ハーマンインターナショナルは7日、同社のコーポレートブランド再構築に伴い、企業ロゴと事業名称を全世界的に変更した。同社はJBL、AKG、Harman Kardonなどのオーディオ製品を取り扱っている。新ロゴは、オーディオ製品、インフォメイトシステム、ソフトウェア、コネクテッド・サービスが、一般家庭や自動車、プロフェッショナルなどのあらゆる環境において、シームレスでつながりのあるライフスタイルをもたらすという企業ミッションを表現したという。同時に、同社のプロフェッショナル部門を「プロフェッショナル・ソリューション部門」に、ライフスタイル部門は「ライフスタイル・オーディオ部門」に名称変更。また、インフォテイメント部門は車載オーディオなど自動車関連産業を手がける「コネクテッド・カー部門」に再編成した。このほか、クラウド、モバイル、アナリティクス分野を強化する目的で「コネクテッド・サービス部門」を新設。ハーマンは2015年に、OTAアップデートやサーバーセキュリティを行う「シンフォニー・テレカ」と「レッドベンド・ソフトウェア」を買収している。
2015年08月11日ピアース・ブロスナンがアメリカの空港で、ナイフを所持したまま飛行機に搭乗しようとして制止されていたことが明らかになった。ピアースは2日(現地時間)、バーモント州のバーリントン空港でデトロイト行きの飛行機に搭乗の際、手荷物に10インチ(約25センチ)のナイフを入れていたことから、空港警備員に止められ、別室でさらに荷物検査を受けることになった。アメリカ国土安全保障省の運輸保安庁(TSA)は刃物の機内持ち込みを厳しく禁じていて、機内持ち込みが許されるのは、プラスチック製か刃がギザギザ状ではないバターナイフだけ。それ以外は野球バットやスピアガンなどと同様に受託手荷物に入れなければならない。当時、14歳の息子・パリスと一緒だったピアースは息子に「彼らがこんな仕打ちをするなんて信じられない」と話していたというが、何とか出発には間に合うことができたそうだ。(text:Yuki Tominaga)
2015年08月06日成田国際空港はこのたび、日本国内の空港で初めとなる「交通アクセス情報総合ナビゲーション・デジタルサイネージ」を7月30日より設置することを発表した。同サイネージは、主要方面別の時刻表や各交通機関の運行情報等を一元的に表示する大型ディスプレイ(パブリックディスプレイ)と、利用客一人ひとりの目的地となるホテルやランドマーク、駅等までのバスを含めた最適なアクセス手段を検索できる小型ディスプレイで構成。同社の公式Webサイト上でも、サイネージと連携した経路検索サービス「成田空港アクセスナビ」を同時公開する。パブリックディスプレイでは、成田空港発の鉄道運行状況と高速道路混雑状況を切り替え表示。主要地までの鉄道と道路の所要時間を時間帯や交通状況に応じて可変表示する。また、成田空港発の鉄道時刻表と主要目的地行きバス時刻表を同時に表示することも可能だ。一方、交通案内検索システムでは、スーツケースなど大きな荷物を持つ利用客のため、通常検索とは別に「ゆったり経路で検索」モードを搭載。歩く速度を「ゆっくり」に設定することで、乗換回数が少なく、複雑な駅を利用しないように設定するなど利用客に配慮した乗換方法を案内する。また、利用客の目的地となるホテル名やランドマーク、駅名を入力するだけで、最適なアクセス手段と所要時間も案内され、これら検索結果は利用客のスマートフォンへの表示も可能となる。同サイネージは、04:00~25:00まで利用可能。設置場所は、「第1ターミナル北ウイング1階/南ウイング1階」と「第2ターミナル本館1階(Aゾーン/Bゾーン)」「第3ターミナル 2階フードコート脇」で、対応する言語は、日本語と英語、中国語、韓国語となる。
2015年07月23日NTTコミュニケーションズは、訪日外国人向けのSIMカード自動販売機を、24日より成田国際空港に設置し、販売を開始する。同SIMカード自動販売機は、成田国際空港の第1ターミナルおよび第2ターミナルの国際線到着ロビーに1台ずつ設置される。期間型プリペイドSIM「Prepaid SIM for JAPAN」のほか、スマートフォンやモバイルルーター、アクセサリーなども販売されるという。販売機には、タッチパネルが搭載されており、英語および中国語による商品説明を確認しながら購入できる。開通手続きでは、パスポートスキャンによる本人情報の登録も可能となっている。クレジットカード決済もでき、両替の手間なく購入・利用開始できるとしている。「Prepaid SIM for JAPAN」は、1日あたり100MBの通信容量で、短期滞在者向けの7日間、中期滞在者向けの14日間の2モデルを用意している。価格は、7日間モデルが税別3,450円、14日間モデルが税別4,950円。通信速度は、受信時最大150Mbps/送信時最大50Mbps。容量を超過した場合は、最大200kbpsに制限される。SIMカードのサイズは標準/micro/nanoの3タイプが用意されている。
2015年07月17日メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)が羽田空港第2旅客ターミナルに7月22日、空港内初となる自動車ブランドの情報発信拠点「メルセデス ミー 東京羽田(Mercedes me Tokyo HANEDA)」をオープンする。「メルセデス ミー 東京羽田」は、メルセデス・ベンツが世界的に展開を進める利用者向けサービス「メルセデス ミー(Mercedes me)」の世界第3号店にしてアジア第1号店。より多くの人にメルセデス・ベンツブランドに親しんでもらうため、羽田空港に出店することが決定した。店舗運営は、メルセデス・ベンツと正規販売店契約を結ぶシュテルン品川が担当する。店舗の周囲に設置されたギャラリースペースでは、メルセデス・ベンツの最新モデルの展示などを行い、利用者に向けてメルセデス・ベンツの旬な情報を提供していく。その他、ラウンジスペースではデジタルデバイスを活用した双方のブランド体験の場を用意し、コレクションショップでは羽田空港限定のトラベルグッズを始めとしたファッションやライフスタイルグッズを展開する。またレストラン・カフェスペースでは、「エッグセレントバイツ(eggcellent BITES)」と「クリスピー・クリーム・ドーナツ(Krispy Kreme Doughnuts)」とコラボレーション。羽田空港限定のメルセデスオリジナルフードやドリンクなどを提供する。
2015年07月13日日本空港ビルディングとCYBERDYNEは7月2日、羽田空港旅客ターミナルビルへの次世代型ロボット導入などにおける業務提携に関する基本合意書を取り交わしたと発表した。今回の合意は、日本の玄関口である羽田空港から日本の技術を発信していくこと、ならびに空港利用者に対する安全・安心・便利を前提とした良質なサービスの提供、そして空港従業員がより健康的に働きやすい環境を創出することなどを目的としてなされたもの。具体的にはCYBERDYNEのロボットスーツ「HAL作業支援用(腰タイプ)」のほか、クリーンロボット、搬送ロボットなどを日本空港ビルが管理・運営する羽田空港旅客ターミナルビルに導入するほか、それらのロボットの空港での販売促進および保守サービスの実施などを行う予定としている。また、そうした空港事業における知見や実績を踏まえ、CYBERDYNEの次世代型ロボット化空港モデルの創出も目指すとしている。
