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第11回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の授賞式が、7月8日にフランス大使公邸にて行われた。日本特別賞には、アーティストであり、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ助教でもあるスプツニ子!が選ばれた。スプツニ子!は、テクノロジーやサイエンスが人々の価値観や社会にどのような影響をもたらすのかを探求する作品を数多く制作・発表しているアーティスト。今年は、恋におちる成分と言われるオキシトシンと、赤く光る珊瑚の遺伝子を導入した蚕から「運命の赤い糸」を製作。これを用い、好きな人にその気持ちを伝えることができない不器用な理系女子の主人公が、自ら研究する遺伝子組み換え蚕によって「運命の赤い糸」を創作する映像インスタレーション作品「運命の赤い糸をつむぐ蚕-タマキの恋」を制作し、「瀬戸内国際芸術祭2016」にて発表した。その他にも、理系のバックグラウンドとアーティストならではの斬新な発想を融合した作品をソーシャルメディアなどで国内外に訴求し、世界的に注目されており、気鋭の新世代リーダーとしてその功績が高く評価され、今回の受賞に至った。なお、「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」は、05年に日本ロレアルが日本ユネスコ国内委員会との協力のもと創設した賞。物質科学または生命科学の博士後期課程に在籍、または同課程に進学予定の女性科学者を対象に計4名の受賞者を決定し、賞状と奨学金100万円を贈呈している。
2016年07月19日2016‐17年AWパリ・オートクチュール・コレクションのトップバッターでショーを開催した、ユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)デザイナー・中里唯馬。最新テクノロジーと伝統技術の融合で魅せた、新時代の服の形。オートクチュールに臨んだ真意、そして彼が見据える未来とは?ーー以前から、自身のブランドや衣装にテクノロジーを取り入れられていますが、その理由は?いつも自分の中に作りたいと思い描く像があり、それを具現化できる手段がテクノロジーだから。作るのは不可能と思っていた像が、テクノロジーによって可能になると知ったのがきっかけで、ものづくりの一つの方法として取り入れています。ーー江戸切子や漆といった日本の伝統技術を織り交ぜたのは、どういう意図があったのですか?もともと、ものづくりが好きでデザイナーになりました。父は彫刻家、母は彫金作家で、自宅のインテリアから日用品まで、生活に必要なものは手で作るという環境に育ったということもあってか、既製品ではないハンドメイドのものに深い愛着があります。日本の伝統技術は素晴らしいですが、大量生産は難しく、技術を継承できる職人さんも減っているのが現実。日本の技術を世界に伝え、継承していくためにも今回のコレクションに取り入れたいと思ったのです。また、相反する2つの物が融合することで新たな側面を生み出すことができます。最新テクノロジーと伝統技術、過去と未来、デジタルとリアル。両極端なもの、どちらも僕自身は好きで、特に今回のコレクションピースとショーでは欠かせない要素となっています。ーー国内アーティストに限らず、レディー・ガガ(Lady Gaga)など海外アーティストの衣装も多く手掛け、既に世界で活躍されているイメージがありますが、今回何故オートクチュールに参加しようと思ったのですか?衣装制作の依頼が年々増えていき、一人ひとりと向き合って服を作るプロセスが自分には合っていると感じていました。エンターテイメント産業は海外の方が大きく、映画、セレブリティー、アーティストなど幅も広い。世界へ向けてブランドの世界観を発信し、さらなるステップアップを目指して今回オートクチュールに臨みました。ーー挑戦したいと思ってもパリコレクションでショーを開催するというのはかなりの難関かと思うのですが。これまでの実績や推薦状など必要な書類を用意し、4ヶ月程前にフランスオートクチュール・プレタポルテ連合協会の担当者の面接を受けました。その後も膨大な量の必要書類を準備し、"ゲストメンバー"としてオフィシャルスケジュールで開催できることになったのがショーの2ヶ月前。衣装制作などは一旦ストップし、半年間全てこのオートクチュールに注いできたので、終わってみて今はホッとしていると同時にこれからのことを考えて、どうしようと思っています(笑)。次のコレクションまでの半年は衣装制作なども同時進行しなければいけないので、これもまた挑戦ですね。ーー世界には数多くのブランド、デザイナーが存在しますが、YUIMA NAKAZATOはどんなブランドとして確立していきたいと考えていますか?今はデジタルとアナログの変革期で、ようやくファッションにもデジタルを取り入れ始めた時。時代の先陣を切って、これまでにはなかった新たなモデルケースになれるブランドにしていきたいですね。ただ、最新テクノロジーだけがあればいいという風には思っていません。新しいものには広い可能性を感じるけれど、それだけだとどこか味気ないというか。逆に古いものは変わらないという安心感や親しみがあるけれど、時代や産業とともに変化していかなければ、進歩せずに衰退してしまう。僕のブランドではデジタルを駆使しながら伝統技術を現代に活かしていきたい。コレクションや衣装制作、さまざまな形でこれからもチャレンジを続け、ものづくりに真摯に向き合っていこうと思います。--「パリコレで魅せた"体から自由に作る"未来のオートクチュール--YUIMA NAKAZATO 中里唯馬 1/2【INTERVIEW】」へ
2016年07月19日ファッションデザイナーは時に魔術師と化す。キラキラと輝く魅力的な作品を世に生み出し、多くの人の心を狂気のごとく惹きつけるーー7月3日パリ・オートクチュール・コレクション初日、ユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)は居合わせたオーディエンスに見事に魔法をかけ異世界へと誘った。2016-17年AWオートクチュールコレクションのトップバッターでショーを開催。近年の日本人デザイナーのパリでの活躍は目覚ましいが、正式ゲストデザイナーとしてオートクチュールコレクションに日本人が参加するのは、森英恵以来12年ぶりのこと。また、ブランドとして海外でショーを行うのは初めての経験だ。YUIMA NAKAZATOデザイナー・中里唯馬は2004年アントワープ王立アカデミーを卒業後、欧州の学生コンテストのインターナショナル・タレント・サポート(ITS)で2年連続受賞するという前代未聞の快挙を成し遂げ、2009年自身の名を掲げたメンズブランドを立ち上げた。近年はプロダクト制作のみならず、レディー・ガガ(Lady Gaga)やEXILEのライブ衣装、実写版映画「ルパン三世」、宮里亜門の舞台「SUPERLOSERZ」の衣装を手掛けるなど、国内外のアーティストに信頼を置かれるデザイナーへと成長している。ショー翌日の取材では、コレクション内容の詳細や開催までの経緯、今後の展望を訊いた。そこで見えてきたのは、私たちの想像を遥かに超える中里の才能と無限に広がるファッションの可能性。ーー今回のオートクチュールコレクションのインスピレーション源、テーマを教えていただけますか?昨年訪れたアイスランドの地にインスピレーションを受けました。SF映画のロケ地にもなったそこは、人工物の一切ない岩や氷といった自然のものだけで成り立つ世界。地球とは思えない、まるで別の惑星にいるような感覚に陥るほど幻想的な風景が広がっていたんです。その貴重な体験を元に、テーマを「UNKNOW(未知なるもの)」とし、氷、空、海、オーロラなど自然現象の中の色の変化をコレクションに落とし込みました。YUIMA NAKAZATO 16-17AW オートクチュールコレクションーーショーもまるで地球外のような、フューチャリスティックで不思議な空間を演出していたのが印象的です。静寂の中に、ブランドの強いメッセージ性を感じました。コレクションを通じて最も伝えたかったことは何ですか?"体から自由に作る"という未来のオートクチュールを示したかった。これまでの衣装製作で取り入れてきたストラタシス(stratasys)社製()の3Dプリンタやカッティングプロッタの最新テクノロジーは、新しい生産の可能性に満ち、服の概念さえ変えてしまうほどファッションの未来を握っていると思います。布からパターン制作に入るのではなく、人の体をスキャンしてデータ化したものを3Dプリンタで形成し、服に仕上げる。これを使えばウェブで受注し、世界のどこでも3Dプリンタで出力可能になります。オートクチュールのように、テクノロジーによって一人ひとりに合わせたオーダーメイドの一点物の服が生まれていくのです。