昨日、発表された今年のゴールデン・グローブ賞(GG賞)のノミネート結果。映画界最大の祭典に向けて、本場ハリウッドを始め、大きな盛り上がりを見せる今年の賞レースだが、このほど、同賞にて『ヒッチコック』で主演女優賞・ドラマ部門にノミネートを果たしたヘレン・ミレンから喜びのコメントが到着した。1959年、ヒッチコックは新作『サイコ』の製作に挑んでいた。後にサスペンス映画の金字塔と称えられ、現代に至るまで多くのクリエイターに影響を与え続けているヒッチコック最大のヒット作だ。だが当時、映画史上かつてない斬新さゆえに、ヒッチコックは資金難など数々の試練にぶつかり、さらに最大の味方のはずの妻・アルマとの関係まで揺らぎ始める。監督として、そして夫として、ヒッチコックは岐路に立たされるのだった――。斬新な演出方法で世界に衝撃を与え、“サスペンスの神”と謳われた巨匠アルフレッド・ヒッチコックと、彼を支えた妻アルマ・レヴィルとの知られざる物語を描いた本作。昨日、発表された第70回GG賞でのノミネートを含め、主人公・ヒッチコックを演じたアンソニー・ホプキンスの名演と並び、各方面からその評判の高さが聞こえていた妻・アルマ役のヘレン。今回届いたコメントでは、「この度はノミネートいただきまして、誠に光栄です。私が演じたヒッチコックの妻・アルマ。この映画『ヒッチコック』でも描かれている彼女のヒッチコック作品への貢献が認めてもらえたことを心の底から感謝いたします!」と喜びを語っている。過去にイギリス王室の舞台裏を描いた『クィーン』(’07)で、アカデミー賞主演女優賞を受賞した実績を持つ大女優・ヘレン。母国・イギリスでは、“デイム”(=ナイトの女性版)の称号を与えられおり、その役者としても、ひとりの女性としても美しく逞しい彼女の名演に期待せずにはいられない。『ヒッチコック』は2013年春、全国にて公開。■関連作品:第70回ゴールデン・グローブ賞 [アワード] 2012年12月13日(現地時間)にノミネート発表、2013年1月13日に授賞式開催ヒッチコック 2013年春、全国にて公開© 2012 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
2012年12月14日先日発表されたゴッサム賞では作品賞を受賞し、サテライト賞では作品賞、脚本賞の2部門を受賞、さらにはインディペンデント・スピリット賞に5部門ノミネートされるなど、早くもアカデミー賞前哨戦とも言われる数々の映画賞で好評価を得ているウェス・アンダーソン監督最新作『ムーンライズ・キングダム』。来年2月に公開となる本作のキュートな予告編が遂に解禁された。養子であることを寂しく思いつつ、周りの友達とは違う自分に違和感を感じながら日々ボーイスカウトで生活をするサムは、いつも本ばかり読んでキャラクターたちの世界に生きる少女・スージーに恋をする。キャンプでの生活を窮屈に思った2人は文通を始め、キャンプからの脱走を企てる。生きていくためのキットを全て持ち出し、愛するスージーを救い出し、森で自由を満喫する彼ら。やがて保安官、ソーシャル・ワーカー、スージーの両親、みんなが彼らを探すうちに平和な村は大騒動に巻き込まれていき——。盛大なるファンファーレと共に幕を開けるこの予告編。12歳の少年と少女の“駆け落ち”をきっかけに、不器用で愛おしい大人たちが次第に物語に巻き込まれていく姿がコミカルなタッチで描かれている。海辺でダンスをしたり、キツネのきぐるみを着て隠れたり、まるで絵本の世界を切り取ったかのような予告映像は、まさにアカデミー賞最有力作品という期待を裏切らない仕上がり。さらに、本作の世界観をそのまま切り取ったかのようなポスター・ビジュアルも今回、同時に公開となったが、そこには「12歳、サムとスージーの“駆け落ち”がみんなに魔法をかけました」という文字が浮かんんでいる。果たして、2人がかけた魔法とは一体何なのか…?ハートをわし掴みされること間違いなしのキュートな世界観が魅力の本作。まずはこちらの予告編から、コミカルで可愛い物語の1Pをページをめくってみて!『ムーンライズ・キングダム』は2013年2月8日(金)よりTOHO シネマズシャンテほか全国にて公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY(text:cinemacafe.net)■関連作品:ムーンライズ・キングダム 2013年2月8日よりTOHO シネマズシャンテほか全国にて公開(C) 2012 MOONRISE LLC. All Rights Reserved.
2012年12月13日L.A.映画批評家協会の作品賞に、ミヒャエル・ハネケ監督の『愛、アムール』が選ばれた。次点はポール・トーマス・アンダーソン監督の『ザ・マスター』だった。『愛、アムール』は、老人の介護問題を扱う人間ドラマ。国境を越えて共感を呼ぶ傑作で、今年のカンヌ映画祭でも、最高賞パルムドールに輝いている。次点に終わった『ザ・マスター』は、アンダーソン監督が監督賞を受賞。『ザ・マスター』は他部門でも大健闘し、主演男優部門でホアキン・フェニックス、助演女優部門でエイミー・アダムスが受賞している。主演女優に輝いたのは『愛、アムール』のエマニュエル・リヴァと、『世界でひとつのプレイブック』のジェニファー・ローレンス。助演男優には『Beasts of the Southern Wild』のドワイト・ヘンリーが選ばれた。先に発表されたニューヨーク映画批評家サークル賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞ではキャスリン・ビグロー監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』が圧巻したが、同作品はL.A.批評家賞では編集部門にとどまった。過去にもニューヨークとL.A.の批評家賞は意見が大きく分かれてきたが、オスカーの結果と合致する率では、歴史的にニューヨークのほうが圧倒的に高い。『愛、アムール』2013年3月9日(土)公開文:猿渡由紀
2012年12月10日アニメ界の“アカデミー賞”と言われるアニー賞で、主要8部門ノミネートを果たし、すでに公開を迎えている全米では大ヒット記録を打ち立てた『パラノーマン ブライス・ホローの謎』が、2013年3月に日本に上陸することが決定し、このほどその最新ビジュアルがお披露目となった。舞台は、300年前に“魔女狩り”の現場になったと言われている町ブライス・ホロー。そこに住む、ホラー映画や悪霊伝説が大好きな11歳の少年・ノーマン。しかも彼は、死んだ人たちと会話することのできる変わった能力をもっていた。そんな誰にも理解されない能力のせいで、家族関係は悪化し、学校でも毎日イジメられて、すっかり変わり者扱いされてしまっていた。そんなある日、ノーマンは疎遠になっていた叔父さんに再会し、衝撃の事実を打ち明けられ…。アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされた『コララインとボタンの魔女 3D』を手がけたハリウッド最高峰のアニメーション製作会社ライカ・エンターテインメントが、構想10年、制作期間3年を費やして完成させた最新3Dストップモーション・アニメで描かれる本作。死者と話せる少年・ノーマンが、300年前に封印された町(ブライス・ホロー)の秘密を解き明かす奇妙な大冒険が繰り広げられる。全米公開時では、興行収入が55,867,900ドル(12月2日時点)と、ストップモーション・アニメの名手ティム・バートン監督が手がけた『ティム・バートンのコープス・ブライド』(’05年)を抜き、ストップモーション・アニメの歴史上トップ5に入る好成績を収めている。さらに、今回解禁されたビジュアルからもお分かりいただける通り、一コマ一コマ丁寧に描かれた本作は、アニメ界の“アカデミー賞”と称されるアニー賞で『フランケンウィニー』や『メリダとおそろしの森』、『シュガー・ラッシュ』と並び「アニメーション映画賞」にノミネート。さらに、そのほか「監督賞」を含む計8部門でノミネートを果たしており、アカデミー賞でのゆくえにも今後、注目が集まりそうだ。『パラノーマン ブライス・ホローの謎』は2013年3月29日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。■関連作品:パラノーマン ブライス・ホローの謎 2013年3月29日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開2012,アメリカ,東宝東和
