第82回アカデミー賞授賞式の俳優部門で、助演男優賞に続いて発表された助演女優賞。ロビン・ウィリアムスの発表で、見事オスカーを獲得したのは『プレシャス』のモニーク。ニューヨークを舞台に不幸な境遇の中でも少しずつ希望を見出し、成長していくガボレイ・シディビー演じる主人公の母親役を好演。これまでコメディアン、TVシリーズの司会者などとしても長く活躍してきたが、本作でゴールデン・グローブ賞受賞に続き、見事アカデミー賞も獲得し、女優としての確固たるキャリアを築いた。壇上でオスカー像を受け取ったモニークはアカデミー協会、共演者や作品関係者、そして愛する夫に「人気が出ることよりも正しいことをすることを示してくれた」と感謝を述べ、満場の拍手を浴びた。2年連続受賞が期待されたペネロペ・クルスは受賞ならず。マギー・ギレンホールの初のオスカー受賞もお預けとなった。『プレシャス』はこれで、脚色賞に続く2冠目獲得となった。特集:2010アカデミー賞■関連作品:プレシャス 2010年4月24日よりシネマライズほか全国にて公開© PUSH PICTURES, LLC 第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPAS■関連記事:【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜【アカデミー賞】作品賞&女性初監督賞『ハート・ロッカー』妻6冠、夫3冠で決着【アカデミー賞】サンドラ・ブロックに主演女優賞史上初ラジー賞と同時受賞【アカデミー賞】主演男優賞は“最も過小評価されている俳優”ジェフ・ブリッジス
2010年03月08日助演男優賞に続き、キャメロン・ディアス&スティーヴ・カレルの凸凹コンビがプレゼンターとして登場し発表されたのは、長編アニメ映画賞。スクリーンには、それぞれノミネートを受けた5作品のキャラクターが登場し、受賞に向けてのコメントを喋るなどのユニークな演出がなされた。見事受賞を果たしたのは、ディズニー/ピクサーによる大ヒットアニメーション『カールじいさんの空飛ぶ家』。通産6度目のノミネートで初の受賞を果たしたピート・ドクター監督は、限られた時間内でディズニー/ピクサー始め関係者に感謝を述べ、「こんなに変わり者の映画を信じてくれて本当に感謝しております」と締めくくった。特集:2010アカデミー賞■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASカールじいさんの空飛ぶ家 2009年12月5日より全国にて公開© WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜【アカデミー賞】作品賞&女性初監督賞『ハート・ロッカー』妻6冠、夫3冠で決着【アカデミー賞】サンドラ・ブロックに主演女優賞史上初ラジー賞と同時受賞【アカデミー賞】主演男優賞は“最も過小評価されている俳優”ジェフ・ブリッジス
2010年03月08日栄えある第82回アカデミー賞の発表トップバッターを飾るのは、助演男優賞。並みいる俳優勢の中で、真っ先に栄冠を手にしたのは、前哨戦のゴールデン・グローブ賞ほか数々の賞を制してきた『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツ!本作でクリストフが演じたのは、ユダヤ人を追い詰めていくナチス将校。昨年のカンヌ国際映画祭での男優賞受賞を皮切りに、これまでの各映画賞で同男優賞を含め7つの賞を既に獲得しているだけに、予想通りの受賞と言えそう。同じヨーロッパ出身のペネロペ・クルスからオスカー像を手渡されたクリストフは、共演のブラッド・ピット、クエンティン・タランティーノ監督始めキャスト・スタッフに感謝を述べ、「クエンティンが恐怖心を持たさずに旅をさせてくれました」とスピーチ。ちなみに『イングロリアス・バスターズ』は助演男優賞のみならず、作品賞・監督賞を含む7部門にノミネート。残念ながら、主演のブラッド・ピットの姿は会場には見えないが、同作品の受賞のゆくえも気になるところ。特集:2010アカデミー賞■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASイングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜【アカデミー賞】作品賞&女性初監督賞『ハート・ロッカー』妻6冠、夫3冠で決着【アカデミー賞】サンドラ・ブロックに主演女優賞史上初ラジー賞と同時受賞【アカデミー賞】主演男優賞は“最も過小評価されている俳優”ジェフ・ブリッジス
