チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (253/342)
岩松了が“竹中直人の会”に書き下ろした代表作のひとつ『水の戯れ』が16年ぶりに再演、11月1日夜に東京・本多劇場で幕を開けた。主演には岩松の舞台初出演となる光石研を迎え、ほかにも菊池亜希子、池田成志、近藤公園ら、魅力的な顔ぶれが揃った。初日前日に行われたゲネプロの様子をレポートする。M&Oplays プロデュース『水の戯れ』チケット情報ほぼ真ん中に存在感のある階段がそびえ、昭和の気配をありありと残す「テーラー北原」が舞台。中年に差し掛かった仕立屋の春樹(光石研)は、10年以上前に自ら命を絶った弟の妻であった明子(菊池亜希子)に想いを寄せ、彼女のための洋服をこっそり仕立てている。「テーラー北原」には、ふらりと舞い戻った兄・大造(池田成志)とその中国人の恋人・林鈴(瑛蓮)が滞在中。近所の交番の巡査・増山(近藤公園)もしばしば上がりこんでは、無駄口を叩いて帰っていく。増山は、明子とある縁でつながる菜摘(根本宗子)への恋心が芽生え始めたところだ。互いの想いをなんとなく知りながら距離の縮まぬ春樹と明子だったが、とあるきっかけにより、機が熟したかのように結婚の運びとなる……。欲しくてたまらなかったものを手に入れた男の話である。次男ながら家業を継ぎ、ただただ実直に働いてきたであろう春樹は、長年抱き続けた想いが明子に通じたとき、子供のように取り乱す。「ずっと闇だった、オレの人生」に一気に光が射し、「……生きていけるよ、オレ。」と、生の実感をようやく見出すのである。だがその半年後から始まる二幕では、結婚したふたりに早くも綻びが生じている。大造曰く「もてる女」である明子から見え隠れする他の男の影に怯え、嫉妬を膨らませていく春樹。明子も徐々に精神が不安定になっていく。互いの想いのベクトルが相手に向かっていることは客席からは明らかなのに、どうしてこんなにもすれ違ってしまうのだろう。春樹と明子の対比として描かれるのが、兄・大造と林鈴のカップル。想いのベクトルの話でいえば、風来坊であるらしい大造のそれは、真っ直ぐ林鈴に向かっているかは判然としない。そもそもこのふたりには育った文化が異なるというハンデがあり、顔を合わせれば喧嘩ばかり。にも関わらず、不思議な安定が彼らを支えている。男女の仲は本当に不可思議だ。ラスト、春樹は衝撃的な行動に出る。岩松作品にはままあることだが、今回は不思議と、その行動がストンと自分の中に入ってきた。それだけ、恋する春樹の気持ちにぴったりと寄り添えたということなのだろう。大人の俳優たちが演じる大人のメロドラマだが、初めて異性を好きになったときの瑞々しい感覚がよみがえった。そして、じんわりとした余韻がいまだ消えない。東京公演は11月16日(日)まで。その後、大阪、愛知、神奈川でも公演。チケット発売中。取材・文:武田吏都
2014年11月04日アリエル・ドーフマンの心理サスペンス劇『死と乙女』が大空祐飛、風間杜夫の出演で、2015年3月19日(木)より、東京・シアタークリエで上演されることが決まった。作品はローレンス・オリヴィエ賞 最優秀戯曲賞に輝いたドーフマンの傑作戯曲で、1994年ロマン・ポランスキー監督により映画化もされている。チリの独裁政権崩壊後が舞台。かつて学生運動に加わり過酷な拷問を受けた女が、偶然にも自分を蹂躙した男と再会する。被害者と加害者、そして被害者の夫。シューベルトの名曲『死と乙女』をモチーフに、3人の男女が密室で火花の散るような葛藤を繰り広げる。演出は新進気鋭の谷賢一。公演は2015年3月19日(木)から28日(土)まで。チケットの一般発売は12月13日(土)より。
2014年11月04日鈴井貴之率いるOOPARTSの待望の新作『SHIP IN A BOTTLE』が11月1日、東京グローブ座で開幕した。舞台上にはシーソーが、なんと12台!俳優たちはギッタンバッタンと舞台上を飛び回る、命がけの舞台だ。OOPARTS『SHIP IN A BOTTLE』閉ざされた空間に興味があるという鈴井が今回選んだ題材は、洋上のマグロ漁船。刑務所の経費削減のため、犯罪者を遠洋漁業に従事させている海上刑務所なのだ。乗っているのは様々な過去を抱えた犯罪者たち。町中で全裸になった大宮(大内厚雄)、小銭窃盗の常習犯・鳥居(三津谷亮)、下着泥棒の犬山(諏訪雅)、偽装結婚した女・小杜A(石田剛太)、船酔いがひどい元公務員の井座波(納谷真大)。そして船長(藤村忠寿)と機関士の異国人・ビン(鈴井貴之)。犬山の目にだけ映る小杜B(熊川ふみ)も登場する。幕開きは嵐の海、傾斜した舞台上を転げまわる俳優たち。そして嵐が過ぎ去ると一転、傾斜舞台は横向きに4台×3=12台の稼働式シーソーに早替わりする。難破寸前の船の物語だから揺れる芝居だろうとは思っていたが、リアルに揺れる迫力満点の舞台セットにびっくり。俳優たちはシーソーの上をバランス取りながら動きまわる。バタンと上下が何度も入れかわるシーソーが不安感をあおりたてる。観客もビクッと、緊張が広がる。ほとんど話したことがなかった犯罪者たちだが、生き残るためには力を合わせなくてはならない。しかし、勝手な主張をするばかり。そのうち、死んだと思った船長が生きていたり、意外な過去があぶりだされたりと、物語は二転、三転、四転、五転……!?体力勝負のアスレチックのような装置、船上の男臭い生き残り合戦。ハードな設定だが、そこは「水曜どうでしょう」(HTB)のミスターこと鈴井の作・演出だけに、笑いもふんだんに盛り込まれる。今回は藤村ディレクターの出演も話題だが、新人俳優離れしたとぼけた愛嬌と度胸で次々と爆笑を巻き起こす。さすがの名コンビだ。ところが、この笑いも落とし穴。ふと気づくと、ぞわぞわと恐怖が押し寄せている。小さな犯罪の奥に潜む大きな現実。漁船の積み荷の秘密を知ると、自分の足元がシーソーになったかのような不安感にさいなまれる。ビンの故郷の場面では、舞台上でただ黙って空を見つめる鈴井にくぎ付けになる。ビンの目に、このニッポンはどう映っているのか。今、目の前にある物語は本当なのか、何が真実なのか。流行りの映像効果や、派手な音楽は一切ない。あるのは役者の生身の肉体と、言葉だけ。潔く体当たりで挑む舞台から届くエネルギーは濃密だ。揺れるニッポンで、どうやってバランスを取ったらいいのかもわからない毎日。それでも進み続けなくてはというパワーをもらえる舞台なのだ。公演は11月9日(日)まで。チケットぴあでは東京公演の当日券・前日販売をWEBと電話で受付中。なお、東京公演の後、大阪、名古屋、札幌を巡演。取材・文:田窪桜子
2014年11月04日12月25日(木)東京・CLUB QUATTRO、26日(金)東京・豊洲PITで行われるライブイベント「ATF 15th 大感謝祭!フォーエヴァーヤング!!」の第2弾出演者が発表された。今回、出演が決まったのは初日の12月25日(木)にLOSTAGE、2日目の26日(金)に銀杏BOYZ、水曜日のカンパネラの3組。同公演のチケット一般発売に先がけて、チケットぴあでは先着先行プリセールを実施。受付は11月5日(水)昼12時から11月8日(土)午前9時30分まで。■ATF 15th 大感謝祭!フォーエヴァーヤング!!~渋谷でメリクリ編~12月25日(木)開場17:30 / 開演18:30会場:CLUB QUATTRO(東京都)出演: ART-SCHOOL / Czecho No Republic / シャムキャッツ / LOSTAGE【DJ】 FREE THROW (弦先誠人/神啓文/タイラダイスケ)料金: 全席自由3,500円(税込/ドリンク代別)■ATF 15th 大感謝祭!フォーエヴァーヤング!!~豊洲で5PM編~12月26日(金)開場17:00 / 開演18:00会場:豊洲PIT(東京都)出演:Dragon Ash / POLYSICS / キュウソネコカミ / 銀杏BOYZ / 水曜日のカンパネラ(topping ACT)(LIVE PAINTING) 芦沢ムネト料金: 全席自由3,900円(税込/ドリンク代別)通し券6,000円(税込/ドリンク代別)
