チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (22/342)
日本を代表する伝統芸能のひとつ、人形浄瑠璃(文楽)は太夫・三味線・人形が一体となった総合芸術。伝統を守りながら進化を続け、今もなお高い人気を誇っている。これまで何度も博多座で開催されている「博多座文楽公演」だが、今年は新作浄瑠璃『端模様夢路門松』が上演されることも話題だ。公演を前に、人形遣い(重要無形文化財保持者)の桐竹勘十郎に話を聞いた。「今回上演する新作浄瑠璃は、私が30代の頃に作った作品で『つめ人形』が主人公です。『つめ人形』とは、一人遣いの素朴な人形のこと。三人遣いの人形に交じって端役で芝居を盛り上げてくれる存在で、若い人が足遣いで修行しながら端役のつめ人形を遣います。私も若い頃によく遣いました。なので、非常に愛着がある存在なんです」ある時、端役の人形たちだけで、お芝居ができないかと若い頃にふと思いたったのがきっかけ。自分で脚本を書き、鶴澤清介氏の作曲で作品が誕生した。「普段あまり目立たないつめ人形の一人が、『つめ人形はいやや、三人遣いの人形になってみたい』と夢を見る物語です。随分長いこと上演されてなかったのですが、最近また復活することができて嬉しいですね。ぜひ博多座でもご覧いただきたいと思います」もうひとつの演目は『曲輪文章 吉田屋の段』(※文章は「文」+「章」の1文字)となる。「近松門左衛門の『夕霧阿波鳴渡』を原作に改作したものです。夕霧という大坂の有名な花魁と、大店の若旦那で二枚目ですが紙衣(紙で作った着物)を着ないといけないくらい落ちぶれている伊左衛門の二人の物語。この夕霧と伊左衛門のくどきがみどころです。全盛の花魁と、紙衣で落ちぶれている伊左衛門の対比がおもしろいですね。今回は私が夕霧をやらせていただいて、吉田玉男さんが伊左衛門を遣いますが、どちらも難しい役です」。実際に文楽を観ると、とても人形とは思えないリアルな動きに驚く。立役と女形の違いはもちろん、表情までもが全く変わって見えてきて、命が吹き込まれていると実感する。聞けば立役と女形は人形の持ち方が全然違うため、使う筋肉も変わってくるとか。「立役ばかりやっていると構えが固まってしまって、女形の構えができなくなるんです。まんべんなくやらないと体が固まってしまうというのはありますね。でもお客様の反応で全ては報われます。博多座のお客様は本当に熱くて、以前『三番叟』をやらせていただいた時に手拍子が起こったことがありました。本当に客席から熱を感じるという印象です。今回も楽しみに伺います」公演は12月22日(木)・23日(金)福岡・博多座にて。チケットは発売中。
2022年12月14日圧倒的なグルーブ感、ドラムボーカル・4ピースという個性的な編成から繰り出される圧巻のライブ・パフォーマンスと、洋邦の垣根を超えたサウンドでロック・シーンに唯一無二の存在感を放ち続ける8otto(オットー)。そんな彼らの最新曲『FUZIN ⚡︎ RAIZIN』のMVが到着した。8otto チケット情報『FUZIN ⚡︎ RAIZIN』は今年10月、5年振りのリリースとなった8ottoのデジタルシングル。以前から彼らのファンだったというFilm Directorのイバナオト氏からメンバーへの逆オファーにより、今回のMV制作が実現。映像には、8ottoにゆかりのあるライブハウス・堺FANDANGOでの撮影もあり、メンバー自身も出演している。クールな音像と、クスッと笑えるファニーな映像が不思議と共存する作品に仕上がっており、今の8ottoを象徴するMVとなっている。1月には東名阪でリリースツアー『8otto「FUZIN ⚡︎ RAIZIN」 Release Tour 2023 ~疾風迅雷-like a lightning storm~』の開催も決定している。8ottoの“今”をぜひ、会場で体感して欲しい。各公演ゲストもあり。チケットは発売中。
2022年12月14日英国不条理演劇の大家であるハロルド・ピンターが描いた舞台『The Birthday Party』が2022年12月17日(土)から新宿シアターモリエールで開幕する。今回の上演は、俳優・北野由大率いる演劇ユニット「僕たち私たち」と、演出家・松森望宏率いる演劇ユニット「CEDAR」が共同で企画したもの。海辺の町でメグ(藤田朋子)とピーティ(大森博史)の家に下宿しているスタンリー(渡邊りょう)。彼の元へ突然、ゴールドバーグ(大鶴義丹)とマッキャン(北野由大)という紳士が訪ねてくる。その2人を避けるスタンリー。その日はスタンリーのバースデイらしく、急遽バースデイパーティをすることに。次第に2人に追い詰められていくスタンリー。なぜ2人はやってきたのか……2人は何者なのか……。「ハロルド・ピンター、すごく面白いです」と切り出すのは、ゴールドバーグ役の大鶴義丹。「やっぱり戯曲は大事だなと改めて思いました。戯曲の面白さで、舞台の面白さが6割、7割ぐらい決まってくる気がする。今回の作品は、一人ひとりがやる芝居はすごくシンプルなんですが、それが積み上がっていくと、人間ドラマの渦ができて、複雑な迷路のような話になっていく。そこがまた面白い」と話す。初の不条理劇に挑戦するメグ役の藤田朋子は「お茶の間臭さが出ている私のような俳優が不条理劇をやっていいのかなという思いがあった」と思いを明かす。「でも企画書からCEDARの熱意を感じたし、稽古では話し合いの時間を長く取ると聞いて。飛び込んでみようと決めた」。稽古でもフラットな関係性で創作をできているといい、「豊かで濃厚な時間を過ごしています。『不条理劇は分からない』と思っている方がいたら、その思いを覆されると思いますし、今まで見てきた不条理劇とは違うものが多分観られると思います」。マッキャン役の北野由大は、演出の松森望宏とともに英国で本作を観たことがあるといい、「言葉は全く分からなかったけれど、面白すぎて2回も観ました」。不条理劇の面白さについて北野は「余白がいっぱいあるんです。余白があるから、役についての想像が広がったり、観た人が自分の人生だったら……と置き換えができたり。普通のお芝居は点と点の距離が近いんですけど、不条理劇は点と点の距離が遠い。それをつなげるのが不条理劇の面白さでもあり、難しさでもあると思います」と語った。公演は12月25日(日)まで。取材・文:五月女菜穂
2022年12月14日新年会、春のうららか編、開局記念特番、アクリエひめじ大ホール、万博記念公園…。今年だけでもたくさんの活動をしてきた「FM802弾き語り部」が、『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2022』の会場で無料ライブを開催。そしてその出演者が決定した。「FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2022」チケット情報部長の松本 大はもちろん、今回も様々なメンバーが集結!弾き語りのステージは貴重です!『RADIO CRAZY 2022』のチケットをお持ちの方はもちろん観覧フリー!ぜひお集まりください。「FM802弾き語り部 in RADIO CRAZY 2022」【日時】12月25日(日) 13:30~12月26日(月) 16:00~【出演】12/25(日):菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)/ホリエアツシ(ストレイテナー)/Chilli Beans./松本 大MC:樋口大喜12/26(月):片桐(Hakubi)/畑山悠月(KALMA)/松本 大MC:田中乃絵※観覧フリー(別途、RADIO CRAZYチケットは必要となります。)※入場制限をさせていただく場合がございます。【場所】RADIO CRAZY 2022 2号館 境内ステージ詳細はこちら