それがさらに普及し、現在の既製品、普段私たちが着ている服にも及ぶのではないかと考えています。ーー実際に今回のコレクションで、最新テクノロジーを取り入れた部分を詳しく教えてください。コレクションピースは全て、"ホログラム"と呼んでいるフィルム素材を使った有機体が連なり形になっています。フィルムメーカーと協業し製作した特殊なこの素材は、強度や質感にこだわって6年の歳月をかけました。試行錯誤の連続でしたが、ようやく納得のいくものに進化し今回のコレクションで発表できました。アイスランドで撮影したオーロラの写真を素材に写し、カッティングプロッタで細かく正確にカットを入れ、最後にすべてを折り紙のように折って1体の有機体が完成。ホログラム素材にカットを入れ、折り紙のように折って作られた有機体ホログラム素材を取り入れたブーツこれを1000体ほど作り、体に沿って連結させて服に形成するのです。最新テクノロジーだからこそ為せる技、そして最終工程で人の手を加えて服に息を吹き込みます。ショーの1ヶ月程前からスタッフやオートクチュール科の専門学生に手伝ってもらいながら、なんとか間に合わせられました。 透明のブレスレットは江戸切子の伝統的な技術で繊細にカットされ、ブルーの球体は漆を用いて、中には粉末状にした"ホログラム"を入れています。デジタルのテクノロジーと人の技術が融合しているのです。漆と粉末状のホログラムを用いたブレスレット--「テクノロジー×伝統、過去×未来、デジタル×リアル「相反する2つの物の融合で、新たな側面を生み出す」--YUIMA NAKAZATO 中里唯馬 2/2【INTERVIEW】」へ
2016年07月19日matohu表参道本店5周年を記念して同店では7月23日から31日まで、ゲストアーティストイベント「立原位貫 ―木版画で日本の美に触れる」展が開催される。立原位貫は、浮世絵版画の技法を独学で習得し、江戸時代に使われた紙や絵具や道具についての研究を重ね、本当の復刻、復元を行ってきた唯一の作家。夢枕獏や江國香織などの著作ともコラボレートしており、その挿画も手掛けてきた。14年にはmatohuのデザイナーである堀畑裕之と関口真希子と出会い、深い魂の交流を続けてきたが、昨年matohuでの展覧会の直前に急な病に倒れ急逝した。同展では、立原位貫の生前の意志を継ぎ、その画業の一端を紹介。日本の美意識に満ちた本物の木版画の世界をじっくり体験できる機会となっている。【イベント情報】「立原位貫 ―木版画で日本の美に触れる」展会場:matohu表参道本店住所:東京都渋谷区神宮前5-9-25会期:7月23日~31日時間:11:00~20:00
2016年07月19日ロサンゼルス発のパイとオーガニックコーヒーの専門店・The Pie Hole Los Angelesが10月、ルミネ新宿に日本1号店をオープンする。The Pie Hole Los Angelesは、創立者であるマシュー・ヘフナー家で5世代にわたり受け継がれる秘伝のレシピをもとに製作されるオリジナルパイが人気のカフェ。コーヒーにも強いこだわりを持っており、添加剤や雑草剤など有害な物質は一切使用していない最高品質のオーガニック豆をローストし、滑らかで綺麗な味わいに仕上げたコーヒーをハンドドリップで提供している。現在ではハリウッドやオレンジカウンティーなど著名な地域へ出店を拡大しており、多くのハリウッドスターにも愛されている。オープンに先立ち6月30日には、アメリカ合衆国駐日大使のキャロライン・ケネディが主催する「アメリカ独立記念パーティー」にて一足早く自慢のパイを披露した。パーティー終了を前に200食全てが無くなってしまうほどの大盛況となった。
2016年07月19日オモシロかわいいポータブル・レコード・プレイヤーを集めた「日本のポータブル・レコード・プレイヤー」展が、7月30日から8月28日まで東京・世田谷区の生活工房ギャラリーにて開催される。1960年代から80年代にかけてのレコード全盛期に日本人の多くが聴き親しんだ、まるでおもちゃのような小さなポータブル・レコード・プレイヤー。作り捨てのように大量生産され、時代とともに使い捨てられてきたこの製品は、現代の目で見てみると、ラジオ、カセット、エコー、リズム・ボックス、鍵盤など、小さなハコにいろいろな機能が詰め込まれており、デザイン的にも面白く、フォルムだけでも楽しめるようなものも数多くある。同展では、そんな日常の音楽風景を彩ったオモシロかわいいプレイヤーを約100点展示。持ち主である高円寺・円盤の田口史人による解説とともに紹介する。また、関連イベントとして8月14日の15時から18時までは、キーボードやオモチャを駆使したライブを行っているASUNAによるライブパフォーマンスを実施。今回は田口史人のポータブル・レコード・プレイヤー100台とキーボード100 台とのセッションによるパフォーマンスを創造する。また、7月31日の15時から16時30分までは展示中のプレイヤーを使ったレコード試聴会を開催。プレイヤー10台を聞き比べ、それぞれの個性を探す。なお、7月31日、8月13日、14日は、展示中のプレイヤーを使用して関連イベントを開催するため、展示数が少なくなる。【イベント情報】「日本のポータブル・レコード・プレイヤー」展会場:生活工房ギャラリー住所:東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー3階会期:7月30日~8月28日時間:9:00~20:00入場無料会期中無休
2016年07月19日ディオール(Dior)が、6月に発売されたアーティストのリアーナとのコラボレーションによる新作サングラスコレクションのムービーを公開した。昨年ディオールが発表したキャンペーンフィルム「Secret Garden IV」でミューズを演じたリアーナ。今回のコラボレーションでは、洗練されたラインで未来的なアクセントを湛えたサングラス「リアーナ」を製作した。サングラスは「クラシックメタル バージョン」(9万8,000円)と、世界50点限定のグレーレンズを使用した「ゴールドプレートフレーム」(23万円)の2種類で展開される。また、フォトグラファーのJean-Baptiste Mondinoによって撮影されたGIFムービーも公開。様々なムーブメントを通し、「リアーナ」サングラスのフューチャリスティックな要素をシンプルに体現している。(c) Dior 動画引用元: (ディオールオフィシャルサイト:
2016年07月19日プラントハンターの西畠清順による展覧会「ウルトラ植物博覧会2016 西畠清順と愉快な植物たち」が、8月4日から9月25日まで東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスにて開催される。同展では、世界中を飛び回り、年間240トン以上の植物を仕入れるプラントハンターの西畠清順が今回のために集めてきた希少植物の数々を紹介。昨年に引き続き2回目となる今回は、SIMPLICITY代表の緒方慎一郎が会場構成を担当。昨年とは全く違った空間で、陶芸家の内田鋼一が作り出す器と西畠清順の植物とのコラボレーション作品が展示される。また、同展と合わせて、アーティストの作品を紹介する場としても活用されているポーラ銀座ビル1階のウインドウでは、そら植物園の植物を展示。さらに、2階のHIGASHIYA GINZAでは、内田鋼一の器に植えられた植物を期間限定・数量限定で販売する。【イベント情報】「ウルトラ植物博覧会2016 西畠清順と愉快な植物たち」会場:ポーラ ミュージアム アネックス住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階会期:8月4日~9月25日時間:11:00~20:00(入場は閉場の30分前まで)入場無料会期中無休
2016年07月19日ポール・スミス(Paul Smith)は6月26日、ブルス・ドゥ・コメルス(商業取引所)で17SSメンズコレクションのショーを開催した。レゲエやダブが流れる中登場したのは、強い太陽光を想起させるヴィヴィッドカラーのコンビネーション。60から70年代、カリブ海系移民が多く暮らしていたノッティングヒルの空気感をモダンに、そしてスタイリッシュに解釈。それは招待状にもなったマルチカラーのソックスそのままの明るい世界観だった。チェックのスーツやバックスキンのブルゾン、異素材ミックスのミリタリージャケットなど、オーセンティックなアイテムに合わせられるのが、ラスタカラーの襟のシャツやマルチカラーボーダーのTシャツ、マルチカラーレザーを編んだリュックサックなど、美しい色のコンビネーションのアイテム。さらにピースマークや花のバックルをあしらったベルトやレザー製コサージュのバッグチャームがコーディネートされ、会場はオプティミスティックな雰囲気に包まれた。しかしハッピー一辺倒ではなく、イチゴの形をしたドクロを刺繍したミリタリージャケットを登場させるなど、ちょっとした毒の部分を表出することも忘れていない。様々な意味で複雑になった現代を見据えながら、次なるものを生み出そうとする姿勢を感じさせた。