2015年07月02日ANAは日本初となる自動手荷物預け機「ANA Baggage Dropサービス」を7月1日より導入することを先駆けにして、羽田空港国内線第2旅客ターミナルにて空港到着から搭乗するまでの流れをシンプルで分かりやすい新搭乗スタイル「ANA FAST TRAVEL」を展開していく。「ANA FAST TRAVEL」は、自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop サービス」、簡単でスピーディーな操作でチェックインができる「新自動チェックイン機」、一目で分かる「羽田空港国内線出発カウンターのデザイン」の導入・展開により、空港における手続きの極小化、待ち時間の抑制、より分かりやすい動線の提供を実現していくという。7月1日から始まる「ANA Baggage Dropサービス」は、日本のエアラインとして初めて羽田空港に導入される。これまで乗客が係員カウンターで預けていた手荷物を係員を介することなく、乗客自身が自動手荷物預け機の中に入れ、表示される操作案内に従って手荷物預けを完了させる。言語は、日本語、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語の4カ国語の案内を用意する。また、今秋頃に導入を予定している「新自動チェックイン機」は、操作画面を現状の17インチから19インチに拡大することで視認性が向上させる。合わせて画面のデザインも一新し、必要な手続きが画面の案内にそって簡単にできるようになるという。さらに、従来カウンターで行っていた欠航や遅延時などの予約変更や払い戻し、チェックイン済みの座席変更、マイル登録、領収書の発行、国際線航空券を所有者の国内区間のチェックインなども、機械を通してできるようになる(一部の機能は2016年冬導入予定)。言語は「ANA Baggage Dropサービス」同様、日本語、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語の4カ国語の案内を用意する。そのほか、2016年春頃には羽田空港第2ターミナル出発カウンターリニューアルし、一目で分かるデザインを追求するとともに、出発ロビーのレイアウトおよび案内表示を変更する。出発カウンターのレイアウトは、「ANA Baggage Drop」と「新自動チェックイン機」を中央に集約して配置する。これにより特定のカウンターの混雑を防ぎ、待ち時間の削減するという。また、案内表示については絵やピクトグラムを使用することにより、日本人のみならず外国人にとっても分かりやすい表示を実現するという。
2015年07月01日サッポロライオンは6月12日~9月6日の期間限定で、新千歳空港ターミナルビル内「北海道フードビヤレストラン 銀座ライオン 新千歳空港フルール店」(北海道千歳市)のテラス部分にて、「ジンギスカンビヤガーデン麦羊亭(ばくようてい)」をオープンする。同ビアガーデンは、「出発前のちょっとした時間や到着後に、北海道ならではの食事を楽しめるビヤガーデン」として、例年多くの人が利用しているという。上空を行き交う飛行機を眺めながら、ビアガーデンメニューを楽しめる。メニューには、「サッポロクラシック生ビール」(小ジョッキ600円・大ジョッキ990円)や「生ラムジンギスカン野菜セット」(1,560円)などを用意。その他、多数おつまみ料理や食べ放題コースなども用意しているとのこと。同ビアガーデンの営業時間は、11:00~20:00(ラストオーダー19:30)。雨天強風の場合は休業となる。なお、当日の天候や風向きにより離発着の方向が変更されるため、飛行機が見えない場合もあるとのこと。※価格は全て税別
2015年06月09日タイツウが教えるリーズナブルなお土産調達術!楽しかったタイ旅行!でも、「あ!あの人へのお土産が買えてない…」と、空港に到着してから思い出した経験ありませんか?そんなあなたに活用してほしいのがスワンナプーム国際空港のファミリーマート。今回は、チェックインをしてトランクを預けた後でもOK!軽くてリーズナブル、そしてとってもタイらしいお土産をご紹介します。約500円以内で買えるオススメのタイ土産1.ライスクラッカー『DOZO(どうぞ)』まず、始めにご紹介するのはタイ版ハッピーターンこと『DOZO(どうぞ)』。怪しげな日本語に若干の抵抗がありますが、意外や意外!本家を越えるまではなくとも、タイらしさが反映されたしっかり味のライスクラッカーです。オリジナル味やソーセージ味、海苔味がありますが、オススメはコーンチーズ味!各27バーツです。2.インスタントラーメン『MAMA(ママー)』タイ料理の代表格といえば、トムヤムクンとグリーンカレー!お湯をいれるだけで本場タイの味が堪能できるインスタントラーメンはお土産として大人気です。たくさん種類がある中で『MAMA(ママー)』というブランドのグリーンカレー味、そしてトムヤムクン味がオススメです。辛さレベルも本場並み。タイ料理好きにはうってつけのインスタントラーメンです。トムヤムクン味はマイルドなテイストのクリームトムヤムクン、ノーマルなトムヤムクンの2種類があります。価格は各15バーツ。3.タイご当地プリッツ続いては、タイ土産の定番となりつつあるタイご当地プリッツ!ラーブ味とトムヤムクン味はタイでしか手に入りません。どちらも程よいピリ辛感で、ビールとの相性もとってもGood!ビール党のお友達へのお土産に喜ばれます。4.インスタントお粥(ジョーク)タイにはインスタントラーメンだけではなく、『インスタントお粥(ジョーク)』もある事はご存知でしょうか?お粥(ジョーク)はタイの朝ご飯の定番メニューであり、サッとお湯を注ぐだけで満腹になるインスタントお粥(ジョーク)はタイでも人気商品の一つです。お土産としてだけではなく、自分用としてオフィスに置いたり、お家で朝食代わりにしたり、何かと万能なインスタントお粥(ジョーク)は1袋13~18バーツです。5.ラーマキエンのポストカードキューブ最後にご紹介するのはタイ政府観光局から発売している『ラーマキエンのポストカードキューブ』。タイらしいテーマを題材にしたポストカードがファミリーマートで購入可能です!このポストカードはお手紙としてだけではなく、ラーマキエンの登場人物を組み立てることができるオリジナリティー溢れるカードです。価格は各129バーツ。ちなみに、ラーマキエンとはタイの古典文学であり民族叙事詩のことです。ラーマキエンに馴染みがない方でも、スワンナプーム空港の出国ゲート付近で大きなオブジェを見た事があるという方は多いのではないでしょうか?実はそのオブジェ、ラーマキエンの登場人物やお話のワンシーンを表現したものなんです。このポストカードを見て、タイの思い出に浸ってみるのもまた『いとをかし』ではないでしょうか。今回ご紹介したファミリーマートは出国前のカフェ&レストランエリア、到着ロビーなどにあるため、お買い物は必ず出国審査前にお済ませ下さい。スワンナプーム空港に到着した後でもまだまだチャンスはあります!お土産に困った時にご活用下さい!
