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1995年に岸田國士戯曲賞を受賞した平田オリザの『東京ノート』。青年団によって初演されてから四半世紀を経て、若き演出家によって解体・再構築される舞台が、本日より開幕する。東京にある美術館を舞台に、そこを訪れる客や学芸員の断片的な会話を同時多発的に見せる。物語の背景にはヨーロッパで起きた架空の大きな戦争があり、登場人物たちの会話を聞くごとに少しずつそのことが浮かび上がってくる。これまで13カ国語に翻訳され、世界16カ国で上演された。そんな、青年団の金字塔とも言うべき代表作に、2005年から青年団に所属している演出家で俳優の堀夏子が挑む。青年団では劇団員誰もが企画公演を立ち上げることができ、その中から審査を通った者が「若手自主企画」として上演を果たすのだ。オリジナル版『東京ノート』では20人いた出演者が、今回はなんと7人。同時多発で聞こえづらかったセリフや、登場しない人物たちにフォーカスをあてて、「不在」を浮かび上がらせる。タイトルも『トウキョウノート』と改題しての上演だ。堀は桜美林大学在学中から平田に師事。2006年から20012年まで平田演出の『東京ノート』に出演しており、2020年に上演される『東京ノート』にも出演予定。今年10月に、演劇集団キャラメルボックスの俳優・多田直人による企画公演で初めての作・演出を経験したばかりだ。新しい世代の作り手が、かつての名作を作り直す。ただの「再演」とは違う、実にクリエイティブな試みがそこにある。青年団若手自主企画vol.80 堀企画『トウキョウノート』は、東京・アトリエ春風舎にて12月29日(日)まで。文:小川志津子
2019年12月24日「PARCO MUSEUM TOKYO」では、オープニング企画展第2弾として、世界の第一線で活躍する国内外のアーティストが共演するグループ展『Wanderlust』が、1月6日(月)まで開催中だ。先月リニューアルオープンした「新生渋谷パルコ」4階にある「PARCO MUSEUM TOKYO(パルコミュージアムトーキョー)」 。そのオープニング企画展第2弾として12月20日より開催されているのが、世界第一線で活躍する国内外のアーティストが共演するグループ展『Wanderlust』だ。参加するのは12人(組)のアーティストたち。「東京2020公式アートポスター」制作アーティストに決まった写真家の蜷川実花をはじめ、アートディレクターの井上嗣也、現代美術家の宇川直宏、デザインスタジオのグルーヴィジョンズ、オランダ出身の写真家、ヴィヴィアン・サッセン、アーティストの田名網敬一、KOHHとして音楽シーンで活躍している千葉雄喜、シンガポール出身のアートディレクター、テセウス・チャン、アーティストの日比谷克彦、ファッションデザイナーの森永邦彦、山縣良和、そしてイラストレーターの山口はるみらが顔を揃える。同展は、「旅行熱・旅立ちへの衝動・放浪癖」などの意味をもつ『Wanderlust(ワンダーラスト)』をタイトルに、「未来を恐れずに新たなスタートを切る」というメッセージを込めた企画展。著名アーティストたちが多種多様に切り取る「未来への旅」が存分に楽しめるはずだ。【開催情報】『PARCO MUSEUM TOKYO Opening Exhibition vol.2 “Wanderlust ”』2020年1月6日(月)までPARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)にて開催【関連リンク】 PARCO MUSEUM TOKYO ( )蜷川実花井上嗣也グルーヴィジョンズヴィヴィアン・サッセン (c)Viviane Sassen. Courtesy of Stevenson, Cape Town and Johannesburg田名網敬一 (c)Keiichi Tanaami Courtesy of NANZUKAテセウス・チャン LOUIS VUITTON x YAYOI KUSAMA — 2012日比野克彦森永邦彦(ANREALAGE)山縣良和(writtenafterwards)山口はるみ
2019年12月24日「ぴあ」調査による2019年12月20日、21日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、片渕須直監督が2016年の大ヒット作に新たなエピソードを追加し、再構成した“新作”映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が第1位になった。本作は、こうの史代の漫画を原作に戦中の広島で暮らす人々の生活を描いた作品。オリジナルの『この世界…』は制作時に資金難に陥るも、クラウドファンディングを通じて支援者が集まるなど、公開前からファンの期待値が高い作品だった。そして小規模で公開をスタートすると、その完成度の高さ、メッセージ、声優陣の演技を絶賛する観客が続出。公開規模を驚異的なスピードで拡大していき、DVD発売、テレビ放映された後も上映を続ける劇場が出るなど、観客の熱い支持によって成功をおさめた作品になった。そんな『この世界の…』の長尺版を観客はどう観たのか? 出口調査でわかったのは、前作を上回る満足度の高さだ。観客からは「今回は人にスポットが当てられているので、心情がより伝わってきて泣けた」「新シーンが多くて新しく感じた。前回はさらっと描かれていた部分も感情移入して観ることができて、いろいろ感じることがあった」「前作ではわからなかったところや、明かされなかった部分が今作を観たことで理解できた」「原作の忠実度はこちらのほうが高かった。空襲のシーンの描き方や、音の演出が良い。やっぱりすごい映画だなと感じた」などの声があがり絶賛が相次いだ。また「戦争が普通の人たちの日常に与える影響が描かれていて、視点が私たちに近く親近感をおぼえた」「広島出身なので他人ごとではなく、自分のことのように感じた」「時代は違っても、現在に続いているものが描かれている。普通の生活の場面が印象的だからこそ、ショッキングなシーンが心に刺さった」「また違った新しい物語として観ることができたし、すずさんに会って素直な気持ちになれた」などの声も。本作も前作同様、口コミで支持を広げ、息の長い興行になりそうだ。なお『この世界の片隅に』(2016年公開)は満足度95.2点を記録。その年の年間満足度ランキングで第1位になったが、本作はその点数を僅かに上回る満足度95.3点を記録している。1位『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』95.3点2位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』93.1点3位『ヒックとドラゴン聖地への冒険』92.3点4位『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』92.1点5位『THE UPSIDE/最強のふたり』88.8点6位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』88.0点7位『サイゴン・クチュール』86.3点8位『テッド・バンディ』83.6点9位『冬時間のパリ』78.5点(本ランキングは、12/20(金)、12/21(土)に公開された新作映画9本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2019年12月23日12月21日、22日の全国映画動員ランキングは、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まった新3部作の完結編『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(全国378館)が初登場で首位を飾った。4週連続1位の『アナと雪の女王2』(全国382館)は公開5週目は2位に。堀越耕平の人気コミックを原作にしたアニメシリーズの劇場版第2弾『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』(全国313館)は初登場3位になった。令和最初のTVシリーズ『仮面ライダーゼロワン』と平成の人気作『仮面ライダージオウ』をクロスオーバーさせた『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』(全国327館)は初登場4位。公開2週目の『屍人荘の殺人』(全国311館)は先週3位から5位になった。そのほか、新作では2010年に公開され、日本でも大ヒットを記録した長編アニメシリーズの第3弾『ヒックとドラゴン聖地への冒険』(全国301館)が初登場10位になった。次週は『尾崎豊を探して』『男はつらいよお帰り 寅さん』『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』『パラサイト 半地下の家族』『燃えよスーリヤ!!』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』2位『アナと雪の女王2』3位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』4位『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』5位『屍人荘の殺人』6位『午前0時、キスしに来てよ』7位『映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか』8位『ジュマンジ/ネクスト・レベル』9位『ルパン三世THE FIRST』10位『ヒックとドラゴン聖地への冒険』
2019年12月23日来年2020年のクラシック界は、“ベートーヴェン生誕250年”で盛り上がること必至。そのメモリアルイヤーを先取りして楽しめるのが、ベートーヴェンの9つの交響曲を1番から9番の「第九」まで一晩で聴いてしまおうという「ベートーヴェンは凄い!第17回 全交響曲連続演奏会2019」だ。9曲全部といえばその長さも半端ではない。大晦日の13時にスタートするコンサートの終了予定時刻は何と23時55分。まかり間違えば年を越そうかと言う時間までベートーヴェンに浸り切るのだからものすごい。演奏は、“炎のコバケン”の異名を持つマエストロ小林研一郎率いる岩城宏之メモリアル・オーケストラ。コンサートマスターをNHK交響楽団のコンマス篠崎史紀が務める超スペシャルな集団だ。更に凄いのは、横山幸雄(ピアノ)が演奏する、リスト編曲による(「第九」の第4楽章より)が披露されること。このベートーヴェン尽くしの凄まじいコンサートは、まさに演奏者と聴衆の根比べ。乗り切った暁には素敵な2020年が待っているに違いない。●公演概要12月31日(火)東京文化会館 大ホール「ベートーヴェンは凄い!第17回 全交響曲連続演奏会2019」指揮:小林研一郎ソプラノ:市原愛アルト:山下牧子テノール:ジョン・健・ヌッツォバリトン:青山貴管弦楽:岩城宏之メモリアル・オーケストラ(コンサートマスター:篠崎史紀)合唱:武蔵野合唱団特別演奏ピアノ:横山幸雄