2014年11月04日3人組ヒップホップグループのKICK THE CAN CREWが、12月23日(火)に大阪・なんばHatchでライブを行う事が決定した。今年の夏、10年ぶりに活動を再開したKICK THE CAN CREW。今回のライブは、今年の8月9日に出演予定だった、FM802開局25周年のライブイベント「FM802 25th ANNIVERSARY「MEET THE WORLD BEAT」が台風のため中止になったことから、関西のファンのために行なわれるもの。中止当日は、リスナーに声を届けたいと出演アーティストがFM802に生出演してくれ、ラジオミートザワールドビートとして番組をオンエアしました。KICK THE CAN CREWも10振りに3人揃ってのラジオゲスト出演をし、「まだ予定はないけれども。関西で何か出来たら」と色んな想いを胸にコメント。今回、その想いが叶った形だ。ライブ決定に際しメンバーは「(KICK THE CAN CREW)単体でライブをやるのは本当久しぶりなので、そういう意味でも楽しみ。大阪に行けなかった分、しっかり取り返して倍返ししたいです」(KREVA)「今のボクたちの精一杯をお届けします」(LITTLE)「すごい頑張ります」(MCU)とコメントしている。KICK THE CAN CREWは2001年にメジャーデビュー。2004年に活動休止を発表。その後はソロやMCUとLITTLEによるユニット「UL」などで活動。またKREVAは今年ソロ活動10周年を迎えた。今年の夏に活動再開を発表し、「ROCK IN JAPAN FES 2014」やKREVA主催の「908 FESTIVAL」に出演している。チケットの一般発売は11月29日(土)午前10時より開始。■FM802 MEET THE WORLD BEAT SPIN OFF LIVEKICK THE CAN CREW「KICK THE WORLD BEAT」日時:2014年12月23日(火祝)(1)開場14:00/開演15:00 (2)開場17:30/開演18:30会場:なんばHatch(大阪府)料金:1Fスタンディング4,500円整理番号付(税込・別途ドリンク代必要)2F指定5,000円(税込・別途ドリンク代必要)※3歳以上チケット必要※転売チケットでの入場禁止※入場時身分証明書を確認させていただく場合がございます。
2014年11月04日堂本光一主演の人気ミュージカル『Endless SHOCK』が10月31日、福岡・博多座公演の千秋楽を迎え、2000年の東京・帝国劇場での初演から数え通算上演回数1214回に。単独主演記録で松本幸四郎主演『ラ・マンチャの男」の1207回を上回り、日本のミュージカルで1位に輝いた。千秋楽の特別カーテンコールでは「博多座は立見もあると聞いて驚いた。立見でも観たいと思ってくれるのが本当に嬉しい。スタッフ、キャスト含め最強のカンパニーだし、お客様も最強。お客様あっての舞台なので、また上演できるように応援してください」と笑顔で挨拶。今年の公演でオーナー役を演じた森公美子は時折涙を見せながら「まさか自分が(「SHOCK」に)出られるとは思っていなかった。本当に楽しい時間だった」と語り、他の共演者も口々に「素晴らしいカンパニーだった」と別れを惜しんでいた。その後は内博貴ら共演者が駆け寄り、突然の胴上げで祝福。前日10月30日に日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークスの秋山幸二監督が10回胴上げされたことを意識してか、なんと16回も胴上げ。「張り合わんでええわ!申し訳ない気持ちです」と照れ笑いを浮かべる一幕も。大変な記録樹立ではあるが、「回数は特に数えてなかったですね。とにかく一公演一公演、常にベストであるようにと心がけてきたのみ。体調が悪かろうが何だろうが、そこだけは絶対にちゃんとしないといけない、というのをサボらずやれたと思います」と淡々と語る。ここまでハードな舞台に挑み続ける原動力は「お客様に喜んで頂くことが、まず第一。そして自分との勝負もあるかな」と晴れやか。大仕事をやり遂げ、今一番したいことは「お風呂に入って、氷水につかりたい!(笑)」
2014年11月04日ザ・チャレンジが1月16日(金)東京・新宿LOFTより東名阪で対バンイベント「五番勝負2015」を開催する事が決定した。同ライブは3月13日(金)東京・CLUB QUATTROまで、東京3公演、愛知・大阪それぞれ1公演ずつ、全5公演開催。それぞれの公演に出演するゲストは後ほど発表される。ザ・チャレンジは2010年に結成された5人組ロックバンド。今年の6月に2ndミニアルバム『みんなのチャレンジ』をリリースしている。チケット一般発売に先がけて、オフィシャル先行を実施中。受付は11月9日(日)午後11時59分まで。■ザ・チャレンジ「五番勝負2015」1月16日(金)新宿LOFT(東京都)開場 19:00 / 開演19:301月25日(日)池下CLUB UPSET(愛知県)開場17:30 / 開演18:002月11日 (祝・水)大阪阿部野ROCKTOWN(大阪府)開場17:30 / 開演18:002月14日(土)UNIT(東京都)開場17:00 / 開演18:003月13日(金)CLUB QUATTRO(東京都) 開場18:00 / 開演19:00料金:前売 3,240円 (税込・スタンディング・整理番号付・ドリンク別)※東京3公演のみ通し券あり
2014年11月04日“炎のコバケン”の愛称で親しまれる指揮者の小林研一郎が、11月1日付けで日本フィルハーモニー交響楽団の桂冠名誉指揮者になることが決定した。「小林研一郎&日本フィル」の公演情報日本フィルとは、約25年以上の長きにわたり、密接な関係を築きあげてきた小林研一郎。首席指揮者(1988~90年)を皮切りに、常任指揮者(1990~94年)、首席客演指揮者(1994~97年)、常任指揮者(1997~2004年)、音楽監督(2004~07年)、桂冠指揮者(2010年~)、第2代音楽監督(2004~07年)と同楽団の主要ポストを歴任。炎のコバケン&日本フィルのコンビは、情熱的な音楽作りで独特な世界を創り出し、多くの聴衆から熱狂的な支持を得てきた。今年は、小林研一郎がブダペスト国際指揮者コンクール優勝を飾ってから40年。その節目の年にあたり、長年マエストロが日本フィルに注いだ愛情と指導への感謝、そしてマエストロのさらなる活躍と健勝を祈念する思いを込めて、日本フィルより「桂冠名誉指揮者」の称号が贈られる運びとなった。小林研一郎と日本フィルの今後の共演は、年末恒例の「第九特別演奏会」(12月21日~28日)、新春1月10日(土)の横浜定期演奏会(みなとみらいホール)、同30日(金)の東京定期演奏会(サントリーホール)、2015年2月に通算40回目を迎える九州公演(九州全県10公演)、3月25日(水)の特別演奏会(サントリーホール)などを予定している。
2014年10月31日長澤まさみと斉藤由貴が10月31日、東京・PARCO劇場で三谷幸喜の新作ふたり芝居『紫式部ダイアリー』の開幕直前会見を行った。会見には三谷も同席、それぞれ開幕に向けて思いを語った。『紫式部ダイアリー』 チケット情報とある文学賞の選考会前夜が舞台。時代を現代に移して、若手作家の紫式部(長澤)とエッセイストとして確固たる地位を築いた清少納言(斉藤)の女のバトルを描くふたり芝居だ。長澤と斉藤は初顔合わせ。長澤は2010年のテレビドラマ『わが家の歴史』以来の三谷作品だが、三谷の舞台は今回が初めて。斉藤は『君となら』(1995年、1997年)以来、およそ20年ぶりの三谷作品だ。「(ふたり芝居なので)分かっていたことなんですが、出ている時間が長いので、稽古も大変でした」と振り返った長澤。同じ事務所の先輩でもある斉藤は「まさみちゃんがランドセルしょってる頃から知っているんですが、こんなに素敵な女優さんになったまさみちゃんと共演できるのは本当に光栄だし素敵な時間」と楽しそう。初めて三谷の演出を受けた長澤は「いやになるぐらい細かった」と笑いながら「今まではコメディというと、その場の空気感から生まれてくるものだと思っていたが、三谷さんとご一緒して、笑いにたどりつくためには、丁寧な積み重ねが大事なんだと感じることができた。とても勉強になりました。その時々の人物の気持ちや感情の流れなど、細やかに演出してくださるので、紫式部というキャラクターが出来上がっていく過程が実感できた」と手応えを話した。その言葉に大きくうなずきながら、斉藤は「笑いを狙ってていくのではなく、本質的な部分を掘り下げていって自然に出てくるおかしみが三谷さんの演出だと思う」と分析。一方、演出の三谷は今回のキャスティングについて「長澤さんの舞台を見て、映像ももちろんですが、舞台でのたたずまいが本当にきれいで、もっと舞台をやってほしいと思っていました」「その相手役はうまいベテラン女優さんでないとと思い、斉藤さんにお願いした。彼女は日本一のコメディエンヌ。20年前に舞台でご一緒した時から思ってました」とコメント。さらに「このふたりにあてて書きました。このふたりでないと成立しない作品になっていると思います」と舞台をPRした。公演は11月1日(土)から30日(日)まで東京・PARCO劇場にて。