2015年06月06日JALは6月1日より、羽田空港国際線ファーストクラスラウンジにて朝食メニュー「特製パンケーキ」に代わる新たなメニューとして、「JALオリジナル ライ麦ガレット」の提供を開始する。同ラウンジは2014年8月末にリニューアルオープンし、従来のビュッフェスタイルでの食事に加えて、目の前で調理する「鉄板ダイニング」にてできたての食事を提供している。「JALオリジナル ライ麦ガレット」はその鉄板の上で焼いた特製のライ麦ガレットに、卵、ハム、チーズをのせて包みこんだ一皿。なお、ガレットにはそば粉は使用していない。提供場所は羽田空港国際線JALファーストクラスラウンジ内のダイニングエリアで、朝食メニューの提供は7:00~11:30。5月31日までの朝食メニューでは特製パンケーキを提供し、夕食メニュー(17:30~23:30)は引き続き、「黒毛和牛&黒豚のハンバーグ JALオリジナルソース」を提供する。
2015年05月25日羽田空港周辺・京浜臨海部連携強化推進委員会は5月18日、第2回羽田空港周辺・京浜臨海部連携強化推進委員会を開き、羽田空港周辺地域および京浜臨海部の連携を強化し成長戦略拠点の形成を図るための取り組みとして、整備エリアの予定を公表した。この取り組みは、国際競争力の強化に向けた国家戦略特別区域の目標を達成するプロジェクトの一環として、国および地方の関係機関が協力して行う。「羽田空港周辺・京浜臨海部の連携強化(目指す姿)」を同地域の拠点形成に関する基本方針として、医工連携の推進、国際的な研究・交流・商取引の促進、必要となる都市・交通インフラ整備等に取り組むという。羽田空港跡地地区第1ゾーンの整備として、東京都大田区が中心となり土地区画整理事業の事業化に向けた検討を進め、2015年度に都市計画の決定、2016年度に事業の着手を行い、2020年に向けて世界と地域をつなぐ新産業創造・発信拠点の形成を目指す。羽田空港跡地地区第2ゾーンの整備については国土交通省航空局において、2017年度に環状八号線の付け替え工事の完成を図りつつ、民間事業者による地区内の施設整備を進める。殿町地区の整備については2016年度に地区内の施設整備を概成し、2020年に向けて世界的なイノベーション創出拠点の形成を目指すという。連絡道路については、羽田空港跡地地区と殿町地区(神奈川県川崎市)の中央部に両地区を結ぶ新たな橋梁(2車線)を設置するため、測量や構造の設計、環境影響についての調査など整備に向けた検討の深度化を図る。取組に当たっては、多摩川における渡河部の一般ルールを基本に、東京都、川崎市および国土交通省航空局が協力し、2020年を目指した成長戦略拠点の形成を支えるインフラとして事業の実現を目指す。神奈川県は川崎市の取組に対する必要な支援を行うとしている。
2015年05月19日成田国際空港が提供する音声エージェントアプリ「成田コンシェルNariCo(ナリコ)」。スマホに話しかけると、成田空港内のあらゆる情報を案内してくれるアプリで、NTTドコモの「しゃべってコンシェル」の技術が活用されている。2013年11月からアプリの提供が開始されているが、今年4月から英語への対応と、従来のAndroid版に加えiPhoneアプリの提供も開始される。今回は、NariCoの導入に至った背景とアプリ提供までの準備、実証実験などから見えてきた今後の展開について、IT推進部担当の3氏にうかがった。○必要な機能の洗い出しと膨大な辞書登録年間の利用客が3300万人にも上るという成田国際空港。特に近年、LCC(ローコストキャリア)が参入したため、「ターミナルの端から端までお客様が移動するようになり、ターミナルの中央に置かれている既存の案内カウンターだけでは、ご案内が行き届かないという問題が出てきた」(窪田氏)という。サービス向上のために、アプリケーションで何かできないかと考えていたときに知ったのが、NTTドコモの「しゃべってコンシェル」で、企業が考える利用用途に応じてカスタマイズできるということだった。成田国際空港では、すでに音声翻訳アプリ「NariTra(ナリトラ)」をリリースしており、音声を使ったサービスに注目していたという。「ぜひ話をうかがいたいと、こちらからお声がけしたときに、しゃべってコンシェル単体ではなく、カスタマイズできるプラットフォームがあるという話をうかがい、やってみようということで話が進みました」(窪田氏)サービスを導入するには、「しゃべってコンシェル」に成田空港に関する情報を対応させる必要がある。「フライトやチェックインカウンターの場所を検索するためにはまず、フライト情報と連携させなければいけません」(窪田氏)ということで、その部分の連携を行い、ほかにも、空港内の店舗や、授乳室、シャワールームといったサービス施設の情報など、必要な情報や機能の洗い出しを進めていった。次に必要になるのが「辞書作り」。例えば、施設名や日本航空や大韓航空といった航空会社の名前、成田空港に関する情報を辞書に登録するのだが、その際にキーとなるのが「意図解釈」だという。例えば、「名古屋に行きたい」という発話があった場合、成田空港から新幹線で行かせるのか、あるいは中部空港までフライトで行かせるのか、どのように意図を解釈すべきかが悩ましい問題となる。「実際に話しかけた単語が、こう話したらフライト情報だと認識してフライト情報に飛ばすという、ある種の人工知能というか、ドコモさんは意図解釈とおっしゃっていますが、意図を解釈してどっちに振るか、という話を1つ1つドコモさんと打ち合わせしながら決めていきました」(窪田氏)また、「日本航空」という単語を例に取ると、「にほんこうくう」と言う人がいる一方で、「JAL(ジャル)」、さらには「にっぽんこうくう」と発話する人もいるため、それらすべてに対して日本航空の情報を案内できるようにする必要がある。「これはすごいサービスなんですが、意外と手作業によるものが多く、1つ1つの登録作業を着実に実施していきました」(窪田氏)トータルの情報量で言えば、1万件以上にのぼり、この中には成田国際空港の豆知識的な情報も含まれているという。単語や文脈の登録は成田国際空港側が行うが、話した言葉を認識して画面に表示し、表示した単語を辞書から探して回答を画面に映し出す部分がドコモの「しゃべってコンシェル」の技術だ。「もちろん、まったく関係ないことを聞いたら返せませんが、音声が正しく認識されれば、私たちが期待していることについてはほぼ正しい回答が得られます」(窪田氏)○英語と"聞き返し"への対応とiPhoneアプリの提供このNariCoが、4月にいくつかのバージョンアップを行った。まずは英語への対応だ。これまではAndroid端末で日本語のみ利用できたが、今後は端末の言語設定に応じて、日本語か英語で起動する。なお、アプリのメニューから簡単に切り替えることもできる。また、4月中旬にはiOSにも対応し、iPhoneとiPadでもNariCoを利用できるようになる。iOSへの対応は「サービス検討当初から考えていた」(坂野氏)が、当時はドコモがiOS端末を取り扱っていなかったという背景がある。ドコモがiPhoneを端末ラインアップに加えた直後からiOS対応を検討し始め、一から作り込みを行って今回のリリースにいたった。