2022年12月13日2001年の発売以来、世界累計出荷・DL販売本数は2,110万本以上(2022年3月末時点)と、多くのファンを持つ『ファイナルファンタジーⅩ』。自身も大ファンという尾上菊之助が企画を立ち上げ、演出と主演も担う『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーⅩ』の制作発表会見が11月29日、都内で行われた。会見には菊之助のほか中村獅童や尾上松也、坂東彦三郎、中村梅枝、中村米吉、中村橋之助、上村吉太朗ら、出演する人気歌舞伎俳優たちも登壇。同ゲームのプロデューサー、北瀬佳範氏(スクウェア・エニックス)と共に本作への意気込みを語った。上演されるIHIステージアラウンド東京では、初の歌舞伎上演。客席を囲む360度のステージにはスクウェア・エニックスが特別に製作したCGビジュアルが8メートルの巨大スクリーンに映し出され、世界観にどっぷりと浸れる仕掛けだ。会見冒頭では、菊之助が「登場人物たちが葛藤を乗り越えて成長し、強大な敵に立ち向かう姿が、このコロナ禍と戦争の世界に強いメッセージを届けられると感じました。私自身が『ファイナルファンタジーⅩ』に救われたように、今の日本、そしてエンターテインメントの世界に“元気”を届けられれば」と熱く語った。今回は「前編」を昼の部、「後編」を夜の部として、1日9時間をかけて物語の最後まで上演。少年ティーダ(菊之助)が少女ユウナ(米吉)に出会い、グアド族の族長シーモア(松也)に追い詰められながらも、意外な結末を迎えるまでを描く。ティーダの父の盟友アーロンを演じる獅童は、「菊之助さんから熱いオファーをいただけたのが嬉しかった。お互いに意見を出しながら作っています」と感慨深げ。松也も「衣裳を着けての撮影ではアイデアを出し合ったりと、高揚感が高まりました」と興奮を隠し切れない様子だ。さらに、ユウナを守るキマリ役の彦三郎は「衣裳を着けた写真を松也さんに送ったら『誰?』と言われて。ハマってるんだなと自信を持ちました」と笑わせ、魔道士ルール―役の梅枝も「ゲームはもう5周はやっています」と熱い想いを示しつつ、「原作に敬意をもって演じたい」と意気込んだ。ユウナ役の米吉は「ユウナというヒロインが魅力的であればあるほど物語が面白く、切なくなると思うので少しでも原作に近づきたい」と真剣に語りつつ、「衣裳姿を見た彦三郎さんに『胸が小さい』と言われたので、まずはビジュアルから工夫を…」と明かし、取材陣から笑いが。ユウナをガードする青年ワッカ役の橋之助は「ワッカらしくのびのびと楽しく演じたい」、アルベ族の少女リュック役の吉太朗も「重要な役なので大切につとめたいです」と笑顔を見せた。今回、菊之助から直接オファーをもらったという北瀬氏は「ストーリーやキャラクターを理解してくださった上で『こう表現したい』と話されていると感じました」と話し、絶大な信頼を寄せている様子。ゲームの歌舞伎化という史上初の挑戦。その行方を期待と共に見届けたい。取材・文/藤野さくら
2022年12月13日12月16日(金)、17日(土)、18日(日)に広島グリーンアリーナで開催されるライブイベント『結びの夢番地』。SUPER BEAVER / 緑黄色社会 / クリープハイプらが出演する。12月16日(金)は完売。12月17日(土)・18(日)のチケットは現在発売中。※12月18日(日)は注釈付指定席のみ発売中尚、当日の開場時間前には、無料ステージ “結びの屋外ステージ” にて、フリーライブが開催される。出演ラインナップは、12月16日(金) にHakubi / ヤユヨ / yutori。12月17日(土) には、超能力戦士ドリアン / bokula. / ユアネス。12月18日(日)は、ego apartment / ザ・モアイズユー / Helsinki Lambda Club。詳細は、夢番地HPで()。▼公演情報『結びの夢番地2022』@広島グリーンアリーナ12月16日(金) OPEN17:00/START18:00[出演]Creepy Nuts、Saucy Dog、マカロニえんぴつ12月17日(土)OPEN16:00/START17:00[出演]クリープハイプ/、SUPER BEAVER、緑黄色社会12月18日(日)OPEN16:00/START17:00[出演][Alexandros]、Vaundy、WANIMA指定席-6,800円/注釈付き指定席-6,300円※12月16日(金)・18日(日) 指定席:SOLD OUT!!12月17日(土)・18日(日) 注釈付指定席:NOW ON SALEーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー結びの屋外ステージ(無料エリア) @広島グリーンアリーナーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー12月16日(金)13:30~ Hakubi/14:45~ yutori /16:00~ ヤユヨ12月17日(土)12:30~ bokula. /13:45~ 超能力戦士ドリアン/15:00~ ユアネス12月18日(日)12:30~ ego apartment/13:45~ ザ・モアイズユー/15:00~ Helsinki Lambda Club
2022年12月13日この冬、恋愛漫画の金字塔『東京ラブストーリー』(作:柴門ふみ)がミュージカルとなって登場。設定を2018年の現代に置き換え、柿澤勇人、笹本玲奈、廣瀬友祐、夢咲ねねの【空キャスト】と、濱田龍臣、唯月ふうか、増子敦貴、熊谷彩春の【海キャスト】というWチームで上演する。ミュージカル「東京ラブストーリー」チケット情報永尾完治(柿澤勇人・濱田龍臣)の高校時代からの友人で、“モテ男”の三上健一を演じるのは、空キャストの廣瀬友祐と海キャストの増子敦貴。ふたり揃って取材会に応じた。本公演の出演が決まり、「親戚からの反応が今まで出演させていただいた作品の中で一番多かった」と話すのは増子敦貴。「“あの『東京ラブストーリー』の三上をやるの?”って。改めて幅広い世代に知られている作品だと思いました」。廣瀬友祐はミュージカル化に驚きつつも、空チームの共演者を聞き、ふたつ返事をしたという。その理由をこう話す。「特にカンチ役の柿澤勇人とは宮本亞門さんの舞台『メリリー・ウィー・ロール・アロング~それでも僕らは前へ進む~』(2013年)以来で。当時から彼は主役で、いろんな作品に出演し経験値も違って。今回、柿澤勇人から自分は何を受け取って、どんな刺激を受けるのか。それにより、さらに成長できるのではないかという思いもありました」。世代も個性も異なるダブルチームでの上演だ。「微妙な言い方の違いは少なからずあると思うし、その違いが生まれる空気感や見える景色にも影響を与えていると思います。僕自身、ダブルチームは今回が初めてなので新鮮です」と廣瀬。増子も稽古を重ねるごとに「セリフの捉え方や言い回し、演出の違いを感じている」という。廣瀬と増子、ふたりの共通点はミュージカル『テニスの王子様』(通称『テニミュ』)の出身であること。『テニミュ』出身の俳優が舞台で八面六臂の活躍を見せる今、この経験が彼らにもたらしたものは何かと尋ねた。部活動のようだったと言う増子は「みんなで力を合わせて作品を作っていく素晴らしさを教えていただきました。あの日々は一生忘れない」と振り返る。「『テニミュ』があったから、今の自分が形成されている」という廣瀬。坊主頭の風貌で黄色い声を浴びない役だったこともあり、劣等感があったそう。それだけに「当時お世話になった方たちに、今の姿を見て“廣瀬は昔、こんな役をやっていた”と驚きをもって言われるような存在になりたいと常々思っている」と話す。今回、演じる三上は色男オーラもハンパないのでは。「三上はクールでセクシーという印象がありますが、冒頭すぐの三上の自己紹介ソングは割とポップな印象を受ける曲で。それだけにカジュアルな要素も取り入れたい」と話す廣瀬。隣で増子も大きく頷いている。いい意味でイメージを覆すふたりの三上像に期待したい。大阪公演は12月23日(金)から25日(日)まで、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。街がクリスマス一色に染まる時期の公演に、特別感が一層増しそうだ。チケット発売中。取材・文:岩本
2022年12月13日12月31日(土)にumeda TRADと梅田クラブクアトロで開催される年越しライブイベント『KINDAMA’22-’23~謹賀魂~』。新たにヤユヨと超能力戦士ドリアンの出演が決定し、全14組が出揃った。『KINDAMA’22-’23~謹賀魂~』チケット情報また入浴順(タイムテーブル)が公開され、【トラッドの湯】はWOMCADOLE、【クアトロの湯】はセックスマシーン!!がそれぞれカウントダウンを行う。チケットは発売中。
