕は“もっと問題をシンプルに捉えてみたら?”と声を掛けるんだ。そうすれば何が必要なのか、案外簡単に見つけだすことができる。簡単に答えが見えてくるんだ”(引用元:ODDITYCENTRAL)“シンプル”という言葉にドキッとするのは大人である証拠かもしれない。経験によって知識を得て、人を気遣うことを覚えてしまうあまり“シンプルに考える”ということが一番難しいことになっていく。「自分はどうしたいのか」という最も大切なことを忘れてしまうのだ。さらにチーロ君は大人たちが変化を恐れていることを指摘する。カウンセラーに訪れる多くの大人たちが過去を振り返って「あの頃はよかった」と言うそうだ。“あなたがここに生まれてきた瞬間から、あなたはあなた自身を愛するべき義務があるんだよ”(引用元:NEW YORK POST)※動画が見られない方はこちらそんな過去ばかりを見て今の自分を責める大人たちに11歳のカウンセラーは、そうアドバイスを贈るそうだ。あなたはきちんと自分を愛してあげているだろうか。その義務を果たそうとしたとき、きっと多くの悩みが解決していくのかもしれない。—————All Photo by emotionaladvicekidText by Asuka YoshidaーBe inspired!
2017年01月16日女性器や男性器、あるいはおっぱいの形をした、“エロくない性器アート”。少しグロテスクだけど可愛らしい陶器作品の持つ意味とは何だろうか?
2017年01月15日皆さん、こんにちは。久しぶりのハッシュタグ・アクティビズムの連載です!今回は日本から飛行機で15時間程度かかる国、サウジアラビアに関するものです。今から1年ちょっと前の2015年12月12日、サウジアラビアの女性が公職選挙で投票できるようになりました。どうしてこんなにも女性が参政権を得るのが遅かったのでしょうか?最近公開されたサウジアラビアのポップなミュージックビデオを見れば、その理由がわかるかもしれません。
2017年01月14日批判的な意見を言われたとき、話題をどれだけ逸らすことができるのかを頭の中でぐるぐると考えてしまう人は多いだろう。批判を言われれば傷つくし、それは当たり前の心理だとも言える。しかし、そんな批判も大切にすることができれば、もっと“幸せ”になれるのかもしれない。(Photo by Tero Ykspetäjä)ありえない発言や批判も含めて「スウェーデンという国」ただ、この取り組みはすべてが「いい子ちゃん」では収まらなかった。このキャンペーンのコンセプトはあくまでも“自由”に投稿することだったので、政府による事前の検閲などは一切なし。そのため投稿を任されたとある女性が、スウェーデン政府の公式アカウントにも関わらず、政治的な差別や性的な表現を含む行き過ぎた投稿をし始めたのだ。その投稿を見てみると、「JAW(ユダヤ人に対する差別的名称)」といった人種差別的なものから、「ミルクとオシッコに浸したイチゴ、とってもおいしい」という意味不明なものまで、はっきり言って国として恥ずべきものばかりだ。しかし、スウェーデン政府がとった対策はこの投稿を削除することではなく、受け入れることだった。もちろん世界中に発信され、多くの批判を浴びる結果となってしまったのだが、スウェーデン政府は決して後悔はしていないようだ。それもそのはず、この国には「スウェーデンという国の所有者は国民である」という信念が強く根付いているのだ。これは子供の頃から意識されていて、どんな小さなことでも国民に議論に参加する機会を与えている。小学校では、「学校の中にある遊び場が閉鎖されたらどうするか」という問題に対し、「責任者の政治家に会いに行きなさい」「デモをしなさい」と教えるそうだ。(参照元:東京新聞)こういった背景もあり、政府は「Twitter上での行き過ぎた発言と批判も含めてスウェーデンという国」であるとして、そのすべてを受け止めたのだ。批判には、「謝罪」と「削除」が定番?そんなスウェーデン政府と正反対の対策を取るのは日本の公的機関や企業である。批判があれば一刻も早い対応を迫られ、受け入れるのではなくどれだけ「なかったこと」にするかが批判を抑える鍵となっている。例えば鹿児島県志布志市は、最近批判を浴びてその取り消し作業に追われた地方機関での一つである。市はふるさと納税を促すため、納税への返礼品として送っている市特産の養殖ウナギを紹介する内容の動画を公開した…のだがその内容がまずかった。黒い水着姿の少女がカメラに向かって「養って」と話しかけるなどした映像に「児童ポルノにみえる」との批判が殺到。市は「差別の意図は全くないが、このまま公開を続けると志布志の養殖ウナギに悪いイメージを持たれてしまう」とのコメントを出し、直ちに動画を削除した。(参照元:朝日新聞)また、企業CMでもAKB48メンバーが口移しでキャンディーをリレーするUHA味覚糖「ぷっちょ」のテレビCMが「品位に欠ける」との声が相次ぎ中止になったり(参照元:NEVERまとめ)、25歳の誕生日を迎えた女性が「あんたは女の子じゃない」という厳しい意見に感化されて綺麗になろうとしていく資生堂「インテグレート」のCMがTwitterで「女性差別」との批判が相次いで中止となった。(参照元:livedoorNEWS)※動画が見られない方はこちら「批判」を聞けば「幸せ」が見えてくるかも(Photo by Niklas Pivic)これらの対応を見てみると批判にもまんべんなく耳を貸したスウェーデン政府に対し、日本社会は批判と向き合うことを避ける傾向にあると言えるだろう。鹿児島県志布志市のPR動画や資生堂のCMが社会的に相応しかったどうかは別だが、それぞれが正しいと思って行ったことであれば、批判も含めてその結果を見届けるべきなのではないだろうか。一人ひとりに意見があることは当たり前で、いい意見だけではなく批判的な意見にもきちんと耳を傾け、向き合うべきなのだ。批判的な意見も受け入れ、表現に寛容なスウェーデンは「国民の幸福度ランキング」において、53位の日本に対し10位という結果になっている。(参照元:AFP)もちろんこのランキングには多くの要素が含まれているが、「批判から逃げずに、学び、成長する態度」があながち国民の幸福度に影響を与えていることは否定できないのかもしれない。—————Text by Asuka YoshidaーBe inspired!