2019年12月23日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの3作品。年末にことしのベストムービーが登場!ぴあ編集部 坂口英明19/12/23(月)イラストレーション:高松啓二ことし最後の週末。公開される作品は10本(ライブビューイングを除く)。全国のシネコンで拡大上映されるのは『男はつらいよお帰り 寅さん』『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』の2本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が8本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3作品をご紹介します。『パラサイト 半地下の家族』前評判がすこぶるよく、1月の公開予定が、急遽年末に先行公開となりました。2019年最後にロードショーするこの映画が、ことしのベストムービー!と思います。ともかく観終わって興奮しました。思わぬ展開で最後まで目がはなせません。是非観ていただきたいので、慎重にご紹介します。中心になるのは4人家族、ソウルの下町に住んでいます。家は半地下にあり、居間の窓からは、道行く人の首より下だけが見えます。時には酔っ払いが窓に向けて立ち小便をしたりする、そんな場末です。父は気はいいが、何をやってもうまくいきません。母は一見ルーズ、いざというときは強い下町のおっかさん。二十歳前後の息子と娘はそこそこのルックス。4人の共通点は、口が達者で悪知恵がはたらくこと。善人そうに見えるのが特徴です。といってこれまで世渡りがうまかったわけではありません。息子ギウは予備校通いの浪人中ですが、兵役の前後にみっちりやっているため、いわば「受験勉強」のプロ。いっぱしのことをいいます。友人がそんな彼の能力を見込んで、金持ち一家の娘の家庭教師になる話を持ち込んできます。大学在学証明を偽造、面接も弁舌さわやかに、先方の母と娘の心をガッチリつかみます。さらに、その娘の弟が絵を描くのが得意とみるや、この才能は伸ばすべきとアドバイス。知り合いの知り合いで、シカゴ留学の経験もある美術教育のプロを知っているとほのめかす。なんのことはない、それはギウの妹で、彼女も見事にこの役をこなしていきます。そして、おかかえ運転手に父、家政婦に母と、家族はみるみる、この丘の上の豪邸に住む金持ち一家にまるでウイルスのようにパラサイト(寄生)していくのです。と、ここまではお伝えしてもよいと思うのですが、話はこれが序の口なのです。カンヌ映画祭パルムドール(最高賞)受賞、当然でしょう。米アカデミー賞は外国語部門候補に残っています。残念ですが、日本のほとんどの映画賞は候補の対象期間からはずれます(日本アカデミー賞12/15公開、キネ旬ベストテンは12/19公開まで)。監督はポン・ジュノ、『殺人の追憶』『母なる証明』など、韓国の巨匠。名コンビ、ソン・ガンホが父親役です。12/27(金)から1/9(木)まで、東京・TOHOシネマズ日比谷、大阪・TOHOシネマズ梅田で特別先行公開。1/10(金)から全国公開。『男はつらいよお帰り 寅さん』車寅次郎さんがどんな形で登場するか、は明かせません。振り返れば、テレビでは奄美大島でハブに噛まれれて亡くなりましたが、映画の寅さんは、まだ旅の空のはず、です。22年ぶりの続編。主人公は満男君です。彼ももう50歳近く。ちょっと売れはじめの小説家になっています。妻に先立たれ、中3の娘と二人暮らし。妻の七回忌の法要で柴又の実家に帰ってきて……という始まりです。懐かしい顔が並びます。さくらさんも博さんも。大人になった満男が、悲恋に終わった泉と再会します。これがなるほど、の展開。リリーさんも元気です。団子屋さん「くるまや」はどうなった?裏の印刷工場は?題経寺は?そして肝心のあの人は?昔のことを思い出す満男。何か困ったことがあるといつもあの人がいてくれた。「風に向かって俺の名前をよべ」と言ってくれた。それにしても困った人でもありました。いつか皆でメロンを食べていたことがあって……と、いろんな寅さんエピソードが浮かんできます。過去49作のなかから引用される思い出の数々。「これが男はつらいよの集大成」、確かにそんな映画です。タイトル前のプロローグ、映画用語でアバンタイトルといいますが、いつも寅さんの旅先の夢で始まります。今回は満男が「あ、夢か」とつぶやくと、丸い文字のいつものタイトルに「ちゃーん、ちゃららららら」のあのテーマソング。久しぶりに大画面で観ましょう。老いも若きもお正月映画は、寅さん!です。『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』北欧はヘヴィメタルが大人気だそうです。フィンランドの人口は550万人、メタルバンドは3000あると、この映画のサイトに書いてあります。そういえば、エアギター世界選手権が毎年行われるのもこの国です。あれもメタル系多いですものね。この作品はフィンランドとノルウェーの合作、元気なヘヴィ・メタルバンドの物語です。ロングヘアー、無精ひげ、タトゥー、革ジャン、鎖チャラチャラの出で立ち。音楽のジャンルをきかれると「終末シンフォニックトナカイ粉砕反キリスト戦争推進メタル」と答えるし、バンドの名前は「インペイルド・レクタム(直腸陥没)」。演奏する曲は「溢れ出る分泌物またはももに垂れるクソ」って、おいおいな感じですが、実は素朴な好青年。フィンランド北部、小さな町で12年、幼馴染で作ったバンドです。実は、いつかステージで演奏したいというのが夢の、ライブ童貞。うぶな青年ですから、たまたま知り合ったノルウェーのプロモーターにデモテープを渡せただけで、舞い上がってしまいます。女友達にノルウェーで開かれるロックフェス、ノーザンダムネーションに出ると口走り、その話は、小さな町中に広がって……。フィンランドとノルウェーは北の方で地続きなんですね。奮起した彼らがフィヨルドを越えてオンボロ車でノルウェーをめざす後半は、北欧の美しい景色を背景に、ちょっとほろ苦さも混じった青春爆笑ロードムービーになっています。首都圏は、12/27(金)からシネマート新宿他で公開。中部は、2/1(土)からセンチュリーシネマで公開。関西は、12/27(金)からシネマート心斎橋他で公開。
2019年12月23日カーリングシトーンズが本日12月23日、東京国際フォーラムホールAで「カーリングシトーンズTOUR 2019-2020 『やったぁ!明日はシトーンズだ!』」の初日公演を行う。カーリングシトーンズは、寺岡シトーン(寺岡呼人)、奥田シトーン(奥田民生)、斉藤シトーン(斉藤和義)、浜崎シトーン(浜崎貴司)、キングシトーン(YO-KING)、トータスシトーン(トータス松本)の6人からなるバンド。寺岡呼人のソロデビュー25周年を記念して結成され、驚異の新人バンドとして話題を集めた。11月27日には全曲新曲のオリジナルアルバム『氷上のならず者』をリリース。全員が作曲、歌唱しているだけでなく、持ち回りで楽器も弾いているという驚きの内容になっている。本日から始まる「カーリングシトーンズTOUR 2019-2020 『やったぁ!明日はシトーンズだ!』」は、バンドにとって初となる全5公演のホールツアーだ。メンバーもツアーに寄せて「あっという間に終わって、またまた寂しい気持ちになるのが目に見えてる!」(寺岡シトーン)、「各地ですべろうと思います」(奥田シトーン)、「飲むよー!」(斉藤シトーン)、「楽しみ〜!」(浜崎シトーン)、「体力つけて、楽しむぞ!」(キングシトーン)、「いろいろやるでー!」(トータスシトーン)とそれぞれコメントを寄せている。即日完売となった昨年のデビューライブ同様、本日の初演も熱い盛り上がりを期待したい。■公演情報「カーリングシトーンズTOUR 2019-2020 『やったぁ!明日はシトーンズだ!』」12月23日(月)東京国際フォーラムホールA開場17:30/開演18:302020年1月11日(土)熊本城ホール メインホール1月13日(月/祝)大阪・オリックス劇場1月14日(火)広島文化学園HBGホール1月28日(火)名古屋国際会議場センチュリーホール
2019年12月23日埼玉県立近代美術館では、『ニューヨーク・アートシーン —ロスコ、ウォーホルから草間彌生、バスキアまで—滋賀県立近代美術館コレクションを中心に』展が、2020年1月19日(日)まで開催されている。第二次世界大戦後、画期的な表現を次々と生み出して注目を集めたニューヨークのアートシーン。大戦中、戦火を逃れてヨーロッパから移り住んだ多くの美術家たちによって伝えられた近代美術がアメリカの若者たちを刺激し、新しい意欲的な表現が次々と生み出された。同展は、そんなニューヨークという都市で繰り広げられたアメリカ美術の半世紀を紹介するもの。改修のため休館している滋賀県立近代美術館が所蔵する日本屈指の戦後アメリカ美術のコレクションを中心に、国内の美術館に所蔵される優品を加えた約100点の作品が並ぶ。展示は全6章で構成。「新しいアメリカ絵画—抽象表現主義」「デュシャンとその末裔—ネオ・ダダとフルクサス」「パクス・アメリカーナの夢—ポップ・アートとスーパー・リアリズム」「最後の絵画—ポスト・ぺインタリーアブストラクション」「限界における美術—ミニマル・アートとコンセプチュアル・アート」「ポスト・モダン以後の表現—ニュー・ぺインティングとアプロプリエーション・ アート」と、年代やジャンルごとに区切りながら、世界のアート・シーンを席巻した戦後ニューヨーク美術が総覧できる。マーク・ロスコ、ジャスパー・ジョーンズ、フランク・ステラ、アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキアなど、時代を彩ったアーティストたちの数々の名品を、この機会に堪能したい。【開催情報】『ニューヨーク・アートシーン —ロスコ、ウォーホルから草間彌生、バスキアまで— 滋賀県立近代美術館コレクションを中心に』2020年1月19日(日)まで埼玉県立近代美術館にて開催【関連リンク】 埼玉県立近代美術館()アーシル・ゴーキー 《無題(バージニア風景)》 1943-44 年頃 油彩、カンヴァス 滋賀県立近代美術館蔵モーリス・ルイス 《ダレット・ペー》 1959年 アクリル、カンヴァス 滋賀県立近代美術館蔵