2012年12月05日ニューヨーク映画批評家サークル賞が現地時間3日午後発表された。作品賞はキャスリン・ビグロー監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』。監督賞もビグローが受賞した。その他の写真『ゼロ・ダーク・サーティ』は、オサマ・ビンラディンを探すCIAの努力の裏側を描くスリラー。実話に基づいた話で、製作が始まってからビンラディンが実際に殺されてしまったため、脚本の書き直しなど大きな変更を強いられたという。ビグローは前作『ハート・ロッカー』で女性として史上初めてオスカー監督賞に輝いているが、このアワードシーズンでも大健闘しそうだ。主演のジェシカ・チャステインにも高い評価が集まっているが、ニューヨークの批評家たちは、『The Deep Blue Sea』のレイチェル・ワイズに主演女優賞を与えた。主演男優賞は『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイス。助演男優賞は『Bernie』『Magic Mike』のマシュー・マコノヒー、助演女優賞は『リンカーン』のサリー・フィールド。外国語映画賞はカンヌ映画祭でパルムドールを受賞したミヒャエル・ハネケ監督の『愛、アムール』、アニメ賞はティム・バートン監督の『フランケンウィニー』に与えられた。文:猿渡由紀Jonathan Olley(C)2012 CTMG. All rights reserved
2012年12月04日オスカーの前哨戦と言われる「N.Y.映画批評家協会賞」が12月3日(現地時間)に発表となり、キャスリン・ビグロー監督の最新作『ゼロ・ダーク・サーティ』が作品賞、監督賞、撮影賞の3部門を受賞!この喜ばしい報せと共に、本作の主演ジェシカ・チャスティンの場面写真が解禁となった。2011年5月2日に実行されたオサマ・ビンラディン捕縛作戦、そして暗殺…。『ハート・ロッカー』でアカデミー賞作品賞・監督賞を受賞したビグロー監督が、本作で2001年9月11日からその日まで、実際にはどんな計画が立てられ、何が行われてきたのかを描き出す。タイトルにもなっている“ゼロ・ダーク・サーティ”とは午前12:30を表す米軍軍事用語。そして、ビンラディンの捕縛作戦を決行した時刻を表しているものだ。11月に行われたアメリカ大統領選への影響が懸念され、箝口令が敷かれていた本作は、ビンラディン捜索から捕縛に至るまでの道のりを事実に基づき忠実に描くと共に、追跡劇に関わった人々の苦悩を衝撃的かつ赤裸々に、そしてリアルに再現した内容になっているという。主演のジェシカは、この作戦に加わったテロリストの追跡を専門に活動する若きCIA分析官・マヤを演じている。今回、解禁となった写真の1枚では、ジェシカは髪を一つに結び、どこか思い詰めたような表情をしている。反対にその長い髪を垂らしたもう1枚の写真では、茫然としたような、取り乱した表情にも見える。ビンラディン殺害は、襲撃を行ったネイビーシールズばかりに注目が集まっていたが、実際にはこのひとりの女性が大きなカギを握っていたという新たなる真実を綿密な取材記録をもって描かれるようだ。12月19日の全米での限定公開を前に、早くもアカデミー賞候補としての呼び声が高い本作。長きにわたりその存在を追跡し、ビンラディンを追いつめていくマヤの執念と使命を、ジェシカがどう演じているかに期待が高まる。『ゼロ・ダーク・サーティ』は2013年2月15日(金)よりTOHO シネマズ有楽座ほか全国にて公開。■関連作品:ゼロ・ダ−ク・サーティ 2013年2月15日より全国にて公開Jonathan Olley © 2012 CTMG. All rights reserved
2012年12月04日今年の第65回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いたミヒャエル・ハネケ監督の『愛、アムール』が、2012年ヨーロッパ映画賞の主要賞4つを総なめにした。来年の3月9日(土)にも日本公開予定の本作は、主役の2人ジャン=ルイ・トランティニャンとエマニュエル・リヴァがヨーロピアン・アクター賞とヨーロピアン・アクトレス賞を、ミヒャエル自身もヨーロピアン・ディレクター賞を受賞し、さらに作品がヨーロピアン・フィルム賞に選ばれた。ソニー・ピクチャーズ・クラシックスが北米配給権を獲得している本作は、秋の映画祭シーズンで賛否両論を巻き起こした話題作だ。さらに『愛、アムール』は、来年に開催されるアカデミー賞で外国語映画賞の最有力との呼び声も高い。■関連作品:愛、アムール 2013年3月9日よりBunkamuraル・シネマ、銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田、伏見ミリオン座ほかにて公開© 2012 Les Films du Losange - X Filme Creative Pool - Wega Film - France 3 Cinéma - Ard Degeto - Bayerisher Rundfunk - Westdeutscher Rundfunk
2012年12月04日デヴィッド・O・ラッセル監督作『Silver Linings Playbook』(原題)が、インディペンデント・スピリット・アワードで5部門にノミネートされた。トロント国際映画祭で最高賞を受賞している同作は、11月27日(現地時間)にハリウッドのWホテルで行われた同アワードのノミネート発表で、作品賞や監督賞、脚本賞のほか、ブラッドリー・クーパーの主演男優賞、ジェニファー・ローレンスの主演女優賞など計5部門へのノミネートが発表された。同作は今回、同じく5部門ノミネートを果たした『ムーンライズ・キングダム』のほか、『Beasts of the Southern Wild』(原題)、『Bernie』(原題)、『Keep the Lights On』(原題)と作品賞を争うことになる。また、マシュー・マコノヒーは『Magic Mike』(原題)での助演男優賞に加え、『Killer Joe』(原題)で主演男優賞にノミネートされており、主演男優賞をかけて、ブラッドリーや『Bernie』のジャック・ブラック、『The Sessions』(原題)のジョン・ホークス、『Keep the Lights On』のトゥーレ・リントハート、『Four』(原題)のウェンデル・ピアースらと競うことになるようだ。主演女優賞にはジェニファーのほか、『Return』(原題)のリンダ・カーデリーニ、『Middle of Nowhere』(原題)のエマヤッジ・コーリネルディ、『Beasts of the Southern Wild』のクヮヴェンジャネ・ウォレス、『Smashed』(原題)のメアリー・エリザベス・ウィンステッドなどがノミネートされている。アナ・ケンドリックは、自身が出演した『End of Watch』(原題)のマイケル・ペーニャが助演男優賞に、ロマン・バシャノフが撮影賞にノミネートされたことについて「インディペンデント・スピリット・アワードにノミネートされたみんな、おめでとう!特に『End of Watch』のマイケルとロマンには大きな賛辞を送るわ!」と興奮した様子でツイートしている。同アワードは来年2月23日(現地時間)にカルフォルニアのサンタ・モニカで授賞式が行われる予定だ。■関連作品:Silver Linings Playbook (原題)ムーンライズ・キングダム 2013年2月8日よりTOHO シネマズシャンテほか全国にて公開© 2012 MOONRISE LLC. All Rights Reserved.