2017年01月13日野菜や果物が綺麗に包装・陳列され、衛生面から見ても完璧な日本のスーパーやコンビニ。だが海外のスーパーと比較してみると、こちらは日本のように綺麗に包装された商品を見かけることはなく、むしろいかに日本が過剰包装しているのかに気づかされることがある。お菓子ひとつをとっても、小さなチョコレートが金紙に包まれ、その上に箱で包装、そのまた上にプラスチックで包装されているのを見ると、「インフラ整備の整った清潔な国日本で、そこまでしなくても良いのでは…」といった疑問が頭に浮かぶ。いきすぎた包装は以前から問題視され、マイバッグ運動でエコバッグが流行ったが、一過性のトレンドとして終わってしまった。環境への取り組みが進んでいる欧米と日本を比較してみると、「日本の過剰包装の酷い現状」が浮き彫りになってきた。世界で起こる「パッケージをしない」ムーブメント。「袋いらないです」ガムやタバコ、缶コーヒー。コンビニやスーパーで手持ちでOKな時に使うこの台詞。そんなレジ袋の拒否する言葉さえ欧米では消えようとしている。フランスでは、2016年7月に使い捨てのプラスチック製のレジ袋の使用を禁止。今後は生鮮食品包装用の袋にも適用されるという。また2020年1月1日に、世界初となるプラスチック製容器の使い捨てを禁止する法律も施行予定だ。また、アメリカ・カリフォルニア州では、2014年に全米初となるレジ袋禁止法が成立。以後、レジ袋製造業者や消費者から強い反発が出たため、2016年に住民投票にかけられることに。だが、結果として「レジ袋を禁止すべき」票が僅差で上回った。そんなフランスやアメリカが、ビニールのレジ袋を使用禁止する中で、ドイツではより究極的にパッケージ廃止に挑戦するスーパーが存在する。今回、そのスーパーにBe inspired!は訪れた。
2017年01月12日2025年の自分、あなたはどんな姿が想像できるだろうか?安定した生活?好きなことをやっている自分?幸せな結婚生活?みなさんは8年後、自分が「親のために失業」している可能性があることを、ご存知だろうか?
2017年01月12日2016年は世界の保守化を感じさせる悲しい年となった。6月、イギリスは国民投票でEU離脱を決定。移民に排他的社会の構築が始まった。11月、公然と人種差別・性差別ポリシーを持ったトランプ氏がアメリカの大統領選挙で勝利し、全世界は困惑。比較的リベラルな印象のあるこの2ヵ国の決断に衝撃を受けた人も少なくはないだろう。トランプ氏の当選も、イギリスのEU離脱もキーワードは「移民」だったが、事実上はマイノリティ全体へと影響する。国民投票によって決行されたこれらの決断は「差別の合法化」を象徴しているとさえ言われているのだ。実際英国では、EU離脱後の3ヶ月間、去年の同時期と比べ、セクシュアルマイノリティへのヘイトクライムが147%も増加した。(参照元:The Gurdian)そんな今、注目したいのが英国ウォーリック大学のボート部。彼らは毎年全裸のポスターを販売している。そしてその収益をチャリティに寄付しているのだ。2009年から続くこの“伝統”はメディアからの注目を受け、今では世界の80ヵ国以上で彼らのポスターが売れている。
2017年01月11日年始早々、3万以上のリツイートをされたツイートが話題を呼んでいる。その内容は、元日から3日まで休業したとある量販店が、「なぜ元日に営業をしないのか」というお客様アンケートの質問に対して「従業員にお正月をゆっくりと過ごす時間を与えたい」と回答したというもの。(参照元:Twitter)本来、日本の元旦は家族とゆっくり過ごすもの。一方、「元日も休まず営業」と明言しているのがビックカメラ。ビックカメラは「必要なものをいつでも購入できる安心感をお客様に与えたい」という理由で元旦も営業しているのだ。(参照元:Yahoo!)日本ではこちらの方が一般的な考え方と言えるだろう。なぜ日本では休みを削って働くことが美学であり、“お客様思い”なのだろうか。「定時帰宅」なんて、もう古い
2017年01月11日働かなくても毎月国からお金がもらえたら…?そんな一見夢のような制度、「ベーシックインカム」が西ヨーロッパで注目されている。
2017年01月10日