2019年12月22日三井記念美術館では『国宝雪松図と明治天皇への献茶』展を2020年1月30日(木)まで開催。年末年始恒例の円山応挙《国宝雪松図屏風》の展示に合わせ、三井家が明治天皇へ行った献茶の際の茶道具を中心に、天皇や皇室にかかわる品々が展示される。江戸時代以来、約350年におよぶ三井家の歴史の中で収集され、伝えられてきた日本・東洋の美術品を収蔵する三井記念美術館。毎年、年末年始は同館の誇る円山応挙筆《国宝雪松図屏風》を公開するとともに、新春にふさわしい企画展示が行われる。今回は令和元年にちなみ、館蔵品の中から天皇や皇室にかかわる作品を紹介。その中心となるのが、1887(明治20)年、京都博覧会において三井家が明治天皇への献茶を行った際に使用した茶道具だ。この時、抹茶席では三井家の当主・高朗とその息子の高棟が亭主となり、表千家の碌々斎の点前で献茶が行われたという。六畳の囲い屏風には円山応挙の雪松図屏風、床には藤原定家の小倉色紙、茶碗には和全作の金襴手天目など、献茶で使用された北三井家伝来の名品が展示される。また、献茶の茶道具だけでなく、皇室の菊の御紋章にちなみ菊をデザインした茶道具や工芸品、皇室の保護を受けた美術・工芸家である帝室技芸員の作品、奈良から江戸時代までの天皇にかかわる古筆切、さらに北三井家の当主が描いた絵画なども紹介。《国宝雪松図屏風》は全期間展示されるほか、国宝の志野茶碗《銘卯花墻》も茶室「如庵」を再現した展示ケースにて例年通り展示される。令和改元の新春にふさわしい三井記念美術館の誇る名品の数々を、一年の締めくくりに、また、新しい年の始めに、堪能してみてはいかがだろうか。【開催情報】『国宝雪松図と明治天皇への献茶』12月14日(土)〜2020年1月30日(木)まで三井記念美術館にて開催【関連リンク】 三井記念美術館( /target=)桐木地菊置上茶箱 1箱江戸時代北三井家旧蔵国宝 志野茶碗 銘卯花墻 桃山時代 室町三井家旧蔵日の丸釜 与次郎作 1口 桃山時代 北三井家旧蔵御所丸茶碗 1口 朝鮮時代 北三井家旧蔵稲菊蒔絵鶴卵盃 柴田是真作 1対 明治時代 北三井家旧蔵九郎義経 安田靫彦筆 1幅 昭和17年(1942) 室町三井家旧蔵三井好 都のにしき「朝の雪」 水野年方画 13枚の内1枚 明治時代 個人旧蔵重要文化財 古筆手鑑「たかまつ帖」より「大聖武」 伝聖武天皇筆 1葉 奈良時代 北三井家旧蔵草花図剪綵 三井高朗作 2曲1隻 明治時代 北三井家旧蔵
2019年12月22日福山雅治が本日12月22日、パシフィコ横浜で「福山雅治『福山☆冬の大感謝祭 其の十九』」の公演2日目を行う。令和を迎え、福山雅治は現在50歳。その誕生日には4枚組のアルバム『DOUBLE ENCORE』をリリースしている。また今年はクラシックギタリスト役を演じた映画『マチネの終わりに』が公開されるなど、俳優としても活躍の年となった。その福山が毎年12月に開催する恒例イベントが「福山☆冬の大感謝祭」だ。19回目となる今回も7日間に渡り、さまざまなエンターテインメントでファンに感謝が贈られる。今年の一貫したテーマは「ALL SINGLE LIVE」。1990年のデビューシングル『追憶の雨の中』以来、シングルとしてリリースされてきた楽曲のみで構成される、30周年イヤー直前のスペシャルプログラムとなる予定だ。なお、すでに終えた21日はファンクラブ限定、本日は男性限定、24日は女性限定、31日はカウントダウンライブ。「平日(ひらび)」と呼ばれる27日、28日、30日は特に入場の縛りなどはないが、特別な演出が用意されているという。本日は「野郎夜!!6」と題されており、福山にとって6回目の男性限定ライブとなる。もし、あなたが男性なら一度体験してみてはいかがだろう。■公演情報「福山雅治『福山☆冬の大感謝祭 其の十九』」神奈川・パシフィコ横浜 展示ホール・男性限定LIVE『野郎夜!!6』12月22日(日)開場14:30/開演16:00・女性限定ライブ12月24日(火)開場16:30/開演18:00・平日(ひらび)ライブ12月27日(金)開場16:30/開演18:0012月28日(土)開場14:30/開演16:0012月30日(月)開場16:30/開演18:00・カウントダウンライブ12月31日(火)開場20:00/開演21:30
2019年12月22日2020年1月から、3度目のミュージカル上演がスタートとなる『デスノート THE MUSICAL』。誰もが知るこの大作に、弱冠15歳で主要キャラクターの1人・弥海砂(通称:ミサミサ)役で出演するのが、吉柳咲良だ。2017年には最年少タイの13歳で、ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』で初舞台・初主演をこなしている彼女。キャリアは短くとも若さと情熱、そしてキャラクターへの積極的なアプローチを武器に、先輩たちと舞台を作り上げる心意気を語ってもらった。「ミサミサを演じるプレッシャーは、本当に大きいです。今まで演じてきた『ピーターパン』とは全くかけ離れた役なので、培ってきたものをというよりは本当に新しい挑戦という気持ちです。でも私でやってみようと決断していただいたんですから、稽古場では期待にお応えできるくらい、頑張りたいと思っています。初演と再演の『デスノート THE MUSICAL』でミサミサ役だったのは、私の大好きな先輩の唯月ふうかさん。また違うミサミサになると思いますが、変わらずみなさんに愛されるようなミサミサになれたらという気持ちで演じたいです」舞台の上ではマイナスな感情を一切出さない決意をしている。「舞台を見に来てくださっている皆様に、私の迷いをお見せすることはできないので、一歩一歩、確実にステップアップして準備をしようと思っています。新しい挑戦に戸惑うことは多いですが、ワクワクする気持ちも確実にあります。小さな共感を積み重ねて、理想のミサミサを演じたいです」吉柳さんは2004年生まれ。漫画『DEATH NOTE』は2003年に連載がスタートしたので、彼女にとってはクラシックな部類に入る作品だった。「漫画の『DEATH NOTE』は、連載開始が私の生まれる前で、連載終了が2歳の時。お父さん、お母さんの方が世代なんじゃないかな。私の『DEATH NOTE』のイメージはドラマからですね。『DEATH NOTE』の面白さは、悪の正解も正義の正解もないということだと思います。個人が持つ正義が少しずつ曲った方向に行ってしまっていて、じゃあどの方向が正解かと言えば読者・視聴者にもわからないんですけど、思想の絡み合い、ぶつかり合いがスリリングな作品だと思います。そして『DEATH NOTE』という架空のノートがあったら本当にこうなるだろうなっていう、リアリティが怖いです」その怖い世界の中で、月に恋するミサミサの情熱は、吉柳さんにとって別世界の事柄のように感じることも。「アイドルというたくさんの人の愛を一身に受ける存在のミサミサが、なぜキラに執着するのか、恋をしてしまうのか、自分の身を滅ぼす寸前まで守りたいと思うのか……。恋愛に命を懸けるって、なかなかできないですよね。両親の敵を討ってくれたとはいえ、自分の身を顧みずに相手を想い続ける実感がわかなくて。でもまだ私にはわかりきれていないミサミサの考えが沢山あるので、これから少しずつ理解していきたいです」理解している途中にいるとはいえ、ぼんやりとしたミサミサ像は、心の中で徐々に形になりつつある。「私はミサミサがアイドルとして魅せる陽の部分よりも、抱えている闇の部分のほうが、たぶん出せるんじゃないかな。私自身が深い闇を抱えているとかではないんですけど、『かけ離れているな』と感じる部分はミサミサの陽の部分なんです。女の子らしいという言葉には縁遠かったので、私にとって海砂の衣装や可愛い仕草もまた挑戦なんです。だからミサミサのアイドルとしての、可愛い女の子としての部分よりも、内側にある部分の方が、私は共感できるものが多いと思います。この3年間、舞台や映画と色んな経験をさせていただいて、楽しいことはたくさんあったけど、もちろん悩んだことや辛いこともたくさんあったので、きっかけは何にせよ、何かを秘めていることに関しては、共通点があると思うんです。そんなことを頭に置きながら、台本や譜面を読んでいくつもりです」役柄への理解は、歌の理解・表現にももちろんつながる。「ミサミサの歌って、歌詞の意味が深くて。どれだけ思いが込められているかが、伝わってくる歌なんです。アイドルとしてミサミサがステージで歌う歌と、レコーディングの歌と、最後に出てくる歌はまったく路線が違うので、アイドルとしてのミサミサと、闇を抱えながら生きる弥海砂との違いが、すごくわかると思います。衣装を着て、セリフが入ったら、たぶんもっともっと感情移入できると思うので、よりリアルなミサミサをお届けできると思います。私自身、アイドルのキラキラしている姿を見るのが大好きなので、アイドルとしてミサミサが歌うシーンはすごく楽しみ。アイドルになったつもりでステージにいられるんだなって思うと、嬉しくなります(笑)」今回の出演者の中では断トツに最年少だが、あくまで対等を目指す。「『私で大丈夫?』って内心弱気になってしまうこともありますが、やっぱり同じ舞台に立つ以上は、同じくらい、それ以上で頑張らなければいけない。本格的な稽古が始まったら、絶対に悩むと思うんですけど、ミサミサという役柄を通していろいろ学べることが楽しみでもあります。『DEATH NOTE』は、今まで自分が関わってきた作品の中で一番テーマが重いのですが、その重さの中で演じる私を、見てくださる皆さんにいかに共感していただけるか、感情移入していただけるのかっていうのが、最大の課題です。頑張った成果を爆発させて、ミサミサとしてステージで存在したいです」ミュージカル『デスノート THE MUSICAL』は2020年1月20日(月)の東京公演を皮切りに、静岡、大阪を経て、福岡で千秋楽3月8日(日)まで上演。吉柳咲良の闇を抱えた愛らしいミサミサに、ぜひ会いに行きたい。撮影/奥田耕平、取材/藤坂美樹、構成/中尾巴
2019年12月21日“城”をテーマに展示やトークイベント、グッズ販売が行われる総合イベント「お城EXPO」が今年も開催される。今年の特集テーマは“栄枯盛衰‐豊臣から徳川へ‐”で、デジタル復元された「大坂冬の陣図屏風」など、大阪の陣を物語る史料を展示する「天下の行方-大坂の陣その後-」を開催。中には初公開、関東初公開の史料もあり、貴重な展示になりそうだ。他にも日本100名城・続日本100名城に選定されている城郭の関連団体がブースをかまえる観光ゾーン、城郭模型や書籍など城関連商品を販売するエリア、厳選された城映像を上映する“お城シアター”など、城好きにはたまらない企画が揃う。また“お城好き”として知られる春風亭昇太によるトークショーや、NHK大河ドラマで時代考証を担当する日本城郭協会理事長・小和田哲男による講演も実施される。お城EXPO 201912月21日(土) 9時から19時30分22日(日) 9時から17時30分※最終入城30分前までパシフィコ横浜 会議センター
2019年12月21日東京の神保町シアターで特集上映「年末特別企画私をバブルに連れてってII」が開催される。タイトル通り、バブル期に製作された日本映画4作品を35ミリフィルムで上映する。本特集は前回は2017年末に『愛と平成の色男』『就職戦線異状なし』『快盗ルビイ』『君は僕をスキになる』『私をスキーに連れてって』を上映した“バブリー映画特集”の第2弾。今回上映されるのは、古村比呂と近藤敦がお見合いで知り合った男女を演じる傑作『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』をはじめ、相米慎二監督作品『東京上空いらっしゃいませ』、斉藤由貴が主演を務めるドタバタコメディ『香港パラダイス』、チェッカーズが実は“たぬき”だった! という奇想天外な設定で描くコメディ『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』の4作品。経済的/文化的バブルがいつ始まり、いつ終焉を迎えたのかは識者によって意見が分かれるが、当時の日本は好景気で、次々に新しいビルが建ち並んで街の風景が塗り替わっていき、ド派手なファッション、ディスコなどの夜遊び、右肩上がりの経済を背景にした過剰なライフスタイルがスクリーンとブラウン管を埋めつくした。ちなみにこの時期の日本は、自国の映画よりも外国作品の人気が圧倒的に高い“洋高邦低”で、公開時には興行的な成功をおさめられず、後に評価が高まった作品もある。イルミネーションが輝き、街がクリスマスムードに包まれるこの時期。スクリーンでバブリーな空気を味わい、当時は気づかなかった個々の作品の“映画としての魅力”を再発見できる特集になりそうだ。なお、バブル期に流行した服装や髪型で来場した観客は1000円で鑑賞できる“バブリー割引”も前回に続いて実施される。年末特別企画私をバブルに連れてってII『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』『東京上空いらっしゃいませ』『香港パラダイス』12月21日(土)から27日(金)まで神保町シアター