2010年03月08日第33回日本アカデミー賞の優秀賞ならびに新人俳優賞がこのたび発表され、『ゼロの焦点』、『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』、『沈まぬ太陽』が1位タイの12部門で優秀賞を受賞した。優秀作品賞に選出されたのは、『沈まぬ太陽』に『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』、『ゼロの焦点』、『劔岳点の記』、そして『ディア・ドクター』の5本。『沈まぬ太陽』は先日発表された報知映画賞でも作品賞(邦画部門)を獲得したが、これに続き日本アカデミー賞でも最優秀作品賞受賞なるか?一方、本年度モントリオール世界映画祭で見事、監督賞(根岸吉太郎監督)を受賞した『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』は国内の賞レースも制するか?監督賞を始め、放蕩夫とそれを支えるしっかり者の妻という夫婦役で息の合った演技を見せた浅野忠信&松たか子はそれぞれ主演男優賞と主演女優賞に選ばれた。浅野さんは大ヒットを博した『劔岳点の記』でも同賞受賞と、ダブル受賞を果たしている。多様な作品ジャンルからの選出が目を引くのは、主演女優賞の顔ぶれ。先述の松さんほか、綾瀬はるか(『おっぱいバレー』)、宮崎あおい(『少年メリケンサック』)とコメディエンヌとしての才覚を見せた二人に、『ゼロの焦点』で中谷美紀×木村多江と女優魂をぶつけ合った広末涼子が受賞。さらに、韓国からも、是枝裕和監督からのラブコールで“空気人形”を演じ各方面で高い評価を受けたペ・ドゥナ(『空気人形』)が名を連ねている。外国作品賞には、『スラムドッグ$ミリオネア』、『チェンジリング』、『レスラー』と2009年度アカデミー賞を賑わせた名作が並ぶほか、クリント・イーストウッドが俳優引退を宣言した『グラン・トリノ』、さらに昨年公開した前編に続き大ヒットを記録した『レッドクリフ PartII−未来への最終決戦−』が選出された。そして、今年最も活躍した若手俳優たちに贈られる新人俳優賞には、映画・TVドラマへの出演が途切れることなく続く岡田将生(『ホノカアボーイ』・『僕の初恋をキミに捧ぐ』・『重力ピエロ』)、水嶋ヒロ(『ドロップ』)、溝端淳平(『赤い糸』)に加え、音楽界から彗星のごとく俳優デビューした渡辺大知(『色即ぜねれいしょん』)。女性陣では、榮倉奈々(『余命1ヶ月の花嫁』)、志田未来(『誰も守ってくれない』)、平愛梨(『20世紀少年』)が受賞を果たした。各賞の最優秀賞は来年3月5日(金)にて発表される。主要各賞の受賞作、受賞者は以下の通り。【優秀作品賞】『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』『沈まぬ太陽』『ゼロの焦点』『劔岳点の記』『ディア・ドクター』【優秀監督賞】犬童一心(『ゼロの焦点』)木村大作(『劔岳点の記』)根岸吉太郎(『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)西川美和(『ディア・ドクター』)若松節朗(『沈まぬ太陽』)【優秀主演男優賞】浅野忠信(『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)浅野忠信(『劔岳点の記』)大森南朋(『ハゲタカ』)笑福亭鶴瓶(『ディア・ドクター』)渡辺謙(『沈まぬ太陽』)【優秀主演女優賞】綾瀬はるか(『おっぱいバレー』)広末涼子(『ゼロの焦点』)ペ・ドゥナ(『空気人形』)松たか子(『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)宮崎あおい(『少年メリケンサック』)【優秀助演男優賞】瑛太(『ディア・ドクター』)香川照之(『劔岳点の記』)堺雅人(『ジェネラル・ルージュの凱旋』)玉山鉄二(『ハゲタカ』)三浦友和(『沈まぬ太陽』)【優秀助演女優賞】木村多江(『ゼロの焦点』)鈴木京香(『沈まぬ太陽』)中谷美紀(『ゼロの焦点』)室井滋(『劔岳点の記』)余貴美子(『ディア・ドクター』)【優秀アニメーション作品賞】『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『サマーウォーズ』『映画ドラえもん新・のび太の宇宙開拓史』『ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜』『名探偵コナン漆黒の追跡者(チェイサー)』【優秀外国作品賞】『グラン・トリノ』『スラムドッグ$ミリオネア』『チェンジリング』『レスラー』『レッドクリフ PartII−未来への最終決戦−』【新人俳優賞】岡田将生(『ホノカアボーイ』・『僕の初恋をキミに捧ぐ』・『重力ピエロ』)水嶋ヒロ(『ドロップ』)溝端淳平(『赤い糸』)渡辺大知(『色即ぜねれいしょん』)榮倉奈々(『余命1ヶ月の花嫁』志田未来(『誰も守ってくれない』)平愛梨(『20世紀少年<第2章> 最後の希望』・『20世紀少年<最終章> ぼくらの旗』)■関連作品:沈まぬ太陽 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009 「沈まぬ太陽」製作委員会ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビジョンパパドゥ新潮社日本衛星放送ゼロの焦点 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009「ゼロの焦点」製作委員会劔岳点の記 2009年6月20日より全国にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会ハゲタカ 2009年6月6日より全国東宝系にて公開© 2009 映画「ハゲタカ」製作委員会おっぱいバレー 2009年4月18日より全国にて公開© 2009「おっぱいバレー」製作委員会空気人形 2009年9月26日よりシネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて順次公開© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会少年メリケンサック 2009年2月14日より全国にて公開© 2009「少年メリケンサック」製作委員会ジェネラル・ルージュの凱旋 2009年3月7日より全国東宝系にて公開© 2009 映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」製作委員会■関連記事:助演男優賞の瑛太に阿部サダヲ「いいな」、鶴瓶「この辱めを…」報知映画賞授賞式報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞明日開幕東京フィルメックス「ツイてる」西川美和監督トークイベント満員木村大作監督、浅野忠信からワガママのお墨付きもらい、トークショーでも木村節炸裂“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!
2009年12月25日来年3月の第82回アカデミー賞授賞式を前に、同賞の名誉賞授賞式「ガヴァナー・アワード」が14日、ハリウッド&ハイランドのグランド・ボールルームにて開催され、往年のフィルム・ノワールのヒロインとして名を馳せ、いまも活躍中のローレン・バコールらが受賞した。85歳のバコールは『マンハッタン・ラプソディ』で助演女優賞候補になった経験はあるが、オスカー受賞はこれが初めて。デビュー作『脱出』で共演し、後に結婚した故ハンフリー・ボガートについて、「わたしに命を吹き込み、人生を変えてくれた」と話した。この日はボガートとの間にもうけた息子であるスティーヴン・ボガートと、死別後に結婚した元夫の故ジェイソン・ロバーズの息子・サムも母親に付き添って来場していた。ほかに、低予算のB級映画の帝王として知られ、最近はジェイソン・ステイサム主演の『デス・レース』などを手がけるプロデューサー、監督のロジャー・コーマン、『ゴッドファーザー』シリーズや『アニー・ホール』から『カイロの紫のバラ』までのウディ・アレン作品などの撮影を担当したゴードン・ウィリスが名誉賞を受賞した。トム・ハンクス、ジャック・ニコルソン、ウォーレン・ベイティ&アネット・ベニング夫妻、モーガン・フリーマン、スティーヴン・スピルバーグといった錚々たる顔ぶれが600人ほど招待された。