2016年07月18日新潟県燕市は、日本一金物産業で栄える町として知られています。無形文化財にも指定されている鎚起銅器(ついきどうき)を200年に渡り、国内で唯一継承する玉川堂や、半世紀に渡り切れ味の良い包丁を追求してきた藤次郎株式会社といった、世界に誇る技術を有す地域のものづくり企業が燕市にはあります。この燕市の地場産業の原点は江戸時代の和釘にはじまりヤスリ、彫金、鎚起銅器と、時代の移り変わりと共に職人たちの技術が受け継がれてきたそうです。金物の歴史と共にある地に拠点に置く金物を素材にした作品を作る渡辺和也さん。2005年春に自身のアトリエ 鍛工舎を立ち上げて今年で10年、金槌や木槌で金属を打ち延ばしたり打ったりしながら作品を成型する鎚起銅器職人です。7月20日から2週間、伊勢丹新宿店には、プティローブノアーによるポップアップショップ「Circle of pieces ー プティローブノアーからつながるコトゴト」がオープンします。阿部さんはこのポップアップショップの題材に、自身の故郷である新潟を選びました。店頭には新潟拠点の渡辺和也さんをはじめとする職人さんなどと共に制作に取り組んだ新しいアイテムが展開されるそうです。今回、渡辺和也さんのアトリエに訪問し、プティローブノアー阿部好世さんとのものづくりの現場に立ち会う機会をいただきました。阿部好世さんと渡辺和也さんのクリエーションが生まれる場所。渡辺さん: 「伝統」は一つの手段であると思っています。伝統工芸品を生み出すというよりも、伝統的な手法というのはあくまでも手法であって、その手法を今の技術とハイブリットしていかなければならないと思っています。伝統というと消費者の方々は積み重ねられた技術に注視しがちですが、作り手はその一歩先を見て仕掛けるということも重要だと思っています。昔は必要に迫られて生まれた鍛金も、今では工芸文化=装飾文化です。世の中に便利なものは色々あるけれど、鍛金で作られるものには、手癖など手から生まれる歪みなど、視覚的な装飾ではなく直感的に感じられる肌感、温度があると思っています。機械を使えばものはいくらでも量産することができますが、作りすぎない、いいところで手を引くことも大切です。阿部さん: プティローブノアーのジュエリーも、あえて質感が残る、職人さんの手の跡が残るようなものづくりをしています。これまで綺麗で完璧なものづくりを行ってきている職人さんの方々ですが、「綺麗ではない」という言い方は違いますが、あえて金属の色むらを消さずに残してもらったり、手作業による1つ1つの模様の変化をよしとしたりなど...素材を選定する阿部好世さん。渡辺さん: 言いたい事は分かりますよ、綺麗とか汚いとは言いがたい表現というか言葉にならない感じがあるんですよね。100年前の鉄や鋼も金属が枯れて金味(かなあじ)が出てきます。瞬間的で、最初から最後まで100%で走り抜ける作業の鍛金には、言葉に出来ない直感的なものを作品に入れ込めたらと思っています。阿部さん: どんな時に金属を打てる、打ちたくなる気分になりますか?渡辺さん: 車も走っていない静かな夜に取りかかるのが好きです。鼻歌混じりで(笑)空の低い新潟ならではの、曇天はしょぼんとします。独立して今年の3月で10年になるのですが、思い返せばこの仕事が好きなんだと思います。好きじゃないとなかなか出来ないですよね、田園に囲まれるアトリエで一日中金物を叩いているので。阿部さん: 金属との向き合い方は昔と今とでは変わりましたか?渡辺さん: 最初は一方向でしたね、自分から金属に挑戦するみたいな感じでした。最近は、例えば素材を擬人化するのであれば、素材が持つポテンシャルや表情を自分の技術でどう引き出してあげられるか?と考えます。昔よりも、きっと二人三脚的な気持ちです。なのでいろんな素材やコトに挑んでみたくなったりします。そんなタイミングで阿部さんからお話をいただきました。イラストをトレーにどう落とし込むかを考える渡辺和也さん。今回のイベントに向けて、真鍮のジュエリートレイが作られました。阿部さんが描いた丸形を渡辺さんが形成したトレイには、ロンドンのグラフィックアーティストIan Stevensonがプティローブノアーをイメージして描き下ろしたイラストがひとつひとつ手打ちで刻印されています。大小2サイズ、ゴールドとシルバーの2色展開で各10枚限定です。【イベント情報】「Circle of pieces ー プティローブノアーからつながるコトゴト」会期:7月20日~8月1日場所:伊勢丹新宿本館3階=ウエストパーク/プロモーション→メイドイン加茂市、G.F.G.S.の完全オーダー生産ボーダーカットソー」へ戻る。→目次へ戻る。
2016年07月18日写真家のホンマタカシによる作品集『A Song for Windows』の刊行記念トークセッションが、7月24日に青山ブックセンター本店にて開催される。『A Song for Windows』は、児童書『ムーミン』の原作者として世界的に知られるフィンランド人作家のトーベ・ヤンソンが、パートナーでありイラストレーターのトゥーリッキ・ピエティラとともに約四半世紀に渡り夏を過ごしたフィンランドの離島、クルーヴハルを舞台に撮影した写真集。ホンマタカシが1998年に公開されたドキュメンタリー『Haru, yksinaisten saari』にインスピレーションを受け、現地に向かい滞在制作した作品の数々が収録されている。なお、同書は500部限定発行で、日本での流通は100部のみとなっている。刊行記念トークセッションでは、ホンマタカシが実際に過ごした離島での生活やインスピレーションとなったドキュメンタリー作品について、現地で撮影した映像などを交えながら語る。同書を発行したスウェーデンの出版社・LIBRARYMANの日本国内ディストリビューションを務めるtwelvebooksの代表である濱中敦史もゲストとして参加する予定だ。【書籍情報】『A Song for Windows』作家:ホンマタカシ出版社:LIBRARYMAN40ページ/190×270mm発刊:2016年価格:7,000円【イベント情報】『A Song for Windows』刊行記念 ホンマタカシ×濱中敦史 トークイベント&レクリエーション会場:青山ブックセンター本店 大教室住所:東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山ガーデンフロア地下2階会期:7月24日時間:14:00~15:30(開場は13:30)料金:税込1,080円
2016年07月18日春日大社の宝物殿が10月1日、「春日大社国宝殿」としてリニューアルオープンする。同日から11月27日までの期間、開館記念展「春日大社の国宝―千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に―」が開催される。春日大社の宝物殿は、第六十次式年造替事業として、昭和48年に谷口吉郎の設計により建設されたもの。王朝の美術工芸、日本を代表する甲冑や刀剣など国宝352点、重要文化財971点をはじめ多くの文化財を所蔵している。創建以来20年に一度行われており、今回で第60回目となる式年造替を記念し、改修工事のため閉館していた宝物殿を開館。総監修には、隈研吾建築都市設計事務所に13年間所属し、サントリー美術館、根津美術館をはじめ数多くの物件を手掛けた建築家の弥田俊男を迎え、日本の美術館建築で活躍するメンバーとともに、同館の耐震補強、収蔵環境改修、拡張、内外装を一新した。切妻屋根の2階建てRC造の2棟が雁行したH型の同館の造りを活かし、今回の増改築では切妻屋根の2棟をつなぐ棟の屋根を延長する。既存のファサードの表情に連続させて縦のスチールの格子を正面に並べることで、その内部をエントランスホールを兼ねた展示空間とした。同空間には、高さ6.5m、幅3.2mの「だ太鼓」1対2基が展示される。導入部には春日大社の信仰世界を今までにない手法で表現した空間「神垣」を設置する。宮司・花山院弘匡の発案をもとに、春日の聖域に魅了された展示デザイナーの尾崎文雄がプロデュースを行い、照明デザインとインスタレーションの鬼才、岡安泉が設計を担当した。神様の依代としての榊を造形と照明で表現し、日の光と清流が発する神奈備を設けた他、暗闇の中で聖地春日のエスプリを光と水で表現した。その他にも、春日大社が平安時代から南北朝時代を代表する刀剣を所有する神社として有名なことから、その刀剣類や工芸品をより良く鑑賞してもらえるために照明装置を工夫した展示ケースも設置。さらに、1階には駐車場に面するカフェ・鹿音(KAON)も併設。森をイメージした店内には、樹齢800年の春日杉の切り株をテーブルとして設置した。なお、開館当日の10月1日から11月27日までは開館を記念した展覧展「春日大社の国宝―千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に―」を開催。国宝・重要文化財の中から珠玉の名品約50点を厳選し、その魅力を最大限に伝える。【イベント情報】「春日大社の国宝―千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に―」会場:春日大社国宝殿住所:奈良県奈良市春日野町160会期:10月1日~11月27日時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)料金:一般500円、高大生300円、小中学生200円会期中無休