2022年12月12日舞台『私立探偵 濱マイク -我が人生最悪の時-THE MOST TERRIBLE TIME IN MY LIFE』が2022年12月15日(木)から東京・サンシャイン劇場で、12月29日(木)から大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。舞台は、横浜・黄金町。映画館の2階に事務所を構える探偵・濱マイク(佐藤流司)は、ケンカから助けた台湾人の楊海平(寺西拓人)に日本にいる兄の捜索を依頼される。マイクはタクシー運転手の旧友・星野(矢部昌暉/宮本弘佑)とともに捜査を進めていくが、背景にアジア系外国人で構成されている黒狗会と台湾マフィアの抗争があること、その組員の1人が海平の兄であることが分かる。師匠の宍戸と妹の茜(小泉萌香)は深入りしないようマイクに忠告するが......という物語。原作は、1993〜96年に製作・公開された、林海象監督によるハードボイルド探偵映画シリーズ三部作で、今回の舞台化にあたっては西田大輔が脚本・演出を務める。主人公の濱マイクを演じるのは、佐藤流司。昨年2月にも同役で朗読劇に出演している佐藤は「前回しっかり成功させたという自信があるからこそ、今回はよりよいものをつくっていけたらいいなと思っています」と気合十分。「アクションは好きですし、ずっとやらせてもらっているからこそ、楽しみな部分ですね。お芝居と同様、観にきてくださるお客様にいいものを見せられるように準備します」とも話していた。ちなみに濱マイクという役について「生き様や立ち居振る舞いが親父に似ているんですよね」といい、「自分自身、その親父と性格がほぼ一緒と言われるので、男臭いところなんかは共通点かもしれません」。2022年も駆け抜けたが「精神的に悩むことが多かった。自分の思うようにいかないことが多くて、四苦八苦した一年でした」と振り返る佐藤。しかし「こうやって自分を信用して仕事をくださる皆さんや、ずっと応援してくださるお客様、期待してくれる両親。佐藤流司という人間に対して何かしらの魅力を感じている方がいらっしゃることがモチベーションです」と語る。そして、「2023年は自分の人生の転機になる気がします。自分の中で超えなくてはいけない壁がいくつかあるので、しっかりと準備したいと思います」と抱負を述べた。本作についても「西田さんの作る舞台はいつも、舞台好きだったら絶対にチェックしておかないといけないぐらい、すごい。原作が好きな方はもちろん、舞台好きな方にはぜひ観てほしいなと思います」とコメントしていた。東京公演は12月15日(木)〜18日(日)、大阪公演は12月29日(木)〜30日(金)。取材・文:五月女菜穂
2022年12月12日ダンスボーカルユニット・DEAR KISSの単独公演が、12月29日(木)北海道・cube gardenにて開催される。DEAR KISSチケット情報DEAR KISSは、現在放送中のアニメ「邪神ちゃんドロップキックX」の劇中歌『サンキュードロップキック!』をカバーしており、先日シンガポールで行われた『Anime Festival Asia 2022』でも披露した。今回、アニメの舞台となっている北海道にて年内最後の単独公演を開催することが決定し、さらにアニメの主役・邪神ちゃんの声優を務める鈴木愛奈が公演内のトークコーナーに出演する。本公演は、高校生以下は無料で入場することが可能。DEAR KISSのライブに初めてご来場のお客様には撮影券を一枚無料プレゼント(特典会で使用可能)。さらに、VIPチケット購入者は購入特典として公演及び特典会終了後、VIPオフ会に参加できる。また、近隣のサッポロファクトリー内にて「邪神ちゃんテンinサッポロファクトリー」と銘打った特設ブースが展開されており、公演当日にはDEAR KISSがトークショーに出演することが決まっている。単独公演「北海道!でっかいどう!!2022年をDEAR KISSと締め括るですの~~!!!~feat.邪神ちゃん~」のチケットは、12月10日(土)18:00から14日(水)23:59まで先行先着プリセールの受付を実施。予定枚数終了しだい発売終了となるのでご購入はお早めに。
2022年12月09日レプロエンタテインメント・浅草九劇が主催、箱庭円舞曲・古川貴義が脚本・演出を務める舞台『すべての人類が家にいる』が12月9日より東京・浅草九劇にて上演される。本作はWキャスト制で上演。開幕に先駆け、7日にAチームの公開稽古が実施された。舞台となるのはコロナ禍に入る少し前、父、母、姉、弟のある4人家族が、戸建てを購入するかどうか、下見に来るところからはじまる。独特の間合いをもつ不動産屋勤務の女性・ホカベ(Aチーム・谷田奈生)に案内されたその家は、相場よりも良い条件で、母・桂尾奈美恵(同・岩本えり)、高校生の弟(同・堀家一希)は広い部屋に気に入った様子を見せる。対して姉(同・田中なつ)はこれまで住んでいたマンションへの思い入れが強く、父・桂尾壮真(同・竹井亮介)は、家族に実母との同居を考えていることをきちんと伝えられていない。家族4人、思いがそろわないままに新居を購入。しかし入居後、コロナ禍1年目、緊急事態宣言が出るかどうかという状態から、一見普通の家族にみえた4人の関係がそれぞれ変わっていく。登場人物は5人ながら、家族4人はほぼ全員出ずっぱりで、つねに誰かが喋っている、まさに会話劇。コロナ禍で誰もが感じたことがあるちょっとした感情、またコロナ禍でなくとも不変にある家族、人との関わりを描いている。父・壮真は、一家の大黒柱というよりも、会社でも家でもどこか飄々としながら、子どもたちへの愛が見える、どこか憎めないおじさんを竹井が好演。対して、岩本が演じた母・奈美恵は、おっとりしたキャラクターに見えながらも、コロナ禍や家族によって自身に出た変化で、家族を動かしていく役どころ。会話劇の中で特にエネルギッシュな演技で物語を牽引した。出版社に勤め、社会の荒波に揉まれながらもクールな態度を崩さない姉・桂尾瞠を演じた田中。家族の中でも一人トーンの違う淡々としたキャラクターのちょっとひねくれたセリフを、会話劇のなかでもテンポ感良く演じた。映像等でも活躍が続く堀家が演じたのは高校生の弟・桂尾天瑛。オンライン授業、動画配信、オンラインゲームと、今っぽい話題に振り回される様子を、確かな演技力で表現した。不動産屋をはじめとし様々な姿で一家の前に現れるホカベを演じた谷田。後半、舞台上に声だけで登場する場面は、絶妙な間合いとともに彼女ならではの面白さが際立つのでぜひ注目してほしい。この数年を思い出し、自身と、また周囲の人との関係性を考える一作。一年の締めくくりにもぴったりな公演だ。Bチームの出演は森啓一朗、蓮見のりこ、平井珠生、掛裕登、東條広暉。上演は12月9日より18日まで、東京・浅草九劇にて。チケットは発売中。
2022年12月09日今月、3年ぶりの開催が迫る、FM802が毎年年末にお送りするロック大忘年会『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2022』。今年は初の4日間、12月25日(日)~28日(水)に開催、総勢約100組のアーティストが集結する。この度、スペシャルゲストとして、ゆずの出演が決定した!「FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2022」 チケット情報今年、FM802ゆかりのアーティストたちがオリジナル・キャンペーンソングを歌い繋ぐ、FM802春の「ACCESS!」キャンペーンソングの作詞・作曲を北川悠仁が手掛け、このキャンペーンの限定ユニット「THE HAJIMALS」のシンガーとしても参加した、ゆず。『RADIO CRAZY』への出演はこれが初となる。ゆずは、12月26日(月)17:05より、L-STAGEの『ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND』のスペシャルゲストボーカルとして登場。この『ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND』は、2019年の『RADIO CRAZY』で結成された5人編成のスペシャルバンドだ。「ACCESS!」キャンペーンソングのサウンドロデュースでもお馴染みのトオミヨウ(Key)をバンドマスターに、ギターをKEYTALK・小野武正、flumpool・阪井一生、ベースをBLUE ENCOUNT 辻村勇太、ドラムをフレデリック・高橋武が務める。3度目の結成となる今回はボーカルとして、それぞれのバンドメンバーから、田辺駿一(BLUE ENCOUNT)、寺中友将&八木優樹(KEYTALK)、三原健司(フレデリック)、山村隆太(flumpool)の参加も決定している。チケットは先着受付を実施中。ご検討中の方はお早めに!
