日本政府観光局(JNTO)によると、日本人に人気の観光旅行国は、中国、韓国、台湾に次いで、タイがあがっています。タイは「ほほ笑みの国」と呼ばれ、美男美女が多いことで知られていますが、さらに外国人観光客が驚くのは、「女性の体形がスリム」なことです。そこで、本当にタイ人はやせているのか、どんな食生活をしているのか、ダイエットの秘訣(ひけつ)は……などについて、タイ人女性と、タイに住んでいる日本人にリサーチを行いました。■骨格からして日本人とは違う!?バンコクの日系企業で現地採用されて働く奈菜子さん(28歳)によると、「女子大生やOLさんは、確かに細い人が多いですね。タイのオフィス街では、ランチタイムに市場や屋台が出て、女性向けのコスメやブラウス、スカートなどが売られているのですが、OL向けの洋服のサイズが、とにかく小さいのです。私は背が低いので、日本ではSサイズを着ていまですが、タイでは同じSサイズでも洋服の作りがきゃしゃのように感じます。肩が入らなかったり、胸のボタンが止まらなかったり、スカートは太もものところで入らなかったりすることがあります」とのこと。そんな細身のタイ人女性ですが、オフィスでタイ人と一緒に働いた経験のある日本人は、タイ人女性は、仕事中でも、しょっちゅうお菓子を食べているのに驚きます。また、別の日系企業で会社員として働く遙香さん(27歳)は、その理由について次のように話します。「バンコクは、コンビニもたくさんありますが、朝昼晩問わず、あちらこちらにフードの屋台が出ています。ごはんにお総菜をのせて食べる総菜屋台や、ラーメンなどめん屋台の食事系だけでなく、カットフルーツ屋台、揚げもの類のおやつ屋台、ココナツゼリーやタピオカを使ったデザート屋台が並んでいて、小銭でいつでも気軽におやつが買えます。タイ人女性の同僚は、出勤時におやつを一袋買い、ランチ後にフルーツを買い、午後にちょっと姿が見えないと思ったら外でデザートを買い、というふうに、仕事中も常に食べ物が机の上にあるのです」しかし、おやつの内容をよくよく見ると、「もち米にココナツミルクを混ぜたものや、緑豆(りょくとう)が原料のもの、野菜を甘く煮たものなど、スナック菓子というよりも、日本で例えたらおせんべいやおまんじゅうのような昔風のおやつが多いんです。それに、タイではごはんでもおかしでも一人で食べるのではなく、『一緒に食べましょう』と分け合う風習があるので、おやつを一袋買ってきても、実はそれほど量を食べていないのかも」と、遙香さんは分析します。よく、ダイエットのためには、1日に同じ量を食べるなら、少量ずつ回数を分けて食べたほうが効果的といいますが、まさにそれを実践しているようなものです。■青いパパイヤのソムタムでダイエットそこで、細身のタイ人女性ノイさん(31歳/販売員)に、タイ人のダイエット方法を聞いてみると、「私や周りの友人が実践している方法は、夕飯を抜くことかしら。ちょっと太ってきたなと思ったら、ランチは主食のもち米を食べずに青いパパイヤのサラダ(ソムタム)だけで済ますことも多いですね。また、春雨のサラダのように、ヤムといって、春雨、野菜、ソーセージ、海藻などの食材をゆでて、ナムプラー、ライム、唐辛子のドレッシングで和える料理を食べたりします。油を使わないのでヘルシーですよ」とのこと。青いパパイヤのサラダ(ソムタム)は、タイの代表的な料理。青いパパイヤは沖縄でも食べますが、タンパク質や脂肪を分解する酵素が入っていると話題にもなりました。タイ料理は唐辛子を使うものが多いので、唐辛子の発汗作用やカプサイシンでダイエット効果があるのかもしれません。日本では最近、ダイエットのためにウォーキングやジョギングをする女性が増えていますが、タイではどうなのでしょうか。「タイは暑いですが、朝晩の涼しい時間帯に公園やスーパーの駐車場で無料開催されているエアロビクスに参加する人もいます。若い人だけでなく中高年の女性が多いですよ」とノイさん。実は、在タイ日本人の間でタイのダイエット方法として有名なのが、耳ツボダイエットや、やせ薬。そこで、やせ薬について日系の製造業に勤めるジアップさん(29歳)に聞いてみました。「タイでは、クリニックに行けばやせ薬を処方してくれます。でも、飲むと気分が悪くなったり、食欲がバッタリ落ちて病的に体重が減ったりするので、おすすめはできません。薬を飲むのをやめると簡単にリバウンドしてしまうし、薬の服用で意識障害や死亡事故も起きています」(ジアップさん)ダイエットが命がけになってしまったら、元も子もなさそうです。タイと日本、国は違いますが「やせてキレイになりたい」という乙女心は共通だということが分かりました。これからはタイ人を見習い、こっそり隠れて一人でおやつを食べるのではなく、分かち合いの精神でダイエットを成功させたいと思います。(下関崇子/ユンブル)【関連リンク】【コラム】海外旅行や海外出張に!現地情報誌活用術【コラム】「一度ハマると抜け出せない!」中毒性の高い海外ドラマランキング【コラム】スケールが大きすぎる!身近な「お金持ち」の仰天エピソード