2014年10月31日10月30日、シアタークリエにて『夫が多すぎて』が開幕。それに先立ち29日、ゲネプロが行われた。『夫が多すぎて』はサマセット・モームが今から100年前に書いた戯曲。以降世界中で上演され、また映画化もされた作品。20世紀初頭のイギリス。夫を戦争で亡くしたヴィクトリア(大地真央)が、夫の親友フレデリック(石田純一)と再婚して暮らしているところに、死んだと思っていた最初の夫ウィリアム(中村梅雀)が帰ってくる……という物語。舞台『夫が多すぎて』チケット情報幕が開くと、そこは豪奢なベッドルーム。大理石の暖炉、猫足の家具、天蓋つきのベッドが備わった部屋。大きな窓からはイギリスの象徴・ビッグベンが見える。そんな部屋でネイリストに爪の手入れをさせているのは、たっぷりのフリルに色とりどりのバラがあしらわれた部屋着をまとうヴィクトリア――。「戦争のため石炭を節約しなくてはならない」というわりに、人が集まれる居間ではなく、自分のベッドルームの暖炉に火がついている。彼女は全編を通じて、最初の夫も二番目の夫もどれだけ深く愛しているか、そして自分が夫にどれだけ尽くしてきたかをことあるごとに語る。しかしどうもそれは本人だけの認識のようで、ふたりの夫は奪い合うのではなく、やんわりと押し付け合う。傍から観ればまったく的外れなことを真剣に話す滑稽さは、稀代のコメディエンヌ・大地にとってお手の物といった様子。ちょっとした間で観客に想像させる余白を与え、笑いを増幅させる。ふたりの夫を演じる中村と石田のコンビネーションもなかなかのもの。初共演とは思えない息の合い方で、妻を押し付け合う様子に思わず笑いがこぼれる。とくに三人のシーンは稽古でも毎回のようにアドリブが取り入れられてどんどん変わっていったらしく、開幕後もどんなアドリブが飛び出すか、期待が募る。初日に先立って行われた会見で、大地はふたりの夫に対し「それぞれキャラクターがぴったり合っているんです」と太鼓判。「クレオパトラのような、オードリー・ヘップバーンのような美しさを持つ大地さんとの共演にドキドキ」と語る石田、「大地さんがいろんな顔を見せてくれるので稽古そっちのけて見てしまう」と話す中村と、夫を演じる二人は大地と、彼女が演じるヴィクトリアにぞっこんの様子。実際、劇中でも二人の夫たちは妻を押し付け合いながらも愛さずにはいられないという微妙な心理が描かれている。「戦争で死んだ夫が帰ってくるなんて、普通なら悲劇モノのはずなのにこんな喜劇に仕上がっているのが面白い。みんな大真面目だけどみんなヘンなんですよね」と作品の魅力を語る大地に、石田も「人生のいろんなことを経験した人にも楽しめる舞台になるはず」と同意していた。舞台は11月17日(月)まで東京・シアタークリエで上演。その後、11月、12月と全国を周る。チケット発売中。取材・文/釣木文恵
2014年10月31日東京二期会の2015/16シーズンラインナップが発表された。「東京二期会オペラ劇場」のチケット情報2015年2月『リゴレット』~パルマ王立歌劇場との提携公演~【新制作】2015年5月『ジューリオ・チェーザレ』~二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演~【新制作】2015年7月『魔笛』~リンツ州立劇場との共同制作~2015年10月『ダナエの愛』【新制作】2015年11月『ウィーン気質』【新制作】日本語訳詞上演2016年2月『イル・トロヴァトーレ』【新制作】2016年7月『フィガロの結婚』~二期会名作オペラ祭~【再演】ラインナップの特徴は大きく3点。1点目は、オペラ初演出の演出家の起用。映画監督・脚本家の深作健太が『ダナエの愛』、長年、宝塚歌劇団で活躍した荻田浩一が『ウィーン気質』の演出を手がける。従来からあるオペラ演出の慣例に捉われない才能を起用することで、新しいファンの獲得を狙う。2点目は、海外の歌劇場との提携。パルマ王立歌劇場との『リゴレット』、リンツ州立劇場との『魔笛』などで、国際的なコラボレーションやグローバル・スタンダード化を目指す。3点目は、海外アーティストとの共演。世界の一流歌劇場で活躍する指揮者の準・メルクルが『ダナエの愛』を指揮。2012年の東京二期会『ナブッコ』で大成功をおさめたアンドレア・バッティストーニが、『リゴレット』、『イル・トロヴァトーレ』など継続的な共演を予定している。その他、バッハ・コレギウム・ジャパンなどで活躍する鈴木秀美の本格的なオペラ指揮初挑戦となる『ジューリオ・チェーザレ』。日本語によるオペレッタ『ウィーン気質』など、ラインナップは多彩だ。都内で行われたラインナップ発表会には、『魔笛』でパミーノ役を歌う幸田浩子、『リゴレット』でマントヴァ公爵を歌うテノールの山本耕平と、二期会を代表する人気歌手ふたりが登壇。「『魔笛』はこれまでにクナーベ、パパゲーナ、パミーナ、夜の女王と、女性役は全部歌う機会があって、どこをとっても大好きな作品」(幸田浩子)、「いまマントヴァに留学中で、現地でマントヴァ公爵役の修行に励んでいます」(山本耕平)とそれぞれ意気込みを語った。また特別ゲストとして、全幕上演は日本初演となる『ダナエの愛』(指揮者の故・若杉弘が演奏会形式で日本初演)で指揮を担当する準・メルクル、演出を担当する深作健太が登壇。「『ダナエの愛』は上演機会が少ない作品なので、日本で一から作り上げることが出来て嬉しい。尊敬する若杉先生にご縁がある作品に参加できることは光栄です。」(準・メルクル)、「オペラの演出は若い頃からの夢でした。決して二足のわらじではなく、オペラ演出家として一本立ちできるように励みたい」(深作健太)と抱負を語った。
2014年10月31日人気ダンサー、アダム・クーパーが主演するミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』が明日、11月1日(土)から東京・渋谷の東急シアターオーブで開幕する。ミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』チケット情報ミュージカル映画の名作『雨に唄えば』の舞台版。マシュー・ボーンの『白鳥の湖』で知られる世界的ダンサー、アダム・クーパーが主演する話題の作品だ。特に注目は、原作映画でもおなじみ雨の名場面。舞台では12トンもの水を使って迫力のシーンを演出。どしゃぶりの中、ジーン・ケリーがハッピーに歌い踊った名場面を、クーパーはどんな華麗なステップで再現させるか、興味は尽きない。公演は11月24日(月・休)まで。本公演では、カーテンコールを撮影OKというサービスも。ただし、撮影は携帯電話・スマートフォン・タブレットなど、写真撮影後そのままSNS拡散可能な機器に限定だが、終演後に見せるスターダンサーの素の表情を撮影するチャンスだ。
2014年10月31日温水洋一と江波杏子が劇団「はえぎわ」のノゾエ征爾の演出の下、カナダの劇作家モーリス・パニッチによる皮肉に満ちたふたり芝居に挑む『ご臨終』。初日まで10日ほどに迫った10月下旬、静かな熱気に包まれた稽古場に足を運んだ。何十年も音信不通だった叔母からの「もうじき死ぬ」との手紙を受け取り、中年の甥は仕事をやめてまで彼女の元に駆けつけ、共同生活を送ることにするが、彼女は寝たきりながら一向に死ぬ気配がない。やがて、ある驚愕の事実が判明し…。叔母の寝室というワンシチュエーションで物語は展開するが、生活感に満ちたふたりのやりとりをよそに、セットは「人物をより浮き立たせたい」というノゾエの狙いもあって抽象的な作りとなっている。本作が“異色の”と表現される最大の要因は、ふたり芝居でありながら、ほとんどのセリフを甥が話し、叔母はほとんど言葉を発しないという点。膨大なセリフを抱える温水はもちろんだが、「病気のため寝たきり」という設定の中で甥の言葉を受け止め、時にスルーし、わずかな動きや表情、視線、そして沈黙でもって感情や寝室の空気を伝えなくてはならない江波の苦労もかなりのものである。ノゾエは演出席でふたりの芝居を見つめるが、シーンが終わるごとにふたりの元に駆け付け、壇上で3人が細かくディスカッションし、試行錯誤を繰り返しながら作り上げていくという光景が繰り広げられた。仲が良いとは言えない叔母と甥が、死や老い、孤独といった人生で避けられない現実と向き合うさまを描くが、全体に漂うのはシニカルで辛口のユーモアに満ちた空気。温水は、親から愛されずに育ち、“生きづらい”人生を送る甥を体現しており、明るい口調で葬儀の段取りや棺桶のサイズを決めたかと思えば、急に泣き出したり、というひねくれた情けない中年を文字通り感情豊かに演じる。そんな彼の姿をも通じて、謎の叔母の姿が浮かび上がってくるが、ふたりの関係性や空気感を伝えるためにノゾエ、温水、江波が徹底的に話し合い、細部にわたって詰めていたのがセリフの間や動作のタイミング。食事に塩を振る動作、ふと顔を上げる瞬間、ちょっとした視線など小さな動きの積み重ねが、独特の空間を作り上げていることが分かる。やがて判明する衝撃の事実――。人生の終盤を迎えた者たちの哀愁と人間臭さに満ちた静かな空間をじっくりと味わえる舞台になりそうだ。新国立劇場にて11月5日(水)開幕。取材・原稿・撮影:黒豆直樹