2022年12月08日2023年2~3月に上演される全国共同制作オペラ《道化師》《田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)》の制作会見が都内で開かれ、演出の上田久美子と出演者らが抱負を語った。2022年に宝塚歌劇団を電撃退団した上田が初めて手がけるオペラ。「上流階級や神話の世界を描くことが多かったオペラの世界で、人間の真実を描いて驚かせようという意気込みを持って、あえて貧困層や農村の人々を主役にしたのが(19世紀末から20世紀初頭の)ヴェリズモ・オペラ。その意図をどうやれば現代の日本のお客様に提供できるだろう。当時のイタリアも今の日本も、貧富の差、階級差は大きな問題。とはいえ日本の町を歩いていても、あまりそのようには見えない。かなり不可視なもの。普段オペラの世界ではなかなか見ることのない、その現代社会の現実を、オペラの中に重ねて見せることができないかと考えました」(上田)舞台を現代の日本(関西)に設定。すべての役を歌手とダンサーが対になって演じるのが最大のポイントだ。文楽に着想を得たという。つまり歌手たちが人形浄瑠璃の語り(太夫)、ダンサーが人形という関係だ。「歌手たちが役の心情を歌い、ダンサーたちが日本人の日常的な格好で表現する。そうすることで普遍的な人間の感情が重なり、昔も今も同じような社会の問題を抱え続けているということが見えてくる。当時のイタリアと現代の日本が重ね合わさった、重ね絵のようなものを作りたいと思っています」(上田)人形であるダンサーたちには、加美男(カニオ)、寧々(ネッダ)、護男(トゥリッドゥ)、聖子(サントゥッツァ)といった、いわば「分身」の役名が与えられる。分身は演技だけはない。通常の字幕とは別に、「人形」たちの心情を表す関西弁の字幕も投映される。出演者の一人で、上田作品をよく知る宝塚出身の蘭乃はなはこう表現した。「上田さんの作品にはいつも、私たちが普段見たくなくてフタをしていることを、無理矢理フタをこじ開けて突きつけてくるようなヒリヒリ感がある」ヒリヒリする新しいオペラ。楽しみだ。とはいえ、「オペラの醍醐味は音楽」と言い切る上田。すべては、初めてオペラを観る聴衆でも楽しめるようにと、情報を補うための工夫だ。音楽より演出を優先させるようなことはきっとない。安心。全国共同制作オペラは2023年2月3日(金)・5日(日)東京芸術劇場、3月3日(金)・5日(日)愛知県芸術劇場で。(宮本明)
2022年12月08日近代日本の夜明けを描いたミュージカル『太平洋序曲』が2023年3月8日(水)から日生劇場、4月8日(土)から梅田芸術劇場メインホールで開幕する。2022年12月6日(火)、都内で製作発表ならぬ“決起集会”が開催され、出演する狂言回し役の山本耕史・松下優也、香山弥左衛門役の海宝直人・廣瀬友祐、ジョン万次郎役のウエンツ瑛士・立石俊樹が登壇した。山本耕史は「名前があって、担う役割が狂言回しということはあれど、今回は役自体が『狂言回し』という役。狂言回しとして皆さんが見るだろうし、だからこそそれを逆手にとって、面白く裏切る瞬間がありそうな気もする」と役どころについて話し、「僕もこれだけの大作舞台出演は久しぶり。初心にかえった気持ちで頑張りたい」と意気込んだ。松下優也は「きっと出ているシーンがすごく長くて、セリフ量もとてつもなく多い役」と気を引き締めつつ、「見る方や演じる人によっていろいろな解釈ができるお話。組み固定でないWキャストなので、いろいろな方とお芝居ができることを楽しみながら、稽古に励みたい」。廣瀬友祐は「素晴らしい俳優の方々とご一緒できることを本当に誇りに思っている。役割をしっかり果たせるように一生懸命頑張りたい」と述べていた。本作の作詞・作曲はスティーヴン・ソンドハイム、脚本はジョン・ワイドマン。今回は、梅田芸術劇場と英国メニエール・チョコレート・ファクトリー劇場の共同制作となる。海宝直人は「海外のクリエイターチームと日本人キャストが共に作ることに、ものすごく大きな意味を感じている」と話し、立石俊樹も「素敵な俳優さんたち、そして日英合作で作り上げるということで、とても刺激的な毎日になりそう。体当たりでぶつかっていきたい」と期待を寄せていた。この日、初めて6人が顔を合わせたこともあり、会見ではざっくばらんに話題が展開。共演経験の話題では、ウエンツ瑛士が小学4年生の頃、劇団四季の『美女と野獣』で、小学1年生だった海宝と同じ役を演じていたエピソードを披露。ウエンツは「子どもながらに『偉い人が来る』日のキャストは海宝くんだったことを覚えている。まさか小4で“嫉妬”という気持ちを覚えるとは」と笑い「今回の共演は、本当に嬉しいし、楽しみ」と語っていた。東京公演は2023年3月8日(水)~29日(水)日生劇場、大阪公演は2023年4月8日(土)~16日(日)梅田芸術劇場メインホール。取材・文:五月女菜穂
2022年12月07日小波津亜廉が主演を務める舞台『ノラネコシティ』が、12月3日(土)に東京・新宿FACEで開幕した。前日に行われたゲネプロの様子をレポートする。サスペンス群像劇『博多豚骨ラーメンズ』やバディが活躍するクライムコメディ『マネートラップ』シリーズで知られる作家・木崎ちあきの小説をベースに、企画演劇集団ボクラ団義の久保田唱が脚本・演出を手がける本作。「ノラネコシティ」と呼ばれる犯罪都市を舞台に、Ψ(サイ)という特殊能力を持つ者・持たざる者たちによる“異能群像劇”が展開される。違法ドラッグと超能力が跋扈するノラネコシティに満身創痍でやって来た黒猫クロ(小波津)は、バーを営む美女猫ドーラ(飯窪春菜)のもとに倒れ込む。面倒を見てもらっていると強盗が現れ、店は大乱闘に。クロはとあるサイを、アクションを交えながら発揮してドーラと店を守る。一方、軍警察麻薬局所属のアビー(三井淳平)や新人ブルース(田中晃平)は「絶対に捕まらない」と噂される薬の密売人を追っていた。“スピード狂”として描かれるアビーとブルースが犯人を追うドライブシーンは下手のサイドステージを活用して臨場感たっぷりに展開される。また軍警の特別捜査官ベン(新井將)と警護官ウィッカーシャム(神里優希)は、新人女優ヘレン(北澤早紀:AKB48)のストーカー対策にあたっていた。どこまでも陽気なベンと、生まれ持ったサイに恵まれず皮肉混じりに周囲へあたるウィッカーシャムによるキャラクターの対比と関係性が物語に立体感を生む。そこへ自身が持つサイに戸惑うノラネコシティのスーパースター俳優アッシュ(横田龍儀)も絡み、ストーリーはさらに加速していく。毛の色で差別されるクロを筆頭に、サイの有無や内容に思い悩むキャラクターの葛藤がそれぞれ克明に描かれる。登場人物はすべて可愛らしい猫耳を付けてはいるが、その葛藤から生まれる野良猫たちのドラマは人間の観客にもきっと“刺さる”であろう普遍性に満ちていた。彼らの境遇に心を寄せるうちに、約125分(休憩なし)の上演時間はあっという間に過ぎるだろう。公演は12月11日(日)まで。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2022年12月06日2月10日(金)から12日(日)までの3日間、インテックス大阪にて『第26回 大阪オートメッセ2023』が開催される。「第26回 大阪オートメッセ2023」 チケット情報「ひろげる・つながる・クルマのワクワク」をキャッチコピーに掲げ、幅広い世代に「クルマのワクワク」を感じてもらえるエンターテインメント・モーターショーを目指す。本イベントは、国内自動車メーカーによる新型車のほか、最新のスタイルをまとったカスタマイズカーが500台以上集合し、25万人以上が来場する関西最大級のモーターショーだ。ツーリングカーレース最高峰の“SUPER GT”のド迫力が体験できたり、日頃なかなか間近で見ることのできない自衛隊の車両も会場にやってくる。クルマとカスタマイズの楽しさを堪能してほしい。チケットは発売中。