2012年12月03日インディペンデント映画を対象にしたゴッサム・アワードで、ウェス・アンダーソン監督の『ムーンライズ・キングダム』が作品賞を受賞した。同作品は、2月に発表になるインディペンデント・スピリット・アワードにもノミネートされており、アワードシーズンの本格的な到来に向けて勢いを増している。『ムーンライズ・キングダム』は、今年5月のカンヌ映画祭のオープニング作品に選ばれたコメディ映画。ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレー、ティルダ・スウィントンらが出演する。ゴッサム・アワード発表後に発表されたインディペンデント・スピリット・アワードのノミネーションにも食い込んでおり、オスカー候補入りの可能性も匂わせてきた。昨年はこの賞を『ツリー・オブ・ライフ』と『人生はビギナーズ』の2作品が受賞しており、『ツリー・オブ・ライフ』がオスカーにノミネートされている。ゴッサム・アワード作品部門の候補に上がっていたのは、同作品のほかにポール・トーマス・アンダーソンの『ザ・マスター(原題)』、ジャック・ブラック主演の『Bernie』、ガエル・ガルシア・ベルナルが出演する『The Loneliest Planet』、アントン・イェルチン出演の『Middle of Nowhere』。監督賞に輝いたのは『Beasts of Southern Wild』の新人監督ベン・ザイトリン氏。演技部門ではエミリー・ブラント主演の『My Sister’s Sister』がアンサンブル・パフォーマンス賞を受賞した。文:猿渡由紀
2012年11月28日英国でベストセラーを記録した小説を、ユアン・マクレガー主演、『ギルバート・グレイプ』のラッセ・ハルストレム監督で映画化した『砂漠でサーモン・フィッシング』が12月8日(土)から日本公開される。タイトルの通り、“砂漠で鮭釣りをする”という奇想天外な計画を描いた作品だが、すでに行われている関係者試写では各界の著名人から絶賛の声が寄せられている。その他の写真本作は、ポール・トーディの小説『イエメンで鮭釣りを』(邦訳:白水社刊)を映画化したヒューマンドラマ。真面目でサエない水産学者アルフレッド・ジョーンズ(マクレガー)が、イエメンの大富豪から「砂漠で鮭釣りがしたい」という奇想天外な依頼を受け、政治家や様々な人々の思惑に翻弄されながら、前代未聞のプロジェクトに挑む姿を描いている。ジョーンズ博士が、飲み水の調達さえ苦労する砂漠で魚釣りをするという“ありえない”計画に挑む過程を通して、自身のこれまでの人生や人々との関係を見つめなおしていく様が描かれている本作。小堺一機は「人生わかってるつもりでも、鮭と一緒に人の原点に帰ってみましょう!」と語り、玉山鉄二は「真剣に取り組めば不可能も可能になる。一生懸命努力すれば人生の素晴らしさを知ることになる。奇跡は起こすのです」とコメント。もちろん、不可能としか思えない計画を実現させるべく奮闘する人々の姿は共感と感動を与えてくれるようで、沢村一樹は「“出来るわけない”という思いを“やってみようかな”に変換してくれます」と感想を述べている。多くの感動ドラマや歴史に名を残す偉業は“始まりは不可能にしか思えなかった”というものが多く、それでもなお計画を実現しようと奔走する人々の熱意や変化に人々は魅了されてきた。『砂漠でサーモン・フィッシング』も扱っている計画は少しだけマヌケだが、多くの観客の胸をうつドラマが描かれているのではないだろうか。なお、本作を観た著名人の推薦コメントは、映画公式サイトや劇場で配布されるチラシに掲載されている。『砂漠でサーモン・フィッシング』12月8日(土)丸の内ピカデリー他 全国ロードショー
2012年11月09日ノーベル賞に数学賞がないのをご存じでしょうか? ノーベル数学賞がない代わりに、数学のノーベル賞と言われているのが『フィールズ賞』です。天才が受賞するこのフィールズ賞の面白い話をまとめてみました。まずノーベル賞に数学賞がないのが不思議です。数学は数式で世界の森羅万象を表そうとするもので、最も美しい科学と言ってもいいでしょう。もし宇宙人と接触することがあったら、同じ宇宙に生きる者同士として、数式はきっと通じるに違いありません。では、なぜノーベル賞にこの重要な数学部門がないのでしょうか。これには諸説ありますが、ノーベルの個人的な恨みつらみがその原因とする説があります。■あいつに取らせたくない!スワェーデンにマグナス・グスタフ・ミッタク-レフラー(1846年~1927年)という数学者がいました。ノーベルさんは彼が嫌いで、彼にノーベル賞を取らせたくないのでノーベル賞に数学部門を設けなかったという説。■数学者に彼女をとられたノーベルは生涯独身を貫きましたが、ノーベルが好きだった女性を数学者に取られてしまったので、数学者に恨み骨髄。それでノーベル賞に数学部門を設けなかったという説。いずれにしてもあまりカッコのいい話ではありませんね(笑)。さてフィールズ賞です。これは1936年、カナダ人の数学者ジョン・チャールズ・フィールズ(1863年~1932年)が提唱して設立された数学賞です。4年に一度開催される世界数学者会議で選出されます。面白いのは年齢制限があることです。40歳までの素晴らしい業績を上げた数学者に贈られます。また人数制限もあって1回につき4人までとなっています。■日本人数学者は3人も受賞!日本人数学者もフィールズ賞を受賞しています。小平邦彦先生(1954年受賞)、広中平祐先生(1970年受賞)、森重文先生(1990年受賞)の3人です。小平邦彦先生(1915年~1997年)は『調和積分論、二次元代数多様体の分類』によって、広中平祐先生(1931年~)は『標数0の体上の代数多様体の特異点の解消、および解析多様体の特異点の解消』によって、森重文先生(1951年~)は『3次元代数多様体の極小モデルの存在定理』によって受賞されました。■14歳で独力で発見ノルウェーのアトル・セルバーグ(1917年~2007年)先生は1950年にフィールズ賞を受賞していますが、「栴檀は双葉より芳し」とはよく言ったもので、若い時から数学に素晴らしい才能を発揮していました。有名なエピソードですが、14歳の時にすでに独力でベルヌーイ(1700年~1782年)が考えた公式を独力で発見したというのです。第二次世界大戦時にはドイツがノルウェーに侵攻。先生も祖国のために戦いますが、投獄されてしまいます。しかし占領下のノルウェーでも研究を続け、戦後先生の業績が花開くことになったのでした。■隠居生活にフランスのアレクサンドル・グロタンディーク先生(1928年~)は1966年にフィールズ賞を受賞しています。1つの命題を突き詰めて考え続けるという数学の特性ゆえでしょうか、数学者には隠居生活に入る人が多いようです。グロタンディーク先生も変わった人で、今世紀最大の数学者と賞されながら1970年頃になると、自らが設立した『フランス高等科学研究所』も辞め、数学の世界と距離を置き、1991年には家族も振り捨てて隠居生活に入ってしまいました。現在も(生きているだろうけど)消息は不明とされています。■特別賞を出さなくちゃ!イギリスのアンドリュー・ワイルズ先生(1953年~)は年齢制限にひっかかりながらもフィールズ賞を受賞した唯一の学者です。というのは、360年もの長きに渡って幾多の天才たちの挑戦を阻んできた『フェルマーの最終定理』の証明をやってのけたからです。証明論文は1995年に発表されていますが、この時ワイルズ先生は42歳。フィールズ賞の規定に引っかかりますが、さすがにこの快挙に賞を出さないわけにはいかなかったのです。またこの歴史的証明には、岩澤健吉先生(1917年~1998年)の『岩崎理論』が決定的な役割を果たしました。日本人としても誇らしいことですね。■賞を根こそぎ辞退数学の面白いところは証明しなくてはならない点です。どんなに一見正しそうな命題、定理があったとしても、それが証明できなくては数学的な前進にならないのです。近年、数学界ではミレニアム懸賞問題の1つ『ポアンカレ予想』が解決されました。解いたのは、ロシアのグリゴリー・ヤコヴレヴィチ・ペレルマン先生(1966年~)です。ちなみにミレニアム懸賞問題とは、アメリカのクレイ研究所が2000年に発表した数学の7つの未解決問題のことで、それぞれに100万ドルの懸賞金がかけられています。ペレルマン先生は2002年、2003年に亘って論文を『arXiv』(アーカイブと読みます。数学、物理学などの論文が上げられるサーバ)に発表。約4年がかりでその証明が正しかったと認知されました(!)。結果、2006年にフィールズ賞に選出されましたが受賞を辞退。2010年には懸賞金をかけたクレイ研究所から、ポアンカレ予想の解決者として認定されましたが、それも辞退。ペレルマン先生の消息は不明で、新たなる問題に取り組んでいると言われます。フィールズ賞を受賞するような先生方は例外なく天才で、しかも天才ゆえに面白いエピソードに事欠きません。論文の方はとても理解できませんが、先生方の人間性には興味を引かれますね。さて、みなさんは数学は好きでしたか?(高橋モータース@dcp)