2019年12月21日LUNA SEAが12月21日から2日間に渡り、さいたまスーパーアリーナで「LUNATIC X’MAS 2019」を行う。LUNA SEAは今年で結成30周年を迎え、5月6月にはこれを記念した「LUNA SEA 30th anniversary LIVE -Story of the ten thousand days-」を開催し、3万人以上の動員を記録した。先日は2年ぶりとなる10thアルバム『CROSS』を発売するなど、話題に欠くことがない。クリスマスシーズンのライブは毎年恒例のこととなっているが「LUNATIC X’MAS」というタイトルでは昨年から引き続いて2年目。さいたまスーパーアリーナの2デイズ公演は4年連続の開催となる。前回のセットリストは2日間でそれぞれメジャーデビューアルバム『IMAGE』と、メジャー第2弾にして通算3枚目のアルバム『EDEN』をフィーチャーしたものであった。今年は前述の新作発表から間もないタイミングということもあり、収録曲も多く聴けるのではないかという見方もある。チケットは両日ともにソールドアウトが発表され、追加席の販売も開始されるほどの人気ぶり。成熟を迎えるLUNA SEAのサウンドをぜひ現場で体感してほしい。■公演情報「LUNATIC X’MAS 2019」さいたまスーパーアリーナ12月21日(土)開場15:30/開演17:0012月22日(日)開場14:30/開演16:00
2019年12月21日黒人映画批評家サークル賞が発表された。作品賞を手にしたのは、『ルディ・レイ・ムーア』。今作ではエディ・マーフィが主演男優賞、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフが助演女優賞を受賞。またアンサンブル部門も受賞している。主演女優賞は、『アス』のルピタ・ニョンゴ。助演男優賞は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッド・ピット。外国語映画賞は『パラサイト 半地下の家族』。監督賞は、『ハリエット』のカシ・レモンズと『アイリッシュマン』のマーティン・スコセッシのタイだった。文=猿渡由紀
2019年12月20日ヴァイオリンの川久保賜紀、チェロの遠藤真理、ピアノの三浦友理枝という、素敵な3人のソリストによるトリオが結成10周年を迎える。プログラムには坂本龍一とショスタコーヴィチが並ぶ理由として、「坂本龍一こそが、ショスタコーヴィチ以来、最も重要なピアノ・トリオの作曲家だから」という彼女たちの言葉が新鮮だ。時代もスタイルも異なる日本とロシアの作曲家2人の作品を続けて聴くことによって見えてくるものとはいったいなんだろう。その答えがクリスマスに紀尾井ホールで開催される「10周年記念コンサート」の中にある。結成から10年を経て、深化に進化を重ねた3人組は、見ても聴いても楽しいこと請け合い。さらにはコンサートに合わせて制作されたアルバムも要チェック!●公演概要12月25日(水)紀尾井ホール<曲目>坂本龍一:ラストエンペラー、レイン、美貌の青空、シェルタリング・スカイ、M.A.Y. in The Backyard、メリークリスマス・ミスター・ローレンスショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調 Op.8、ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67●CD情報『ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番、第2番』2019年12月18日発売AVCL-84101定価:¥3,000(本体価格)+税『ピアノ三重奏 坂本龍一曲集』2019年12月18日発売AVCL-84102定価:¥2,000(本体価格)+税●川久保賜紀(ヴァイオリン)2001年サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクール優勝、2002年チャイコフスキー国際音楽コンクール・ヴァイオリン部門最高位受賞以来、主要な北米オーケストラと共演し、豊富なステージ経験を積む。日本では1997年、チョン・ミョンフン指揮アジア・フィルのソリストとしてデビュー。以後、国内外の様々なオーケストラと共演を重ね、高度な技術と作品の品位を尊ぶ深い音楽性に高い評価を得ている。近年は自ら企画するコンサートを行うなど、コンサート・プロデューサーとしての才能も発揮。2018年より桐朋学園大学院大学(富山校)教授に就任。●遠藤真理(チェロ)第72回日本音楽コンクール第1位、2006年「プラハの春」国際コンクール第3位(1位なし)、2008年エンリコ・マイナルディ国際コンクール第2位。ジャン=ピエール・ヴァレーズ、山田和樹など国際的に活躍する指揮者やウィーン室内管、プラハ響と共演するなど国内外で高い評価を得ている。ソリストとしてだけでなく読売日響のソロ・チェロ奏者も務める。NHK大河ドラマ「龍馬伝」の龍馬伝紀行Ⅲの演奏、NHK-FM「きらクラ!」(毎週日曜日/全国放送)ではパーソナリティを務めるなど幅広く活躍している。●三浦友理枝(ピアノ)東京生まれ。2005年、英国王立音楽院大学課程を首席で卒業。2007年、同音楽院・修士課程を首席で修了。2001年「第47回マリア・カナルス国際音楽コンクール」ピアノ部門第1位、および金メダル、最年少ファイナリスト賞、カルロス・セブロ特別メダル賞受賞。2006年「第15回リーズ国際ピアノ・コンクール」特別賞受賞。2005年、エイベックス・クラシックスよりCDデビュー。2018年、6枚目のソロアルバム「ショパン:バラード&スケルツォ」をリリース、「レコード芸術」特選盤に選ばれる。2016年、第26回新日鉄住金音楽賞〈フレッシュアーティスト賞〉を受賞。
2019年12月20日令和初のお正月映画として、最高にハッピーで心温まる、誰もが心の一本に挙げてしまうに違いないシニカルラブコメディ『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』が2020年1月3日(金)より公開される。この度、アレクサンダー・スカルスガルドが見事なコメディアンっぷりを披露している本編映像が公開された。本作は、現代社会を映し出した男女逆転シンデレラストーリーだ。女性の活躍が目覚ましい現代において、シンデレラストーリーを夢見るのはもはや女性だけではない。そんななか、『プリティ・ウーマン』の男女逆転版ともいえる話題作が誕生した。国務長官のシャーロットを演じるのは、オスカー女優のシャーリーズ・セロン。これまでのイメージを覆し、コメディエンヌとしての才能を開花させている。一方、“高嶺の花”であるシャーロットに憧れを抱く、うだつの上がらないジャーナリストのフレッドを演じるのは、『40歳の童貞男』や『ソーセージ・パーティー』で知られる人気コメディ俳優のセス・ローゲン。ふたりは製作にも名を連ねるだけでなく、5年にわたって脚本の練り直しにも参加してきたほどこの企画に惚れ込んでいる。公開された本編映像では、主人公フレッドの恋敵役の、アレクサンダー・スカルスガルド演じるカナダ首相のジェームズ・スチュワートが登場。若くてハンサムで才能溢れる彼の一挙手一投足は世界中から注目され、美人アメリカ国務長官として人気のシャーロットと2ショットになった暁には必ずパパラッチに追われてしまう。これは、そんなふたりのデートシーンを切り取ったものとなっている。外でパパラッチが待機しているにも関わらず、バーで世論調査の愚痴を言い合うシャーロットとスチュワート。文句を言いながらも世間のイメージを気にし、仕事用の笑い方を身に付けたと披露してみせるスチュワートを、シャーロットは「素敵ね」と優しく慰める。それに気をよくしたジェームズは「このあとだが、飲み直さないか?」とシャーロットを部屋に誘い、奇妙な笑い声を発する……。身長194センチメートルという抜群のスタイルに甘いマスクを持つスカルスガルドだが、本作では見事なコメディ俳優っぷりを見せている。実は、映像中のイメージダウンするような笑い方から、音を立ててすするカキの“嫌~”な食べ方まで、すべてがスカルスガルドのアドリブ。完璧なルックスのスチュワートだが、仕草ひとつでイケメンから急に“残念なイケメン”へと降格してしまうことを体現し、人間は見た目だけではないことを証明している。監督を務めたジョナサン・レヴィンはスカルスガルドについて、「彼の役はコメディ要素が豊富だったので、彼の出演シーンは急な変更が多かったんだ。シャーリーズとカキを食べるシーンはほとんど撮影現場で思いついた案でできてるんだよ。彼はデート中も支持率に操られる政治ロボットでしかなかった、というアイディアでふたりのアドリブに任せたんだ。アレクサンダーは役どころをつかんでいてもう最高だったよ!」と語っている。ルックスは完璧、地位もお金もあるのにどこか残念なスチュワートと、ルックスはパッとせずで服のセンスも職もないフレッドの、どちらがシャーロットの心を射止めるのか。『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』2020 年1月3日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほかにて全国公開
2019年12月20日世界中のファンが期待と不安の入り混じったまま公開を待っていた超大作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』がついに本日から世界各地で一斉に公開となる。120年ほどの映画の歴史の中で、最も成功したシリーズは何か?多くの人がおそらく『スター・ウォーズ』(以下、SW)を思い浮かべるのではないだろうか。1977年にアメリカで公開された『SW』は、全世界で驚異的なヒットを記録し、映画の作り方やビジネス、ファン文化の在り方にまで大きな影響をもたらした。この映画がなければ、現在の映画界はかなり違った姿になっていたことは間違いない。そんな巨大なシリーズがついに完結する。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まる最後の三部作の主人公レイは、辺境の星で孤独に暮らしていた女性だ。彼女はいなくなった両親が帰ってくるのをずっと待っていたが、あるきっかけから反乱勢力に加わり、帝国軍の残党によって結成された新たな悪の勢力“ファースト・オーダー”と戦うことに。その中で彼女は自分の中に不思議な力“フォース”が覚醒するのを感じ、ジェダイ騎士ルーク・スカイウォーカーの下で修行を積む。そんな彼女に対峙するのはファースト・オーダーの戦士カイロ・レン。強力なフォースを持ちジェダイ騎士になるも、自身の怒りや恐れを制御できずに暗黒面に堕ちてしまったアナキン・スカイウォーカー=ダース・ベイダーを祖父に持つカイロは、迷いや不安を制御できない若者で、孤独や苦痛を力に変えることで憧れの祖父ベイダーに近づこうとしている。ちなみにアナキンとルークは親子の関係。つまり、最後の三部作はアナキンの道を追うカイロ・レンと、ルークからジェダイの教えや道を継いだレイの物語でもある。なぜか両者はお互いに“通じ合うもの”を感じているが、それは一体なぜなのか……最終作で明らかになるのかもしれない。本作は三部作の完結編にして、スカイウォーカーの一族の物語を描いてきた9部作の最終章。『スター・ウォーズ』シリーズはすでに多数の派生作品を生み出しており、この映画が最後になることはないが、40余年に渡って続いてきた壮大なサーガの結末は全世界から注目を集めている。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』12月20日(金)より公開