さらに、聞き返し機能にも対応。前述の「名古屋に行きたい」という発話であれば、飛行機で行きたいのか電車でいきたいのかを聞き返す。あるいは「今日の出発便を教えて」という質問に対し、「目的地を教えてください」とNariCoが聞き返す。つまり、回答が複数考えられる、あるいはその質問だけでは答えられないような質問に対して、アプリ側から聞き返すことで回答の正確性を高めているわけだ。この聞き返し機能は通常の「しゃべってコンシェル」にはない機能となる。Webサイトでテキスト検索する場合には、目的の情報に辿り着くまでに数アクション経る場合が多いが、「音声検索はユーザーの自由な発話から一発で答えを導く」ことが利点だと松本氏は語る。ただ、人間の言葉なので、いつもこちらが期待しているように質問してくれるわけではない。その場合でも「聞き返すことで正しい回答に導ける。こちらで決め付けてしまうと、ユーザーのニーズに応えられない可能性がありますが、聞き返すことで高精度な答えを返すことができます。特にフライト検索で非常に有用だと思っています」(松本氏)と話す。なお、英語対応については、翻訳アプリのNariTraが一役買っている。というのも、「しゃべってコンシェル」の意図解釈エンジンは、現時点で日本語にしか対応しておらず、しゃべった言葉の意味を理解できるのは日本語のみだからだ。どうやってNariCoを英語に対応させるか考えたときに注目したのが、このNariTraだった。「英語のエンジンを作る際に、我々が注目したのが多言語音声翻訳アプリのNariTraでした。ユーザーが英語で話した内容を、NariTraが日本語に翻訳します。翻訳したものをドコモさんの意図解釈エンジンが認識して日本語で回答を出し、それを再びNariTraが英語に翻訳します」(窪田氏)もちろん、英語の回答は成田国際空港側が用意したが、すでに使っていた音声翻訳サービスを有効活用することで大きな投資が発生せずに済んだと皆が振り返る。実際に「どういう形で連携できるのか」「ユーザーが発話して回答が表示されるまでのスピード感が実用に耐えるか」などの項目をつぶさに検証し、提供に至ったという。「LCCの参入でこれまで飛行機を利用しなかった人が増え、案内を必要とする人のバリエーションも広がってくるので、iOSと英語対応ができたのは非常に有意義なこと」(坂野氏)○実証実験でわかったデジタルサイネージの可能性アプリのダウンロード数自体は、成田空港限定のサービスであることや、これまでAndroid版しか提供されていなかったこともあり、まだ期待する数には届いていない。ただ、昨年7月から今年の1月まで、デジタルサイネージにNariCoを表示して利用してもらった実証実験では、ユーザーの反応は上々だったという。「思いの外、多くのお客様に触れていただき、いい評判をいただきました。端末に話しかけて利用していただいたんですが、英語に対応するといいよね、という意見や、位置情報を利用してデジタルサイネージから最寄りのトイレを案内できるといい、というコメントもいただきました。今は完全ではなくても、将来性に期待されていると感じます」(窪田氏)英語への対応はこの4月に可能になったが、施設案内はもう1つのアプリ「NRT_Airport Navi(ナリタ エアポート ナビ)」を連携させて実現できると松本氏は話す。「NariTra、NRT_Airport Navi、NariCoと3つありますが、お客様に対してよりよいサービスを提供するためには、サービスとして1つにまとめる必要があるのかなと思っています。次のステップはこの作業ですね」(松本氏)実証実験の結果から、アプリをまとめることに加え、デジタルサイネージにも可能性を感じた松本氏ら。各アプリのエンジン(機能)を活用し、ワンストップで色々なサービスを提供できる端末を作っていきたいと意気込む。「たまたまドコモさんが大きな画面にしてくれたんですが、使ってみたら、ターミナルの中に設置しても使えるじゃないかと。ドコモさんの持っている技術と、我々が持っているサービスを全部組み合わせていきたいなと思っているんです」(松本氏)NariCoの実証実験では、デジタルサイネージから一番近いトイレや喫煙所などの問い合わせが多かったという。ただ、スマホのNariCoでは屋内ナビゲーションはできない。一方、固定されたデジタルサイネージであれば、そこから一番近い施設の場所を登録しておけば案内できる。NFCをタッチしてスマホに引き継いで案内するという方法も容易に考えられる。実際、成田国際空港では、そういった端末でワンストップサービスを提供する将来的なイメージを描いている。そのイメージの中で、ユーザーは端末に向かってバスのりばを音声で質問すると、端末が乗り場を案内し、さらにバスのチケットも販売することが想定されている。ただ、端末がすべて対応するわけではない。端末で対応できない場合は、人間の案内スタッフがテレビ電話で対応する。こうした未来は現時点でもそれほど無理な話ではないという。「チケットの販売はまだ難しいかもしれませんが、音声入力もデジタルサイネージもあり、案内用のテレビ電話自体も実現しています。基盤技術自体はすでに実現しているんです」(窪田氏)○すでにフル活用されているタブレットでの案内なお、モバイル関連の導入事例で多いタブレットだが、成田国際空港ではすでに導入し、大きな成果を上げている。案内スタッフがカウンターを出てタブレットを持ち歩き、各所で来客者の質問に対応している。「案内スタッフは基本的にカウンターの中に固定されていましたが、LCCの参入などでお客様がターミナル内に広く滞留するようになりました。そこで、巡回するスタッフがタブレットを案内に活用しています。カウンターで参照できるデータベースをタブレットでも見られるようにし、フライト情報など必要な情報を閲覧できるようにしています。これはすごく役立っていますね」(松本氏)タブレットは相手に画面を見せやすい端末だ。画像として見る方が、言葉で説明されるより分かりやすいことも多く、スタッフ、来客者の両者から好評だという。現場ではさまざまな無料アプリをスタッフ自らインストールして活用しているそうだ。「片側に文字と書くと、反対側にも同じ文字が逆向きに表示される『筆談パット』という無料アプリを活用しています。中国語を話すお客様と漢字でコミュニケーションでき、使いやすいとスタッフから好評です。我々が整備した以上に、タブレットならではの機能を自分たちなりに見出してサービスに役立てているところがあります」(松本氏)○今後の展開について今後は、やはりデジタルサイネージの展開が大きな取り組みになってくる。案内カウンターは人が常駐しなくてはならず、カウンターの数を増やそうとするとコスト面で難しい部分があるが、デジタルサイネージならコストを抑えながらユーザーにも便利なサービスを提供できるという。「コンテンツは若干変えなきゃいけない部分もあるでしょうが、端末は1か所設置するのも、3か所、5か所設置するのも、コスト面でそれほど大きな影響は出ないかなと思います。そういう端末を空港のいろんなところに設置できるんじゃないかなと思っています」(松本氏)2020年の東京オリンピックに向けて、政府は訪日外国人旅行者2000万人を目指している。成田国際空港は海外からの玄関口であり、日本を最初に印象付ける場所。「空港でのおもてなしがすごく大事。我々として地道な努力を重ねながら、政府がやろうとしている色々なプロジェクトに歩調を合わせていきたい」と松本氏は広い視点で語る。アプリの統合やデジタルサイネージの展開など、具体的なアイデアも見えている成田国際空港の取り組みに今後も注目だ。