2014年10月31日宝塚歌劇団宙組トップスター・凰稀かなめが、11月7日(金)より兵庫・宝塚大劇場にて開幕する『白夜の誓い-グスタフⅢ世、誇り高き王の戦い-』、『PHOENIX宝塚!! -蘇る愛-』で退団。公演を前に、その思いを訊いた。第1幕は、スウェーデン国王・グスタフⅢ世の波乱に満ちた生涯を描くミュージカル。凰稀演じるグスタフⅢ世は、軍事力、芸術性を備え、激動の18世紀ヨーロッパでひたむきに生きた人物だ。「何があろうと、自信を持って前に突き進んでいくところが共感できます。それに、自分のことよりも人のことを考えている人。そのために言い過ぎて傷つけてしまうこともあるし、誤解される部分があって、若い頃の自分を見ているみたいだなと思います(笑)」。退団公演だからといって役に向き合う姿勢は何も変わらず、そこに少しの妥協も見せない。「グスタフⅢ世に絡む人物がとても多く、さまざまな問題が起きるんです。そこに、私自身が出会った人や、トップになって残してきたことをリンクさせたり、絡んでくる人物との関係性をきちんと見せたりしたいと思っています。いかにお客様に分かりやすく伝えるか、納得がいくまで演出の原田先生と意見を交わしながら作っています」。第2幕は、凰稀をフェニックスに見立て、美しさとカッコ良さを感じさせるショーを展開。演出の藤井大介に「私の退団公演ではありますが、お客様に次の宙組の姿も観ていただきたいと思い、若手をどんどん前に出してほしいということ、そして、次のトップである朝夏まなとと娘役トップの実咲凜音を中心にした場面がほしいと伝えました。緩急があるショーなので、最後まで楽しんでいただきたいです」。クールながら、宝塚歌劇やファンへの熱い想いが言葉から垣間見える。100周年を迎えたこの1年はこれまで以上に、トップとしての重みを感じた。「いちばん重要な節目の年にトップとして立たせていただいて光栄でしたが、それ以上に責任を感じました。でもその重み、苦しみがあるからこそ男役として輝けるんだと思います。これからトップに立つ朝夏には、とにかくブレないで、自分の意思を一本突き通した状態で進んでほしいです」。公演は宝塚大劇場にて11月7日(金)から12月15日(月)まで。東京宝塚劇場では2015年1月2日(金)から2月15日(日)まで上演される。東京公演は12月7日(日)より一般発売を開始。取材・文:黒石悦子
2014年10月31日宝塚歌劇100周年を記念し、宝塚OGが<世界初の女性のみ>のキャストで上演するブロードウェイ・ミュージカル『CHICAGO』がまもなく開幕する。10月30日、舞台稽古中の出演者たちが意気込みを語った。『CHICAGO』はブロードウェイでは1996年のリバイバル版初演から17年以上のロングランを続けている、名作中の名作。殺人すらもスターダムにのし上がっていくための材料とする野心あふれる女性たちと、彼女らを操る悪徳敏腕弁護士が織り成す、ブラックでセクシーでコミカルな物語だ。『オール・ザット・ジャズ』など全編を彩るオシャレなジャズナンバーに加え、なんと言っても“フォッシー・スタイル”と呼ばれるボブ・フォッシー振付によるクールなダンスが作品の魅力のである。初日を目前にした出演者たちはそれぞれ「ド緊張しました」(和央ようか)、「宝塚100年の歴史の上に、このブロードウェイ作品『CHICAGO』がコラボレーションしている。それを目の当たりにしてとてもエキサイティング」(湖月わたる)等々、現在の心境を語った。ビリー役は羽根に囲まれるシーンがあるが、元トップスターたちにはお手のものだったようで「振付のゲイリー・クリストさんたちに“これだけ羽根の似合うビリーは初めて見た”といわれました」(峰さを理)といった話も。またブロードウェイスタッフも「最初に企画を訊いたときはどうなることかと思ったけど、こんなに楽しめるものになるとは、と仰っていました」(麻路さき)と好評だったことを明かしていた。メインキャストはいずれもトリプルキャスト。悪徳弁護士ビリー・フリン役は、峰さを理、麻路さき、姿月あさと。浮気をした夫と妹を殺害した罪で収監されているヴェルマ・ケリー役は和央ようか、湖月わたる、水夏希。愛人を殺したキュートな犯罪者ロキシー・ハートは朝海ひかる、貴城けい、大和悠河。いずれも元トップスター。彼女らが魅せるセクシーでスキャンダラスな世界をお楽しみに。公演は11月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて。その後大阪公演、愛知公演を経て、12月に東京凱旋公演を行う。
2014年10月31日韓国出身の男性4人組バンドグループCNBLUEが10月29日と30日、東京・日本武道館でライブを開催、全国ツアー「CNBLUE 2014 ARENA TOUR “WAVE”」をスタートさせた。CNBLUEの公演チケット情報単独では初となる武道館のステージ。回転式のセンターステージを採用し、360度ぎっしり埋め尽くされた客席にメンバーのテンションも高め。ヨンファは「感無量です」と目を輝かせ、2万6000人(2日間計)と喜びを分かち合い、「アルバムのタイトルが“WAVE”なので、会場の皆さんと一緒に“WAVE”を作りたい」と、客席にウェーブを促し、ステージと客席をひとつにした。新アルバム『WAVE』(9月17日発売)をひっさげたツアーで、収録曲を中心に構成。しっとりとしたバラード曲『Ring』やハイテンションな楽曲『Foxy』など、新旧を織り交ぜたバラエティに富んだセットリストに観客は息つく間もないほどの盛り上がり。初披露の楽曲も多く、湧き上がる客席からの歓声にメンバーも大興奮の様子で、「CNBLUE史上最高のライブです!」(ヨンファ)と語るほどの熱狂ぶりとなった。同所でのライブは、今年3月に行われた事務所主催のフェス「FNC KINGDOM」以来。今年の年末にも千葉と大阪での開催が決まっており、「僕たちだけのステージも楽しいですが、KINGDOMもすごく楽しいです!ぜひ遊びに来てください」とヨンファが呼びかけ、ジョンシンは「スペシャルなコラボステージもあるから、楽しみにしていてください」と期待を込めた。アンコールでは、『Can’t Stop』を熱唱し、ヨンファは柔らかい笑顔を見せながら、「ここからまたスタートして頑張っていきます」と気持ちもあらたにコメント。続けて、「デビューして5年、僕たちはすごく強くなりました。ステージの上が僕たちの居場所です」と、これからもノンストップで走り続けることを約束した。同ツアーは、12月4日(木)の愛知・日本ガイシホールまで全5会場8公演にて開催。チケット発売中。
2014年10月31日劇団四季が2015年1月18日(日)より北海道・北海道四季劇場でミュージカル『キャッツ』を上演する事が決定した。北海道での上演は17年ぶり3度目。また同劇場でのロングラン公演は、現在上演中の『オペラ座の怪人』に続いて5作目。『キャッツ』は都会のごみ捨て場に集う個性的な猫たちの姿を綴ったアンソロジー。個性的な猫たちの生き様と、猫を高い身体能力で演じきる俳優たちの演技、そして魅力的な音楽の数々で長年にわたって人気を博している。1983年に初演され、31年の間に9都市で21公演を開催。上演回数は8801回、総入場者数は約880万人を記録している、名実ともに日本を代表するミュージカルだ。公演は2015年1月18日(日)から3月15日(日)まで、北海道・北海道四季劇場にて。チケットの一般発売は11月22日(土)より。■劇団四季ミュージカル『キャッツ』札幌公演日程:2015年1月18日(日)~3月15日(日)会場:北海道四季劇場(北海道)料金:<通常料金>S席9800円 / A席7800円 / B席5800円 / サイドシート3000円 / Sファミリーゾーン子ども4900円 / Aファミリーゾーン子ども3900円<平日夜のみ>S席7800円 / A席6800円 / B席5000円 / サイドシート3000円 / Sファミリーゾーン子ども3900円 / Aファミリーゾーン子ども3400円※子ども=公演当日3歳以上小学6年生以下