2016年07月18日バレンシアガ(BALENCIAGA)が7月20日、新アクセサリーライン「バザール」を発売する。アーティスティック・ディレクターのデムナ・ヴァザリアによる初のアクセサリーラインは、16AWコレクションショーにて発表されたもの。機能的なマーケットバッグの形や美しいモチーフを参照しつつ、ブランドを象徴するオートクチュールの専門知識を掛け合わせることにより製作された。バレンシアガのシグネチャーであるアリーナレザー、テクスチャード加工されたカルングやパイソンなど、それぞれがストライプとなり彩っている。バッグは「バザール ショッパー XL」(31万円)の他、「バザール ショッパー M」、「バザール ショッパー S」の全3サイズと、直営店限定として、ブルー×ブラック×ホワイトカラーを展開。その他、ウォレットやポーチなどのアイテムも登場する。
2016年07月18日日本の伝統工芸や世界のクラフツマンシップにフォーカスした「TOKYO CRAFT MARKET|Season 02 : Summer 2016」が、7月23日、24日に東京・青山の国際連合大学中庭広場にて開催される。会場には、木工家具、漆器、陶器、藍染、綿織物、革製品、ハンドメイドシューズ、メキシコやアフリカのクラフトアイテムなど、約60店舗の作家やクラフトショップが集結。3面硝子で見通しが良く、日本の伝統染料「柿渋」による淡い色合いが特徴のdemode fukunakaによるショーケースや、山響屋による広島県宮島で作られる宮島張り子、大久保ハウス木工舎の桜と栗の木のへらなどのアイテムが展開される。また、お茶や和菓子、日本酒、ビールやコーヒーなどの「CRAFT FOOD」も用意。さらに、毎週末土日に国連大学前で開催している「Farmer’s Market @UNU」に出店する農家の果物をたっぷり使った酵素シロップかき氷も1日限定150食で販売される。山梨にある菊島西洋堂東支店のすももや、石垣島の脳家による島パイナップルなどを使ったかき氷が楽しめる。詳細の商品情報は、イベント公式Pinterestページ()、最新情報は公式Facebookページ()に随時アップしている。【イベント情報】「TOKYO CRAFT MARKET|Season 02 : Summer 2016」会場:国際連合大学中庭広場住所:東京都渋谷区神宮前5-53-70会期:7月23日、24日時間:10:00~17:00入場無料
2016年07月18日今週は、感性に従って動くことが大切になるでしょう。もうひとつ大事なのは、必要なのは、自分の個性に気づくこと。個性を活かしたおしゃれも開運につながります。■牡羊座(3.21 - 4.20)仕事で目上の人に対する口のきき方に注意して。花のモチーフがビジネス運を底上げしてくれます。恋愛は聞き上手に徹するのが成功の鍵。金運は次第に安定。自分へのご褒美買いを楽しんで。ラッキーカラーはブラック&ホワイト。■牡牛座(4.21 - 5.21)プライドや理想を高く持ち過ぎると恋のチャンスを逃してしまいそう。フルーツモチーフやピンクを着こなしに取り入れて可愛らしく。仕事では得意分野をのばす努力を。ウォレットバッグを持つとポテンシャルが引き出せそう!■双子座(5.22 - 6.21)くじや賭けごとにツキのある金運。ショッピングでも掘り出し物に巡り会えそう。クラッチバッグが金運をさらに後押し。恋愛では予想外の人を好きになったり交際したりする予感。レッドや透け感のある素材をモードに着こなすて。■蟹座(6.22 - 7.22)恋はモテ期。ただし強引な相手に押し切られてつき合うと後悔するかも。結婚運UPのアイテムはサングラス。仕事の環境を変えたい人は今、積極的に活動するとチャンスに巡り会える暗示。グリーン系をファッションに投入して。■獅子座(7.23 - 8.22)海にまつわるモチーフで美容運が上昇。恋愛は出会いが一気に増えそうなのでネイルやヘアケアなどの美容もおしゃれも抜かりなく。浪費に注意。ブラックやブロックチェックが吉。PVCのポーチが金運を安定させます。■乙女座(8.23 - 9.23)仕事でモチベーションが下がり気味なら、目線を180度変えてみて。水色やベージュ、ボーダーを取り入れたカジュアルスタイルが開運ン。カップルは結婚か別離かなど大きな分岐点を迎える暗示。財運UPにはイニシャル入りのアイテムを。■天秤座(9.24 - 10.23)上司や先輩のウケは良さそうだけれど、仲間からのジェラシーに気をつけて。人間関係はポケット付きのアイテムで改善。クールで知的な男性に縁のある恋愛運。人気キャラのグッズで出会い運を強化。あなたからのアプローチも忘れずに。■蠍座(10.24 - 11.22)人間関係にさざ波が立ちそう。動物モチーフを身につければ人気運がUP。気持ちを内に秘め過ぎると誤解を招く恐れあり。オープンマインドを心がけて。ジャンプスーツ系やボーイッシュなスタイルが狙い目。ラッキーカラーはブルーとブラウン。■射手座(11.23 - 12.21)オンでは縁の下の力持ちのスタンスでいるといい流れに。面倒見の良さを発揮して。金運は生理前のショッピングは無駄づかいしやすいので危険。財運のお守りはオーガニック系のハンドクリーム。ダークレッドやシルバーでクールに装って。■山羊座(12.22 - 1.20)仕事の課題はひとりで抱え込まずに誰かに相談して。恋のパワースポットは夜のテーマパークや花火大会。カップルは金銭面で彼を責めると喧嘩になりそう。お小言はほどほどに。レザーのブレスレットが金運UPに。ケチると運気が下がります。■水瓶座(1.21 - 2.19)仕事でライバルが出現したり、キャラが違う人に振り回されたりする予感。対人運のトラブルはつばの広いハットで回避。恋はグループで交際すると吉。パイル地やジャージー素材を取り入れたスポーティカジュアルなルック、ピンクがラッキー。■魚座(2.20 - 3.20)習い事やレジャーでパワーチャージ。お金を貯めるとチャンスが広がります。星や太陽のモチーフが財運UPのお守り。恋は短気な男性に気をつけて。下手に従うと図に乗られる恐れあり。ノリのきいたリネンなどで凛と装って。【プロフィール/ムーン・リー】西洋占星術師。『numero』『mina』など数々の人気女性誌での連載やエッセイや書籍の執筆など実績多数。「怖いほど当たる!」鑑定士として話題を呼んでいる。当連載では12星座占いとファッションを融合させたハイブリッドな週間占いを提案。長年の鑑定や研究から導き出される開運のメッセージを届ける。
2016年07月18日一着のボーダーカットソーに込められた想い、それはとても真っ直ぐで誠実でした。今回の新潟の旅で、こだわりのカットソーをメインで作るファクトリーブランドG.F.G.S.代表の小柳雄一郎さんに出会ったある日のことを綴ります。新潟県加茂市に拠点を置くG.F.G.S.は、ピュアオーガニックコットン100%のカットソーの完全受注生産を行うファクトリーブランド。企画から縫製、出荷まで全ての行程を“町内生産”とも言える目の行き届く距離感で行っています。その代表を務めるのが小柳雄一郎さん。自身の実家も縫製業(小柳メリヤス)を営んでいました。小柳さんに話を伺ったのは、加茂駅前商店街にある老舗パン屋千代田ベーカリーの2階に居を構えるG.F.G.S. DESIGN LAB.。ここはG.F.G.S.の製品を縫製・裁断・検品・出荷する拠点であり、オフィスであり、ショップでもあります。そしてもう一つ、歩いて5分くらいの場所に、編み機、裁断機、工業ミシン、オペレーションをするコンピューターが所狭しと集約するDESIGN LAB. 2があります。現在G.F.G.S.チームは総勢6名、ここで経験豊富な職人たちと共に誠実なものづくりを続けています。DESIGN LAB. 2ーG.F.G.S.立ち上げの経緯を聞かせて下さい。小柳さん: もともと20代の頃は会社に勤務、サラリーマンをしていたんだけど、父親が事業をどうしようか?と考えたタイミングで、僕がなんとかしなければと思い、会社を受け継ぐ形でこの業界に足を踏み入れました。だけど、継ぐといっても考え方としては0からのスタートでした。縫製業の未来のあり方として、例えば、代替わりを早くするとか、創業で新しく物事を始めることは大切なことだと思っています。僕はまず、定番のボーダーカットソー(現在はファーストモデル「クラシック」として展開されている)を0から作ることからスタートしました。