2015年05月13日さて、シリーズでご紹介してきたシンガポールの景色を楽しめる場所の最終回となる上級編。今回はチャンギ国際空港からは近いものの、観光客はあまり見かけない (さらに…)海を目の前から眺めたいなら、Bistro@Changi目の前に海が広がっている贅沢な景色を眺めたいならチャンギ・ビーチ・パーク内にある「Bistro@Changi」。平日昼間は比較的空いています。メニューはハンバーガーやパスタなどがあります。昼間からアルコールを飲んでいる人の姿も多いですし、この景色でアルコールを飲めたら嬉しいですね。ただ、昼間は潮風はあるもののやはり暑いので、食事というよりはちょっとした休憩で立ち寄るほうがどちらかというと向いているかもしれません。やはり週末や夜はにぎわうようです。安さをとるなら、チャンギ・ビレッジ・ホーカーホーカーで食事しながら海は見えませんが、安く早く済ませたい方にはやはりホーカーがいいですね。このホーカーの奥にある、このハンバーガー屋さん「Charlie’s Corner」はビールの種類も豊富でローカルにも人気です。海を遠くに眺めながらゆっくり優雅な気分に浸りたいなら、チャンギ・ビレッジ・ホテル内のダイニングロビーフロアには和食やカフェがありますが、海が見えません。海が遠くに見渡せる場所なら、8階にあるイタリアンのLa Cantina。やはりホテルなので、お高めになっています。ただ、停泊船のない海を見渡せ、ウビン島へ向かう船やヨットなどが見えます。さて、初級、中級、上級とご紹介してまいりましたが、もちろんまだまだご紹介しきれていません。今後もシンガポールの素敵な場所、おもしろい場所をご紹介していこうと思います。
2015年04月23日4月20日、広島空港では視界不良のため、ANAは全便欠航、JALは19:15羽田発・20:40広島着以外の便を欠航、IBEXエアラインズは全便欠航、春秋航空日本は19:20広島発・20:50成田着のみ運航予定となっている。なお、JALは運航する便においても、天候の状況によっては運航に影響が発生する可能性があるとしている。4月14日に起きたアシアナ航空(本社: 韓国・ソウル)のOZ162便着陸事故の影響で、広島空港は16日まで空港の閉鎖が継続されていたが、国土交通省の発表により17日午前より、滑走路の運用を暫定的に再開している。しかし、空港施設の損傷で運航可能な気象条件に制限がかかっており、現在も広島空港の天候状況によって運航に影響が出ている。ANAは20日、広島空港発着の便を全て欠航し、近接空港の岩国空港を発着する臨時便を設定。7:00羽田発・8:40岩国着、9:20岩国発・10:55羽田着、18:00羽田発・19:40岩国着、20:25岩国発・22:00羽田着の4便を設けて対応する。
2015年04月20日4月14日に起きたアシアナ航空(本社: 韓国・ソウル)のOZ162便着陸事故の影響で、広島空港は16日まで閉鎖が継続されていたが、国土交通省の発表により17日午前より、滑走路の運用を暫定的に再開することが決定した。今回の事故以降、16日まで広島空港を発着する全便が欠航となった。17日より再開されたものの、状況としては暫定的な再開となっている。空港施設の損傷により運航可能な気象条件に制限がかかるため、天候次第で遅延・条件付き(引き返し・他空港への到着)等の影響が発生する可能性があるとしている。
2015年04月17日川崎重工業(川崎重工)は4月14日、ワシントン首都圏交通局(WMATA)向け新型地下鉄電車(7000系)の初編成を引き渡したと発表した。ワシントンD.C.に地下鉄電車を日本企業として供給する初めての例だという。今回引き渡した電車は、2010年8月に受注したベース契約64両の第1編成8両で、4月14日(現地時間)から営業運転を開始する予定。7000系地下鉄電車は、ダレス国際空港への延伸計画、老朽化した車両の更新計画、旅客サービス向上計画にともなって導入される。WMATAとしては初のステンレス鋼製の構体を採用するとともに、これまで各車両に設置していた運転室を2両あたり1カ所に減らすことで座席数を増やすなどの工夫がされている。同社は、ベース契約64両に加えて、オプション契約464両を受注しており、2017年にかけて順次納入していくとしている。
2015年04月14日JAXAは4月1日、気象庁と共同で研究開発してきた「空港低層風情報(ALWIN: Airport Low-level Wind InformatioN)」が、気象庁によって2016年度より実用化に向けシステム開発が開始されたことを発表した。ALWINは、気象庁が成田空港などに設置した空港気象ドップラーライダーやドップラーレーダーの観測データから、JAXAの気象情報技術によって着陸進入経路上の風情報を航空会社の運航支援者やパイロットへ伝えるシステム。パイロットは管制官や運航支援者からの無線交信だけでなく、大半の旅客機が装備するデータリンク装置ACARS(Automatic Communications Addressing and Reporting System)を使って、タイムリーに情報を得ることができるようになる。これにより、パイロットは事前に風の変化に備えることができ、より安全で高効率な航空機の運航が期待される。
2015年04月09日●細部にこめられた「LCCらしい」工夫とデザイン成田空港で整備が進められてきたLCC(格安航空会社)専用の「第3旅客ターミナル」が、いよいよ本日(4月8日)から営業を開始することになり、その全貌が明らかになった。延床面積6万6,000平方メートル、利用航空機の年間の発着回数は5万回、約750万人の利用者数を見込んでいる。そうした数値的な部分の一方で、色分けされた陸上トラックのような動線、ガラスではなく金網を使用した出発ゲート、450席のフードコートなど、"LCCらしさ"をふんだんに盛り込んだターミナルとなっている。今回は、この「第3旅客ターミナル」のクリエイティブディレクションを務めたクリエイティブラボPARTYの伊藤直樹さんに、その完成までのお話を伺った。○PARTYが空港の設計に関わったきっかけ目の前に現れた伊藤氏は思ったよりも大柄で、「体育会系」が第一印象だった。青い折り返しのついた個性的なシャツにジャケット、7分丈のパンツの下は白と赤の靴下にスニーカーととても爽やかな出で立ちだ。さっそく、第3旅客ターミナルのクリエイティブディレクションに携わることになったきっかけを聞いた。伊藤さん:スカイツリーを設計した日建設計さんから、成田空港の第3旅客ターミナルを作りたいということで、お話をいただいたのが3年前のことです。通常、サイン設計はハコができてから必要なところに設置していく、というのが流れなのですが、建築計画の段階からサイン設計を念頭に置いた空港を作りたいという姿勢に興味を持ち、ふたつ返事で参加させていただきました。