2012年10月31日『白いリボン』に続き、2作品連続でカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、本年度アカデミー賞外国語映画賞最有力との呼び声高い、オーストリアの巨匠ミヒャエル・ハネケ監督作『愛、アムール』が2013年3月9日(土)より日本公開されることが決定した。パリの高級アパートで静かに暮らすジョルジュとアンヌは、80代の元ピアノ教師の老夫婦。教え子がピアニストで活躍する姿を誇らしげに感じ、お互いを思いやりながら日々を送る2人だったが、妻が病で突然倒れ、穏やかだった日常に少しずつ変化が訪れる…。これまでカンヌ国際映画祭でのパルムドールを始め、スペインのサンセバスチャン国際映画祭で国際批評家連盟大賞、ダーバン国際映画祭で最優秀賞を受賞、さらにアテネ国際映画祭でオープニング作品に選出されるなど各国の映画祭を席巻してきた本作。主人公となる老夫婦を『男と女』、『愛する者よ、列車に乗れ』などで知られる名優ジャン=ルイ・トランティニャン、日本とフランスの合作映画であるアラン・レネ監督作『二十四時間の情事』で知られるエマニュエル・リヴァが演じる。この先、12月にはヨーロピアンフィルムアワード、1月にはゴールデングローブ賞、2月にはセザール賞が控えており、アカデミー賞のノミネーションが1月10日(火)に、受賞結果が2月24日(日)発表となるが、本作が今回の賞レースにどのように絡んでいくのか、注目が集まる。『愛、アムール』は2013年3月9日(土)よりBunkamuraル・シネマ、銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田、伏見ミリオン座ほかにて公開。■関連作品:愛、アムール 2013年3月9日よりBunkamuraル・シネマ、銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田、伏見ミリオン座ほかにて公開© 2012 Les Films du Losange - X Filme Creative Pool - Wega Film - France 3 Cinéma - Ard Degeto - Bayerisher Rundfunk - Westdeutscher Rundfunk
2012年10月30日10月20日(土)より東京・六本木ヒルズを中心に開催されていた第25回東京国際映画祭が10月28日(日)に閉幕。各賞が発表され、フランス映画の『もうひとりの息子』が最高賞の「東京サクラ グランプリ」と最優秀監督賞(ロレーヌ・レヴィ監督)の2冠を獲得。昨年の『最強のふたり』に続いて2年連続でフランス映画が最高賞を受賞する結果となった。また一般観客の投票で選ばれる「観客賞」を日本から出品された松江哲明監督の『フラッシュバックメモリーズ 3D』が受賞した。授賞式に先立って六本木ヒルズではグリーンカーペットイベントが開催され、各出品作品の監督や俳優陣、各賞の審査員、公式クロージング作品でクリント・イーストウッド主演の『人生の特等席』のロバート・ロレンツ監督らがグリーンカーペットを歩いた。東京 サクラ グランプリの栄誉に輝いた『もうひとりの息子』の舞台はイスラエル。兵役義務のためにイスラエル軍への入隊の準備をしていた青年・ヨセフが、両親の実の子ではなくパレスチナ西岸出身のパレスチナ人家族の息子とすり替わって育てられていたことを知り、価値観や信念を見つめ直していく姿を描く。ロレーヌ・レヴィ監督は最初に監督賞受賞を告げられ「光栄ですし、この映画は幸せを運んでくれました。この幸せをチームで分け合いたい」と笑顔で語っていたが、続いてグランプリ受賞が発表されると「これは本当のこと?」と信じられない様子。スタッフ、キャスト陣への感謝を述べると共に「イスラエルとパレスチナの子供たちにこの賞を捧げたい」と語った。主人公・ヨセフ役のジュール・シトリュクは「監督、非常にユニークな役のオファーをありがとう。この役を通じて素晴らしい経験をすることができました」と喜びを語った。最優秀男優賞は韓国映画『未熟な犯罪者』主演のソ・ヨンジュが獲得。壇上へ上がったヨンジュは「感謝の言葉しか出てきません。映画祭に出席すること自体、大きな経験でありプレッシャーでした。その中でこのような素晴らしい賞をいただけて嬉しいです」と満面の笑みを浮かべた。本作は審査員特別賞も獲得しており、カン・イグァン監督、共演女優のチョン・イェジンも壇上で共に喜びを分かち合った。最優秀女優賞はトルコ・ドイツ共作の『天と地の間のどこか』で、都会と地方を結ぶハイウェイ沿いのドライブインで働き、都会に憧れながらもどうにもならない思いを抱える少女を好演したネスリハン・アタギュルに送られた。アタギュルは緊張した表情で「母が喜んでくれると思います」と語った。日本映画の多様性を世界に紹介することを目的とした「日本映画・ある視点」の作品賞は、2005年に実際に起こった、少女がタリウムを実の母に飲ませたて殺害を図った事件(いわゆる“タリウム少女事件”)をモチーフにした『GFPバニー -タリウム少女のプログラム-』が受賞した。土屋豊監督は本作制作費用の400万円を自ら負担したこと、宣伝のためにさらに200万円が必要であることを告白。費用不足の中でも自身の作品を世に送り出そうとする国内のクリエイターたちの思いを代弁した。過激な内容だけに賛否が分かれる本作だが「双方の意見いただけたのはよかったと思います」と異なる多様な意見、称賛と批判を歓迎した。また、『フラッシュバックメモリーズ 3D』で観客が選出するグランプリとも言える観客賞に輝いた松江監督は、映画の完成が映画祭開催の3日前だったことを明かし「映画祭の上映を見ながら完成させたような状態でした」と語る。交通事故で高次脳機能障害を患い、記憶の維持に障害を抱えるミュージシャンGOMAのリハビリを経ての復活への過程を描いた本作。映画の中では彼のスタジオライブや過去の映像演奏も映し出されるが、監督は改めてGOMAさんや関係者への敬意と感謝の思いを口にした。なお、松江監督の本映画祭での受賞は第22回で「日本映画・ある視点」に出品された『ビデオテープ』の作品賞受賞に続き2回目となる。このほかアジア映画を対象にした「アジアの風」部門の最優秀アジア映画賞がトルコ映画の『沈黙の夜』に送られ、審査員の意見が大きく分かれたことを考慮して“スペシャル・メンション”として『兵士、その後』、『老人ホームを飛びだして』、『ブワカウ』の3作品の名が挙げられた。環境問題や自然との共生をテーマにした作品を集めた「natural TIFF」部門より選出される「TOYOTA Earth グランプリ」には、インドのシク教総本山の寺院で毎日行われる10万食分もの無料の食事提供がどのように行われているかを圧巻の映像で映し出した『聖者っからの食事』が輝いた。授賞式ののち、今年最後の上映作品となる公式クロージング作品『人生の特等席』のロバート・ロレンツ監督が舞台挨拶に登壇。本作の上映をもって記念すべき25回目の東京国際映画祭は幕を閉じた。第25回東京国際映画祭 受賞一覧【コンペティション部門】■東京 サクラ グランプリ:『もうひとりの息子』■最優秀監督賞:ロレーヌ・レヴィ(『もうひとりの息子』)■最優秀男優賞:ソ・ヨンジュ(『未熟な犯罪者』)■最優秀女優賞:ネスリハン・アタギュル(『天と地の間のどこか』)■最優秀芸術貢献賞:パンカジ・クマール(『テセウスの船』撮影監督)■審査員特別賞:『未熟な犯罪者』■観客賞:『フラッシュバックメモリーズ 3D』【日本映画・ある視点部門】■作品賞:『GFPバニー -タリウム少女のプログラム-』【アジアの風部門】■最優秀アジア映画賞:『沈黙の夜』■スペシャルメンション:『兵士、その後』/『老人ホームを飛びだして』/『ブワカウ』【natural TIFF】■TOYOTA Earth グランプリ:『聖者からの食事』■特別賞;『ゴミ地球の代償』特集「東京国際映画祭のススメ2012」■関連作品:第25回東京国際映画祭 [映画祭] 2012年10月20日から10月28日まで東京にて開催テセウスの船© 2012 Fortissimo Amsterdam未熟な犯罪者© 2012 NATIONAL HUMAN RIGHTS COMMISSION OF KOREA & SOUTH PARK FILM All Rights Reserved.フラッシュバックメモリーズ 3D© SPACE SHOWER NETWORKS.inc天と地の間のどこか人生の特等席 2012年11月23日より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.もうひとりの息子© Rapsodie Production - Cité Films