ー手に取ったカットソーは、セーターのようなふんわりぬくもりのある生地感と、柔らかな風合いがとても気持ちいいものでした。G.F.G.S.のカラフルなボーダーカットソー小柳さん: 使っているのはテキサス産の100%オーガニックコットンです。自分でいろいろと肌触りや着心地を試した中で一番いいと思ったものを輸入しています。テキサスの綿産業は歴史が長いし、ビジネスとしてきちんと成り立っているんです。例えば、インドは手作業かつ、生産者に階級制度や経済格差があります。一方で大規模農家が多く、システマティックで効率的なテキサスはコットンのクオリティーも安定しています。ー自社のみならず、これまで様々な企業やデザイナーとコラボレーションを行ってきたG.F.G.S.。今回、阿部好世さんが手がけるプティローブノアーと一緒にものづくりを行うこととなったきっかけはなんですか?阿部さん(プティローブノアーデザイナー): G.F.G.S.さんのことをまだ知らなかったある日、オフィスにDMが届きました。“加茂(阿部さんの故郷・新潟県の地名)”という文字を見つけて嬉しくなり直接コンタクトをとらせてもらいました。知り合った後で知ることになるのですが、実は共通の知人がいて、小柳さんは人づてに連絡をもらえたと思っていたそうで。既に繋がっていたような不思議なご縁を感じ、今回新潟という括りでものづくりを行う上で、小柳さんの存在は常にとても重要な位置づけでした。ー2人でのものづくりの過程はどのようなものでしたか?小柳さん: 阿部ちゃんが知っているヨーロッパや欧米の感覚を始め、阿部ちゃんがやりたいことを僕が表現するのに思考錯誤して時間もかかりました。お互い感覚的だと思ったけど、僕は音楽が好きだから、考え方も服作りも音楽が基盤になっています。基本のメロディーがあって、あとは誰かがリミックスしてくれればいい。つまりボーダーはメロディー、それを誰かがアレンジしてくれるのを待っている感じです。阿部さん: 昨年から、G.F.G.S.さんとの物を作らせて頂いています。小柳さんの所で作らせてもらう意味や、形となるベストなあり方を今も研究させてもらいながら、私自身もいろんな勉強をさせてもらっています。今回は、私が愛用しているG.F.G.S.のクラシックモデルをベースに、自分の基本カラーのネイビーを全面に配色願いました。小柳さんの所の“クラシック”はふんわりとした素材感が非常に気持ちいい1枚です。その基本を使わせていただくことは、これからのG.F.G.S.さんとの物作りを一層深くしたいという思いと、ここからの新たなスタートを感じるタイミングを意味しています。今回のコラボレーションで生まれたボーダーカットソー小柳さん: 東京で最初に阿部ちゃんに会ったときは、夏なのに狸のようなファーを巻いて赤い口紅をして。素敵で可愛い人だな、(当時プティローブノアーのオフィスがあった)恵比寿っていいなって思いました(笑)。僕の中では尖ったイメージの阿部ちゃんにも、こういうボーダーカットソーのベーシックな部分もあるんだよとお客様に伝わるといいなと思います。G.F.G.S.小柳雄一郎さんとプティローブノアー阿部好世さん【イベント情報】「Circle of pieces ー プティローブノアーからつながるコトゴト」会期:7月20日~8月1日場所:伊勢丹新宿本館3階のウエストパーク/プロモーション次回は鎚起銅器職人・渡辺和也さん×阿部好世さんのクリエーションが生まれる場所を掲載予定。→ 「新潟出身プティローブノアーデザイナー阿部好世さんのルーツ」に戻る。→目次へ戻る。
2016年07月17日モエ・エ・シャンドンと映画に酔いしれる「モエ ミッドパーク シネマ(MOET MIDPARK CINEMA)」が、9月16日から19日、22日から25日までの8日間、東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデンの芝生広場にて開催される。ハリウッド映画の黄金期と呼ばれる1930年代以降、現在に至るまで100を超える映画に登場し、名だたる名作の歓喜に満ちたお祝いのシーンを演出してきたモエ・エ・シャンドン。15年に初開催した「モエ ガーデン シネマ」に続く今年の「モエ ミッドパーク シネマ」では、そんなモエ・エ・シャンドンが印象的にスクリーンを飾った計4作品を、モエ アンペリアルのミニボトル「ミニ モエ(200ml)」を片手にゆったりと鑑賞することができる。映画のラインアップは、13年に公開され第66回カンヌ国際映画祭でオープニング作品にも選ばれた映画『華麗なるギャツビー』、15年公開のスパイアクション映画『コードネーム U.N.C.L.E.』など。また、9月2日から10月2日まで、大人の上質な屋外ラウンジ「ミッドパーク ラウンジ(MIDPARK LOUNGE)」でもモエ・エ・シャンドンを提供。ザ・リッツ・カールトン東京の副料理長であるフランケリー・ラルームが提案する至極の料理とモエ・エ・シャンドンのマリアージュを楽しむことができる。
2016年07月17日パリを訪れるなら、一度は足を踏み入れてみたい場所を巡るツアーレポート。旅の最終日は、パリの中心でもあるヴァンドーム広場でハイジュエラーメゾンを巡ります。今回は、愛と感性のジュエラーと言われるショーメ(CHAUMET)を訪問します。■ショーメがジュエリーに込めた愛のメッセージショーメは236年の歴史を持ち、歴代の王侯貴族達にジュエリーを提供してきました。現在、その稀少なコレクションを見ることができる期間限定の回顧展が、本店にて開催されています。ショーメがその歴史の中で手がけた愛情にまつわるジュエリーを集めた、「Une Education Sentimentale(心の小径)」展を訪れました。ショーメ パリ本店ヴァンドーム12番地に並ぶブティックに足を踏み入れると、壁も床も一面、ロマンティックなピンクに染まっています。そこに飾られているのは、男性から女性へ、親から娘へといった愛の証のギフトやハート、キューピッドの矢をモチーフにしたジュエリーの数々。壁にはティアラやネックレス、ブローチなど数々のアーカイブの写真でハート型が形作られ、見る者を惹きつけます。映画界や芸術家など、数々の著名人の写真からは、ショーメが多くの愛の瞬間に寄り添ってきたことを物語っていました。回顧展の様子更に奥へと進むと、そこには真っ赤な鍵穴が。心臓の鼓動音が響くミステリアスな空間を抜けると、情熱的な赤い部屋では、翼をモチーフにしたデッサンやアーカイブピースが迎えてくれました。フォーマルなティアラ、軽やかなエグレット、グラフィカルなヘッドバンドなど、2500点を超えるヘッドジュエリーを手がけてきたショーメのコレクションの中でも、最も大胆なテーマと言われている、強い情熱を表す「欲望の翼」。繊細かつ軽やかで、自由・権力・奔放な美しさを表現した翼モチーフは、身に着ける人を更なる高みへいざなってくれるかのような印象を受けます。中でも圧巻なのが、「エグレット」と呼ばれるティアラのようなヘッドジュエリーのコレクション。ベルエポックのエレガントな女性達の頭上を飾った翼は、大小さまざま、色とりどりの宝石がちりばめられ、取り外してブローチとして身に着けることも出来る繊細なデザインになっています。その美しさと共に、ジュエラーの精緻な手業を感じさせるものでした。内装が淡いピンクから深い赤へと変わると共に、親子の情愛から恋人達の愛、そして激しい情熱へと趣を変えるジュエリー。メゾンが送り出してきた様々な愛情の表現に触れ、ショーメが愛と感性のジュエラーと呼ばれる所以に触れた一行は、そのまま本店2階にあるル・グラン・サロンへ。■ショパンが晩年を過ごした部屋からヴァンドーム広場を眺めるこの部屋は、作曲家ショパンが晩年の時を過ごし、最後のマズルカを作曲した場所としても知られています。ルイ16世時代の建物は、1927年にフランス政府から歴史的建造物に指定され、当時の趣のまま保存されているのだそう。モザイク模様が美しい木の床、白い壁に映える金の装飾、そして高い天井に描かれた天使の絵。扉を開けた瞬間目に飛び込んでくる荘厳な空間に、思わずため息がこぼれます。ル・グラン・サロン1780年の創業以来、様々な美を形にし続けてきたショーメ。窓からヴァンドーム広場の景色を眺めながら、その歴史と時代の流れに思いを馳せて、旅は終わりを迎えます。時代や生活スタイルが大きく変化する中で、革新性やクラフトマンシップ、芸術性や技術を受け継ぎ、発展させてきたハイジュエラー。今日もヴァンドーム広場のアトリエでは、想いを込めたジュエリーが日々生み出され、世界の女性達を魅了し続けているのです。【展覧会情報】ショーメ『Une Education Sentimentale(心の小径)』展会期:開催中~2016年9月24日時間:10:30~19:00場所:Chaumet Vendome12, place Vendome 75001 Paris休日:日曜日入場料:無料