2019年12月20日「シュルレアリスム」とは、20世紀美術を語る上で、欠かすことのできない美術運動のひとつ。フランスの詩人アンドレ・ブルトンが、第1次世界大戦の戦禍をくぐり抜けたあと、理性を中心とする近代的な考え方を批判し、精神分析学の影響を受けて「無意識」の世界に「超現実」を求めた芸術運動のことだ。1919年にブルトンは友人の詩人フィリップ・スーポーとともに、理性によるコントロールを受けない「思考の書き取り(自動記述、オートマティスム)」という手法を核とした詩の運動として活動をスタート。1924年の『シュルレアリスム宣言』を発表し、運動を本格的にスタート、詩だけでなく、絵画をはじめ写真や映画など視覚芸術の分野へと拡大していった。シュルレアリスムが誕生してから今年で100年。箱根・ポーラ美術館にて開催されている『シュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』は、西洋で起こったシュルレアリスム運動から、どのようにシュルレアリスム絵画が生まれたのか、さらに日本で「シュール」と呼ばれる独自の表現が生まれることになったのか、その展開を紐解いていくのが狙いだ。この100年の間に、シュルレアリスムは日本にも大きな影響を及ぼし、1930年代には「超現実主義」という訳語のもと、最新の前衛芸術として一大ブームを巻き起こした。しかし日本では、本家シュルレアリスムが求めた「無意識」という本来の目的を離れ、現実離れした奇抜で幻想的な芸術として受け入れられ、独自の表現方法として「シュール」という感覚が生まれ、今に至る。ポーラ美術館( )
2019年12月20日佐藤健主演『るろうに剣心』シリーズの最終章が、『るろうに剣心最終章 The Final/The Beginning』のタイトルでそれぞれ7月3日(金)と8月7日(金)に公開されることが決定。あわせてティザービジュアルが公開された。和月伸宏の原作コミックを大友啓史監督が実写映画化したアクション大作『るろうに剣心』シリーズ。2012年8月25日公開の『るろうに剣心』(最終興行収入30.1億円)、2014年8月1日公開の『るろうに剣心京都大火編』(最終興行収入52.2億円)、同年9月13日公開の『るろうに剣心伝説の最期編』(最終興行収入43.5億円)、シリーズ累計の興行収入は125億円以上、観客動員数は980万人を突破している。『るろうに剣心最終章 The Final』では中国大陸の裏社会を牛耳る謎の武器商人であり、武器や軍艦を送り込み志々雄真実を操っていた、シリーズ最恐の敵・縁(えにし)の戦いを壮絶なアクションとドラマで描く。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心(佐藤健)だが、新時代の幕開けとともに、斬れない刀=逆刃刀を持ち穏やかな生活を送っていた。最狂の敵・志々雄真実(藤原竜也)が企てた日本転覆の計画を阻止するため、かつてない死闘を繰り広げた剣心たちは、神谷道場で平和に暮らしていた。しかし、突如何者かによって東京中心部へ相次ぎ攻撃が開始され、剣心とその仲間の命に危険が及ぶ。今まで明かされたことの無い剣心の過去に大きく関係し、決して消えることのない十字傷の謎へとつながっていく。今回公開されたティザービジュアルは、目を閉じ逆刃刀を手にする剣心の姿が切り取られている。撮影は、2019年5月まで約7カ月以上に渡り続き、完成は2020年を予定している。『るろうに剣心最終章 The Final』2020年7月3日(金)公開『るろうに剣心最終章 The Beginning』2020年8月7日(金)公開
2019年12月20日2016年に公開され、異例のロングランを達成するとともに、多くの賞を受賞したアニメーション映画『この世界の片隅に』。こうの史代の同名漫画作品を原作に、監督・脚本を片渕須直が務め、主人公すずの声をのん、音楽をコトリンゴが担当し、日本が戦争のただ中にあった時代の広島県を舞台にした人間ドラマを描く作品だ。公開後、片渕監督は場面を付け足した新しいバージョンの製作を決め、この度ついに完成。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』として本日より公開された。追加された映像には、独立した新たなエピソードや新しいキャラクターが登場したりと、新鮮な印象が与えられる。さらに興味深いのは、もともとある物語の意味に変化を与えたり、物語の裏に隠されていた謎が明かされる部分だ。本作はその意味で、ただエピソードを付け加えたものではなく、まったく別の新作と言って間違いないだろう。超ロングラン公開を果たした『この世界の片隅に』を経て、片渕監督が新たに描きたかったものは何なのか。劇場で目に焼き付けてほしい。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』公開中
2019年12月20日ゲスの極み乙女。が本日12月20日、大阪フェスティバルホールで「ONEMAN TOUR 2019 『変人大集合』」の千秋楽を行う。今年、結成7周年とメジャーデビュー5周年を迎えたゲスの極み乙女。。それぞれを記念したライブでもオーディエンスを盛り上げ、これからの活動にも期待が集まっている。現在、彼らが行っている「ONEMAN TOUR 2019 『変人大集合』」は東京と大阪・フェスティバルホールの2カ所を舞台に開催されるツアー。すでに終了した東京国際フォーラム ホールAの公演はボーカル&ギターの川谷絵音の誕生日ということもあり、遊び心のあるステージが繰り広られた。それを経た本日の公演がツアー最終公演となる。ゲスの極み乙女。にとっての今年の集大成を現場で目撃してほしい。■公演情報「東阪ONEMAN TOUR 2019『変人大集合』」12月20日(金)大阪フェスティバルホール開場18:00/開演19:00
2019年12月20日2020年1月10日(金)より全国公開されるポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』。この度、11月のポン・ジュノ監督来日時に、13年振り、2度目の対談が実現した漫画家・浦沢直樹による描き下ろしコラボイラストが公開された。本作で描かれるのは、全員失業中の貧しい一家とIT企業を経営する裕福な社長一家という、相反するふたつの家族の出会いから、想像を遥かに超える展開へと加速していく物語。すでに韓国で動員数1,000万人を突破し、フランスでも動員160万人突破、全米でも今年の外国映画興行収入第1位になるなど、各国で動員記録を塗り替える爆発的な盛り上がりをみせている。先日発表となったゴールデングローブ賞では、監督賞、脚本賞、外国語映画賞の3部門に異例のノミネートを果たし、オスカー前哨戦でも作品賞受賞を重ね、第92回アカデミー賞での受賞も有力視されている。日本カルチャーに造詣が深く、漫画家を目指していた経歴もあるポン・ジュノ監督。そんな監督が、かねてからファンだと公言しているのが『MONSTER』『20世紀少年』、現在も『あさドラ!』が好評連載中の日本を代表する漫画家の浦沢だ。監督は浦沢の漫画を読みながら、シナリオをよく書いているという。2006年の『グエムル-漢江の怪物-』公開時に対談を果たしたふたりが、久しぶりの再会を果たし、お互いの作品の制作秘話を語り合った。気になるイラストでは、“半地下”に住む貧しいキム一家を演じたソン・ガンホ、チェ・ウシク、パク・ソダム、チャン・へジンの4人が脚本を読んでいる場面。対談で監督から飛び出した「出演者に台本を渡して、今ごろ読んでいるだろうなあと考える時が一番イヤな時間」というマル秘エピソードを聞かされた浦沢が、台本を読んでいる4人の姿を描き下ろしたもの。特に「ソン・ガンホさんが読んでいる時が……分かるわ〜〜〜」と、自分が丹精込めた脚本が審査されているかのような監督の気持ちを察した言葉が添えられ、日韓を代表するクリエイターの共感が述べられた貴重なイラストとなっている。本イラストは、劇場で販売される映画公式パンフレットに掲載される予定だ。また、浦沢とポン・ジュノ監督による対談記事は、朝日新聞(12/18朝刊)に掲載されている。『パラサイト 半地下の家族』2020年1月10日(金)より全国公開
2019年12月19日アレキサンダー・スカルスガルドとビル・スカルスガルドが『The Northman』で共演することになった。10世紀のアイスランドを舞台にしたバイキングのリベンジ物で、監督は『ウィッチ』のロバート・エガース。『ウィッチ』に主演したアニヤ・テイラー=ジョイ、エガースの最新作『The Lighthouse』に出演したウィレム・デフォー、またニコール・キッドマン、クレス・バンクも出演が決まっているようだ。アレキサンダーとビルは、スウェーデンの名優ステラン・スカルスガルドの息子。アレキサンダーは1月日本公開の『ロングショット 僕と彼女のありえない関係』、ビルはこの秋のヒット作『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり』に出演している。文=猿渡由紀