2012年10月29日1980年代に製作された英国の秀作映画『アナザー・カントリー』と『眺めのいい部屋』が明日より全国で順次公開される。HDリマスターされた素材での上映で、配給会社は“語り継ぎたい映画シリーズ”として今後もクラシック上映を続けていきたいという。予告編動画35ミリフィルムの製造が中止になるなど、映画の上映環境はデジタル化の波をうけて激変しており、近年、旧作の上映が難しくなっているが、配給会社のアンプラグドは「もう一度スクリーンで観たいというお客様の熱い要望にお応えしたい」という想いから“語り継ぎたい映画シリーズ”と題して、過去の傑作を最新リマスターで上映する企画をスタート。昨年上映した『いちご白書』と『ひまわり』は好調な動員を記録した。明日から公開されるのは英国映画の2作品。1984年製作の『アナザー・カントリー』はルパート・エヴェレットとコリン・ファースが主演し、英国のパブリック・スクールで学ぶ寮生たちの姿を描いた作品。1985年製作の『眺めのいい部屋』は名匠ジェームズ・アイヴォリー監督が若き日のヘレナ・ボナム=カーターを主演に迎え、良家の令嬢が異国の地で情熱的な恋に身を焦がす様を描いている。どちらの作品も最新のHDリマスター版で上映され、入場料は各作品1000円均一となる。『アナザー・カントリー』『眺めのいい部屋』10月27日(土) ヒューマントラスト渋谷ほかにて全国順次公開(C)1985 A ROOM WITH A VIEW PRODUCTIONS LTD. ALL RIGHTS RESERVED
2012年10月26日英国ファッションブランド「テッド ベーカー」が、英国イラストレーター協会(AOI)とのコラボレーションによるキャンペーン『A Baker’s Dozen』を開催する。TED BAKER(テッドベーカー)は、1987年より英国で店舗展開を開始。ロンドンの活気に満ちた環境の中で、英国の古きよき時代の価値観を守りつつ特徴的なデザインを生み出し、ファッションへの自由なアプローチを融合させている。今回のキャンペーンタイトルとなった「A Baker’s Dozen」とは、かつて英国でパン屋が1ダース(12個)のパンを売る際、重量不足がないよう1個おまけをつけた事に由来する13個を示す表現だ。キャンペーンでは、2012年秋冬アイテムを¥24,000以上購入するとイラストレーターのサインとナンバーが入ったイラスト画を貰うことが出来る。イラストは、フィッシュ&チップス、紅茶、カントリーサイドでの休日、 ガーデニングなど英国らしい題材に、テッド ベーカーらしいユーモア溢れるデザインが14種類。世界限定1,000枚の貴重なイラスト画となっている。このイラスト製作の過程を収めた映像をWebで公開している。インスピレーションの観点、アーティストたちの努力、印刷しサインする過程などを捉えた舞台裏映像を見ることが出来る。キャンペーンサイト(英語サイト):テッドベーカー公式サイト:元の記事を読む
2012年10月25日世界最高峰とも言われる英国ロイヤル・バレエ団の最新作8作品が24日(水)から全国の映画館で日本初上映される。これまで名ダンサーを輩出してきた英国ロイヤル・バレエ団の魅力はどこにあるのだろうか? 本バレエ団で “プリンシパル”として活躍していた吉田都氏からコメントが届いた。その他の写真英国ロイヤル・バレエ団を「古典バレエを始めとして、バレエ団オリジナルの大作、そして現代の振付家の作品や新作にも意欲的に取り組む、幅広いレパートリーを持つバレエ団」だと説明する吉田氏は、その魅力を「独特の品のあるロイヤルスタイルを保ちつつ、演劇的要素をたくさん取り入れたドラマティックな作品を得意としています。世界各国から入団し、活躍している個性豊かなダンサー達が魅力的。そして衣装や装置に至るまで細部にこだわり抜いた総合芸術を魅せてくれるバレエ団です」と分析する。踊り手たち、芸術家たちが紡ぐ“舞台芸術”を楽しめるのが英国ロイヤル・バレエ団の魅力。それだけに吉田氏は、「作品にもよるが、演劇的バレエの場合はただただストーリーに入りこんで楽しんでほしい。視覚から入るものはより強烈な印象を残すと言われるが、セリフのないバレエは全身で踊りで表現する分、心の奥深くまで届く。また、ダンサー達は普通の人が出来ない動きでいとも優雅に踊るが、その奥には長年の過酷な訓練の積み重ねがあり、痛みを伴うからこその美しいライン、その優雅な踊りや動きだけを楽しむこともできます」と語る。そんな英国ロイヤル・バレエ団の作品を大画面で堪能できる試みが始まる。「映画館の大画面では、舞台では観ることの出来ないダンサー達の細かい演技を見ることができる。劇場では遠くなってしまうが、映画ではダンサー達の息遣いまでが聞こえてきそうな距離での迫力満点の映像を見ることができる。もし出来れば衣装の細かいところまで見て欲しい。また、映画館の大スクリーンで観る衣装、装置の素晴らしさ、豪華さと共にオーケストラの奏でる音楽も堪能してほしい。音楽と一体となったダンサー達の踊りは何倍もの迫力で迫ってくる」と吉田氏。「私が長年在籍しプリンシパルとして踊ってきた英国ロイヤルバレエ団の魅力を余すところなく観て頂きたいと切望してやみません。世界のどこのバレエ団とも違うロイヤルバレエ団を大スクリーンで観劇すれば、また新しい発見もあるはず。気軽に映画館に足を運んで頂きたいと思います」。『英国ロイヤル・バレエ団』シアター上映全国のワーナー・マイカル・シネマズ他シネコンにて上映10月24日(水)『白鳥の湖』11月14日(水)『マノン』12月14日(金)『くるみ割り人形』2013年1月23日(水)『ジゼル』2013年2月20日(水)『ロミオとジュリエット』2013年3月29日(金)『不思議の国のアリス』2013年4月10日(水)『眠れる森の美女』2013年5月22日(水)『ラ・フィーユ・マル・ガルデ』
2012年10月11日英国を代表するラグジュアリーブランド「バーバリー」からブランド初のアイコンウォッチ『THE BRITAIN(ザ・ブリテン)』が登場。バーバリーのフラッグシップストア、一部百貨店、公式サイトで販売中となっている。156年のブランドの歴史において新しい象徴となる今回のアイコンウォッチコレクションは、バーバリーのアイコンでもあるトレンチコートをベースにデザイン。ベージュ、ブラック、ブラウンなどバーバリーならではのカラーパレットが随所に使用されている。モデルは、メンズとウィメンズが合わせて4型。40時間パワーリザーブ自動巻き、自動巻き、クロノグラフ、クォーツと4種類のムーブメントが採用されている。裏蓋がシースルーになっている自動巻きのスタイルは、クラフツマンシップが一目で分かる美しいムーブメントを実感することが出来る。ロンドンで行われた広告キャンペーンでは、写真家 マリオ・ティスティーノが様々な分野で活躍する新進気鋭のイギリス人をモデルとして起用。ミュージシャンのロブ・ライヤー、女優 ガブリエラ・ワイルド、アートディーラー ハリー・スクリムジョールは、モノトーンの写真の中で「THE BRITAIN」の普遍的な魅力と、シーンを選ばない高い汎用性を表現している。公式サイトでは、「THE BRITAIN」のデザインや、ムーブメントをインタラクティブに見ることが出来る。バーバリー公式サイト:【お問い合わせ先】バーバリー・インターナショナルTEL:0120-046-225元の記事を読む
2012年10月07日コリン・ファースが『英国王のスピーチ』の続編に出演するようだ。吃音に悩まされた英国王ジョージ6世を演じ、アカデミー賞主演男優賞に輝いたコリンは、第二次世界大戦中を舞台にした続編でも引き続き同役として出演することに同意したと報じられている。ある関係者は「The Sun」紙に「続編は、ナチス・ドイツによるロンドン大空襲の時期の家族の姿を描きます。ジョージ6世を診ることになった民間人である言語療法士のような一般家庭と比べて、特権のある皇室一家がどのように戦火の危機にさらされるかといった所に焦点が当てられるでしょう」と明かし、さらに「もちろんジョージ6世を中心に描きますが、同時に皇室全体が戦争によってどのような影響を受けるかということにも重点を置きます。ロンドン大空襲時代には興味深いテーマがまだまだあります。続編はまだ初期段階ですが、製作側はすぐにでも始めたがっていますよ」とコメントしている。第1作目は製作費用900万ポンド(約11億円)と低予算にも関わらず、2億5,000万ポンド(約316億円)の興行収入を叩きだし、アカデミー賞での4部門受賞を始め、英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞など数々の賞を総なめにした。コリンだけでなく、前作でジョージ6世の妻・エリザベス王妃を演じたヘレナ・ボナム=カーターや言語療法士を演じたジェフリー・ラッシュらも続編での続投に乗り気なようで、第1作を手がけたトム・フーパーが再びメガホンを取る模様だ。■関連作品:英国王のスピーチ 2011年2月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.