2016年07月17日ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)が16年アーリーフォールコレクションより、華やかなカラーにフォーカスした日本限定のスペシャルバッグを発売する。ゴートレザーを使用しており、今までのマットなナッパ素材と比べると大きなシボ感があり、上品な表情が特徴の同バッグ。レザーにメタリックカラーを何度も重ねて拡げることで、驚く程艶やかな光沢に仕上げられた。ラインアップは、「ヴェネタバッグ」(23万円)の他、「フラップバッグ」(27万5,000円)、「巾着バッグ」(16万5,000円)、「ミニバッグ」(13万2,000円)など。シボ感と艶やかな表情が魅力の素材で、ブルー、ブラック、ピンク、イエローなどのカラーで日本限定展開される。
2016年07月17日20世紀最大の芸術家・ナムジュン・パイクの没後10周年記念展「2020年 笑っているのは誰 ?+?=??」が、7月17日より東京・神宮前のワタリウム美術館にて開催される。ナムジュン・パイクは、“ビデオアートの父”として知られる芸術家。1963年にヴッパータールで世界初のビデオアート作品を発表すると、テレビを使ったアートの可能性を探るべく、当時カラーテレビ放送の始まっていた日本へと来日。秋葉原で買い集めた部品から、TBSに勤めていたエンジニアの阿部修也とともに世界初のアートロボット「K-456」を共同製作した。その後、ブラウン管の走査線を強力なマグネットで歪めた「マグネットTV」や、後のミュージックビデオに多大な影響を与えたビデオアート作品「グローバル・グルーヴ」、禅寺の石庭をテレビへと置き換えた「TVガーデン」など、テクノロジーと仏教的世界観を融合した作品を多数製作。1974年には現在のインターネットの原型となる「エレクトロニック・スーパーハイウェイ」を構想した他、1984年には衛星技術を用いて世界中にパフォーマンスを同時配信するサテライトアート作品「グッド・モーニング、ミスター・オーウェル」を発表した。同展では、ワタリウム美術館コレクションより、ナムジュン・パイクが最も活躍した70年代から90年代にかけてのインスタレーション、ビデオ、ペインティング、ドローイングなど230点にも及ぶ作品を展示。作品をより深く理解すべく、パイク自身の手による未発表原稿や、参禅先の永平寺にて製作したビデオアート作品、筑紫哲也による当時のTVインタビュー映像なども展示される。また、特別に設けられた一部屋の展示室では、ナムジュン・パイクが生涯を通じて「ユーラシア」と呼ばれる共同製作を行ったドイツ人アーティストのヨーゼフ・ボイスに関する作品群を見ることができる。なお、展覧会のタイトルは、ナムジュン・パイクが1993年にワタリウム美術館カタログに寄稿した、「2020年に笑っているのは誰か」という大胆な予測にちなんでつけられたもの。20世紀最大の芸術家とも言われるナムジュン・パイクが26年前に予想した、2020年に笑っている人物とは一体誰なのか。展示の中に、その答えも隠されている。展示は前後半の2部に分かれており、1部が7月17日から10月10日まで、2部が10月15日から17年1月29日までとなっている。【イベント情報】「2020年 笑っているのは誰 ?+?=??」会場:ワタリウム美術館住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6会期:7月17日~10月10日、10月15日~17年1月29日時間:11:00~19:00(水曜日は21:00まで)料金:大人1,000円、学生(25歳以下)800円、小中学生500円、70歳以上700円休館日:月曜日(7月18日、9月19日、10月10日、12月5日、12日、19日、17年1月9日は開館)、10月11日~14日、12月31日~17年1月3日
2016年07月17日ピーターラビットシリーズの作者、ビアトリクス・ポターの生誕150周年を記念した国内最大規模の展覧会「ピーターラビット展」が、8月9日から10月11日まで、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催される。1866年にロンドンに生まれ、幼少期から動物や植物のスケッチが大好きだったビアトリクス・ポター。『ピーターラビットのおはなし』は、1893年に家庭教師だったアニー・ムーアの息子のノエル少年に、ビアトリクスが送った絵手紙から誕生した物語で、1901年に彼女自身が自費で『ピーターラビットのおはなし』の私家版を出版。1902年には、白黒の線描画だった挿絵に色を付けてフレデリック・ウォーン社から刊行され、最終的に24作の絵本が出版された。ビアトリクスは、絵本作家として得た収入をもとに念願だった湖水地方に移り住み、晩年は放牧と自然活動保護に力を注いだ。ビアトリクスの創作の原点を探りながら、知られざる“ピーター”の誕生ストーリーに迫る本展では、彼女が生涯を通じて支持した英国ナショナル・トラストが所蔵する貴重な絵本の自筆原画やスケッチ、ビアトリクス・ポターの愛用品など200件以上の作品、資料を公開。会場では、日本で初めての一挙公開となる最初の『ピーターラビットのおはなし』(私家版)の全原画44点をはじめ、水彩で描かれた絵本シリーズの自筆原画やスケッチ、草稿が展示されるほか、絵本作家としてだけでなく、自然保護活動家、農場経営者、商品プロデューサーという多彩な顔を持ったビアトリクスの人物像に迫る。なお、本展は東京での開催を皮切りに、10月28日から12月11日まで、福岡県立美術館へ巡回。以降、仙台、大阪、広島、名古屋での開催を予定している。また、本展のオフィシャルサポーターを、俳優、アーティスト、映画監督して活躍中のディーン・フジオカが担当。会場では、音声ガイドのナビゲーターとして、英語も交えながら本展を案内する。 【イベント情報】ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1会期:8月9日~10月11日時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)、毎週金・土は10:00~21:00(入館は20:30まで)料金:一般1,400円、大学・高校生900円、中学・小学生600円、親子券1,500円休館日:会期中無休
2016年07月17日ラフォーレ原宿館内の飲食店舗では「渡辺直美展 Naomi’s Party」の開催を記念して7月21日から8月6日まで、同展とのコラボレーションによるスペシャルメニューを期間限定で提供する。「渡辺直美展 Naomi’s Party」は、ラフォーレ原宿6階のラフォーレミュージアム原宿にて7月30日から8月6日まで開催される展覧会。会期中は、日本一のフォロワー数を誇るInstagramアカウントの投稿写真や過去の特注衣装、自身がプロデュースするファッションブランド・PUNYUSのアイテムなどが展示される他、渡辺直美と腰フリダンスバトル体験ができるスペースや、オリジナルフォトブースなども設けられる。今回のコラボレーション企画では、フレンチフライ専門店・アンド ザ フリット(AND THE FRIET)にて、渡辺直美監修のディップとラージサイズのフレンチフライ、人気No.1のハニーレモンソーダを組み合わせた欲張りな限定セット「ナオミスペシャル フリットセット」(税込850円)を販売。渡辺直美監修のジューシーベーコンと3種のチーズディップ、様々なフリットやポテトチップスを詰め合わせた「ナオミスペシャル オカモチ」(税込2,500円)も登場する。また、ジェラート業界で圧倒的な人気を誇るブリジェラ(brigela)では、通常の約3倍の大きさとなるブリジェラ「ナオミグランデ」(税込970円)が提供される予定だ。その他、ソフトリー(SOFTREE)では完熟マンゴーをたっぷり使ったトロトロな触感が特徴の贅沢ソフトクリーム「とろとろマンゴー」(税込680円)が、ザ・カップ(THE CUP)ではラズベリー入りのバニラアイスが入った限定サイズの「オレンジティー ハーフボトム プニュサイズ」(税込760円)が登場。カフェクレープ(CAFE CREPE)では、南国フルーツを使ったクレープ「トロピカル フルーツ カーニバル」(税込790円)や、ニュージーランド産牛肉100%のハンバーグを2個トッピングしたボリューム満点のクレープ「ハーフ パウンド ハンバーグ」(税込1,200円)が販売される。
2016年07月17日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『In Hokkaido (改訂新版)』マイケル・ケンナ(Michael Kenna)夜明けや日没頃の光の中で、伝統的でストレートな技法から神秘的で美しい風景写真を生み出すことで人気の高いマイケル・ケンナが北海道で撮った作品。本書は『In Japan』『In France』同様の和風の斬新な装丁で2009年に出版・完売していたタイトルに新作イメージ11点を加えた改訂新版。第32回東川賞特別作家賞の受賞記念し完全限定販売。800部限定。【書籍情報】『In Hokkaido (改訂新版)』写真:マイケル・ケンナ出版社:RAMソフトカバー/76ページ/280×220mm発刊:2016年価格:3,900円
