米国のレストランチェーン、フーターズでウェイトレスとして働く女性が、客にされたひどい仕打ちをTikTokで告白して話題となっている。英Mirror紙などが報じている。彼女が担当したテーブルの客が、請求が高すぎると文句を言い、伝票に「くたばれ」という暴言と共に中指を立てた手の絵を書き殴った挙げ句、チップを1セントも払わずに退店したというのだ。このウェイトレスは、TikTokアカウント名「@keylamxo」として事の顛末を告白する動画を投稿。騒動の発端は、彼女の高校時代の同級生家族が、父親の誕生日を祝うために、総勢9人で来店したことだったという。「来店した同級生のお母さんが、『ドン・フリオを持って来て。夫の誕生日だからいいお酒が飲みたいわ』って言ったの。ドン・フリオのショットは1杯18ドルだったけど、彼らは25杯もオーダーしたのよ」と、ウェイトレスは動画で同級生家族の飲みっぷりについて明かしている。ドン・フリオはテキーラの中でも高級とされる銘柄。酒だけでも、450ドルを超える計算だ。同級生の家族は、料理も次々と注文していったという。家族は楽しく食事を楽しんでいたが、ウェイトレスが総計624ドル(約7万1千円)の伝票を渡すと、彼らはその請求額に驚き、「高すぎる」と怒り出したという。家族はテーブルの上のグラスをすべて倒したり、ケチャップをまき散らしたりといやがらせの限りを尽くし、失礼な絵とチップ欄に「0」が書き込まれた伝票をウェイトレスに押し付けた。母親は、「こんなに高くなってますよ、って一言伝えてくれていたら、あなたもチップがもらえたかもね!」と吐き捨てて帰って行ったという。チップももらえないのに、汚れたテーブルを片付けなくてはならなくなり、涙が止まらなかったと女性はTikTokの動画で怒りを露わにしている。チップ文化のある国の飲食店では、伝票のチップ欄に顧客が任意の金額を書き込み、その金額が担当した従業員に支払われる。こうした国々の飲食店では、従業員の基本給が低く抑えられているケースが多く、チップの多寡は彼らの生活の質に直結するのだ。ウェイトレスは、「奥様~?私はここで働いてるだけなんです!あなたたちの懐具合なんて知らないし、銀行口座にいくら入ってるかとか知るわけないでしょ?お金に余裕がないなら外食なんかするな!」と怒りを露わにした。Mirror紙は、この動画のコメント欄ではチップを義務化するかどうかについて意見が分かれたと報じている。
2021年10月21日ミュージカル『ウェイトレス』の日本初演が、3月9日に東京・日生劇場にて開幕した。開幕に先駆け囲み取材が行われ、出演する高畑充希、宮野真守、宮澤エマ、LiLiCo、浦嶋りんこが出席した。本作は、映画『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』(’07年)をベースに製作されたブロードウェイミュージカル。とびきりのパイを出すと評判のレストランを舞台に、ウェイトレスのジェナ(高畑)をはじめとする女性たちの人生の岐路を描いた作品で、全米ツアー公演やロンドン・ウェストエンド公演なども行われる大ヒット作となった。主演を務める高畑は開幕にあたり、「どうなるかわからない中でみんなで一生懸命やってきました。やっとお客さんと一緒にこのミュージカルを楽しめるんだ、とかなりワクワクしています」と笑顔。高畑は海外でも本作を観劇しており、「最初はニューヨークで拝見して、あまりに面白くて感激して、もう一回観たくてロンドンで観て、そしたらまたもう一回観たくなって(笑)、ニューヨークに行って観ました。何度観ても楽しい作品」と絶賛。宮澤も同じく観劇しており「楽しいし、歌もキャッチーだし、だけど話はすごくディープ。なにひとつ共感するシチュエーションはないのに、大号泣ってこういうことかな!?ってくらい泣きました。向こうではパイも売っていたので、パイをむさぼりながら泣きながら観て、劇場を出る時は浄化されるっていう(笑)」という体験を告白。共に日本初演に出演できる喜びを語った。宮野は、高畑演じるジェナの不倫相手となるポマター医師を演じるが「充希ちゃんと対面すると、物語の登場人物に自然となれる。それが楽しくてしょうがない。劇中では本当にポマターとして喋ってるし、ジェナとして話しかけてくれるんです。当たり前のことなのですが、それができるってなんてすばらしいんだと思いました」。ミュージカルは今作が初挑戦のLiLiCoは「50歳にしてデビューします!お稽古ではポンコツでしたが、みんながいろんなことを教えてくれました」と明かし「コメディですが、感動できるところもいっぱいあるすごくいい作品です。早くみんなに届けたいです!」と気合十分。LiLiCoとWキャストで、ウェイトレス仲間として姉御肌としてジェナに時に厳しくアドバイスを与えるベッキーを演じる浦嶋は「お客様が劇場に入って、お客様のお声や拍手が聞こえる中で上演できる喜びを噛み締めたい」としみじみ語った。高畑が「お客さんが入ってやっと最後のピースがはまる感じ」と開幕を待ちわびた本作。公演は3月30日(火)まで日生劇場にて上演中。文:中川實穂
2021年03月10日本日3月9日(火)、日生劇場でミュージカル『ウェイトレス』が開幕する。国民的女優・高畑充希の主演作であり、ブロードウェイのヒット作の日本初演であり、“伝説的”とも言える映画の舞台化であり……と、トピックスが多すぎるこの公演。ひとつずつ紹介していこう。近年は映像での活躍が目立つ高畑だが、『ピーターパン』『コーヒープリンス1号店』『スウィーニー・トッド』などミュージカルの代表作も数多く、実力は折り紙付き。昨年『ミス・サイゴン』で久々に舞台に立つ予定となっていたが、公演自体が中止となったため、今作は『わたしは真悟』(2016~17)以来の主演ミュージカルとなる。しかも相手役は、「おげんさんといっしょ」(NHK)で息の合った掛け合いを見せている宮野真守。さらには宮澤エマ、ミュージカル初挑戦となるLiLiCo、Wキャストの浦嶋りんこら、共演陣もじつに豪華だ。その高畑と宮澤が観劇し、惚れ込んだと公言しているブロードウェイ公演も、とにかく話題性抜群だった。『ヘアー』『ピピン』『ファインディング・ネバーランド』で知られるダイアン・パウラスが演出を手がけたこと、人気シンガー・ソングライターのサラ・バレリスがミュージカル音楽に初めて挑んだこと、脚本と振付も含む主要クリエイティブ部門をすべて女性が担った、ブロードウェイ史上初のミュージカルだったこと。また、主人公ジェナ役は『ビューティフル』でトニー賞を受賞したばかりだったジェシー・ミューラーが務め、彼女が降板したあとも、サラ・バレリス本人を含むスターたちが作品を彩り続けた。だがもちろん、話題性だけで5年もロングランできるほどブロードウェイは甘くない。本作の何よりの魅力は誰もが共感できるストーリーにあり、それを生み出したのが、原作映画(2007)の脚本・監督を務めて出演もしていたエイドリアン・シェリー。映画はたった4館でのスタートから口コミで広がりスマッシュヒットを記録したが、シェリーはその成功を見届けることなく、公開直前に殺害されるという衝撃的な最期を迎えた。そんな彼女の想いをスタッフ・キャストが受け継いでいるからこそ、ミュージカル『ウェイトレス』は力強い作品となったのだろう。日本版もまた、長く愛される作品となるに違いない。文:町田麻子公演情報ミュージカル『ウェイトレス』脚本:ジェシー・ネルソン音楽・歌詞:サラ・バレリス原作映画製作:エイドリアン・シェリーオリジナルブロードウェイ振付:ロリン・ラッターロオリジナルブロードウェイ演出:ダイアン・パウルス出演:高畑充希宮野真守宮澤エマ / LiLiCo・浦嶋りんこ(Wキャスト)渡辺大輔 / おばたのお兄さん / 勝矢佐藤正宏 / 他【東京公演】2021年3月9日(火)~2021年3月30日(火)会場:日生劇場【福岡公演】2021年4月4日~2021年4月11日(日)会場:博多座【大阪公演】2021年4月15日(木)~2021年4月19日(月)会場:梅田芸術劇場 メインホール【愛知公演】2021年4/29(木・祝)~2021年5月2日(日)会場:御園座
2021年03月09日