2022年12月06日1988年に漫画家の柴門ふみが発表し、ドラマ化もされた『東京ラブストーリー』。煌びやかな東京を舞台に繰り広げるカンチとリカら4人の若者の恋愛模様は、一大センセーショナルを巻き起こした。ミュージカル「東京ラブストーリー」チケット情報この冬、同作初の舞台化が決定、2022年度トニー賞ベストスコア賞ノミネートの作曲家ジェイソン・ハウランドが音楽を手掛けるオリジナル・ミュージカルをおくる。設定を2018年に置き換え、舞台オリジナルのキャラクターも登場。また、柿澤勇人、笹本玲奈、廣瀬友祐、夢咲ねねの【空キャスト】と、濱田龍臣、唯月ふうか、増子敦貴、熊谷彩春の【海キャスト】という、世代も個性も異なる2チーム制によるダブルキャストで、同じ脚本を演じる。フレッシュで向こう見ずな恋模様を描く海キャストでカンチこと永尾完治を演じる濱田龍臣が、本公演に向けての意気込みなどを語った。両親がリアルタイムでドラマ版を見ていたという濱田。出演が決まった際は「自慢した」とはにかむ。「ミュージカルの経験が浅いというのもあって、プレッシャーもちょっと感じていますが、海キャストは皆さん自分と年齢が近いキャストさんなので、カンチとリカ、三上、さとみという4人の関係性は、20代だからこそ見せられるものをお届けできたら」と話す。「(役と)等身大の部分が出ている」という海キャストに比べ、空キャストは「大人な恋愛模様を感じます。勢いだけじゃない魅力があります」と濱田。空キャストのカンチ役、柿澤について尋ねると、「柿澤さんのお芝居を拝見し、発見がとても多い。どんどん盗んでいきたい」と刺激を受けているようだ。千葉県出身で、幼少のころから芸能界で活躍してきた濱田にとって、東京は身近な街。「東京は怖いところみたいなイメージはそんなになくて。ただ、会社員という役はすごく新鮮です。自分が演じる役の恋愛模様が中心となる作品も初めてで、新鮮です。“こういう恋っていいな~”と一視聴者のような気分で空キャストの稽古を見ていたりして。劇場に足を運んでくださる方たちにこの作品がどう届くのか、本当に楽しみです」。ジェイソン・ハウランドの楽曲については、次のように話した。「キャッチーなメロディーが多くて、カンチ役の歌も、他のキャストの歌もつい口ずさんだり。耳に残る素敵なメロディーをお芝居と結びつけていければいいなと思っています」。大阪公演は12月23日(金)から25日(日)まで、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。街がクリスマス一色に染まる時期。それだけに「キュンキュンする作品を観ていただけたら」といざなう。チケット発売中。取材・文:岩本
2022年12月06日2023年2~3月に東京・日生劇場ほか全国5会場で開催される「市村正親ひとり芝居『市村座』」。発起人にして唯一のキャストである市村正親本人に今回の構想を尋ねると、あふれ出るように問わず語りが始まった。市村が1997年に旗揚げした一人芝居の企画である『市村座』。今回は毎度おなじみの口上をはじめ、役者生活50年で出演してきた40作品以上のミュージカルをその楽曲とともに振り返るパートが用意される。「デビュー作『ジーザス・クライスト=スーパースター』のヘロデに始まり、最新作の『オリバー!』で演じたフェイギンにいたるまで、僕が演じた役のバリエーションは実に多彩」「その舞台裏を、2020年に出版した『役者ほど素敵な商売はない』(新潮社)をもとにトークと生歌を交えてご紹介できたら」と笑顔を見せる。その一例として、劇団四季在籍時における『オペラ座の怪人』ファントム役を離れた時のエピソードを挙げた市村。「怒りや悔しさを超えて、遠いところから『ミス・サイゴン』のテーマが聴こえてきたんだ。それでオーディションを受ける気になってね。落ちたら何も受けなかったみたいな顔をして、シラを切り通すつもりでいたの」と含み笑いを見せる。このサービス精神を劇場で目の当たりにしたら、思わずノックアウト必至だろう。市村はこれまでの『市村座』において「文七元結」「子は鎹(かすがい)」「芝浜」といった落語を立ち姿で見せてきた。この“立体落語”と呼ばれる一人芝居仕立てのパフォーマンスには今回、三遊亭圓朝の「死神」が題材に選ばれている。「僕が西村晃さんの付き人をしていたときに、西村さんがいずみたくさんや藤田敏雄さんと組んで『死神』にまつわるミュージカルをやったんですよ。ピンキー(今陽子)が死神で、西村さんが葬儀屋。そういったご縁も、僕のキャリアを織り成すひとつだからね」と述懐した。ラストには、『市村座』全シリーズの作・演出を務めてきた高平哲郎、音楽を手がける上柴はじめが制作した新曲を披露するという。「僕の役者生活50周年をひとつの歌にしてもらうの。高平さん・上柴さんの目や耳に俳優・市村正親はどう映っているのかな。完成が楽しみだよね」──。そう笑って、市村はインタビューを結んだ。東京公演は、2023年2月26日(日)~28日(火)に実施。その後、3月3日(金)に大阪・NHK大阪ホール、3月4日(土)・5日(日)に福岡・博多座、3月8日(水)に市村の故郷である埼玉・ウェスタ川越 大ホール、3月10日(金)に宮城・電力ホールと巡演する。取材・文:岡山朋代
2022年12月06日The Doobie Brothers(ドゥービー・ブラザーズ)の6年ぶりとなる来日公演が決定した。本公演は、トム・ジョンストン、パット・シモンズ、ジョン・マクフィー、そしてマイケル・マクドナルドを加えた結成50周年のリユニオン・ツアーとして開催される。The Doobie Brothersチケット情報公演は、2023年4月15日(土)岩手県民会館 大ホール、4月17日(月)日本武道館、4月18日(火)パシフィコ横浜 国立大ホール、4月20日(木)日本特殊陶業市民会館 フォレストホール、4月22日(土)金沢歌劇座、4月24日(月)・25日(火)フェスティバルホール、4月27日(木)広島上野学園ホールにて。東京・神奈川・愛知・大阪公演は12月9日(金)11:00まで、岩手公演は12月11日(日)23:59まで、チケット先行抽選プレリザーブを受付中。