2016年07月16日パリを訪れるなら、一度は足を踏み入れてみたい場所を巡るツアーレポート。旅の最終日は、パリの中心でもあるヴァンドーム広場でハイジュエラーメゾンを巡ります。■ヴァン クリーフ&アーペルの心髄であるアトリエへルイ14世の時代に作られたヴァンドーム広場。周囲を歴史ある建物に囲まれ、美しい八角形を浮かび上がらせたこの広場は、世界的なハイジュエリーの中心地でもあります。数あるジュエラーの中でも、その卓越したクラフツマンシップと芸術性で知られるヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)。今回特別に入室が許された、メゾンの心髄でもあるアトリエと、2月にオープンしたばかりの新しいサロン訪問の様子をお届けします。パリ、ヴァンドーム広場22~24番地のファサードまず初めに訪れたのは、メゾンの中枢とも言えるアトリエです。約40名のマンドール(黄金の手)と呼ばれる職人がここで日々、ジュエリー制作を行っており、その手から生み出される芸術品は、世界中の人々を魅了し続けています。2年計画で全面改築を行ったというアトリエは、360平方メートルの広々とした空間で、パリの空の下、ワンフロアにすべての作業場が集まっています。ジュエリー制作には自然光が大切なこと、またメゾンの命であり魂であるジュエリーを生み出す職人に敬意を表し、建物で一番高い位置にアトリエが作られたそう。大きく広げられたガラス屋根から差し込む光の中、一つひとつの作業が進められます。ヴァン クリーフ&アーペルのアトリエジュエリー制作の模様デザイン、石留め、研磨など、制作工程によってわけられた作業場を巡り、ミステリーセッティングやジップネックレスなど、メゾンの代名詞とも言える卓越した技巧を目の当たりに。独創的なハイジュエラーの不変の創造性を可能にするのは、職人一人ひとりの高い技術力と情熱であることを再認識しました。■ヴァンドーム広場の新たなデスティネーション職人技に触れた後は、ヴァンドーム広場20番地の新しいサロンへ。ドアを開くと、落ち着いた色調の室内、静謐で洗練された空間に、マンドール達によって生み出された数々のコレクションが並んでいます。エッフェル塔やプラザ・アテネのレストランなども手がけたジュアン・マンク・エージェンシーによる空間は、天井に木の葉の刺繍、蝶や鳥のレリーフが飾られ、落ち着いた隠れ家のような印象。パリの石灰岩で作られた階段が2つのフロアを繋ぎ、現代の作品に加えてヘリテージピース、など歴代のコレクションの展示を見ることも可能です。ヴァンドーム広場22番地のサロン制作工程から実際に完成した作品まで、過去のアーカイブから最新のクリエーションまでを一堂に体感し、伝統と革新の融合によって不変の美を追求するメゾンの姿勢こそが、世代を超えて数多くの女性を優雅に、華やかに輝かせるのだと感じた一行。独創性溢れるハイジュエラーの世界を心行くまで堪能したのでした。次回は、愛と感性のジュエラー、ショーメ(CHAUMET)を訪ねます。
2016年07月16日2度目に訪れた新潟は梅雨のまっ只中。降り立った長岡駅でプティローブノアー(petite robe noire)デザイナー阿部好世さんと待ち合わせをして、阿部さんのルーツを辿る短い旅に出ました。阿部好世さんが2009年に設立したブランド・プティローブノアーは、日本製へのこだわりと、“古いものと新しいものをつなぐ”という考えのもとにものづくりを行って今年で8年目を迎えました。ここ新潟県長岡市には阿部さんが、ものづくりを仕事にしたいと決めた、原点とも言える場所があります。ー高校時代にはどんな思い出がありますか?阿部さん: ものを細々と作ることはどうやら小さい時から好きだったみたいで、高校時代に自作のフォトフレームやヘアピンをラッピングして友達にあげたりしていたようです。そこから派生して、将来的にものを作りたい、アパレルの仕事に携わっていきたいと高校生の時に意志を固めたことをはっきりと覚えています。この学生時代には、今の私を築く思い出たくさんあります。当時、私の尊敬する先輩から「自分の引き出しに好きなことを沢山蓄えていることが、デザインの仕事をしていくためには何よりも重要だよ」と言われたことがあって、その時に自分のアイデアを持つ重要性について考え始めました。それから、“好き”と感情が揺れること、心に引っかかることが大切だと思って、雑誌の好きなページや好きな柄、好きな言葉など気になるものは何でもクリッピングしたり、押し花をしたり、意識的に“好き”を収集していきました。集めるだけではなくて、“何故好きなのか”を自分で明確に頭の中で整理もしていました。そんな自分の“好きなもの”を集めた結果、今現在暮らしている忙しい東京の暮らしの中でも、いつか見た、見渡す限りに広がっていた山林に突然現れた紫色の花畑や、静まり帰る夕方に生い茂る誰もいない森、赤く染まった朝焼けなど、つい忘れてしまっていた、ここで育ったからこそ感じ得た感動がフラッシュバックすることがあります。広がる田園風景の中を歩きながら当時の思い出を巡ります。阿部さん: 東京に出てきて初めて、生まれ育った場所の環境的豊かさに気がつきました。いつも側に自然があることや、水や空気が違うこと、星が綺麗に見えることなど。今、制作でデスクに向かってデザインを考える時は、ふっとそういった「自然」を自分が根底に求めていることに気がつきます。“花のモチーフ”とか、“葉っぱ”とかそういう発想という意味ではなくて、デザインに直結しないもっと深いクリエーションの源になる部分の話です。歳を重ねると見るものも考え方も変わるけれど、若い時に経験して今もまだ記憶に残っていることって、当時それだけ気持ちが振り切れたということだと思うから大切にしていきたいと思っています。そういうものをこの土地では沢山見てきたし、経験をしてきたと思います。ー最近は、より地域に根ざしたものづくりに着目していると伺いました。阿部さん: 考え方としては設立当初からのテーマでもありました。私はそこでしかできない事、その環境で生きている人によって、そこでしか成り立たないものに意味があるのではないかと思っています。単体で考えれば世の中には既にものが溢れきっているけれど、「本来何故そこでものが生まれたのか?」と、その土地土地というフィルターを通せばものづくりの意味を感じることできると思います。例えば、水が綺麗な土地でないと染色をする上で良い色に染め上がらないとか、ものづくりってそもそもそういうところがあって、だからこそ地場の産業が栄えたりしていますよね。実際にその土地に行けば肌で感じられるその理由も、ものだけで切り取ってしまうと感じにくくなってしまうこともあります。極論を言うと、そこの地域でしか会えない人を目がけて自分が動いている。または、その相手と関わることで自分も動かされる、そんな感覚です。その人じゃなきゃできない、そこでしかできないものづくりをこれからも行っていきたいと思っています。ー徐々に拡大している事業ですが、今に至るまでのビジネスプランは昔から思い描いていましたか?阿部さん: 全くです。高校生の時にどこかの組織には属さずに働いていきたいと決めてから、設立当初は一人でブランドを担っていこうと思っていました。今は、自分に負けない強さを根底に持ちつつも、仕事で関わる方々、自社のチームのメンバーのおかげで一緒に良いものづくりができています。自然と“輪”が広がるように色んな人と人とがつながりで仕事をさせてもらえる事にも大変感謝しています。お客様には、“どれだけ驚きを与えられるか?”を念頭に置いて、自分も今まで見たことが無いものをつくる、良い意味で裏切られる想定外のものづくりを目指しています。「わ、綺麗」、その一方で「うわっ」と最初は思われるかもしれないけれど、あとからその良さがじわじわ分かってもらえたらいいなと思っています。その両極端が無いと、真の感情は動かせられないと思っています。7月20日から8月1日まで、伊勢丹新宿本館3階のウエストパーク/プロモーションに、プティローブノアーのポップアップショップ「Circle of pieces ー プティローブノアーからつながるコトゴト」がオープンする。このショップには、プティローブノアーが鎚起銅器職人の渡辺和也さんやカフェ・ツバメコーヒー、G.F.G.S.など新潟に根付く職人や企業とコラボレーションしたアイテムがそろいます。【イベント情報】「Circle of pieces ー プティローブノアーからつながるコトゴト」会期:7月20日~8月1日場所:伊勢丹新宿本館3階のウエストパーク/プロモーション→次はG.F.G.S.代表の小柳雄一郎さん×阿部好世さんの対談へ。→目次へ戻る。