2019年12月19日こどもたちが定期的にコンサートホールに行く習慣を身につけ、生活の中にクラシック音楽を取り入れてもらいたいという願いを込めてスタートした“日本で初めてのこどものためのオーケストラ定期演奏会”「こども定期演奏会」が大人気だ。そして待望の2020シーズン年間4公演セット券が発売された(12月16日一般発売)。2020年シーズンは『音楽世界めぐり』のテーマの下、2020年4月12日(日)、7月5日(日)、9月6日(日)、12月13日(日)の4回にわたって開催される。2019年シーズンからは毎回日曜日開催となり、より多くのこどもたちが音楽に親しみ楽しめるようになったという。2020年のテーマ『音楽世界めぐり』では、「ヨーロッパI」、「ヨーロッパII」、「アメリカ」、「ロシア」のテーマを設け、それぞれの国で生み出された作品や、地域にまつわる楽曲でこどもたちを音楽の世界旅行に連れだす。フル編成のオーケストラによる本格的な演奏と各回の指揮者とソリストの分かりやすいトークによって、お馴染みの曲も初めての曲も楽しく聴けるこのコンサートは、子どもだけでなく大人の方にもおすすめだ。2020年度の指揮者は、2014年から連続出演の飯森範親(2020年4月~東京交響楽団特別客演指揮者)と、2019年シーズンから続いて出演する下野竜也のほか、川瀬賢太郎、原田慶太楼が登場。ソリストは服部百音(ヴァイオリン)、上野耕平(アルト・サクソフォーン)、奥田 弦(ピアノ)がそれぞれ出演し、各楽器、パートが活躍し世界の音楽を身近に体感できるプログラムが楽しめそう。開演前のプレトークでは、こども定期演奏会やクラシック音楽の魅力について、更に詳しく案内されるのも楽しみの1つ。さらには、様々な形でこどもたちが「参加できる」こともこの演奏会の特長だ。オーケストラの一員として演奏する「こども奏者」、2020年度シーズンのテーマ曲のメロディーや2021年シーズンのチラシの絵も、こどもたちから募集を行っている。4公演セットの年間会員券をご購入者には、特典として「サントリーホール内ロビー・ツアー」、「楽器体験」、「サントリーホールのスタッフ(お客様案内係)体験」、「指揮者や楽団員との交流会」などのイベントへの参加にも応募できる。この素敵なチャンス逃すことなかれ!●出演<4公演とも>管弦楽:東京交響楽団Tokyo Symphony Orchestra司会:坪井直樹(テレビ朝日アナウンサー)Naoki Tsuboi, MC●第73回「ヨーロッパI」【日時】2020年4月12日(日)11:00開演 (10:30開場 10:40~プレトーク)【出演】指揮:下野竜也Tatsuya Shimono, Conductorヴァイオリン:服部百音Moné Hattori, Violin *【曲目】「こども定期演奏会2020」テーマ曲Theme Music of “Subscription Concert for Children”スメタナ:オペラ『売られた花嫁』序曲Bedřich Smetana: Overture to Prodaná nevěstaモーツァルト:ヴァイオリン協奏第5番 イ長調 K. 219「トルコ風」より 第3楽章 *Wolfgang Amadeus Mozart: The Third Movement from Violin Concerto No. 5 in A Major, K. 219, “Turkish” *グリーグ:『ペール・ギュント』組曲 第1番 作品46 より「朝」Edvard Grieg: “Morning Mood” from Peer Gynt Suite No. 1, Op. 46ヤン・ヴァン゠デル゠ロースト(中原達彦 編曲):『カンタベリー・コラール』Jan Van der Roost (arr. Tatsuhiko Nakahara): Canterbury Choraleベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67「運命」より 第3・4楽章Ludwig van Beethoven: The Third and Fourth Movements from Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67●第74回「ヨーロッパII」【日時】2020年7月5日(日)11:00開演 (10:30開場 10:40~プレトーク)【出演】指揮:川瀬賢太郎Kentaro Kawase, Conductorアルト・サクソフォーン:上野耕平Kohei Ueno, Alto Saxophone *【曲目】「こども定期演奏会2020」テーマ曲Theme Music of “Subscription Concert for Children”ボッケリーニ(ベリオ 編曲):『マドリードの夜警隊の行進』G. 324Luigi Boccherini (arr. Luciano Berio): La musica notturna delle strade di Madrid, G. 324ビゼー(山中淳史 編曲):『カルメン・ファンタジー』 *Georges Bizet (arr. Atsushi Yamanaka): Carmen Fantasy *ビゼー:『アルルの女』第2組曲 より「ファランドール」 *Georges Bizet: “Farandole” from L’arlésienne Suite No. 2 *ロッシーニ:オペラ『セビリャの理髪師』序曲Gioachino Rossini: Overture to Il barbiere di Sivigliaレスピーギ:交響詩『ローマの松』より「ジャニコロの松」「アッピア街道の松」Ottorino Respighi: “I pini del Gianicolo,” “I pini della via Appia” from Pini di Roma●第75回「アメリカ」【日時】2020年9月6日(日)11:00開演 (10:30開場 10:40~プレトーク)【出演】指揮:原田慶太楼Keitaro Harada, Conductorピアノ:奥田 弦Gen Okuda, Piano *【曲目】「こども定期演奏会2020」テーマ曲Theme Music of “Subscription Concert for Children”ジョプリン:『エンターテイナー』Scott Joplin: The Entertainerジョプリン:『メイプル・リーフ・ラグ』Scott Joplin: Maple Leaf Ragガーシュウィン:『ラプソディー・イン・ブルー』 *George Gershwin: Rhapsody in Blue *アンダーソン:『タイプライター』Leroy Anderson: The Typewriterアンダーソン:『サンドペーパー・バレエ』Leroy Anderson: Sandpaper Balletライヒ:『クラッピング・ミュージック』Steve Reich: Clapping Musicバーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』より「マンボ」Leonard Bernstein: “Mambo” from West Side Story●第76回「ロシア」【日時】2020年12月13日(日)11:00開演 (10:30開場 10:40~プレトーク)【出演】指揮:飯森範親Norichika Iimori, Conductorこども奏者 *【曲目】「こども定期演奏会2020」テーマ曲Theme Music of “Subscription Concert for Children”チャイコフスキー:バレエ音楽『眠れる森の美女』作品66 より「ワルツ」Pyotr Ilyich Tchaikovsky: “Waltz” from The Sleeping Beauty, Op. 66チャイコフスキー:バレエ音楽『白鳥の湖』作品20 より「情景」「4羽の白鳥の踊り」「終曲」Pyotr Ilyich Tchaikovsky: “Scene,” “Dance of the Little Four Swans,” and “Finale” from Swan Lake, Op. 20チャイコフスキー:バレエ音楽『くるみ割り人形』作品71 より「行進曲」「金平糖の精の踊り」「中国の踊り」Pyotr Ilyich Tchaikovsky: “March,” “Dance of the Sugar Plum Fairies,” and “Chinese Dance” from The Nutcracker, Op. 71プロコフィエフ:バレエ音楽『ロメオとジュリエット』作品64 より「モンタギュー家とキャピュレット家」 *こども奏者と共演Serge Prokofiev: “Montagues and Capulets” from Romeo and Juliet, Op. 64ショスタコーヴィチ:祝典序曲 作品96Dmitry Shostakovich: Festive Overture, Op. 96【年間会員限定特典イベント】年間4公演セットの会員券をご購入の方が応募できます。(1)サントリーホール内ロビー・ツアー【第73回 4月12日終演後 ※約30分間】★ロビーに隠されたいろいろな工夫や秘密の目印をお教えします。※当日申込制、開場中・休憩中にロビーにて受付<定員40名 >(2)サントリーホールのスタッフになってみよう!【第74回 7月5日】★コンサートを支えるロビーのレセプショニスト(案内人)としてのお仕事体験をすることができます。※開演中はコンサートを聴くことができます。<定員10名>(3)オーケストラの楽器を体験してみよう【第75回 9月6日】★オーケストラで使われている楽器の中からヴァイオリン、チェロ、フルート、トランペットを東京交響楽団のメンバーの指導で実際に鳴らしてみましょう。<定員90名>(4)飯森さんと楽団員を囲んでお話をしよう【第76回 12月13日】★コンサートを終えた指揮者の飯森さんやオーケストラのメンバーとお話をすることができます。指揮者やオーケストラのメンバーへの質問も受け付けます。<定員100名>※(2)~(4)は4月12日の公演にご来場の年間会員のみご応募いただけます。いずれも希望者多数の場合は抽選となります。《こどもも大人も大満足!コンサート以外のお楽しみ》■とっておきのお話が聞けるプレトーク【毎回10:40~】《応募型特別企画》■テーマ曲を作ろう(応募期間 2020年1月4日~2月1日)★いただいた応募作品の中から1曲をオーケストラに編曲して来年のオープニング・テーマとして演奏します。■こども奏者になろう!【第76回 12月13日】(2020年8月23日 オーディション開催予定)★オーケストラに参加して、プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』より「モンタギュー家とキャピュレット家」を一緒に演奏しましょう。■チラシの絵を描こう!(応募締切 2020年9月5日必着)★こども定期演奏会のチラシはみんなから応募をしてもらったイラストを使って作っています。次のシーズンのイラストを描いてみましょう。<※詳しい応募方法は「こども定期演奏会ネット」をご覧ください>【会場】サントリーホール 大ホール【主催】公益財団法人 東京交響楽団、サントリーホール【特別協賛】バークレイズ証券株式会社【後援】東京都教育委員会、港区教育委員会【チケット料金】年間会員券12,000円(4公演分/全席指定・税込)、1回券3,500円(全席指定・税込)※小学1年生から入場できます。チケットはお一人様1枚ご用意ください。【チケット発売】<年間会員券>2019年12月16日(月)10時~一般発売<1回券>2020年2月25日(火)10時~3月2日(月)先行発売2020年3月3日(火)10時~一般発売※先行発売期間中はサントリーホール窓口での販売はございません。※先行発売は「東響会員(サポート会員、TOKYO SYMPHONY VISAカード会員、定期会員)」「サントリーホール・メンバーズ・クラブ会員」「現こども定期演奏会年間会員」が対象でサントリーホールチケットセンター、サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB、TOKYO SYMPHONYチケットセンターのみのお取扱いとなります。