2014年10月31日韓国のマルチエンタテイメントグループ、SUPER JUNIORが10月30日、東京ドームで世界ツアー「SUPER SHOW6」の日本公演を開催。2夜連続公演で11万人を熱狂させた。同所での公演は3年連続で、ウニョクは「ドームというステージに慣れてしまって、感謝する気持ちを忘れちゃいけないと思う。E.L.F(ファン)の皆さんを見ると、自然と感謝の気持ちでいっぱいになります。また、いつこのステージに立てるかわからないですが、いつかまたここで皆さんに会いたいです」と決意を語った。SUPER JUNIORの公演チケット情報日本公演は初の3大ドーム・ツアーで、東京ドームはスタート地点だ。SUPER JUNIORのテーマカラーであるパールサファイアブルーのペンライトで埋め尽くされた会場に、メンバーは気合十分とばかりに登場。大歓声の中、『Mr. Simple』『SORRY, SORRY』といったヒット曲の他、個性的なソロやユニットの多彩なステージを披露し、5万5000人を熱狂の渦へと巻き込んだ。また、単独としては、今年7月に約2年間の軍服務を終え除隊した、リーダーのイトゥク復帰後、初となる記念すべき公演でもあった。一面ブルーに煌く客席に、イトゥクは目を輝かせながら「お元気でしたか?本当に会いたかったです!」と大絶叫。そして、「2年間待ってくれた皆さん、これから僕が一生、傍にいます」と“プロポーズ”も。さらに、歌いながら感極まって熱い涙を見せる場面もあった。前半は、ミュージカル風のパフォーマンスや視覚効果などの演出の下、大人の男性美あふれるステージを展開。ド派手な演出はなくとも、聴かせて魅せるパフォーマンスで観客をしっかり引き込む。一転、中盤から後半は、メンバーが全力で笑いを取りに行く姿勢を見せるなど、“マルチエンタテインメントグループ”ならではのバラエティ豊かなステージを展開。また、MCでも、日本エレキテル連合のネタ「ダメよ、ダメダメ~」も披露し、会場を大爆笑で包んだ。アンコールでは、韓国で今年9月に約2年ぶりに発表し、12月17日に日本語バージョンをリリースするヒット曲『MAMACITA(AYAYA)』を披露。最後に、ヒチョルは「当然だと思っていたことが、2年という時間の中で皆さんの愛と感謝の気持ちを感じました。ヒチョルは頑張ります」とファンへの感謝を口に。イトゥクは「近くて遠い国が日本と韓国だとよくいいますが、SUPER JUNIORとE.L.Fが出会うこの瞬間だけは、近くて近い。皆さんの愛にいつも感動しています。僕たちが皆さんに会って幸せを感じるように、皆さんも僕らに会って幸せを感じてくれたら」と目を細めた。この日は、ファンのサプライズもあった。客席にカラーパネルで「SJ No.1」の文字が浮かび上がると、メンバーは口々に「E.L.F No.1」とうれしそう。メンバーとファンを結ぶ幸福な光景だった。同ツアーは、12月5日(金)・6日(土)・7日(日)に大阪、同20日(土)に福岡の3会場にて17万人を動員予定。
2014年10月31日アメリカの劇作家ニール・ラビュートの戯曲をもとに2012年に上演され、若い男女4人のリアルな会話劇が大きな話題を呼んだ『カワイクなくちゃいけないリユウ』。待望の再演となる今回は、その続編ともいうべき『シアワセでなくちゃいけないリユウ』との一挙同時上演が決まった。キャストは好評を博した前回と同じく、村井良大、植原卓也、吉川友、村川絵梨の4名で、演出も深作健太の続投となる。膨大なセリフが2倍という高いハードルに挑む村井良大に、意気込みを聞いた。公演チケット情報はこちら恋人のグレッグ(村井)が自分をどう思っているか気になるステッフ(村川)は、ある日、グレッグが他意なく言った「君の顔は並み」という言葉にコンプレックスを刺激され、大ゲンカになってしまう。友人カップルのケント(植原)とカーリー(吉川)はあきれ顔だが、どこか共感するところもある様子。“彼氏・彼女って何?”“本当の恋って?”“外見を気にする私ってバカみたい?”等々、複雑に揺れ動く4人は本音を吐き出しながら、少しずつ成長していくのだが…(『カワイクなくちゃいけないリユウ』)。続く『シアワセでじゃなくちゃいけないリユウ』は、その3年後。少しだけ成長した4人の、変わった部分と変わらない部分をテンポよく描く。多くの舞台作品でメインキャストを務める村井だが、初演時は特別な苦労があったようだ。「ラブコメディで4人芝居なので、スピーディーな会話のやりとりがメイン。でも日本語に訳してフィット感がないセリフだと気になってしまうから、どういう言い方で演技をするか皆ですごく考えました。たとえばケンカのきっかけとなる『並み』というのは、原作では『regular』なんです。“悪くないけど…”っていうなんとも絶妙な言い回しを(笑)、グレッグとしてどう表現するか。初演の稽古場では翻訳家さんに原文の意味を教えていただいたりして、かなり考えたので、終わった時は達成感を感じましたね」と村井は振り返る。グレッグのひと言が女子を敵に回してしまうのはいかにも納得だが、一方で村井は「グレッグは基本的に愛すべきヤツ。でも“浅いヤツが深いことを言おうとした結果、浅くなっちゃってる”って、誰でもあることですよね。そんなポイントは劇中でたくさん出てきますし、僕自身も“あっ”と感じることがありますよ(笑)」と話してくれた。それだけ本作がリアルな恋愛事情を描いているということだが、本作のもうひとつの魅力であるコメディ部分については、「見る側もやる側も笑って楽しんで幸せな気持ちになれるから、コメディは大好き。2作合わせて5時間の長丁場ですけど、楽しいパワーをお客様に伝えられたら」と村井。緊張のなかにも充実の表情が印象的だった。公演は2015年1月22日(木)から2月1日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて。チケットの一般発売は11月8日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行抽選も実施中、11月4日(火)午前11時まで受付。取材・文佐藤さくら
2014年10月30日いよいよ決勝まで10日を切った。サンフレッチェ広島もガンバ大阪も『2014 Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』決勝に向けて、モチベーションも高まっていることだろう。サンフレッチェ広島対ガンバ大阪 ナビスコカップ 決勝 チケット情報だが、ファイナルを前に大事な一戦が待っている。J1リーグ第31節が11月2日(日)に開催される。広島は大宮アルディージャを、G大阪はベガルタ仙台をそれぞれホームで迎え撃つのだ。残留争いを強いられたクラブとの対戦は容易ではない。広島・森保一監督も、G大阪・長谷川健太監督もまずは目の前の第31節に全力を傾けるだろう。3連覇の可能性を断たれたが、広島は『ACL』出場を諦めてはいない。昨季、残り2試合で首位・横浜F・マリノスに勝点5差をつけられながらも、連勝で奇跡の連覇を果たしたことを指揮官も選手も忘れてはいない。前回の直接対決も、忘れられない試合となった。NACK5スタジアム大宮に乗り込んだ第15節は25分までに佐藤寿人の2得点、石原直樹のゴールで3-0とした。前半で勝負ありと思われたが、52分にズラタンに1点を返されると、54・71分とムルジャにゴールを許し、まさかのドローに終わった。「カップ戦とリーグ戦は別物」とはサッカー界の定言だが、『ナビスコ杯』決勝1週間前に下手なゲームはできない。幸い、ここ3試合で佐藤は3得点、石原は4得点とアタッカー陣は好調である。きっちり勝点3を積み上げ、G大阪との決戦に臨みたい。首位・浦和レッズに勝点3差と猛追するG大阪にとって、仙台戦が重要なのは言うまでもない。今季の直接対決は0-0、通算成績では5勝3分3敗と圧倒するまでは至ってはいない。『ナビスコ杯』予選リーグでは赤嶺真吾に決勝点を決められ、1-0で仙台に敗れている。ただ、G大阪は『W杯』前と後では別チームになっている。リーグ戦再開後は13勝1分2敗と群を抜いた好成績を残す。第29節・柏レイソル戦で連勝は7でストップしたが、第30節・FC東京戦では遠藤保仁の技ありフリーキックもあり、2-1で勝点3を獲得するなどショックを引きずらなかった。8得点をマークする宇佐美貴史&パトリックの2トップだけではなく、阿部浩之(7得点)、リンス(5得点)、倉田秋(5得点)、大森晃太郎(4得点)と誰が2列目に入っても、得点力は変わらない。さらに今季は最少失点数リーグ4位と固い守備も兼ね備える。G大阪も勝点3を上積みして、『ナビスコ杯』決勝、浦和とのリーグ戦第32節という天王山2連戦を迎えたいことだろう。11月2日(日)・広島×大宮・エディオンスタジアム広島、11月2日(日)・G大阪×仙台・万博記念競技場、11月8日(土)・『ナビスコ杯』決勝・広島×G大阪・埼玉スタジアム2002は、いずれもチケット発売中。