2022年12月05日ステーショナリーやバッグ、ぬいぐるみなど多岐に渡り人気を博している「BT21」の可愛いキャラクターたち。「有名なスターになること」が地球に愛を届ける最も良い方法だと考えて地球を訪れたBT惑星のプリンス・TATA(タタ)が仲間を探し始め、KOYA(コヤ)、RJ(アールジェイ)、SHOOKY(シュキ)、MANG(マン)、CHIMMY(チミー)、COOKY(クッキー)に出会い、宇宙最高のスターを目指すというのが「BT21」のストーリーだ。2020年夏から登場したサンダルやスリッパも毎回完売の人気商品。2022年秋冬スリッパには「BT21 minini(ミニニ)」が初登場した。「BT21」からはじまり「BABY」「minini」と愛らしさが増していくアイテムたちは、熱烈なコレクターならずとも毎回目が離せない。今回の2022年秋冬スリッパは、スリッパ全体が上質かつ柔らかな起毛素材で覆われていて、ふわふわ気持ちがいい。軽量で履き心地も良く、足裏にはすべり止め加工も施されていて実用性も高い。スリッパとしてはもちろん、ぬいぐるみ感覚で飾っておけるのも人気の理由。これから本格的に寒さが増す時期、もこもこで可愛いキャラクターたちに癒されてみてはいかがだろうか?数量限定・日本国内限定販売というレアな商品なので、早めの予約を。価格はすべて1足2728円(税込)。サイズはいずれもフリーサイズ展開、男女兼用。
2022年12月05日市井の人々の日常を独自の視点で切り取り、イッセー尾形がライフワークとしてきた一人芝居。その過去10年分のセレクト版を上演する、『イッセー尾形一人芝居 妄ソー劇場・すぺしゃる vol.4』(会場:有楽町朝日ホール)の上演が決定、イッセー本人に話を訊いた。イッセーは10年前にフリーに。それ以降は演出家を置かず、すべてをイッセー自身が担ってきた。「作品とじっくり向き合う時間は長くなりましたね。自己対話というか、毎回ノートを開く度に、ここが違う、ここはやっぱりこうしようと思いつく。だからそこはもう諦めています(笑)。いつだって進行形で、これでおしまいってものがない。すでにラインナップは決めていますが、やっている最中もいろいろ思いついて、その都度変換していくでしょうしね。ただ人間の捉え方は変わっていないと思うんです。気になる部分が変わってきたというか、視野が移動したのかもしれません」2022年はフリーになって10年、さらに古希(70歳)を迎えた記念の一年でもあった。「変わらなきゃいけないっていうのは、軽いプレッシャーとしてあるかもしれません。古希なんだから、もう二十歳じゃないんだから、みたいな(笑)。ただ年を取らない部分もあって、少年時代にザリガニを獲ったあの日の感じは、いつになっても新鮮に現れる。ただそれをそのままやってもなにも面白くないですし、演じているのはいつだって今の自分。つまりは今と過去を兼ね備えた一人芝居にしないといけない。過去一人芝居というかな(笑)。それが私の夢ですね」ここ10年における最も大きな変化と言えば、やはりコロナ禍。笑いを追求するイッセーの作品には、どんな変化があったのだろうか。「笑いっていうのはひとつの認識なんですよね。〇〇があるから笑うのではなく、その人は〇〇に対して笑うという認識をしたんだと。認識があるから笑うのではなく、笑いそのものが認識。そして人っていうのは生きているだけで面白いし、笑う対象、笑う認識のものだっていう確信が私にはあって。私はその〇〇を発見しないといけないんですよね。それって普遍的なことであり、時代に影響されること。ただ思うんです、コロナの前と後で、世の中たいして変わってねぇなぁって(笑)。そもそもコロナで全部変わっちゃったにしてはいけない、人間そんなもんじゃないだろうという気持ちもあるんです」コロナ前後のネタを織り交ぜ、ラインナップは当日までのお楽しみ。笑い納めはイッセー珠玉の一人芝居で!取材・文:野上瑠美子
2022年12月05日シンガーソングライター、内村イタルを中心に結成されたバンド、ゆうらん船。富樫(g&vo)、河合(b)、ロバート(ds)の3人編成で東京をベースに活動するdownt。この2組のツーマンライブが、2023年2月12日(日)大阪・SOCORE FACTORYにて開催される。ゆうらん船/downt チケット情報それぞれ独自のオルタナティヴを鳴らす2バンド。この競演は見逃せない!チケットは、12月3日(土)18:00から21日(水)23:59までオフィシャル先行(抽選)受付中。
2022年12月03日アートとコンテンポラリーダンス界隈で熱い注目を集めている敷地理。武蔵野美術大学と東京藝術大学大学院で現代美術を学び、横浜ダンスコレクション2020コンペティションⅠで「若手振付家のための在日フランス大使館賞」を受賞し、新しいパフォーミングアーツの可能性を示す存在として着実に歩みを続けている。そんな彼の新作「unisex #01」が上演される。「渡仏以前から考えていたテーマでもあり、ファッション用語としての“ユニセックス”というものが創作のはじまりでした。これまでコンテンポラリーダンスの領域で見られてきたようなジェンダーを扱った作品とは違う視点、立ち位置による作品を作ってみたいと思っていたこともあり、このユニセックスという匿名性をはらんだ観点からそれができるのではないかと考えたのです」在日フランス大使館賞を受賞した敷地は2021年6月から3カ月間、フランス国立ダンスセンターにレジデンス。そこで出会った韓国出身のアーティスト、イ・ソヒョンと共に、兼ねてから思い描いていた題材によって作品を作り上げた。二人の人間が、“身体”そのものを空間に刻み込むように、力強い接近と別離を繰り返していく。ドラマ性を感じるが、どのようなインスピレーションがあったのだろうか。「今回、具体的なイメージや演劇的手法は取り入れていないのですが、創作のインスピレーションの一つには、両性具有の神を題材としたギリシャ神話があります。もともとひとつだった身体が分裂し、欠けている部分を補完するように引きつけ合い、完全な身体に戻ろうとするもので、ここにある“マグネティズム”は作品のキーワードの一つになっています」さらに敷地の作品ならではの特徴として、空間、さらには観客も巻き込む形で作品が作り上げられている。今回、その一つのツールとして用いられているのが音楽。ショパンのピアノ曲を通して演者と聴衆が一つの空間を共有することができる。「ショパンの《ノクターン第2番》の右手と左手を分けて録音したものを皆さんに聴いて頂きながらパフォーマンスを行っていきます。ただ、我々がその音に合わせて踊る、というわけではありません。音そのものもパフォーマンスの一つとして機能していくものです。今回の作品は、物語や写実的な表現をしているものではなく、広がる空間を“体験”するような感覚で鑑賞して頂けたらと思っています。皆さんの身体がもつ感覚を研ぎ澄ませて感じたものを味わっていただきたいです」文:長井進之介