【チケット取り扱い】サントリーホールチケットセンター0570-55-0017(10:00~18:00休館日除く)サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB SYMPHONY チケットセンター044-520-1511(平日10:00~18:00)TOKYO SYMPHONYオンラインチケット (1回券のみ)チケットぴあ0570-02-9999【Pコード:年間会員券168-273、4/12= 168-373、7/5= 168-374、9/6= 168-375、12/13= 168-376】イープラスeplus.jpローソンチケット0570-000-407【Lコード:年間会員券33007、1回券33151】※都合により、内容が変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。公演の最新情報はホームページにて発表いたします。(URL= )【プロフィール】<全公演>■管弦楽:東京交響楽団Tokyo Symphony Orchestra1946年創立。サントリーホールで定期演奏会を行うほか、川崎市、新潟市、八王子市と提携し、演奏会やアウトリーチ活動を展開している。文部大臣賞、毎日芸術賞、文化庁芸術作品賞、サントリー音楽賞等を受賞。新国立劇場では毎年オペラ・バレエ公演を担当。海外公演も多く、2016 年創立 70周年を記念しウィーン楽友協会を含むヨーロッパ 5カ国で公演を行なったほか、18年8月には日中平和友好条約締結40 周年記念の上海・杭州公演を行い、日中の文化交流の役割を果たした。1970年代から青少年のための演奏会を開催し、2001年から続く「こども定期演奏会」のこども奏者出演者からはプロの演奏家も育っている。■司会:坪井直樹(テレビ朝日アナウンサー)Naoki Tsuboi, MC (Announcer of TV Asahi)1969年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒。93年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。報道番組を主に担当し、現在は早朝番組「グッド!モーニング」(月~金)メインキャスター。母親が小学校の音楽教師だった影響もあり、幼い頃にクラシック音楽が好きになり、高校・大学時代は慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラに所属しヴァイオリンを弾く。これまで全日本大学オーケストラコンクールや「徹子の部屋」コンサート、各ファミリーコンサートや音楽祭などの司会を数多く務める。2人の息子を持つ父親でもある。<4月12日(日)>■指揮:下野竜也Tatsuya Shimono, Conductor鹿児島生まれ。2000年東京国際音楽コンクール、01年ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。国内の主要オーケストラに定期的に招かれる一方、ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管、チェコフィルハーモニー管、シュトゥットガルト放送響、シリコンバレー響など国際舞台での活躍が目覚ましい。読売日本交響楽団正指揮者、首席客演指揮者を経て、現在は、広島交響楽団音楽総監督、広島ウインドオーケストラ音楽監督、京都市交響楽団常任首席客演指揮者(20年3月まで)。太鼓芸能集団「鼓童」ミュージックアドバイザー。京都市立芸術大学、東京音楽大学、東京藝術大学にて後進の指導にあたる。公式ホームページ ■ヴァイオリン:服部百音Moné Hattori, Violin5歳よりヴァイオリンを始め、8歳でオーケストラと初共演。2009年リピンスキ・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールのJr.部門で史上最年少第1位及び特別賞、その後もヨーロッパ各国で開催される数々のコンクールでグランプリを受賞。16年デビューCDを発表。17年第27回新日鉄住金音楽賞、岩谷時子《Foundation for Youth》、18年第5回アリオン桐朋音楽賞、第1回服部真二音楽賞を受賞。N響、読響、日フィル、東響、東フィルなど多数の国内、そして海外オーケストラとの共演を行っている。使用楽器は上野製薬株式会社より貸与されているピエトロ・グァルネリ。現在ザハール・ブロンアカデミー並びに桐朋学園大学SDに在籍中。19年度ロームミュージックファンデーション奨学生。<7月5日(日)>■指揮:川瀬賢太郎 Kentaro Kawase, Conductor1984年東京生まれ。2007年東京音楽大学音楽学部音楽学科作曲指揮専攻(指揮)を卒業。これまでに指揮を広上淳一など各氏に師事。06年10月に行われた東京国際音楽コンクール<指揮>において1位なしの2位(最高位)に入賞、以後各地のオーケストラから次々に招きを受ける。海外においてもイル・ド・フランス国立響などと共演。オペラにおいても、細川俊夫作曲「班女」モーツァルト作曲「フィガロの結婚」などを指揮、目覚ましい活躍を遂げている。名古屋フィル正指揮者、神奈川フィル常任指揮者、オーケストラ・アンサンブル金沢常任客演指揮者、八王子ユースオーケストラ音楽監督、三重県いなべ市親善大使。東京音楽大学作曲指揮専攻(指揮)特任講師。■アルト・サクソフォーン:上野耕平 Kohei Ueno, Alto Saxophone8歳から吹奏楽部でサクソフォンを始め、東京藝術大学器楽科を卒業。2018年第28回出光音楽賞受賞。第28回日本管打楽器コンクールサクソフォン部門において、史上最年少で第1位ならびに特別大賞を受賞。2014年第6回アドルフ・サックス国際コンクールにおいて、第2位を受賞。2016年のB→C公演では、全曲無伴奏で挑戦し高評価を得るなどデビュー以来、常に新たなプログラムにも挑戦し、メディアにも積極的に出演し、サクソフォーンの可能性を最大限に伝えている。最新CD「アドルフに告ぐII」を12/21にリリース予定。音楽以外にも鉄道と車をこよなく愛し、深く追求し続けている。Official HP: <9月6日(日)>■指揮:原田慶太楼Keitaro Harada, Conductorアメリカ、ヨーロッパ、アジアを中心に目覚しい活躍を続けている期待の俊英。シンシナティ交響楽団、アリゾナ・オペラのアソシエイト・コンダクターをつとめ、2020年シーズンから、アメリカジョージア州サヴァンナ・フィルハーモニックの音楽&芸術監督に就任予定。10年タングルウッド音楽祭で小澤征爾フェロー賞、13年ブルーノ・ワルター指揮者プレビュー賞、14~16年米国ショルティ財団キャリア支援賞を連続受賞。1985年東京生まれ。インターラーケン芸術高校音楽科において、指揮をF.フェネルに師事。指揮法をロシアのサンクトペテルブルクで学び、2006年21歳のときにモスクワ交響楽団を指揮してデビュー。オーケストラやオペラのほか、室内楽、バレエ、ポップスやジャズ、そして教育的プログラムにも積極的に携わっている。@KHconductor(Twitter、Facebook)|| kharada.com()■ピアノ:奥田 弦Gen Okuda, Piano2001年生まれ。3歳の時におもちゃのピアノで遊び始め5歳で作曲を始める。ほぼ独習で演奏法を身につける。7歳でソロコンサート開催。11年10歳で史上最年少ピアニストとしてポニーキャニオンよりCDデビューしジャズジャパンアワード2011ニュースター部門獲得。12歳で史上最年少作曲家としてジャスラック登録。『題名のない音楽会』ピアノ大喜利優勝。SHOW出演やオーケストラ共演も果たす。番組テーマやCM、アニメ楽曲提供等ジャンルを超えて活躍中。Eテレ「ムジカ・ピッコリーノ」レオ役でレギュラー出演。18歳にしてコンサート11年目。「奥田弦ジャズワールド」全国で開催。CDアルバム「奥田弦」「ボナペティ!」「奥田弦とゆかいな学校ジャズ・ピアノ」の3枚をリリース。Official HP: Twitter: @OkudaGen<12月13日(日)>■指揮:飯森範親Norichika Iimori, Conductor桐朋学園大学指揮科卒業。ベルリン、ミュンヘンで研鑚を積み、これまでにフランクフルト放送響、ケルン放送響、チェコ・フィル、モスクワ放送響等に客演。2001年、ドイツ・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団音楽総監督(GMD)に着任し、日本ツアーも成功に導いた。国内では1994年以来、東京交響楽団と密接な関係を続け、現在は正指揮者。2006年度 芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞、07年より山形交響楽団音楽監督、19年シーズンより同楽団芸術総監督に就任。14年シーズンより日本センチュリー交響楽団首席指揮者。20年1月より東京佼成ウインドオーケストラ首席客演指揮者に就任。サントリーホールこども定期演奏会オフィシャル・ホームページ
2019年12月19日12月16日、丸の内TOEIにて『仮面ライダー令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』の完成披露舞台挨拶が開催。『仮面ライダーゼロワン』から高橋文哉、岡田龍太郎、鶴嶋乃愛、井桁弘恵、『仮面ライダージオウ』から奥野壮、押田岳、大幡しえりが登場し、さらに劇場版ゲストの生駒里奈と和田聰宏も登壇した。平成最後の仮面ライダーとなった『仮面ライダージオウ』と、令和に誕生した『仮面ライダーゼロワン』。今作では、人工知能・AIが導入された未来を描く『ゼロワン』の舞台にジオウが復活し、AIによる人類の支配を防ぐために共闘する。舞台挨拶はまずそれぞれの挨拶からスタート。仮面ライダージオウ/常磐ソウゴ役の奥野が、「祝え!祝えと言っている。あれ?ウォズは?」とこの日登壇しなかった従者のウォズ(渡邊圭祐)を呼んだり、仮面ライダーゲイツ/明光院ゲイツ役の押田が滅亡迅雷.netのセリフをマネようとしたり、仮面ライダーの先輩として舞台挨拶にも慣れた姿を見せ、会場を沸かせた。続いて、映画の公開を今週末に控えた今の気持ちを尋ねられると、仮面ライダーゼロワン/飛電或人役の高橋は「ついに僕たちの映画が皆さんのところに届くんだなとワクワクしている気持ちでいっぱいです」と話し、仮面ライダーバルカン/不破諫役の岡田は「アクションが大迫力で、ストーリーも笑いあり、涙ありで仮面ライダーの枠にとらわれない映画ということでワクワクしています」とアピール。そんな後輩ライダーたちとの共演について、奥野は「文哉くんと乃愛ちゃんくらいしか共演がなかったのですが、現場に誠実に向き合っていて、お芝居好きなんだろうな、楽しいんだろうなと思いながら、見守らせていただく立場というか。楽しませていただいたので、一緒に面白い映画を作れてよかったなと思いました」と撮影を振り返った。一方、滅亡迅雷.netの滅(砂川脩弥)、迅(中川大輔)との共演が多かったという押田は、ふたりが目つきの悪い役どころということから最初は仲良くなれるか心配だったと話しながらも、「現場に入ったらふたりとも気さくな方で楽しく一緒にアクションを思い切りやってきたので、ぜひそこをみていただきたい」と見どころを語った。