2014年10月30日勝点1を獲得したと取るか、勝点2を失ったと見るかが問題だ。J1リーグで首位を走る浦和レッズの話である。横浜F・マリノス対浦和レッズ J1リーグ チケット情報前節・鹿島アントラーズのホームに乗り込んだ浦和は、1-1で引き分けた。これで残り4試合で3位・鹿島とは勝点7差のままだが、2位・ガンバ大阪には勝点3差に詰められた。しかも、第32節ではG大阪との直接対決が待っている。得失点差は浦和が+22、G大阪は+24と1試合の結果で逆転可能となった。さらに、浦和はここ5試合で1勝2分2敗と足踏みしているのに対し、G大阪は4勝1敗とリーグ戦再開後の勢いを持続している。トラウマがある。2007年、浦和は残り5試合で3位・鹿島に勝点10差をつけていた(ちなみにその時の2位は、奇しくも勝点6差のG大阪!)。だが、浦和は5連勝直後のラスト5試合で3分2敗と急失速し、9連勝で追い上げた鹿島に逆転優勝を許したのだ。2007年の悪夢を知るサポーターは勝点2を失ったと見るが、ペトロヴィッチ監督は違う。鹿島戦後、指揮官は「(G大阪と)3ポイントに縮まったという見方もあるが、サッカーにおいては決して慌てるようなポイント差ではない。今日、鹿島から1ポイントを取ったことは非常に大きいし、ポイント差が縮まっていることに恐れを抱く必要はない」と胸を張った。事実、ペトロヴィッチ監督は86分、負傷した興梠慎三に代わってMF・鈴木啓太を投入し、思惑通り1-1のまま試合をクローズさせた。直接対決を残すG大阪のポイント差よりも、まずは鹿島を優勝戦線から脱落させることを優先させたのだ。そこで、重要な意味を持つのが第31節である。浦和は11月3日(月・祝)・日産スタジアムに乗り込む。ホームで迎え撃つ横浜F・マリノスは、勝点44の10位と中位に甘んじている。リーグ最小失点26を誇りながら、33得点と決定力不足で優勝争いに絡めなかった。ここ2試合も無得点。中村俊輔、藤本淳吾、齋藤学はチャンスメイクするとともに、合計10得点だが、1トップのゴール数が伸びない。途中加入したラフィーニャは8試合で4得点を量産したが、ケガで戦線離脱した。5ゴールの伊藤翔が先発、2ゴールの藤田祥史が途中出場というパターンである。悩める1トップが決めるか否かが、浦和戦の肝になる。1トップがキーとなるのは、浦和も同様である。チーム最多の12ゴールをマークする興梠が前節で右腓骨骨折の憂き目に遭った。従って、2列目を担った李忠成がトップに入り、柏木陽介、マルシオ・リシャルデスもしくは梅崎司が並ぶ形が予想される。エース不在の中、悪い流れを断ち切るには、決めるべきところでゴールを決めるほか道はない。11月3日(月・祝)・横浜F・マリノス×浦和レッズ・日産スタジアムはチケット発売中。埼玉スタジアム2002での第32節・G大阪戦、最終節・名古屋グランパス戦はともに予定枚数終了となった今、レッズサポーターはいざ日産スタジアムへ。
2014年10月30日作・演出家としての活動を舞台からスタートし、自身の劇団“ゴジゲン”の休止以降は、『自分の事ばかりで情けなくなるよ』『スイートプールサイド』など映画監督としての活躍が目立つ松居大悟。来年1月には橋本愛・蒼波純主演の映画『ワンダフルワールドエンド』も公開され、映像分野で順調な中、ゴジゲンを3年ぶりに復活させる。松居にその心境を、また橋本愛同席のもと、映画『ワンダフル~』についても聞いた。ゴジゲン『ごきげんさマイポレンド』チケット情報ゴジゲンの活動休止は、松居自身が「演劇(舞台)からちょっと距離を置きたいと思った」のと、劇団員の帰郷が主な理由。「その劇団員の目次(立樹)は島根で農家をやっているんですけど、眠れないと夜な夜な岩松了さんの戯曲を読んでるって聞いて。『それって超、演劇やりたいんじゃん!』と思って誘ってみたら、『やるか!』ってなったので、翌日に速攻劇場を押さえました」(松居)。タイトル『ごきげんさマイポレンド』の“マイポレンド”は、松居の照れが加わった“マイフレンド”のことらしい。彼らの実情が見える感動作かと思いきや、「面白いものにはしたくない」と挑発的な言葉が飛び出す。「面白くするって、何か理屈めいたものを作ることのような気がして。自分の頭の中でどんなに面白くてもそれを長期間、役者にやらせることの意味のなさというか。だから今、稽古場で役者に『生きてればいいんだよ!』って言ってポカンとされてるんですけど(笑)」(松居)。一方の映画『ワンダフルワールドエンド』は、注目のシンガーソングライター大森靖子の2曲のPVをもとに、追加撮影されたエピソードを加えて1本の劇映画にしたもの。橋本は、大森のインディーズ時代からのファンで、ライブにもよく足を運ぶそう。「大森さんのライブは決められたものをやる“発表会”じゃなくて、毎回『次は何をやってくれるんだろう』って気持ちになれるのが面白いです」(橋本)。「僕はあの歌詞が好きで。この映画の脚本も、曲を聴いて思いついた話をまず作ってみて、大森さんとやり取りしながら作っていきました。その過程でどんどんワケわかんないものに(笑)」(松居)。「何回読んでも全然わかんなかったので、『もういいや、わかんないままいこう』って(笑)。性格さえつかめていればいいから素直に入っていこうと思ってやりました」(橋本)。「もともと筋を通してくれる人だと思っていたけど、編集中に『マジで橋本愛に救われてるな』って何度も思いました(笑)」(松居)。橋本も「もちろん観に行きます!」と言うゴジゲン『ごきげんさ~』の休演日(11/17)には、『ワンダフル~』の上映イベントも開催。いわゆる男子の“こじらせ”が優しく昇華する松居ワールドは健在か否か?映像での活躍を経ての変化を確かめたい。演劇公演 ゴジゲン『ごきげんさマイポレンド』は、11月13日(木)~23日(日)まで下北沢 駅前劇場にて。また11月17日(月)同劇場にて映画『ワンダフルワールドエンド』先行上映会も実施。チケットはいずれも発売中。取材・文武田吏都
2014年10月30日アメリカのパンクロックバンド、Yellowcardが2015年1月25日(日)愛知・Zepp Nagoyaより、東名阪でジャパンツアーを行なう事が決定した。来日公演のタイトルは「AP Japan x Tokyo Loud presents "Ten Hundred Miles Tour 2015"」。Yellowcardが日本でライブを行なうのはFUJI ROCK FESTIVAL’13の出演以来約1年5か月ぶり。同ツアーにはゲストとして、全公演に海外でも既に圧倒的な存在感を表しているONE OK ROCK、オーストラリアが誇る紅一点Jenna率いるポップパンクバンドTonight Alive、東京公演に今年のWarped Tourでも大暴れしたGhost Townが出演する。Yellowcardは2003年にアルバム『オーシャン・アヴェニュー』でメジャーデビュー。同作は全世界で200万枚以上のセールスを記録。今年の10月8日に9枚目のアルバム『Lift A Sail』をリリース。日本でも人気の高いロックバンドだ。チケットの一般発売は11月29日(土)より。なお、チケットの一般発売に先がけて、先行抽選プレリザーブを実施。受付は11月6日(木)午前11時から18日(火)午前9時まで。■AP Japan x Tokyo Loud presents "Ten Hundred Miles Tour 2015"1月25日(日)Zepp Nagoya(愛知県)開場 16:00 / 開演 17:00出演:Yellowcard / ONE OK ROCK / Tonight Alive1月26日(月)なんばHatch(大阪府)開場 17:00 / 開演 18:00出演:Yellowcard / ONE OK ROCK / Tonight Alive1月28日(水)Zepp DiverCity(東京都)開場 17:00 / 開演 18:00出演:Yellowcard / ONE OK ROCK / Tonight Alive / Ghost Town1月29日(木)Zepp DiverCity(東京都)開場 17:00 / 開演 18:00出演:Yellowcard / ONE OK ROCK / Tonight Alive / Ghost Town料金:【全公演共通】1Fスタンディング 7,000円 (税込)2F指定 7,500円 (税込)東京公演のみ 2Fスタンディング 7,000円 (税込)※入場時別途500円ドリンク代※6歳以上有料 / 6歳未満入場不可※2Fは一般発売より販売