2012年09月25日全国に60劇場を展開するワーナー・マイカル・シネマズが、映画以外のコンテンツ作品を上映する「シアタス」で、英国ロイヤル・バレエ団の『白鳥の湖』や『マノン』など、最新8公演を全国の劇場で上映することが決定した。国内においてシリーズで上映するのは初めてだという。その他の写真「シアタス」とは、“新しい映画館の楽しみ方”をコンセプトに、音楽ライブ、演劇、スポーツなどさまざまなジャンルのコンテンツを上映するもの。10月のラインナップでは、熊川哲也などのスターダンサーを多数輩出したことでも知られる英国ロイヤル・バレエ団による公演のシリーズ上映が決定し、今月24日(水)には不朽の名作『白鳥の湖』を英国ロイヤル・オペラハウス(コヴェント・ガーデン王立歌劇場)から衛星中継する。以降、『くるみ割り人形』『不思議の国のアリス』を衛星中継するほか、『マノン』『ジゼル』『ロミオとジュリエット』など、これまでに収録した国内未公開作品(一部を除く)の公演映像を全国の劇場で来年の5月まで上映。また、11月からはベストセラー絵本をアニメ化した『あらしのよるに~ひみつのともだち~』のシアターセレクション版として特別編集された映像を、全国のワーナー・マイカル・シネマズとイオンシネマで上映する。『ロイヤル・オペラ・ハウス シネマ』10月24日(水)~2013年5月22日(水)全国のワーナー・マイカル・シネマズにて上映『あらしのよるに~ひみつのともだち~』11月10日(土)より全国のワーナー・マイカル・シネマズ、イオンシネマにて上映
2012年09月24日テレビ界のアカデミー賞とも言われる米国エミー賞の結果が23日(日本時間24日)に発表され、注目のドラマ・シリーズ作品賞は『HOMELAND』が受賞した。その他の写真エミー賞は、世界の放送業界において顕著な実績のあった番組や俳優、プロデューサー、制作技術者に贈られる賞で、1949年にハリウッドで行われた第1回の授賞式以来、今年で64回目を迎える。授賞式の模様はアカデミー賞と同じく全米で放送される。今年の作品賞ではABC、CBS、NBCの3大ネットワーク局のドラマが1作品もノミネートされず、HBO、AMCなどのケーブル局作品が名を連ねた。中でも、5年連続で作品賞を受賞するかで注目を集めていた『MAD MEN』は、惜しくも逃し『HOMELAND』が受賞した。『HOMELAND』は、作品賞のほか脚本賞と、ダミアン・ルイスが主演男優賞を、クレア・デインズが主演女優賞をそれぞれ受賞し、ドラマ・シリーズの主要部門4冠を獲得した。コメディ・シリーズでは、『モダン・ファミリー』が3年連続で作品賞を受賞したほか、監督賞など4賞を受賞する結果となった。『HOMELAND』は、日本ではFOXCRIMEで10月よりリピート放送予定(10/18開始、毎週月~金曜17:00~18:00)、『モダン・ファミリー』はFOXチャンネルでシーズン2が現在放送中(毎週日曜23:30~24:00)。またエミー賞授賞式の模様は、日本ではAXNチャンネルで9月29日(土)20時よりノーカット完全版で放送される。第64回エミー賞(2012)主な受賞結果●ドラマ・シリーズ部門【作品賞】『HOMELAND』【主演男優賞】ダミアン・ルイス『HOMELAND』【主演女優賞】クレア・デインズ『HOMELAND』【監督賞】ティモシー・ヴァン・パタン『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』【脚本賞】アレックス・ガンサほか『HOMELAND』【助演男優賞】アーロン・ポール『ブレイキング・バッド』【助演女優賞】マギー・スミス『ダウントン・アビー』●コメディ・シリーズ部門【作品賞】『モダン・ファミリー』【主演男優賞】ジョン・クライヤー『Two And A Half Men』【主演女優賞】ジュリア・ルイス=ドレイファス『Veep』【監督賞】スティーヴン・レヴィタン『モダン・ファミリー』【脚本賞】ルイス・C・K『Louie』【助演男優賞】エリック・ストーンストリート『モダン・ファミリー』【助演女優賞】ジュリー・ボーウェン『モダン・ファミリー』●ミニシリーズ/テレビムービー部門【作品賞】『ゲーム・チェンジ大統領選を駆け抜けた女』
2012年09月24日ビー・エム・ダブリューはこのほど、MINIから3つのデザイン・パッケージを発売した。それぞれ英国の地名をパッケージ名としており、シャーロック・ホームズゆかりのベイカーストリートなど、伝統ある英国の名所をほうふつとさせる仕様となっている。「Baker Streetパッケージ」は言うまでもなく、シャーロック・ホームズが居住していたとされるロンドン市内の通りをイメージしたもの。落ち着いた上品な雰囲気を具現化する専用ボディカラーのルーフトップ・グレーをはじめ、専用16インチアルミホイール、専用カラーライン、専用インテリアなどを装備する。「Bayswaterパッケージ」は、ロンドンの西側に位置するウエストミニスターにあるベイスウォーターをイメージ。ここには有名なハイドパークもあり、その美しい町並みは観光名所となっている。このパッケージは鮮やかなボディカラーのカイト・ブルーに、シックなレザーパンチを組み合わせているのが特徴。「Highgateパッケージ」は、ロンドン北西部の緑が多い地域であるハイゲートをイメージ。このパッケージはコンバーチブル向けで、ソフトトップには素材の中に非常に細いシルバー系の素材を散りばめることで、ボディ全体に涼しい雰囲気を醸し出している。価格は、「Baker Streetパッケージ」の「MINI Cooper」用が28万円、「Bayswaterパッケージ」の「MINI Cooper」用が41万円、「MINI Cooper S」用が30万円など。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月22日6日から開催されていたトロント映画祭が、現地時間16日に閉幕した。観客賞を受賞したのは、デビッド・O・ラッセル監督の『Silver Linings Playbook』。園子温監督の『希望の国』は、今年新設されたNETPAC賞を受賞した。その他の写真カンヌやヴェネチア映画祭と違い、トロント映画祭では、映画祭が選んだ審査員が話し合って賞を決めることはしない。観客もチケットを買って映画を観られるオープンな映画祭で、観客が投票する観客賞が最高賞となる。『アメリカン・ビューティ』『スラムドッグ$ミリオネア』『英国王のスピーチ』など、トロントで観客賞を取った映画がオスカーで作品賞を取ったケースは多く、近年、トロントの動向はますます注目されている。『Silver Lining Playbook』は、ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロらが出演し、家族の関係を描く、笑いと感動にあふれる物語。次点はベン・アフレックが監督する『アルゴ』。1979年に起こったイランにおけるアメリカ人捕虜救出の裏側にあった本当の作戦を描く、スリル満点の娯楽作だ。また、ミッドナイト・マッドネス部門で上映された作品を対象にする観客賞は、マーティン・マクドナー監督の『Seven Psychopaths』に贈られた。園子温監督の『希望の国』が受賞したNETPAC賞は、Network for the Promotion for Asian Cinemaが選出するもので、今年新設されたもの。トロントでワールドプレミア、あるいは海外プレミアをしたアジア映画の中から選ばれる。『希望の国』は10月20日(土)、『アルゴ』は10月27日(土)日本公開。『Silver Lining Playbook』の日本公開は未定。『希望の国』10月20日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー『アルゴ』10月27日(土) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー取材・文:猿渡由紀