2022年12月02日今年9月、日本のポップスをスタイリッシュに塗りかえた早逝の天才音楽家、大村雅朗のトリビュートコンサートが生誕の地である福岡にて開催された。「大村雅朗 25th Memorial Super Live」チケット情報1978年に上京し「みずいろの雨」(八神純子)のアレンジャーとして瞬く間に脚光を浴び、83年には作曲及び編曲を手がけた「SWEET MEMORIES」(松田聖子)でレコード⼤賞編曲賞を受賞。86年リリースの「My Revolution」(渡辺美里)以降は、サウンド・プロデューサーズ・ムーブメントの先駆者として、ジャンルレスなヒットを量産し続けた。このコンサートでは、1997年に46歳の若さで逝去した偉大なる作編曲家の功績を称え、その人柄や仕事の流儀などを当時の仕事仲間らと共に回想しながら、時代を超えて色褪せることのない『大村雅朗の音楽』の輝きを、没後25年となる2022年に多面的に掘り下げ、ステージに甦らせたのだった。音楽監督は80年代後半から大村サウンドワークスの一翼を担い、支えていた名ギタリスト佐橋佳幸と大村アレンジ作品に触れ、編曲家を志したという亀田誠治。さらにバンドメンバーは、レコーディングセッションに欠かせなかったリビングレジェンドの山木秀夫(ds)や今剛(g)、メインプログラマーを任され、大村雅朗の最期を看取った石川鉄男、後年のセッションを共にした斎藤有太、山本拓夫と無双のスーパーバンドが編成された。終幕まもなく、大きな反響を得たこのコンサートの再演を求める声があがり、これだけのメンバーが再び一堂に会する機会は至難の業と思われたものの、大村雅朗のオリジナルアレンジを忠実に再現する日本屈指のミュージシャンたちが大阪に奇跡の再結集。ヴォーカリストも大澤誉志幸、ばんばひろふみ、南佳孝、八神純子、渡辺美里というオリジナルのラインナップに、数々の名曲たちの薫陶を受けてきた槇原敬之を加えた珠玉の一夜が日本最高峰の音楽の殿堂で実現する。公演は2023年2月10日(金)フェスティバルホールにて。チケットは、12月13日(火)23:59までオフィシャルサイト先行(抽選)を受付中。
2022年12月01日2023年1月21日(土)大阪市住之江区に、“最高の遊び場を”をコンセプトにしたライブハウス「GORILLA HALL OSAKA」がオープン!翌22日(日)からは「GORILLA HALL OSAKA KOKERAOTOSHI series」と題したこけら落とし公演が続々と開催される。「GORILLA HALL OSAKA KOKERAOTOSHI series」チケット情報このたび、2月12日(日)に「GREENS presents CRETODY 2023!!」が開催されることが決定した。タイトルに使われているCRETODYは“creative + today”。出演アーティストは、ストレイテナー、cinema staff、Cody・Lee(李)、MONO NO AWAREの4組。素敵な1日を創りましょう!チケットは、一般発売に先駆け、12月1日(木)18:00から11日(日)23:59まで最速先行(抽選)受付を実施。
2022年12月01日2007年、大阪でたった一夜おこなわれた、中島みゆきの名曲のみで構成されるコンサートは、2015年にニッポン放送との共催によりアップデートされ、大阪と東京の2都市で開催。大きな反響のあったコンサートの模様はCD化にも至り、ライブ映像はテレビメディアで繰り返しオンエアされている。その後、全国を巡るプロデュース公演へと発展した「中島みゆき RESPECT LIVE 歌縁」の“本拠”と言うべきコンサートの再演が、2023年の幕開けに決定した。「中島みゆき RESPECT LIVE 2023 歌縁(うたえにし)」チケット情報公演は2月11日(土・祝)大阪・フェスティバルホール、2月22日(水)東京・中野サンプラザにて。大阪公演は、曽我部恵一(サニーデイ・サービス)、仲宗根泉(HY)、半崎美子、ハンバートハンバート、増田惠子、山本彩。東京公演は、曽我部恵一(サニーデイ・サービス)、半崎美子、ハンバートハンバート、増田惠子、山本彩の出演が現在発表されている。いま、未曽有の災禍や現実とはとても信じ難い戦禍の只中にある世界に、中島みゆきの詞(うた)はどのように語りかけてくれるだろうか。残念ながら、中島本人のコンサートの予定は未だアナウンスされていないが、世代やジャンルを越境する表現者たちが、高田漣を音楽監督に編成され、過去の公演でも出色のアレンジとアンサンブルで絶賛されたスペシャルバンドと共演。さらに今回は、異彩を放つ現代詩人・最果タヒが中島みゆきの詞から導かれ、書き下ろした詩を、その世界観を鮮やかに伝える女優の朗読でお届けする。チケットは、12月1日(木)14:00から13日(火)23:59までオフィシャルサイト先行(抽選)を受付中。
2022年12月01日ウーピー・ゴールドバーグ主演の大ヒット映画をミュージカル化した『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』。『アラジン』『美女と野獣』など、数々のディズニー映画の音楽を手がけるアラン・メンケンによる珠玉のナンバーと心沸き立つダンスで、劇場中をハッピーにしてくれる傑作ミュージカル・コメディが4度目の再演。2014年の初演から主人公デロリス役を演じる森公美子が、自分ならではの役づくりを交えながら本作の魅力を語ってくれた。ある殺人事件を目撃したことから、ギャングに命を狙われるハメになったクラブ歌手デロリス。カトリック修道院にかくまってもらうことになった彼女は、そこで修道院長に頼まれ、“あまりにも歌が下手”な聖歌隊の指導することになる…。「デロリスは、言葉の使い方も知らず、周りの全員が敵だと思っているような女性。そんな彼女がシスターたちと出会い触れ合ううちに変わっていき、シスターたちもデロリスのおかげで歌うことの楽しさと喜びに目覚めていきます。人間同士が互いに尊敬し合い、成長していく姿がとてもすてきな作品ですね」。本作への出演にあたって、他のキャストとともに実際の修道院を訪問。その際、「あなた方も誰かのため、何かのために歌っていらっしゃるのよね。その姿を神は絶対見ていますよ」と言うシスターの言葉に感動し、泣いてしまったそう。「この舞台も『観てくれる人の救いになれば』と皆で心をひとつに演じている」と涙ながらに語る。また、常に感謝の心を忘れないシスターのあり様に触れ、森自身、何ごとにも感謝できるようになったそう。この作品で初めて帝劇初主演を果たし、大舞台のゼロ番(センター)に立つ快感を知ったという森。「瀬奈じゅんさん、蘭寿とむさん、そして今回は、前回に続き朝夏まなとさん。毎回『どうして、こんなにスタイルがよくて、踊りが上手なの?』という方とのWキャストなんですよ」と冗談まじりだが、このキャラクターが異なるWキャストも話題の1つだ。「宝塚の大先輩ということもあり、朝夏さんには絶対言えないと思いますが、私が演じるデロリスは、厳格な修道院長役の鳳蘭(おおとりらん)さんに『クソばばあ』なんて言っちゃったりします(笑)。舞台をよくするためなら何をやってもベリーウェルカムな鳳さんには、役づくりのうえでも大変助けていただいていますね」。どんな舞台でも予定調和な芝居にならないよう心掛けている。「想定外のこともたくさん起こるのが、芝居の面白さ。毎回新しい発見があると思うので、すでに見たという方もぜひ足をお運びください」と、笑顔でメッセージをくれた。公演は上演中~12月4日(日)東京・東急シアターオーブ、12月9日(金)~12日(月)大阪・梅田芸術劇場メインホール、12月29日(木)~1月4日(水)福岡・博多座。その他、広島、愛知、長野公演もあり。チケットは発売中。