2014年10月30日2015年1月10日(土)・11日(日)・12日(月・祝) に大阪・なみはやドーム、1月17日(土)18日(日)に東京・国立代々木競技場第一体育館で行なわれる「スターズ・オン・アイスジャパンツアー2015」に浅田真央の出演が決定した。今回出演が発表された浅田真央のほかにも、日本勢は高橋大輔をはじめ、鈴木明子、織田信成、宮原知子など、また、海外勢はパトリック・チャン、カロリーナ・コストナー、エヴァン・ライサチェクなどの出演が決まっている。チケットの一般発売は、大阪公演が発売中。東京公演が11月1日(土)午前10時より。なお、東京公演のチケットの一般発売に先がけて、ぴあでは先行抽選プレリザーブを実施中。受付は10月31日(金)午前11時まで。■スターズ・オン・アイスジャパンツアー 20151月10日(土) なみはやドーム(大阪府) 開場12:00 / 開演13:001月11日(日) なみはやドーム(大阪府)開場12:00 / 開演13:001月12日(月・祝) なみはやドーム(大阪府)開場12:00 / 開演13:001月17日(土)国立代々木競技場第一体育館(東京都)【昼公演】開場12:00 / 開演13:00【夜公演】開場17:00 / 開演18:001月18日(日)国立代々木競技場第一体育館(東京都)開場12:00 / 開演13:00【ジャパンツアー レギュラースケーター】高橋大輔(バンクーバー五輪 銅メダリスト)鈴木明子(2012世界選手権 銅メダリスト)メリル・デイビス&チャーリー・ホワイト(ソチ五輪 金メダリスト/バンクーバー五輪 銀メダリスト)テッサ・バーチュー&スコット・モイヤー (バンクーバー五輪 金メダリスト/ソチ五輪 銀メダリスト)エヴァン・ライサチェク (バンクーバー五輪 金メダリスト)パトリック・チャン (ソチ五輪 銀メダリスト)カロリーナ・コストナー (ソチ五輪 銅メダリスト)ジョアニー・ロシェット (バンクーバー五輪 銅メダリスト)キミー・マイズナー (2006世界選手権 金メダリスト)シネイド・ケアー&ジョン・ケアー (2011欧州選手権 銅メダリスト)ライアン・ブラッドレイ (2011全米選手権 金メダリスト)【ゲストスケーター】浅田真央 (バンクーバー五輪 銀メダリスト)織田信成 (2006四大陸選手権 金メダリスト)宮原知子 (2014四大陸選手権 銀メダリスト)ほか、世界のトップスケーターを予定。※ 出演者は都合により変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
2014年10月29日女優の深井順子が主宰を務め、糸井幸之介が作・演出・音楽を手掛けるFUKAIPRODUCE羽衣。胸打つ歌詞と一度聞いたら忘れられない音色に乗せて役者が歌い踊る“妙ージカル”を上演してきたこの劇団が10周年を迎え、青山円形劇場で『よるべナイター』を上演する。主宰の深井に話を聞いた。FUKAIPRODUCE羽衣『よるべナイター』チケット情報「糸井君とは高校の同級生で、つきあいは20年以上。大学時代に組んでいた糸井君主宰の劇団は、団員たちの卒業をきっかけに解散してしまった。でも私は彼の作品に出続けたかったんです。それで自分が主宰になろうと決めました」。そんなFUKAIPRODUCE羽衣の10年間を「あっという間」と語る深井。「私はミュージカルをやりたいなんてひと言も言っていないのに、いつの間にか歌い踊るようになっていた。女性だけの団体にしようとしていたのに、気が付けば男女半々で性について描いたりしている。でもいつも間違いなく面白いんです」。その言葉からは深井の、糸井に対する並々ならぬ信頼が垣間見える。『よるべナイター』は2007年に上演した作品の再演。深井たちは、野球をモチーフにしたこの作品を、いつか青山円形劇場でやってみたいと考えていたという。「再演なのに、糸井君はぜんぶ書き直してしまうんです。そのうえ、彼が別の作品に出演しているので今回初めて私が演出を担当しているんです。『この人はいま悲しくて……』なんて感覚的な言葉を使ってしまうので最初は特に男優陣が戸惑っている様子もあったけれど、次第に伝わるようになってきた感触があります」。今作でもっとも目を引くのが「野球指導:古田敦也」のクレジット。「みんなに『あの古田?』と聞かれます」と深井も笑う。「私がNODA・MAPに出演したとき、古田さんが観に来てくださったのがきっかけです」。くしくも深井家は全員ヤクルトファン。年間何日も試合を観に行く父の影響で、深井自身もファンクラブに入り古田グッズやCDを買い込んでいたほど。「羽衣の話をしたら観に来てくださるようになった。ある公演のとき『雪合戦のシーンの雪玉の投げ方がおかしい』とアドバイスをくれたんです(笑)。それで思い切って今回お願いしました。父が生きていればどれだけ喜んだか! といっても『どこを指導したの?』と言われてもおかしくない芝居ですから、お手柔らかに観ていただければ」。独りごとのようなセリフの応酬のなか、突然歌と踊りが始まるエキセントリックな展開の“妙~ジカル”。しかし同時に、誰もがふと感じることのあるやるせない気持ちに寄り添ってくれるやさしさも持つ。「いろんな方に観ていただきたい。私自身は羽衣があるから生きていける、“救い”のような存在なんです。観てくださる方にとっても、『この時間楽しかったな、元気になったな』って思われる劇団になりたいと思います」公演は10月30日(木)から11月2日(日)まで東京・青山円形劇場にて。「スタメン公演」と「代打公演」の2種類が上演される。チケットは当日引換券を各公演前日23:59まで受付中。取材・文/釣木文恵
2014年10月29日葉月抹茶原作の人気コミックをアニメ化、今年4月から6月までの放映が大好評を博した『一週間フレンズ。』。その舞台版が、注目の若手役者陣でついにお目見えする。主人公の高校生・長谷祐樹には、役と同じ17歳でこれが初主演となる岡山智樹。長谷のクラスメイトで友達との記憶だけが1週間しかもたないという藤宮香織には、注目度急上昇中の岡野真也が扮する。岡野に加え、戸谷公人、川上ジュリアらメインキャスト3人も20代前半というフレッシュな顔合わせ。その囲み取材が、10月28日、都内の稽古場で行われた。舞台『一週間フレンズ。』チケット情報高校生の長谷祐樹(岡山)は、いつもひとりでいるクラスメイトの藤宮香織(岡野)が気になっていた。ある日、香織と偶然話が出来た祐樹は友達になろうと告げるが、香織はそれを拒む。その理由は、「友人との記憶だけ1週間で消えてしまう」から。それでも祐樹は、親友で一見クールな桐生将吾(戸谷)や、天然キャラで忘れっぽい性格の山岸沙希(川上)らも巻き込み、少しずつ友達関係を築いていくが…。「登場人物がみんなピュアで、ホワホワした世界観が魅力。その感じを舞台でも出していきたい」と言うのは岡山だ。ヒロインを演じる岡野も「藤宮さんはとても可愛らしい女の子で、アニメ版を見ているファンの方たちは藤宮さんのことが大好きだと思うんです。そんな役を私が演じることのプレッシャーを感じています」と、すでに役づくりに考えを巡らせている様子だ。「久しぶりのツンツンした(態度の)役なので頑張りたい」(戸谷)、「アニメのイメージを大切にしつつ、地に足をつけた演技も意識できれば」(川上)と、それぞれに意気込みを語った。その後も本作の魅力について、岡野が「友達を作るのが大変なのは、大人になっても同じ。その根本的なことが描かれているのが魅力的です」と語ったり、また作品にちなんで“友人の作り方”を問われた戸谷が「黙っていると怖く見られるので、自分からくだらないことを言うようにしてます」と答えるなど、和やかに進んだ会見。途中、役との相似を聞かれた岡山が「僕も数学が苦手で…点数は祐樹と同じくらい」と告白すると、他の3人が「大丈夫(笑)?」と一斉に突っ込む仲よさげなひと幕も。さらに「僕、ちゃんと“ホワホワ”できてますか?」と見上げる岡山に、戸谷が「このふたり(岡山と岡野)は普段からホワホワだから。僕はもう忘れちゃったなっていう…」と返すと取材陣からも笑いが。一方で岡山が「本当に藤宮さんと友達になりたいと思っている祐樹の気持ち。それを見た方にちゃんと伝わるようにしたい」と想いを込めて話すと、他の3人の表情もピリッと引き締まる。その真摯な表情に、本番への期待が高まる会見となった。公演は11月14日(金)から24日(月・休)まで東京・渋谷のCBGKシブゲキ!!にて。チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2014年10月29日2015年2月1日(日)に東京・オーチャードホールにてデビュー45周年記念コンサートを行う野口五郎が、ぴあのインタビューに答えた。まずは、45周年という歴史を感じさせない、永遠の青年のような風貌を維持し続ける秘訣について「後輩に、『どうしてそんなふうに歌っていられるんですか?』って聞かれることがありますが、答えようがないんです。気づいたらこうなっていただけで。スタッフにも『あまり45周年と言わないでね。内緒にしておいてね』と言ってるんだけど(笑)。限界を作らないほうがいいんですよ。人間って、結構どこまでもいくものですよ。キープしようと思わないで、進化を望めばいい。経験は残っていくけれど、物質的にためこんでいくものではなくて、理由があって空洞のように形が変わっていくのが人生。余計なものを捨てて、あるべき方向に導かれていくのが進化だと思います」と語った。また、これまでの歌手生活で開催したコンサートの数を聞くと、「デビュー当時は、1日3回やってましたから、それをカウントすると3000回はゆうに超えていると思います。