2016年07月16日初めて新潟を訪れた初夏のある日。トンネルの多いことで知られる上越新幹線に乗りこみ、びゅんびゅんと山の中を走り抜け、連れられた先にはカラっとした爽やかな風と若い緑がまぶしいのどかな風景が広がっていました。昔は当たり前だったであろう光景を新鮮に感じる、新潟にはそんな日本の原風景がありました。日本海を有し、四季の変化がはっきりしている新潟は美味しいものに恵まれています。最も有名なのは、日本最長の信濃川、その下流に広がる越後平野の田園。水が美味しい新潟には、良いお米と良いお酒があり、それに加えて日本海で揚がる豊かな海鮮、お酒好きにはたまらない町、誰しもが知る新潟の良いところってきっとこんな感じです。しかしそれだけではない、この旅を通じて新潟にルーツを持つデザイナー、クリエーター、職人さんたちに出会い、これまで知らなかったものづくりの町としても栄える新潟の魅力を知りました。新潟のほぼ中央部に位置する燕市は刃物の町として知られ、200年の歴史を持つ無形文化財 鎚起銅器「玉川堂」を始め、鍛冶から発展した世界レベルの金属加工技術を誇ります。同じく国の重要無形文化財に指定されており、江戸時代初期から受け継がれる新潟西部は小千谷市の麻織物・小千谷縮(おぢやちぢみ)もあれば、日本有数のニット産地の加茂市や五泉市もあり職人文化を育んでいる町でした。そんなものづくりをする人たちが自然に集うコーヒーショップや、この土地に根ざした歴史や自然を大切にしたコミュニティーもありました。これから、そんな新潟を旅して見つけた良いところあれこれを綴った、新潟の旅連載を始めます。特集1: 新潟とものづくり【新潟とものづくり: 目次】1. 新潟出身プティローブノアーデザイナー阿部好世のルーツ2. メイドイン加茂市、G.F.G.S.の完全オーダー生産ボーダーカットソー3. 燕市を通じて鍛金と、鍛金を通じて燕市と向き合う鎚起銅器職人・渡辺和也特集2: 新潟で見つけた良いところ【新潟で見つけた良いところ: 目次】1.スノーピーク本社にある約5万坪の広大なキャンプ場「Snow Peak HEADQUARTERS Campfield」2. 燕市吉田で営むカフェ ツバメコーヒー(近日公開)3. 加茂市指定有形文化財の旧七谷郵便局を改装したMachitokiカフェ(近日公開)4. 里山でしかできない10の魅力を体験する、南魚沼市の自然に包まれた温泉宿 里山十帖(近日公開)4. 燕市のものづくりを発信・未来へつなげる役割を担うオープンファクトリーFACTORY FRONT(近日公開)
2016年07月16日熊本の鶴屋百貨店と伊勢丹新宿店では7月20日から26日まで、熊本の復興支援と新しい記念日“ともだちの日”を広めることを目的とした共同企画「ともだちの日~手をつなごう。いっしょに歩こう。TsuruyaとISETAN」を開催する。人気キャラクター・くまモンの生みの親としても知られる熊本県出身の放送作家で脚本家の小山薫堂が提唱している“ともだちの日”は、友達に感謝の気持ちを伝え友情を深め合う日。南米では、プレゼントを贈るなど友達とコミュニケーションをとる日として広く知られている。今回はこの“ともだちの日”に合わせて、小山薫堂の呼びかけにより鶴屋と伊勢丹新宿店が手をつなぎ、それぞれの店舗がセレクトしたとっておきの品々を、それぞれの店頭で限定販売する。伊勢丹新宿店本館5階のセンターパーク/ザ・ステージ#5では、鶴屋限定のオリジナルグッズや熊本にゆかりのある商品約20品目を鶴屋がセレクトして販売。購入した商品は、小山薫堂デザイン監修の鶴屋×伊勢丹コラボレーションによるオリジナルショッパーに入れて提供する。なおショッパーは各店、限定1,000枚で先着順となっている。また、鶴屋百貨店が熊本地震の被害を受けた熊本を“元通り100%の状態の戻すこと”を目的に開設している復興応援サイト「100%熊本百貨店」を紹介する展示や、チラシの配布によるPRも行い、来場者に熊本県産品購入による熊本支援を呼びかける。その他、7月20日には約60年続く鶴屋提供のラジオ番組「午後2時5分 一寸一服」を、小山薫堂とくまモンをゲストに迎えて伊勢丹新宿店から公開生放送する。鶴屋百貨店本館1階のイベントスペースでは、伊勢丹の象徴である「マクミラン/イセタン」と「ブラックウォッチ/イセタンメンズ」のデザインを落とし込んだアイテムを提供する伊勢丹のライフスタイルブランド・イセタンタータン(ISETAN TARTAN)のポップアップショップをオープン。会期中は、九州地区初登場となるイセタンタータンによる約40アイテムを期間限定販売する。なお、収益金の一部は復興支援のために寄付される。
2016年07月16日キル フェ ボンでは8月22日から25日まで、新作や店舗限定を含めた秋のタルト4種をひと足先に試食できる「2016 秋のタルトの試食会」を開催する。開催場所は8月22日、23日が東京スカイツリータウン・ソラマチ店、静岡、グランフロント大阪店、福岡で、8月24日、25日が、グランメゾン銀座、青山、京都、仙台を予定。キル フェ ボン公式サイトより応募でき、応募受付期間は7月15日10時から24日24時まで。当選発表は7月28日頃、参加費は一人税込1,000円となっている。また、9月よりキル フェ ボンでは、ブドウやリンゴ、栗、サツマイモ、カボチャなど秋の素材をたっぷり使ったタルトの数々がショーケースいっぱいに並ぶ。
2016年07月16日ロンドン発のメンズウエアブランド・アギ&サム(AGI & SAM)が7月16日、ラコステ(LACOSTE)のディレクショナルライン「ラコステ ライブ(LACOSTE L!VE)」とのコラボレーションによる2016秋冬カプセルコレクションをドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)にて限定発売する。アギ&サムは、アゲイプ・ムドゥムラ(Agape Mdumulla)とサム・コットン(Sam Cotton)といったふたりのデザイナーによるブランド。ふたりはセントマーチン美術大学卒業後、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)の元でインターンとして働き、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)、J.W.アンダーソン(J.W.Anderson)などのブランドで研修を重ねた後、10年に同ブランドを設立した。ユニークなプリントやグラフィック、カラー使いが特徴のブランドとなっている。今回のコラボレーションは、ブルー、ホワイト、レッドの3色のカラーパレットで構成。スポーティーでありながらテーラードな仕上がり、シックでエレガンスなスタイルとコンテンポラリーな要素がうまくミックスしたコレクションとなっている。アイテムのラインアップは、セーター、ジャケット、シャツ、ショートパンツ、パンツなど。
2016年07月16日ジョージ・ルーカスが世界中から選りすぐった『スター・ウォーズ』のアート作品が集結する「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」が、7月16日から8月30日まで大阪のあべのハルカス16階にあるあべのハルカス美術館にて開催される。同展では、“ビジョン”というテーマでスター・ウォーズの魅力を紹介。世界初公開となるアート作品をはじめ、映画制作で実際に使用されたルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティヴ・アート所蔵のコンセプトアートや衣裳、小道具など約150点を展示する。アナキン(ダース・ベイダー)を中心に、ルーク、レイア、ハン・ソロ、ヨーダ、オビ=ワン・ケノービなど、彼を取り巻く2世代に渡る様々な登場人物の肖像画や、フォースをテーマとしたアート作品、「フォースの覚醒」で新たに登場したカイロ=レンのマスクとライトセイバーのレプリカなども展示。主な戦いのダイジェスト映像とともに映画で使用されたブラスター銃なども出展される他、惑星に生息するユニークなクリーチャーが生き生きと描かれた作品や、映画で使用されたイウォークのコチュームも登場する。これまでに発表されたすべてのエピソードに唯一登場し続けているC-3POとR2-D2の名コンビが振り返る壮大なスター・ウォーズ・サーガの一端を映像で紹介。また、「フォースの覚醒」に登場した新ドロイドBB-8のレプリカも展示される予定だ。さらに、スター・ウォーズの関連商品が多数販売。展覧会限定グッズの他、大阪会場だけの記念メダルも用意される。【イベント情報】「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」会場:あべのハルカス美術館住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階会期:7月16日~8月30日時間:10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)料金:一般1,500円、高大生1,100円、小中学生500円、未就学児は無料休館日:7月25日
2016年07月16日