2022年11月30日シルヴィウ・プルカレーテ演出、佐々木蔵之介主演による『守銭奴 ザ・マネー・クレイジー』が、東京芸術劇場 プレイハウスにて12月11日まで上演されている(地方公演あり)。そこで開幕を直前に控えた、クレアント役の竹内將人に話を訊いた。これから舞台稽古だと言う竹内のもとを訪ねると、「まだまだわからない部分も多くて」と困ったような、だが嬉しそうな笑顔を覗かせつつ、こう続ける。「この古典喜劇を鬼才・プルカレーテがどう舞台化するのかと思っていましたが、やはりすごいです!主人公であるアルパゴンの屋敷自体がもう壮大で、ファンタジックで、想像を絶する世界が広がっている。“天才”ではなく“鬼才”と言われる所以はこういうことかと。これまでは稽古場で幹をしっかりと太く作ってきたので、さらにここから舞台上でどんな葉が茂り、花を咲かせていくのか。非常に楽しみであると同時に、少し怖くもありますね」物語は、佐々木演じるドケチなアルパゴンを中心としたドタバタ喜劇。竹内はアルパゴンの息子・クレアントを演じる。「とにかくアルパゴンっていうのがモンスターなんですよね(笑)。ドケチで、怒りっぽくて、そんな父親の圧政のもと、ただ養われる側として生きてきたのがクレアント。だからどこか人間として成長し切れていないというか、子供っぽいところがあるような気がして。でもマリアーヌと恋をすることによって、彼に新しい風が入りいろいろなことを考えるようになる。つまりクレアントが学び、成長していく物語でもあると思います」プルカレーテの演出はもちろん、佐々木を始めとする共演者から得る学びや刺激も非常に大きいと言う。「蔵之介さんはとにかくストイックですね。でも優しさもあって、迷っているとすぐに声をかけて助けてくださる。本当に素晴らしい座長さんだと思います。またほかの先輩方もそれぞれ演技論や演劇哲学を持っていらっしゃるので、僕はとにかく聞くようにしています。僕が東京藝術大学、王立音楽院に行ってわかったことは、自分には才能がないということ。だからそんな僕が前に進むためには、努力し、さらに先輩方の言葉をいっぱい受けて、そこから自分の答えを探していくしかなくて。そういった意味で今回はこれだけ素晴らしい先輩方がそろっていらっしゃるので、本当に楽しいです」さらに「僕はラスト泣けます」という気になるひと言も。プルカレーテの魔法を目撃しに、ぜひ劇場へ!取材・文:野上瑠美子
2022年11月30日2023年1・2月に上演される『喜劇 老後の資金がありません』の取材会が行われ、キャストの渡辺えりと室井滋が登壇した。垣谷美雨が2015年に刊行した小説『老後の資金がありません』を、マギーの脚色・演出で舞台化した本作は、2021年に渡辺と高畑淳子のW主演で上演された。再演となる今回は渡辺が主人公の主婦・後藤篤子役を続投し、篤子の友人である神田サツキ役として室井が新たにキャスティング。老後の資金問題が次々と降りかかる平凡な主婦たちの生活を軸に、笑いと涙と希望の物語が歌や踊りを交えながらハートフルに描かれる。「コロナ禍の上演だったにもかかわらずカーテンコールが5、6回続き、お客さまに勇気を与える作品として印象が残ったのか、すぐ再演の声がかかりました」と初演を振り返った渡辺。初参加の室井は、舞台への出演が8年ぶり。音楽劇ということもあって故郷・富山のオペラ歌手に歌を習っていることを明かすも「まだ(歌唱力は)さっぱり。がんばります!」と意気込んだ。互いの印象を尋ねられると、渡辺は室井について「感受性が鋭くセンスを感じるような、おもしろい変化球を投げる方。私はストレートに演技するタイプだから、漫才コンビのように楽しくやれるのでは」と期待を込める。室井は「えりさんは『私に任せて!』という一面もありますが、実際はかわいらしい方。演出家でもいらっしゃるから修行のつもりでご一緒できれば」と渡辺に信頼を寄せた。自身の演じる主人公・後藤篤子について、渡辺は「日本に生きる主婦の最大公約数みたいな人物。管理していたお金が冠婚葬祭で300万円まで減ってしまい、実は見栄っ張りでおっちょこちょいな性格だったことに気づきます」と紹介する。その篤子に節約術を授けるパン屋の神田サツキを、室井は「商売あがったりで貧しくても義母に大変なことがあっても、旦那さん命。ささやかな幸せを守るためなら、意外と悪に手を染めちゃう人物にも思えて」と分析。これを聞いた渡辺は「家族を愛するがゆえに悪になっちゃうのは新しい解釈だね。おもしろい!」と室井に向き直り、「初演をご覧になったお客さんも『肩を寄せ合って仲睦まじく暮らしているサツキ一家の方が幸せそう』『篤子の家はちゃんとしているけど冷え切っている』とおっしゃるの。各家庭の対比が出たらおもしろそうだね!」と目を輝かせながらアイディアを口にした。キャストは他に羽場裕一、長谷川稀世、原嘉孝、多岐川華子、一色采子、明星真由美、松本幸大(ジャニーズJr.)、宇梶剛士らが名を連ねる。公演は2023年1月14日(土)~28日(土)に、京都・南座にて。その後、2月1日(水)~19日(日)に、東京・新橋演舞場と巡演する。取材・文:岡山朋代
2022年11月30日大阪・長居公園(大阪市東住吉区)で行われている、音楽と演劇を融合させた新しい取り組み“NAGAI ACT STAGE”。NAGAI ACT STAGE vol.3 「ダンス・イン・ザ・シリウス」チケット情報このプロジェクトは、食・スポーツ・アート・学びの4つを軸に、7月29日にリニューアルオープンした長居公園で行われている、お芝居と音楽が融合した新感覚エンターテインメント!舞台が行われるのは、ヤンマースタジアム長居のエントランスホール。普段は入ることのできないスタジアムの中で、特別なステージを楽しむことができる。毎回、長居公園にまつわるテーマで、人との繋がりを感じてほっこりしたり、わくわくしたり…。「長居公園で、演劇に触れよう。」をコンセプトに年間を通して複数回開催されている。今までの公演では、サッカー、陸上がテーマとなっており、12月10日(土)に行われる3回目の開催は、同日に長居公園内で天体観測イベントが行われることもあり、星をテーマにした『ダンス・イン・ザ・シリウス』という演目が上演される。公演は全4公演。是非、演劇・音楽の楽しさを体感しに、気軽に“NAGAI ACT STAGE”へ足を運んでみてほしい。チケットは発売中。【コメントはこちら】●主催・わくわくパーククリエイト(株):永井梨香気軽に演劇を楽しんでほしいという想いで、演劇×公園という新たな試みを長居公園で始めました。他の演劇とは一味違う、"公園に咲いた、小さなステージ"を、是非お楽しみいただけると嬉しいです。●脚本・演出:青木道弘25分のドラマを生の音楽とお芝居で。【ちょっと長居公園に芝居観に行っとく?】そんなお気軽なイベントですので、散歩がてらお越しください!●役者:大塚宣幸この場所・このメンバー・この時期でないと観られない新しいエンターテインメントを創っております。約束と葛藤のお話しです。リアルな空気感を体験して下さい!●役者:前野利依劇場ではなく公園の中のステージでお芝居をするという初めての体験にワクワクしています。ふらりと来られた方にも「観劇っていいなぁ」と感じていただけるよう、心を込めて演じます!●ミュージシャン:門松良祐ついにvol.3を迎えるNAGAI ACT STAGE!今回は門松が劇中の「セリフ歌」の作曲に初挑戦?!どんな風に仕上がったのか、ぜひ会場で受け取って下さい!●ミュージシャン:koikeman55生の演劇を手の届く距離で!一人でも多くの皆さんに、観覧?体験?していただけたら。お芝居に寄り添った音楽を心掛けます!お楽しみに!!
2022年11月29日