2012年09月19日ブラッドリー・クーパー主演作『Silver Linings Playbook』(原題)が第37回トロント国際映画祭で最高賞を受賞した。『ザ・ファイター』のデヴィッド・O・ラッセルがメガホンをとり、ブラッドリーとジェニファー・ローレンスが共演する同作は、最高賞にあたる「ピープルズ・チョイスアワード」を獲得した。過去には『スラムドッグ$ミリオネア』や『英国王のスピーチ』などが同賞に輝いている。マシュー・クイック原作の同名小説の映画化となる本作は、ブラッドリー扮するパットがノイローゼから回復して幸せを探そうと決意し、ジェニファー扮する女性・ティファニーに出会ったことで将来に希望を見出せるようになるというストーリーだ。ブラッドリーとジェニファーのほかに、ロバート・デ・ニーロやクリス・タッカーが出演している。『Silver Linings Playbook』は11月21日(現地時間)に全米公開予定だ。
2012年09月18日第69回ヴェネツィア国際映画祭が8日(現地時間)に閉幕し、コンペティション部門作品賞にあたる金獅子賞は韓国のキム・ギドク監督『Pieta』(原題)が受賞した。韓国映画の金獅子賞受賞は史上初。ギドク監督は受賞スピーチの代わりに「アリラン」を熱唱した。銀獅子賞(監督賞)を受賞したのは『The Master』(原題)のポール・トーマス・アンダーソン監督。サイエントロジーの創始者であるロン・L・ハバードをモデルに、とある新興宗教団体のリーダーと第二次世界大戦から復員後に信者となった男の物語。リーダーを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンと、やがて主人公の右腕となる男を演じたホアキン・フェニックスは共に優秀男優賞を受賞した。アンダーソン監督とフェニックスは既にトロント国際映画祭に向かった後だったが、ホフマンは単身ヴェネツィアに戻り、空港から直接会場入りして賞を受け取った。実はその後、コンペティション部門の審査委員長マイケル・マン監督が賞を渡し間違えるハプニングが発生。場内アナウンスがイタリア語だったために混乱したようで、審査員特別賞を授賞すべきところで、マン監督が発表したのは銀獅子賞受賞者、『The Master』のポール・トーマス・アンダーソン監督の名前。だが、アンダーソン監督に代わって再登壇したフィリップ・シーモア・ホフマンは何の疑いも持たずに審査員特別賞の楯を受け取った。この時点で一部の審査員や会場の観客は異変に気づいたが、マン監督は次の賞の授与をする際、銀のライオン像が用意されているのを見て、ようやく間違いに気づいたという。そこでホフマンは三度壇上へと呼ばれ、審査員特別賞の受賞者、『Paradise:Faith』(英題)のオーストリアのウルリヒ・ザイドル監督と、楯と銀獅子像を交換した。優秀女優賞はイスラエルの『Fill the Void』(英題)のハダス・ヤロン、マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)はマルコ・ベロッキオ監督の『Dormant Beauty』(英題)と『E Stato Il Figlio』(原題)の2作に出演したファブリッツォ・ファルコが受賞。優秀脚本賞は、現在『カルロス』が日本でも公開中のオリヴィエ・アサイヤス監督の新作『Apres mai』(原題)が受賞した。オリゾンティ部門の最優秀作品賞、オリゾンティ賞は中国のワン・ビン監督の『Three Sisters』(英題)が受賞。日本からの出品したコンペティション部門の『アウトレイジ ビヨンド』(北野武監督)、オリゾンティ部門の『千年の愉楽』(若松孝二監督)は惜しくも受賞は逃した。(text:Yuki Tominaga)© ロイター/AFLO■関連作品:The Master (原題) 2013年春、全国にて公開アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会千年の愉楽 2012年秋、全国にて公開
2012年09月10日在日コリアン2世であるヤン・ヨンヒ監督が自身の実体験を基にオリジナル脚本で手がけた初のフィクション映画『かぞくのくに』が、来年開催される第85回米国アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品に決定した。病気治療のために25年ぶりに北朝鮮から一時帰国することを許された兄・ソンホと、彼を日本で迎える妹・リエや家族たち、日本に残った友人らの再会を通して、価値観の違う社会に生きるもどかしさと、それでも変わらぬ家族の絆を浮き彫りにしていく。帰国事業に翻弄される在日コリアンの家族という難しい題材を扱いながら、あくまでも「私は私の家族の話をしているだけ」(ヤン監督)というシンプルな物語と安藤サクラ、井浦新、ヤン・イクチュンら出演陣による好演が観客の圧倒的な支持を集め、国内では着々と公開スクリーン数を伸ばしている本作。同賞における外国語映画賞部門の日本代表作品としては今回、女性監督初の快挙を果たしたヤン監督は、「怖じ気づく心を押さえ込んで闘った昨年の夏を思い出します。スタッフを信じ、俳優陣を信じ、観客を信じ、自分を信じようともがきました。家族に会うという当たり前のことを手放してまでも世に出した作品です。『かぞくのくに』が人々の中で、世界中の様々な家族について思いを馳せる触媒となることを祈ります。これからも魂を込めて作品を作り続けていこうと思います。大きな叱咤激励をありがとうございました」と喜びと共に、本作に込めた熱い想いを明かす。今年2月に開催されたベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品され、見事C.I.C.A.E<国際アートシアター連盟>賞を受賞。さらに、モントリオール世界映画祭、釜山国際映画祭など12の海外映画祭への正式出品も決定するなど、海外でも高い評価を得ている本作。これまでアカデミー賞外国語映画賞の日本代表作品に選出されたのは、2009年に見事受賞を果たした『おくりびと』、2011年の『告白』、2012年の『一枚のハガキ』とそれぞれ異なる個性の光る作品が並ぶが、国家や政治が個人の人生を否応なしに翻弄する悲劇を背景に描いた『かぞくのくに』は、人権問題により敏感な欧米社会でどのように受け入れられるのか?『おくりびと』以来の本選参加、ノミネートにも大いなる期待が寄せられる。『かぞくのくに』は全国にて公開中。■関連作品:かぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.おくりびと 2008年9月13日より丸の内プラゼ−ルほか全国にて公開© 2008 映画「おくりびと」製作委員会告白 2010年6月5日より全国東宝系にて公開© 映画「告白」フィルムパートナーズ一枚のハガキ 2011年8月6日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011「一枚のハガキ」近代映画協会/渡辺商事/プランダス