続く、ツクヨミ役の大幡は『仮面ライダービルド』のキャストと共演した昨年の作品を思い返しながら「イズちゃん(鶴嶋)と共演するシーンでいっぱい喋れるかなって不安だったんですけど、現場でも帰るときもいろいろお話できて楽しい撮影でした」とコメントした。また『ジオウ』チームとの共演について高橋が、一緒に映画を作ったからこそ『ジオウ』チームの貫禄を現場で感じることができたと話し、「1年後に僕たちが、『ジオウ』チームのような雰囲気や貫禄を出せるようになる可能性があるんだな、そのスタートラインに立たせてもらっているんだなと実感できました」と振り返ると、「印象的な出来事はありましたか?」とMCからさらにエピソードを掘り下げる質問が。すると、「あれ言ったほうがいいんじゃない?」と奥野。小声で「ご飯連れてってもらったことですか?」と尋ねる高橋に笑いが起こった。「僕が衣装を着替えたり、メイクを落とすのを待ってご飯に誘ってくれて、お芝居の話からプライベートの話からご飯を食べながら話しました」と高橋が話すと、「しっかり先輩風吹かせてきました」とドヤ顔を見せる奥野だった。劇中での『ジオウ』チームについては、ゲイツ、ウォズ、ジオウの同時変身の話題にふれ、「こんなに一発で揃うものなんだなと思いました」と1年で培ってきたチームワークを絶賛。一方の奥野は苦笑しながら「僕以外のふたりが僕に合わせてくれてるのでなんとも言えないです」と話しながらも、「安心していつも変身してます!」と笑顔を見せ、ふたりへの信頼を感じさせた。劇場版ゲストキャストには、もともと仮面ライダーのファンだということから、オファーがきたときの気持ちが質問された。『仮面ライダーブラック』世代だと語った元社長秘書・ウィル役の和田は、「自分は見る側だと思っていたので、まさか出ることができるなんて、正直嘘じゃないかと思いました」と驚きを語り、「僕ひとりだけ40代なんです。仮面ライダーって若い人がやるもんだと思ってたので。今回変身もさせていただくんですけど、変身ポーズも楽しみにしていてください」と、淡々と語る中に仮面ライダー愛がにじむコメントを。また、撮影現場での思い出として、高橋について「とても気が使える子」だと楽屋で座敷のスペースを空けてくれたというエピソードを語り、「18歳でこんなに気が使えたら、芸能界どうやって生きていくんだろう、と心配になったくらい。でも、このままピュアな気持ちのままでずっといてほしいなと思いましたし、役にもそのピュアな気持ちが反映されているのでゼロワン=或人=高橋くんってすごいなって思いました」と、絶賛した。中学生くらいまで変身ポーズをして遊んでいた、というほど仮面ライダーファンだと明かしたタイムジャッカー・フィーニス役の生駒は、純粋にうれしかったと話し、「地元の先輩が仮面ライダーオーズ役の渡部秀さんで、芸能界に入っていつかそんな先輩みたいになりたいなと思っていたので、叶ったんだなと思ってちょっと鼻血が出そうになりました」とその興奮を語った。また、フィーニスは念願の中性的な役どころということで、「台本を読んでセリフを見て、言いたかった言葉がたくさんあったので、それを素直にお芝居しました」と話し、劇中での豪華な衣装を舞台挨拶では着られなかったことから、ぜひスクリーンでチェックしてほしい、とアピールした。それぞれに尋ねられた自身の見どころについては、高橋はテレビシリーズからは想像できない感情をあらわにする或人の姿、岡田は開いた口が塞がらないほどの大迫力アクションを挙げ、ヒロインで或人の秘書・イズを演じる鶴嶋は「AIの役なのでテンションが一定なんですが、映画ではイズちゃんが感情をあらわにするシーンがあるので、まだまだテレビシリーズでは見られない姿だと思うので注目していただけたら。監督とも試行錯誤しながら熱を込めて撮ったのでぜひ観ていただけたらと思います」と語った。仮面ライダーバルキリー/刃唯阿役の井桁はアクションに加え、「A.I.M.S.のふたりは映画だと髪型も違うし、スーツじゃなくかっこいい服を着ているので、ドラマとの見た目の違いも楽しんでいただけるといいな」と期待を高めた。『ジオウ』チームの奥野は「演者から観ても、どうやって撮ってるんだろうと思うくらいの変態カメラワークって、さっきプロデューサーの方たちとも話してたんですけど(笑)」と鳥肌が立つくらいのかっこいいカメラワークが観られると話した。さらに「或人と父との掛け合いのシーンは本当にいいものができてると思う。監督と何度も相談してお芝居を頑張ってきた姿も見てきたのでそこもぜひ注目して観てくれたら」と先輩らしいメッセージも加えた。「令和の仮面ライダーが新しい一歩を踏み出したことを感じられる」と自身が観た感想を交えてアピールした押田は、改まって「僕は壮を見て欲しいんですよ、すごく」とコメント。「なんで?」と尋ねる奥野に、「1年前に一緒に『ビルド』の方たちと出させていただいた作品を観て、ふたりでご飯に行って『1年後、こんな先輩になれてるのかな?』って話したんですけど、壮がすごくしっかり先輩になれてたんですよ。それが僕は1年間一緒にやってたからうれしくて。だからちょっと泣けそうになってきちゃって。本当にかっこいい男になったと思うんでぜひ観てください!」と目を潤ませながら語った。大幡はアクションについて「撮ってても、観ても今までと全然違うなって思った」とそのクオリティの高さを感じたことを明かし、『ジオウ』チームの掛け合いも見どころだとコメント。和田は「ある意味悲しきヒューマギアの物語だったりもして。なんのために生きてるのか、なんのために生かされているのかなと、メッセージ性が強い作品になっていますので、これから生きていく上でも色々考えることが出てくるような作品になってると思います」とヒューマギアの目線から語った。そして生駒が「ファン目線で思ったことは、超面白かった!いろんな時代が繋がってるんだなって思いましたし、自分が出たことが一生の思い出だなと思ったので、みなさん期待して公開をお待ちください」と、締めくくった。フォトセッションには、仮面ライダー1型が登場。高橋が1号に「或人じゃないと!」のポーズをレクチャーする姿も見られたフォトセッションが終わると、イベントも終盤に。奥野は「平成最後の仮面ライダーとして、この映画で一区切り着くのかなと思うのと同時に、1年間戦ってきて、いくつもの試練を乗り越えてきた強いソウゴが1年間応援してきてくださったみなさんに見てもらえると思うので、ぜひ劇場に足を運んでください」、高橋は「『ジオウ』チームと共演させていただいて、改めて歴代ライダーに関わってきた方々の思いをすべて受け取りました。そして令和最初の『仮面ライダーゼロワン』として自信を持ってお届けできる作品をスタッフの皆さん、そしてキャスト一同、心を込めて作りました。ぜひ劇場でお待ちしています」とそれぞれメッセージを送り、イベントは幕を閉じた。取材・文/大谷和美
2019年12月19日日本の不条理演劇を確立した第一人者で、童話作家でもある別役実が、童話『シンデレラ』を題材に描いたユーモアあふれる戯曲『歌うシンデレラ』。兵庫県立ピッコロ劇団による、大人も子供も一緒に楽しめるこの舞台が、12月21日(土)・22日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演される。物語の舞台は、ある森の中。大きな木に“よろず相談・長ぐつをはいた猫事務所”と書かれた看板が下がっている。所長の長ぐつを履いた猫と助手のウサギは、お客を待ちわびている。いつもは誰も来ない相談所だが、ある日、シンデレラ、そしてお母さんとお姉さん、そして王子様と、『シンデレラ』の登場人物たちが次々とやって来る。彼女たちは皆、どこかおかしな具合で、誰かを探しているようで……。誰もがよく知っている童話に出てくる登場人物たちにより、まったく想像していなかった物語が展開される舞台。2002年の入団以来、ファミリー劇場に17年連続で出演してきたピッコロ劇団員の吉村祐樹の演出で、歌あり、ダンスありのエネルギッシュなステージが展開される。子供たちの初めての観劇体験としてもお薦めできる公演だ。なお、聴覚に障害のある方や聴こえづらい方も舞台を楽しめるよう、セリフや音の情報を、舞台横に字幕で表示して上演する。文:伊藤由紀子
2019年12月19日浅利演出事務所主催の『思い出を売る男』が、12月21日(土)から28日(土)まで東京・浜松町の自由劇場で上演される。昨年7月に逝去した、劇団四季創立者で演出家の浅利慶太を偲び、同劇場で4月から上演されてきた“浅利慶太追悼公演”全5作の掉尾を飾るものだ。これまでの『ユタと不思議な仲間たち』『ジーザス・クライスト=スーパースター』『エビータ』『李香蘭』と同様、浅利が劇団四季を率いて歩んできた軌跡をたどる上で、外すことはできない作品だが、前の4作と比べると趣が異なり、詩劇と呼んでもいい、言葉と音楽で綴られた美しく繊細な舞台になっている。この戯曲は、浅利や日下武史ら劇団創立メンバーが師と仰ぎ、心の支えとしてきた劇作家・加藤道夫が1951年に発表したもので、劇団四季による初演は1992年。演出の浅利ほか、照明も同じく創立メンバーの吉井澄雄が手がけ、音楽は、浅利、日下とは慶應高校時代の同窓で、共に加藤に心酔していた林光が、旗揚げ公演以来、40年ぶりに担当。劇団創立40周年記念公演の一環として、新宿のシアターサンモールで上演された。その際には、日下をはじめ、やはり創立メンバーの水島弘、井関一もキャストに名を連ねている。第2次世界大戦の爪痕が残る東京の薄暗い路地裏で、ひとりの男がサクソフォンの音色を響かせ、手回しオルゴールを鳴らしながら、“思い出”を売っていた。そこに、親を亡くした幼い花売り娘、奇抜な格好の広告屋、愛する人を戦争にとられて身を落とした街の女、故郷に恋人を残してきたG.I.の青年、明るく陽気な乞食、そして裏社会の顔役などが次々と登場しては、また去って行く。男が求めに応じて奏でる音楽で、客が束の間、幸せな思い出をよみがえらせるシーンが、悲しく美しい。辛い過去を背負いながらも、たくましく生きる人々に希望を託した作者と演出家の、優しくあたたかな視線が感じられる秀作だ。文:原田順子
2019年12月19日子供だけでなく連れてくる大人も一緒に楽しめる児童劇を作ろうと、故・岸田今日子が企画してスタートさせた、演劇集団 円による「円・こどもステージ」。これまでに谷川俊太郎、別役実、佐野洋子らの書き下ろし作品を上演、数多くの賞も受賞してきた同シリーズの38作目となる『青い鳥』が、12月21日(土)から27日(金)まで東京・シアターXにて上演される。演出を務めるのは、幅広い世代の男女が集まって演劇のゲームを交えながら気持ちをシェアする、「産み育てを考えるワークショップ」を全国で開催してきた阿部初美。誰もが知るチルチルとミチル兄妹の冒険物語を再構成し、原作の中にある生と死、喜びと悲しみなどの普遍的なテーマをイメージ豊かに描き出す。「子供の虐待などの痛ましいニュースが多い中、生まれてくることの尊さや幸せについて、大人と子どもが一緒に感じたり考えたりするキッカケに」と意気込む阿部。『青い鳥』は元々、メーテルリンクがクリスマスのための童話を頼まれて書いた戯曲でもあり、この時期にぴったりの舞台となりそうだ。文:町田麻子
2019年12月19日