2011年09月28日提携の柱は4つ株式会社損害保険ジャパンは8日、タイにおける現地法人である「損保ジャパンタイランド」と、タイの王室系損害保険会社「The Deves Insurance Public Company Limited」(以下「テベ社」)が提携をしたことを発表した。提携の内容は主に下記の4つ。提携の概要(1) 保険引受・再保険・リスクマネジメントノウハウの共有(2) 人材交流(3) 保険業務・規制における情報共有(4) テベ社の顧客に対する損保ジャパングループの海外ネットワークサービスの提供※画像はタイの女性像業界13位の損害保険発表によれば、テベ社はタイの王室財産管理局を大株主とした、同国の昨年度業界13位の損害保険会社で、企業関連を中心に多数の顧客を有しているという。また近年は、成長するタイの中流層の取り込みも積極的に図っており、技術力のある外資保険会社との提携を検討していた。対して損保ジャパンは、1997年に損保ジャパンタイランドを設立。2009年には稲作農家向けの商品を開発販売するなど、業績を拡大してきた。さらに本年9月には、タイ総理大臣賞も受賞している。損保ジャパンは今回の発表に際し、下記のようなコメントを発表した。今回の提携により、テベ社との共同商品開発やテベ社のタイ全土のネットワーク活用を通じて、一層のタイの損害保険市場への浸透を図っていきます。
2010年12月10日遺跡の街・スコータイとタイ最北部の街・ノーンカーイとタイ国内を旅してきたのだが、残念ながらどちらの街の中にも映画館が見当たらなかった。しかし、最後に訪れたナコーンパノムという小さな街には2つのスクリーンを持つ映画館が一つだけあった。一つのスクリーンではハリウッド映画を上映しており、もう一つのスクリーンでは、タイ映画を上映している。ちょうど僕がこの街に到着したときにはタイのホラー映画を上映していた。映画館を舞台にした作品で、身体の芯が凍りつくほど怖かった。ここ数年、タイ映画が世界で注目され、特にホラー映画は日本と同じくらいの注目を浴びているそうだ。ハリウッドでのリメイク版も多く、1年ほど前にはトム・クルーズの会社がタイのホラー映画のリメイク権を購入したことも話題になっていた。週末からは同じスクリーンで、トニー・ジャー主演の新作アクション映画が公開されることをテレビのCMで知った。日本では映画『マッハ!』(’03)で一躍有名になったアクション俳優の彼がプロデューサーも務め、歴史大作に挑んだのだ。開演前からチケット窓口にはかなりの行列が出来ていた。高校の文化祭でもらえる焼きそば引換券のような薄い黄色の紙のチケットに窓口の女性が座席番号を手書きで書きこみ、同時に手元の座席表に×の印を書き入れる。バンコクのシネコンのようにコンピューター制御ではないのが、逆に映画興行という感じがする。客席内は先日、ホラー映画を観たときとは明らかに違い、客席の案内係のおじさんがあたふたするほど混みあっていた。一応、指定席なのだが、そういった認識がない客もいて、他人の席に堂々と座っていることもある。もちろん、案内係のおじさんに苦情を言いに行き、自分の席に移るよう伝えに行く。しかし、「別の席が空いているんだから、座らせればいいだろ!」と逆ギレされてしまうこともある。全てタイ語で行われているのであくまで僕の想像ではあるのだけれど…。そうすると、案内係のおじさんは引き下がって別の席に案内してしまう。しかし、よく考えれば、いや、よく考えなくても、空いている席にはほかの客が、またやってくる可能性が高いのだ。こうして席順の秩序がなくなっていく。ついには、案内係のおじさんは逃げるようにして消えてしまった。そうなったらそうなったで不思議なもので、今度は客全体で解決しましょうという雰囲気が流れ、お互い空いている場所を探し、新しく入ってきた客はそこに座るというシステムが自然にできあがっていった。こうして無事、満席の状態で暗くなり、いつもの通り、プミポン国王を称える映像が流れてから映画は始まった。象が走る群れの中で、象の上を移動するという相変わらずトニー・ジャーの人間業ではないアクションが繰り広げられていた。もちろんCGなしで。(text/photo:ishiko)
2009年10月21日