2012年09月04日本国フランスで歴代3位の興収を記録。ドイツ、オーストリア、アメリカなど各国で大ヒットを飛ばしている今年注目のインディペンデント映画『最強のふたり』が9月1日(土)から公開されるのを前に、著名人より絶賛コメントが届いた。その他の写真本作の主人公は、事故で全身麻痺となった富豪フィリップと、彼を介護するスラム出身の黒人青年ドリス。趣味も嗜好も相容れないふたりが出会い、ときに衝突しながら深い友情を育んでいく様を実話に基づいて描いた物語。フランスでは2011年11月に公開されると、1910万人の動員を記録。アメリカ、カナダでは、今年の外国語映画としての興収記録をぬりかえて1位になるなど各国で注目を集め、ハリウッドではリメイクが決定した。著名人からは、「人と人との交流はこんなに素晴らしいものなんだと心が温かくなりました」(寺島しのぶ)、「なんてチャーミングな友情物語!」(竹中直人)、「介護とかではなく、これぞ人間関係。これこそ人生。だからこそふたりは最強。マニュアルなんて、クソくらえ!」(綾戸智恵)、「人を幸せにする映画とはまさにこの作品。100年後にも色褪せずに残る傑作」(斎藤工)などの声が寄せられており、公式サイトのほか、28日(土)から全国の劇場で配布されるチラシにも掲載されている。また、本作のモデルとなったふたりからは「こんな状態になって、私は何年も前に鏡を見るのをやめたけど、久々に自分の瞳を見たよ。私は今、両手で拍手しているんだ!」とフィリップは涙を浮かべ、アブデル(本作ではドリス)は「俺が黒人になっているよ!」とユーモアたっぷりな言葉で監督に伝えたといい、本人も太鼓判を押す完成度となっているようだ。『最強のふたり』9月1日(土)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー(C)2011 SPLENDIDO / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / TEN FILMS / CHAOCORP
2012年07月27日夏目漱石の代表作「坊っちゃん」の舞台となった愛媛県松山市は24日、第13回「坊っちゃん文学賞」の作品を全国から募集する。同賞は新しい青春文学の創造を目指して1989年の松山市市制100周年を機に創設。斬新な作風の青春文学小説を隔年で募集し、大賞1作品ならびに佳作2作品を決定している。審査員には、椎名誠氏、早坂暁氏、中沢新一氏、高橋源一郎氏が名を連ね、大賞受賞者には賞金として200万円を贈呈。受賞作品をマガジンハウス発行の「クウネル」誌上に掲載する予定とのこと。地元・松山市の敷村良子氏が第4回大賞を受賞した「がんばっていきまっしょい」は、単行本を出版後、映画化、さらにはテレビドラマとして全国放送されるなど、大きな反響を呼んだ。ほかにも、単行本化をはじめ、テレビ・ラジオドラマ化された作品を生んでおり、文芸関係者以外からも注目を集めているという。応募締め切りは2013年6月30日。募集要項は坊っちゃん文学賞ホームページに掲載されている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月26日2009年度のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』の滝田洋二郎監督最新作『天地明察』が、日本全国の夜空の写真を募集するプロジェクトを映画公式サイトで実施している。その他の写真今年は金環日食、金星の太陽面通過、金星食など、天文現象で沸いた年。本作では人々が空を見上げるきっかけ作りを目指し、日本全国から夜空の写真を集める“夜空を作ろう!プロジェクト”を実施。公式サイト内の特設ページにて、夜空の写真と、写真を撮ったときのシチュエーション等を募集しており、投稿された写真とコメントも見られる。また、本プロジェクトには、本作のキャスト・スタッフも参加しており、投稿された日本全国の夜空は、9月某日にひとつの夜空となって東京に出現するという。全国からはすでに夜空や月など様々な写真が投稿されており、どんな形で現れるのか、詳細は後日発表される予定だ。写真の応募は8月31日(金)まで受け付けている。本作は、冲方丁(うぶかた・とう)の同名小説が原作。江戸時代前期を舞台に、それまで800年にわたり使用されてきた暦の誤りを見抜き、日本独自の暦“大和暦”を作り上げた安井算哲(後の渋川春海)の青春物語だ。主演は岡田准一、妻・えん役に宮崎あおい、そのほか松本幸四郎、中井貴一などが出演する。『天地明察』9月15日(土)全国ロードショー
2012年07月20日アンジェリーナ・ジョリーが7日(現地時間)、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都・サラエボで開催された第18回サラエボ映画祭で「サラエボ名誉市民賞」を受賞した。初監督作『In the Land of Blood and Honey』(原題)を引っさげて映画祭に参加していたアンジェリーナは、受賞スピーチで「ボスニアで過ごした時間、出会った人々は私の人生を“永遠”に変えました。サラエボ名誉市民賞をいただけることが私にとってどれほど大きな意味を持つか、言い尽くせません。この街は本当に大切な場所なのです」と語りかけた。セルビア人男性とボスニアのイスラム教徒の女性の恋愛を描いた『In the Land of Blood and Honey』を監督したことについて「いままでで最も大変な仕事でした」とふり返り、「人々が実際に体験したことを尊重したかったからです。ボスニアでの体験はとてもユニークなもので、地元の人々と強い絆を感じています」と語った。(text:Yuki Tominaga)© AP/AFLO■関連作品:In the Land of Blood and Honey (原題)
2012年07月09日6月24日(日)で閉幕した第15回上海国際映画祭にて、コンペティション部門に出品していた内田けんじ監督×堺雅人主演の最新作『鍵泥棒のメソッド』が、脚本賞を受賞!日本映画が脚本賞を受賞するのは、同映画祭史上初となる。ある日、銭湯で転倒し記憶を失った伝説の殺し屋と、一人の売れない貧乏役者、2人の男の人生が入れ替わるところから始まる予想不可能なストーリー。転倒した男の持っていた大金に目がくらみ、彼に成りすます貧乏役者・桜井に堺雅人、記憶を失い自分が桜井だと思い込んでいるコンドウに香川照之が扮するほか、役者として努力するようになるコンドウに恋をする婚活中の女性編集長・香苗に広末涼子が扮し、絶妙な笑いを生み出す。106の国と1,643の地域から集まった応募作品から選出された17作品で争われた同コンペティション部門に、日本から唯一選出された本作。オープニング・レッドカーペットでは、ジャッキー・チェンやトニー・レオンなど錚々たるアジアのトップスターが歩く中で、現地入りした堺さん、広末さん、内田監督は大歓声でもって迎えられ、舞台挨拶では200人以上のファンが駆けつけるなど、作品に対する期待の高さをうかがわせていた。今回の快挙を受け、脚本・監督を務めた内田監督は「映画の脚本は、映画が完成したときに完成するものだと思っています。この映画に参加してくれたスタッフ、キャスト全ての人に感謝しています。ありがとうございました」と感謝。緻密な計画のもと、二転三転していくストーリーが観る者を常に騙し、虜にしていく監督の作品だが、既にその脚本力はアジアで高く評価されており、前作『アフタースクール』のリメイク権に中国の映画会社2社からオファーがあり、そのうちの1社が権利を獲得、製作開発中であるほか、デビュー作『運命じゃない人』は韓国でリメイクされ『COUPLES』と言うタイトルで昨年公開されている。今回の受賞により、本作にもさらなる注目が集まることが大いに予想される。『鍵泥棒のメソッド』は9月15日(土)よりシネクイントほか全国にて公開。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年06月25日