当時、歌手は今以上にシリアスで、『歌』を大切にしていました。その時代に、照明と音響のスタッフをパッケージにして、スタジオ・ミュージャンを使い始めたのは、おそらく僕が初めてだったではないかと思います」とのこと。10代の頃から世界中の実力派プレイヤーとレコーディングを行う卓越したミュージシャンであった野口。子供の頃に始めたギターは、13歳で地元の大学生バンドに加入するほどの腕前。11月19日(水)には、ギター、ベース、ドラムスをすべてひとりで演奏・アレンジしたアルバム『Playin’ ItAll』をリリース。同作収録曲は2月のコンサートでも演奏される予定。同作に話が及ぶと「エンジニアもひとりでやっているので、すべて録り終えるのに5か月かかり、その間全くひとりきりの作業でした。女性の曲ばかりを集めたアルバムで、最初は簡単に進むと思っていたのですが…。総合的なアレンジから徹底的に始めてみると、こだわりの強さゆえに終わりが見えなくなってしまって、そのうち『自分は鬼だ』と思うようになりましたね。どうしてこんなに自分自身を苦しめられるのかと。しかし、全部自分でやると、それがどう評価されようと『やることはやった』という気持ちになるものです。すべてのレコーディングが終わって数日たちますが、心にぽっかり穴があいたような気分です」と、現在の心境を明かした。「すべての要素を確実にして、自分のオンリー・ワンと呼べるコンサートにしたいと思っています。自分自身にプレッシャーをかけるのがクセになっているのかも。オーチャードホールのコンサートに向けて、また、鬼になって頑張ります(笑)」と力強く語った。妥協を許さないミュージシャンシップは、今回のコンサートでも十二分に発揮されそうだ。2015年2月1日(日)の公演、チケットの一般発売は11月8日(土)より。(取材・文:小田島久恵)
2014年10月29日2015年2月11日(水)に東京・サントリーホールにて『Ryoko Classics2』を開催する森山良子が、ぴあのインタビューに答えた。『Ryoko Classics』は2013年に第1回が開催。アンコールを望む声が多く寄せられ、その期待に応えて、再びオーケストラとの共演が行なわれる運びとなった。公演ではオリジナル曲に加え、映画音楽やミュージカルのレパートリーも披露される予定。幅広いファンが楽しめる夢のコンサートになりそうだ。まずは、昨年2月にリリースしたアルバム『Ryoko Classics』について話を聞くと、「実は、声楽のトレーニングはつねにずっと続けているんですよ。私が子供の頃に出会った先生がいて、70歳半ばを越えられていますが、今でもレッスンを見ていただいてます。フォルテを出すときにも、正しいイメージの作り方を教えてくださって、声の小さな歪みも正していただける。先生自身も勉強をして、つねに前進されているんです。『Ryoko Classics』にはスペシャルサンクスを捧げたい人がふたりいて、それは音楽に厳しかった母と先生なんです」と語った。さらに、「歌う」ということに話が及ぶと「ピッチ(音程)って、最近ではあまりうるさく言われないものなのかも知れませんが、私は子供の頃から鼻歌を歌っていても、父と母から『低い低い、フラットしてる』といつも注意されていたんです(笑)。音楽はまずピッチありきなんですね。今ちょうどレコーディングの最中なのですが、スタッフはそれほど細かく気にしないんです。私はどうしても正しいピッチで歌いたいので、(コンピューターで)波形を見て、少しでも下がっているとやり直します」とこだわりを見せた。また、今回の公演のように80名のオーケストラと歌う時も発声は変わってくるそうで、「こんなふうに歌っていたのが(ラララ…とリラックスした声)、こんなふうに(オペラ歌手のようにボリュームのある輝かしい声)に変わります(笑)。オーケストラと共演するのは楽しいですよ。オーケストラ・アンサンブル金沢やNHK交響楽団とも共演してきましたが、毎回大きな刺激を受けます。アレンジもオリジナルですから新しい楽譜を作ることも大事な目標になります。クラシックの既成の譜面をそのまま使うのではなく、自分なりのニュアンスが出るスコアを、アレンジャーの方に作って頂いています」と明かした。最後に、来年2月の公演における選曲に関して「クラシカルな楽曲と、私がずっと歌ってきた『さとうきび畑』『涙そうそう』『この広い野原いっぱい』といった“森山良子はこういう曲”というものを盛り込みながら、映画音楽の名曲やミュージカルも歌う予定です。映画から生まれた曲には素晴らしいメロディがたくさんあります。そういった音楽をオリジナルとともに楽しんで頂きたいです」と語った。チケットは発売中。(取材・文:小田島久恵)
2014年10月29日12月26日(金)にライブイベント「MY LIFE IS MY MESSAGE presents YOUR LIFE IS YOUR MESSAGE 2014」が東京・duo MUSIC EXCHANGEで開催される事が決定した。同イベントはロックバンドHEATWAVEの山口洋が中心となって行っているプロジェクト「MY LIFE IS MY MESSAGE」の一環として行われる。これまで、被災した福島県相馬市の復興へ向けて、全国各地でチャリティーライブを行ってきた同プロジェクト。昨年に引き続き、2度目の開催となる今回は、山口洋(HEATWAVE)、高野寛、田中和将(GRAPEVINE)、矢井田瞳の4組が出演決定。山口と矢井田は2年連続の出演となる。出演者がさらに追加されるそうなので、気になる方は御確認を。チケットの一般発売は11月8日(土)午前10時より開始。■MY LIFE IS MY MESSAGE presents YOUR LIFE IS YOUR MESSAGE 2014日時:12月26日(金)開場18:30/開演19:30会場:duo MUSIC EXCHANGE(東京都)出演: 山口洋(HEATWAVE) / 高野寛 / 田中和将(GRAPEVINE)/矢井田瞳…and more料金:5500円(税込/ドリンク代別途500円)
2014年10月29日THE BAWDIESが2015年3月29日(日)に東京・日本武道館でライブを行なう事が決定した。同公演は彼らが12月15日(月)東京・LIVE HOUSE FEVERより開催するツアーのファイナル。彼らが武道館公演を行なうのは2011年11月以来、3年4か月ぶり2度目。同ツアーは12月3日(木)発売のニューアルバム『Boys!』のリリースに伴って行なわれる。前回の武道館公演では、360度全ての席を開放し、12898人の観客を動員。メンバーは「前回を上回る最高の日本武道館公演にしたい」と意気込んでいるとのこと。なお、チケットの一般発売に先がけて、公式モバイルサイトでの先行を実施。受付期間は10月29日(水)昼12時から11月10日(月)午後11時59分まで。なお、同先行ではオリジナルデザインチケットの販売が決定。同チケットはこの先行のみでの販売となるので、気になる方は御確認を。■「Boys!」TOUR 2014-2015ファイナル日時:2015年3月29日(日)開場17:00 / 開演18:00会場:日本武道館(東京都)料金:4900円■THE BAWDIES「Boys!」TOUR 2014-201512月17日(水)Zepp Tokyo(東京都)12月20日(土)長野CLUB JUNK BOX(長野県)12月21日(日)富山MAIRO(富山県)12月23日(火・祝)NIIGATA LOTS(新潟県)2015年1月17日(土)BLUE LIVE 広島(広島県)1月18日(日)CRAZYMAMA KINGDOM(岡山県)1月22日(木)高知キャラバンサライ(高知県)1月24日(土)高松オリーブホール(香川県)1月25日(日)KBSホール(京都府)1月31日(土)甲府CONVICTION(山梨県)2月1日(日)EVENT HALL club-G(岐阜県)2月3日(火)Live House 浜松 窓枠(静岡県)2月7日(土)高崎 club FLEEZ(群馬県)2月12日(木)WEATHER KING(宮崎県)2月13日(金)大分 T.O.P.S Bitts HALL(大分県)2月15日(日)Zepp Fukuoka(福岡県)2月21日(土)水戸ライトハウス(茨城県)2月22日(日)柏PALOOZA(千葉県)2月27日(金)Zepp Nagoya(愛知県)2月28日(土)なんばHatch(大阪府)3月10日(火)Hip Shot Japan(福島県)3月12日(木)club change WAVE(岩手県)3月14日(土)Quarter(青森県)3月15日(日)仙台Rensa(宮城県)3月21日(土・祝)Zepp Sapporo(北海道)
2014年10月29日