通常のように、ハコが完成した後にサインを置くとなると、どうしても空間の制約などが出てくるのですが、一緒にゼロから参加することで、ターミナル自体のコンセプトというか、フィロソフィーがしっかりと全体に反映できたと思っています。○LCCターミナルを形作るということ効率化によって低価格な運賃を提供するLCCの専用ターミナルというだけあって、ターミナルの設計も"リーズナブル"に行う必要があったという。既存の空港に数多く設置されている内照式の看板は、1個あたりの価格が約100万円。同ターミナルの予算上、まずはこの看板をこれを減らすことが設計の前提となったそうだ。そこで、第3旅客ターミナルの看板には、何と横断幕などで使われるターポリンという布素材を採用。そこに光を当てることで、利用客に案内をしている。――予算が限られた中、どのようにディレクションされたのでしょうか?伊藤さん:まず、設計費用が「ローコスト」であることをポジティブにとらえようと思いました。どれくらいシビアだったかと言うと、提案後に先方から最初に出てくるフレーズが「予算」でしたね(笑)経済的な合理性をデザインに落とし込んだらどうなるか、ということを最優先にしたんです。要するに、制約を好きになれるか、ということだと思います。制約を愛することができれば「予算がないこと」も愛することができる。「じゃあ、こうしようか」「こんなアイディアはどうだろう」と発想していきました。看板が作れないなら、道を使って直接案内してしまおう。壁面にわかりやすく、大きくなデザインを施そう。こういった発想で、看板の設置数を大幅に削減しました。●陸上用トラックが担う"ニコイチ"の機能○空の移動をスポーツに見立てた陸上トラックこうした「制約」の結果で生まれたのが、同ターミナルの大きな特徴である、陸上トラックを模した動線のデザインだ。実際に陸上競技でも使われているゴムチップ製の床材を採用し、ブルーで出発、赤茶で到着を表示。導線を明確にすることで、電光掲示板の案内を最小限にし、コスト削減にも成功している。――なぜ、陸上トラックになったのでしょうか?伊藤さん:学生時代に陸上部だったことや、仕事でスポーツブランドとの関わりが多かったこともあり、「走る瞬間のポジティブな感覚」を表現できたら面白いな、と思ったのが提案のきっかけです。3年前に実施した最初の企画からずっと、この提案は続けてきました。今回の設計コンセプトは「more than 2 into 1―ふたつ以上の機能をひとつのものに集約するという経済合理性―」でした。要はニコイチというやつですね(笑)予算が限られていますから、サインにサイン"だけ"の仕事をさせていたらとても追いつかない。それに加えて、トラックを歩いていたら搭乗口についた、みたいな体験が生み出せたら面白いだろうなと思ったんです。空港の動線というのは、実はとてもシンプルです。誰もが電車やバスで入口から入り、検査をうけたら搭乗口に向かう。だからこそ、トラックにできたというのもあると思います。それに、空港の移動というのは、かなり負荷がかかるものです。荷物は重いし、とくにLCCは(搭乗に至るまで)結構歩く必要があるんですよね。それを軽減するために、他のターミナルには動く歩道が置かれていますが、第3ターミナルでは十分な数を配備することが難しかった。そこで、移動をもっと前向きにとらえてもらえたらいいなと思い、このようなデザインにしました。確かに、第3ターミナルへ向かうためには徒歩で第2ターミナルから向かうか、第2と第3ターミナル間を結ぶシャトルバスで移動することになる。動く歩道の設置はなく、第2ターミナルからはおよそ500メートルの距離(徒歩目安12分)がある。それをいかに機能的かつ、楽しめる環境として存在させるが大きなポイントだったそうだ。○「ハコ作り」から参加したからできるデザイン――トラックをはじめ、カラーリングや素材選びについて教えてください。伊藤さん:ターミナルに採用したトラックの色は、陸上競技で使われている公式カラーと同じものです。空に向かうイメージの青で「出発」を、アースカラーの赤茶で「到着」を表現しました。ゴムチップ製のトラックは足への負担も少なく、長時間歩いても疲れにくいという特性もあります。トラックの青はとても鮮やかな色なので、他の部分は極力を色を入れず、モノクロとしました。欧文フォントはNeue Frutigerを採用しています。先ほども触れたことですが、建築の段階から景観をデザインできたのは本当に良かったですね。ターポリンの案内板もそうですが、成田空港さんからは掃除のしやすさとか、耐久性、万が一のテロ対策など機能的なところにオーダーが入ることが多かったので、ひとつひとつ検証して解決していくという作業が必要でした。ピクトグラムに関していうと第1、第2ターミナルのそれと変えてしまうと合一性が取れないということで、形は基本同じです。ただ、陸上のスタイルで三角だけの矢印で行き先を案内したりするなど、今までなかった工夫をしています。伊藤さん:また、全体のデザインに関しても「デザインをしないデザイン」を念頭に置いていたので本来建造物として必要な要素は工場や倉庫、スタジアムなど空港ではないものを研究して着想していきました。天井の配管は工場のイメージ、動線という観点ではIKEAもとても参考になりましたね。待ち時間の長いLCCならでの工夫もあって、色分けしたソファベンチを空港オリジナルで作ったりもしています。――最後に、今回手がけた第3旅客ターミナルへの想いをお聞かせください。伊藤さん:安く旅をする、ということを徹底的に楽しめる人たちに使ってほしいと思います。経済合理性がデザイン合理性にもつながっていく。それは空港自体のデザインもそうですし、フードコートのデザインやお店選びにもこだわっていて、日本ならではの安くて美味しいものがそろっています。国内線もあるので、2020年東京オリンピックの見据えてバックパッカーなど、海外旅行者にも楽しんでもらえたら嬉しいですね。成田は羽田と比べると、立地的にも相当な逆境にあると思っています。ですが、第3ターミナルを利用してもらえれば、LCCでも出発の高揚感や到着の安堵感を味わえるようにデザインしたつもりです。このターミナルから、成田に対するこれまでの固定観念を打ち破れたら楽しいと思います。
2015年04月08日Peach Aviation(以下: Peach)は3月29日より、関西空港と那覇空港に次いで新たに成田空港で東京(成田)~札幌(新千歳)/福岡線を開始した。就航開始となる3月29日には、成田空港第1ターミナルで、福岡、札幌に向かう初便の見送りを行い、また、新千歳空港と福岡空港でもそれぞれ成田空港に向かう便を見送る就航記念セレモニーを実施した。初便となった東京(成田)~福岡線(MM523便)にて行った就航記念セレモニーでは、Peach代表取締役CEO井上慎一氏より挨拶、写真撮影を行った後、出発する乗客をハイタッチで見送りを実施。乗客は166人で搭乗率は92%と、ほぼ満席での出発となった。井上氏は、「この度の新規路線開設を関西空港と那覇空港に次ぐ成田空港拠点化の第一歩と位置付けるとともに、Peachは既に2013年の10月より関西空港と成田空港をつなぐ運行を開始しており、これまでにも多くのお客さまにもご利用いただいております。Peachが飛ぶと、お客さまのライフスタイルを変え、就航地の変化が生まれます。本日から運行を開始する福岡線、札幌線も同じように皆さまになじんでいただけるよう、期待しております」とコメントしている。Peachでは、東京(成田)~札幌(新千歳)線を1往復/日、東京(成田)~福岡線を2往復/日開設し、今後も順次路線を拡大する予定となっている。また現在、「東京線就航記念セール」を実施している。
