息子はねんど遊びが好きだ。ブロックや積み木など、モノづくり系のおもちゃが好きな息子だが、ねんどはそれらを置いても別格で好きらしい。■息子はねんど遊びが大好き今のねんどは赤や黄色や緑などの基本の色以外にも、ラメ入りなど色とりどりなものがたくさんあるので、そろえる側の親もとても楽しい。ラメ入りなどの変わり種にも心ひかれたが、取りあえず今回は、「赤、青、黄、青、白、黒、ピンク」の基本色を買ってみた。ブロックや積み木で遊んでいるときは、たびたび「もうできない!」「母、やって!」など、うまくいかなくてかんしゃくをおこす息子だが、ねんどで遊んでいるときはそんなこともなく、終始、驚くほど落ち着いている。ふふ、なんて、穏やかな母を装っているが内心は「家事がはかどるぜ〜! うっほほ~い!」「わっしょいわっしょい! ねんど様様!」と、小躍りである。ありがたいことに洗いものはすぐ終わり、ふと息子が何を作っているか気になった。一生懸命、何かをこねているようだ。「うどんかな」「それともパンかな~」一体何ができているのだろう、とワクワクしながら息子の作品に目を向けたところ…■母の目に飛び込んできた息子の作品どういうことだ…どうしてこうなってしまったのだ…。赤、青、黄、青、白、黒、ピンク…あの色とりどりの日々はもう戻らない。あのカラフルだったねんどたちは、息子から目を離したものの10分の内に一瞬でひとつの個体となった。そしてその個体はどうしても「う」がつく3文字のあれにしか見えない。息子が生みだしたそれに、しばし母のときが止まる。ラメ入りなんて買わなくて本当によかった。この個体がラメにより発光していたら、私の心のダメージは多分、倍増していた。■落ち込む母を横目に息子はのんきで…母だって元に戻したい…(泣)どうやら好奇心による偶然の産物のようだ。そうだよね、全部を混ぜたらもっとすてきな色になるかと思うよね。分かる。みんな通る道だ…息子よ…。そして何度見てもこのねんどでは「う」がつく3文字のあれ以外、制作欲が思いうかばない母だった。とりあえず、次にねんどを買うときは色が付いていないものにしようと思う。
2020年02月05日