例年はアカデミー賞授賞式中に発表される名誉賞が、授賞式本番前に授与されるのは初めてだが、TV生中継もないせいか、会場はリラックス・ムードだったという。(text:Yuki Tominaga)授賞式での一幕。ウォーレン・ベイティやスピルバーグ、ジョージ・ルーカスなど錚々たるメンバーと壇上に立つトム・ハンクス。© Reuters/AFLO■関連作品:デス・レース 2008年11月29日より有楽座ほか全国にて公開© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:意外と運転上手?「デートでも自分が運転したい」アッキーナが車で行きたいのは?バブルの時代再来?ブラザー・コーン「サザン活動休止のいまが復活のチャンス」いま、“死”が爆走する!『デス・レース』試写会に5組10名様をご招待バブルガム・ブラザーズ、コンビ“復活”宣言「一緒にデス・レース戦っていきたい」GTFトーキョーシネマショー2008『デス・レース』試写会に10組20名様をご招待
2009年11月17日今回ご紹介するスマイルさんは、エミー賞作品賞にも輝いた超話題作「マッドメン」のドン・ドレイパー。前回登場した「デクスター」のデクスター・モーガンとは、ひと味もふた味も違う笑顔の持ち主です。と言うのも、ドンは現代とは常識の異なる60年代ニューヨークに生き、欲望渦巻く広告業界で活躍している敏腕広告マン。大手広告代理店のクリエイティブ・ディレクターとして商品を売るための知恵やアイディアをひねり出す一方、クライアントをいろいろな意味で満足させなくてはならない彼にとって、笑顔はある種の武器でもあるのです。ただし!敏腕広告マンの自負を持つドンは無駄に媚びるのが大嫌いで、基本姿勢はむしろクール。男性の同僚からは一目置かれ、女子たちからは「ドレイパーさんって、ミステリアスよね〜」と胸キュンされるタイプでもあります。でも、実はそんなタイプの男性ほど、スマイルパワーは絶大!私たちの現実世界でも、いつもはあまり笑顔を見せない上司から褒められるときほど嬉しい…ってこと、ありませんか?普段は冷静なドンが口の端をちょっとだけ上げ、同僚の功績を認めたとき。普段は無関心を装っているドンが女性秘書にちらりと笑顔を見せ、「いつもありがとう。今日は早く帰っていいよ」なんて言っちゃったとき…。そのターゲットが同性であれ異性であれ、彼のスマイルはもはや鋭い凶器レベルに達し、相手をズキュンと射抜いてしまうのです。では、家庭ではどうかと言うと、ドンは良き父であり、良き夫。郊外のステキな一軒家で、元モデルの美人妻と2人の幼い子供たちに囲まれながら理想的な暮らしを送っています。となると、自然と笑顔がこぼれ落ちそうなものですが、笑顔大安売りとはいかないのが人間ドラマの佳作たる「マッドメン」の複雑さ。職場で様々なストレスを抱えるドンは完璧な家庭を持ちながらも、別次元の癒しを求めて愛人女性と密かに不倫中!夢のような自宅で良き家庭人モードに入ったときに見せる彼の笑顔は、秘密の関係を隠すドス黒スマイルでもあるのです。とは言え、そんなワケあり笑顔さえもステキに見えてしまうのがドン・ドレイパーの魅力なのですが…。演じるジョン・ハムはドン役で一躍ブレイクし、ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞にも輝いている38歳。「30 Rock」のエミー賞受賞クリエイター、ティナ・フェイも、彼の容貌を「地球上で最もハンサム」と絶賛したそうです。そんな彼だからこそ、一歩間違えば嫌味なキャラになりかねないドンを、危険で複雑だけれども魅力的で目の離せない主人公として成り立たせることに成功。ちなみに、俳優になる前のジョンは高校で教鞭をとっていたこともあるのだそうですが、こんなイケメン先生がいたら勉強に身が入らないですよね…。(text:Hikaru Watanabe)「マッドメン シーズン1 DVD-BOX」価格:20,790円(税込)発売元:フジテレビ映像企画部/ポニーキャニオン販売元:ポニーキャニオン発売中© MMVII Lions Gate Television Inc. All Rights Reserved■関連作品:マッドメン [海外TVドラマ]© MMVII Lions Gate Television Inc. All Rights Reserved
2009年09月10日