2015年03月30日成田国際空港は3月26日、成田空港に入港する際に求められた身分証での検問を3月30日に廃止し、新しい警備システムに移行することを発表した。この検問は成田空港が開港された昭和53年(1978)より実施されてきたもので、搭乗有無に関わらず入港する人全てに、運転免許者やパスポートなどの提示を求めてきた。しかし、成田空港と周辺地域とを隔絶しているという印象を与え、地域と空港の共生という新しい時代にあって今後見直していくことが必要として、見直しを進めていた。3月30日正午からは鉄道や車での入場で身分証の提示を求めず、ノンストップで入港できるようなる。
2015年03月27日日本空港ビルデングと東京国際空港ターミナルはこのほど、航空業界の格付け会社である英国SKYTRAX(スカイトラックス)社が実施している国際空港評価において、羽田空港が2015年の国内線空港総合評価部門と出発保安検査で世界第1位になったことを発表した。国内線空港総合評価部門においては、羽田空港国内線旅客ターミナルの使いやすさやアクセスの良さなどが評価され、3年連続世界第1位となった。また、出発保安検査においては、羽田空港国内線・国際線旅客ターミナルの出発保安検査の対応が評価されることとなった。加えて、国際線も含めた空港の総合評価部門においては2014年の6位から5位へ順位を上げた。その他にも、清掃部門で2位、職員部門で2位、アジア圏空港部門で4位に選ばれている。
2015年03月24日国内線17空港、国際線41空港でラウンジサービスを提供しているJALは、4月1日に青森空港で新たにラウンジサービスを開始し、7月には関西空港の国際線サクララウンジをリニューアルオープンすることを発表した。4月1日にリニューアルオープンする「青森空港エアポートラウンジ」は、快適性を高める構造で、出発前のひとときをゆったりと楽しむことができるという。設置場所は青森空港ターミナルビル2階で、初便出発1時間前から最終便出発15分前まで利用できる。なお、こちらは青森空港ビルが設置・運営するラウンジとなっている。利用対象者は、青森空港からJALグループ便を利用される乗客で、JMBダイヤモンド/JGC プレミア/JMB サファイア/JAL グローバルクラブ各会員、JMBクリスタル会員でマイル引き落としによるラウンジクーポン利用者、ワンワールドエメラルド会員/サファイア会員、青森空港出発と同日に国内線ファーストクラス/国際線ファーストクラスまたはビジネスクラスに乗り継がれる人となる。7月中にリニューアル工事が完了する関西空港 国際線サクララウンジは、"モダンジャパニーズ"のコンセプトを取り入れ、JALが追求し続けている「日本のこころ」「日本のおもてなし」を体現した空間となる。ビュッフェカウンターをはじめ、電話ブースや鍵付ロッカーなどの設備についても充実させ、さらに快適性が高まるという。設置場所は現在のラウンジ同じ関西国際空港第1ターミナル2階で、詳細については6月頃にあらためて発表するという。
2015年03月20日成田空港第1ターミナルの免税エリアに「プリーツ プリーズ イッセイ ミヤケ(PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE)」「バオバオ・イッセイミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)」の直営店がオープンした。現在は15SSコレクションを展開中だ。小物を中心に手に取りやすいアイテムを集めた「プリーツ プリーズ イッセイ ミヤケ」では、3月発売のアイテムとして三角をモチーフとした新ヌガーシリーズ「NOUGAT TRIANGLE」のバッグをラインアップ。その他、中東の土砂や建物を杢柄で表現した「MONTHLY COLORS :MARCH 2」、ギザギザのフリンジが龍のような力強さを見せる「DRAGON」などのアパレルが発売される。一方、「バオバオ・イッセイミヤケ」では、メンズも含め、ブランドのフルラインアップを展開。3月、「CRYSTAL」「ROCK-3」「LUCENT-2」などのバッグシリーズに加え、プラチナシリーズのピースを使用したヘアアクセサリーを発売。メンズアイテムも取り扱っている。
2015年03月20日国土交通省航空局は3月12日、平成27年度以降についても、「東京国際空港の深夜早朝時間帯におけるアクセスバス運行協議会」を運行支援等の実施主体としてアクセスバスの運行を継続・拡大し、深夜早朝時間帯の空港アクセスの利便性向上を図ることを発表した。国土交通省航空局は3月12日、平成27年度以降についても、「東京国際空港の深夜早朝時間帯におけるアクセスバス運行協議会」を運行支援等の実施主体としてアクセスバスの運行を継続・拡大し、深夜早朝時間帯の空港アクセスの利便性向上を図ることを発表した。羽田空港は24時間運用可能な拠点空港として、年間7,000万人以上に利用されている。首都圏の国際競争力の強化、訪日外国人旅行者のさらなる増加に対応するためには、発着枠に比較的余裕のある深夜早朝時間帯(23時から6時まで)の利用促進を図っていくことが必要となる。深夜早朝時間帯の利用促進に向けては、空港アクセスの充実が重要であると考え、平成26年度については、バスの実証運行を羽田空港と都心ターミナル駅等を結ぶ5路線で行っていた。実証運行の開始以降、乗客数は堅調に推移しているという。これを踏まえ、平成27年度以降についてもアクセスバスの運行を継続・拡大し、深夜早朝時間帯の空港アクセスの利便性向上を図るという。まず、実証運行時に比べ、路線数および停留所数を5路線13停留所から7路線30停留所へ拡大。国内線ターミナルを始発とする深夜バスを新たに3路線設定する。そして、ターミナル間無料連絡バスを深夜早朝に3便運行する。羽田空港国際線ターミナル発着の深夜早朝バスは4月1日~2016年年3月31日の間、銀座・東京駅・秋葉原・浅草、新宿・池袋、六本木・渋谷・二子玉川、お台場・品川、横浜駅(YCAT)・桜木町・みなとみらい、大鳥居・蒲田・川崎、有明・豊洲・東陽町・葛西・一之江を運行する。運行本数は各ルート1日1往復で、運行時間は羽田空港発深夜1時台・羽田空港着早朝4時台(一部3時台)となる。
2015年03月13日LCCのPeach Aviation(ピーチ・アビエーション 本社:大阪府)は3月9日、2017年夏までに仙台空港を拠点(ハブ)空港とすることを発表した。仙台空港に夜間駐機し、起点となる国内線/国際線路線の複数路線の運航を行う予定となっている。同社は2012年に関西空港を拠点とし、関西空港、那覇空港、成田空港に次ぐ拠点として仙台空港に就航する。今回の就航に関してPeach代表取締役CEOの井上慎一氏は、「2012年就航以来の悲願」と話している。仙台空港からは国内だけではなくアジア各地への路線展開を積極的に進め、旺盛な訪日需要を取り込むことを狙う。また、「東北全体のさらなる繁栄に微力ながら貢献したいと考えております。さらに、東北と国内の各都市、アジアの都市を低運賃で結ぶこととなり、新たな航空旅客需要が創出され、人々の交流が盛んになることを期待しています」と井上氏はコメントしている。
2015年03月09日成田国際空港は5日、成田国際空港のホームページが、第三者からの不正アクセスにより改ざんされたと発表した。改ざんされた可能性がある期間は、2015年3月3日0時20分~同年3月5日1時00分。同サイトは2015年3月5日1時00分~17時37分まで閉鎖していたが、6日時点では復旧している。ホームページの改ざんは、成田空港および成田国際空港株式会社のサイトを更新するシステム(Contents Management System:CMS)が外部から侵入され、ホームページの一部がウイルスに感染する外部サイトへ誘導するよう書き換えられ発生。ユーザーの個人情報の流出などは確認されていないという。同社は対応として、ファイル更新を手動で行う設定に変更し、外部から書き換えられないようCMSを閉鎖。また、全サイトコンテンツで不具合箇所を修正し問題がないことを確認した。サーバ上の全ファイルのセキュリティチェックも実施し、ウイルス感染がないことを確認したとする。同社はサイト改ざんの可能性がある期間中にページを閲覧したユーザーに対し、手持ちのセキュリティソフトウェアを最新の状態にした上で、PCのウイルス検査および駆除の実施を呼びかけている。
2015年03月06日鳥取空港は1日、鳥取県北栄町出身の漫画家・青山剛昌氏の人気漫画『名探偵コナン』にちなんで「鳥取砂丘コナン空港」の愛称でリニューアルオープンし、鳥取空港国際会館にてオープニングセレモニーが行われた。昨年11月に愛称が決定した「鳥取砂丘コナン空港」は、屋上サインやコナンと蘭の等身大フィギュア、超巨大なトリックアートなど、全体がコナン一色にリニューアル。実在作品のタイトルロゴを冠した空港としては、国内初になるという。この日の会場には、500名を超える来場者がつめかけ、その中には海外から来たというファンの姿も。オープニングセレモニーでは、警察音楽隊によるコナンメインテーマの演奏や鳥取県の平井知事などのスピーチ、特別ゲストとして江戸川コナンの登場、原作者・青山氏のビデオメッセージなどが披露された。式中には、コナンのライバルである怪盗キッドが登場する一幕も。実は、式典の数日前に「天翔ける翼が目覚める頃黄金の砂のつぶてを頂きに参上します」と、砂丘を舞台にしたトリックアートを狙うキッドからの予告があったという。しかし、今回はキッドのお目当ての獲物ではなかったらしく、無事に公開が実現した。これは、4月18日上映予定のアニメーション映画『名探偵コナン 業火の向日葵』の公開を記念し、キッドが映画公式ホームページ上や各メディアで犯行声明を出し、日常生活の中でさまざまなモノを盗む、ジャックしていく大胆不敵な犯行計画「KID STEAL PROJECT」によるもの。当日には、新たに「ゴッホの『ひまわり』の前に、ちょっぴりエロティックなアートを頂きに参上します」という予告状が公開され、さらに注目を集めている。(C)2015 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
2015年03月02日鳥取空港は3月1日、週刊少年サンデーで連載中の漫画「名探偵コナン」にちなんだ「鳥取砂丘コナン空港」に生まれ変わった。「鳥取砂丘コナン空港」は鳥取空港の愛称で、全国の各空港では、「米子鬼太郎空港」(鳥取県・米子空港)や「徳島阿波おどり空港」(徳島県・徳島飛行場)、「出雲縁結び空港」(島根県・出雲空港)などと、空港への親近感や知名度のアップなどを目的にして愛称が使用されている。そこで鳥取空港においても、鳥取県を代表する観光地「鳥取砂丘」と北栄町出身の漫画家・青山剛昌氏の人気作品「名探偵コナン」が持つ全国的な知名度を生かして、3月1日より愛称を用いることとなった。空港名のロゴには原作のタイトルのロゴを使用。空港内には漫画の登場人物たちのポスターや、江戸川コナンと毛利蘭の等身大フィギュア、また、コナンと鳥取砂丘をテーマにしたトリックアートなどもデザインされている。なお鳥取県には、同県内の西に位置する「米子鬼太郎空港」に加え、同県内の東に位置する「鳥取砂丘コナン空港」と、同県ゆかりの漫画家にちなんだ空港がそろい建つこととなった。(c)青山剛昌/小学館
2015年03月02日UQコミュニケーションズは26日、東京国際空港(羽田空港)と成田国際空港、福岡市地下鉄にて下り最大220Mbpsのモバイルインターネットサービス「WiMAX 2+」を提供開始した。「WiMAX 2+」は、CA(キャリアアグリゲーション)技術や4×4MIMO技術にて下り最大220Mbpsを実現するモバイルインターネットサービス。新たに提供が開始されたのは、羽田空港の国内線第1・第2旅客ターミナル、国際線旅客ターミナル、成田国際空港の第一ターミナル、第二ターミナル、福岡市地下鉄の前駅構内や列車内となっている。「WiMAX 2+」が提供されている空港は羽田空港、成田空港の2空港のみだが、今後そのほかの空港においても提供していく予定だという。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年02月27日成田国際空港は2月26日、空港容量30万回化を契機に、国際線および国内線ネットワークのさらなる拡充と既存路線の増強を目的として、新たに「成田ハブ化促進インセンティブ」を導入することを発表した。このインセンティブは成田空港への路線誘致を図るため、「着陸料を最大で1年間無料」とする航空会社向けのプロモーション施策。これにより、国内外の利用者にバラエティーに富んだ旅行の選択肢を提供できるよう、就航都市数や就航便数のさらなる充実を図るという。同プロモーションは4月1日~2018年3月31日の3年間実施。具体的な内容は、「国際/国内線ネットワーク拡充割引」と「国内線増量割引」で、両方適用となった場合、着陸料が最大100%割引となる。「国際/国内線ネットワーク拡充割引」は、国際・国内線定期便(旅客・貨物便)の定期便としての運航実績のない空港(路線)に、航空会社が新規就航した便の着陸料を割り引きするもの。その路線が成田空港と定期便で結ばれていない空港の場合は、さらに割引率を加算する。割引率は、1年目が航空会社の新規路線の場合は20%、成田空港の新規路線の場合は30%で、2年目はそれぞれ割引率が10%、15%となる。「国内線増量割引」は累積着陸料が前年度同期比で増加した場合、その増加分に対して50%の割引を適用する。対象便は国内線定期便(旅客/貨物便)で、航空会社単位(旅客便と貨物便は合算)で実施。単位期間は1年間を上期(4~9月)と下期(10~3月)に分け、各期における累積着陸料を前年同期と比較する。なお、国際線に関しては現在すでに導入している「国際線増量割引」の期間を延長して適用する。
2015年02月27日