台湾の点心料理店「ディンタイフォン(鼎泰豐)」の名物と言えば小籠包だが、バレンタイン期間限定で「チョコレート小籠包」が日本初登場。2017年1月26日(木)から2月14日(火)にかけて新宿髙島屋で発売する。価格は2個で281円。「ディンタイフォン」は、『ニューヨークタイムズ』紙で世界の10大レストランにも選ばれたことがある、行列のできる人気店。世界中の美食家を魅了する名店から誕生した「ショコレート小籠包」は、生地の中に58%というカカオ含有率の高いフランス産のチョコレートにバター、牛乳を加えた濃厚なチョコレートソースをイン。それを熱々に蒸しあげて提供する。テイクアウト用(冷凍6個入843 円・1日限定100 パック)も用意し、家庭でも楽しめるようになっている。【詳細】ディンタイフォン「チョコレート小籠包」会場:新宿髙島屋11階特設会場新宿髙島屋バレンタインイベント「アムール・デュ・ショコラ~ショコラ大好き!~」にて期間:2017年1月26日(木)~14 日(火)価格:2個281円※2017年2月1日(水)~14日(火)まで、一部店舗を除くディンタイフォンの各レストランでも提供。※ただしテイクアウト販売は新宿髙島屋の特設会場のみ。
2017年01月19日大人気ドラマ「ウォーキング・デッド」で長年に渡ってグレン役を演じたスティーヴン・ユァンが、長年交際してきたジョアナ・パクさんと3日(現地時間)に結婚した。結婚式には現在放送中の「ウォーキング・デッド」のシーズン7のキャストから、過去出演していたキャストまでが勢ぞろい。主演のアンドリュー・リンカーン(リック役)はもちろんのこと、ノーマン・リーダス(ダリル役)、メリッサ・マクブライド(キャロル役)、チャンドラー・リッグス(カール役)らレギュラーメンバーに加え、初期に出演していたエイミー役のエマ・ベルやリックの妻・ローリを演じていたサラ・ウェイン・キャリーズらの懐かしい顔ぶれも。式では、主演のアンドリューの妻であるゲイル・アンダーソンと、ドラマの中でアンドリュー演じるリックの妻を演じていたサラの“妻2人”の貴重なツーショットも実現。サラがインスタグラムに写真を載せている。ダリル役のノーマンは、式への出席だけでなく、自身のインスタグラムでもスティーヴン夫妻の結婚を祝福。2人の写真を投稿し、「最高の週末だったよ。愛してる」とハートマークとシャンパンの絵文字で祝福した。(Hiromi Kaku)
2016年12月05日dTVで配信中の大人気海外ドラマ「ウォーキング・デッド」。このほど、最新のシーズン7・第1話で衝撃的な最期を遂げた人気キャラクター“グレン”への追悼の意を込めた映像「【ありがとう。】GOODBYE GLENN」が公開された。“ウォーカー”と呼ばれるゾンビがはびこる荒廃したアメリカを舞台に、リック(アンドリュー・リンカーン)、ダリル(ノーマン・リーダス)ら生存者たちが、安住の地を求めて恐怖に立ち向かう姿を描く本作。だが、待望のシーズン7・第1話が配信された10月24日は、「ウォーキング・デッド」ファンにとって忘れられない日となってしまった。シーズン1から主要キャラクターとして人気を博してきた男気イケメン、グレンが命を落とすという衝撃的な展開が待っていたのだ。そのあまりの非道さは、新たに登場した対立グループのリーダー、ニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)の極悪ぶりをも強烈に印象づけることになった。韓国系俳優スティーヴン・ユァンが演じていたグレンは、シーズン1から登場。ピザの配達員だった彼が、リックの命を救い、数々の試練を乗り越えていくうちにたくましく成長していく姿や、仲間思いの男気あふれる姿が多くの共感を呼び、ノーマンたちとの仲良しオフショットなども話題に。配信終了するや否や、グレンの死を嘆く声や、彼のこれまでの功績を称える声が多数あがり、1か月たったいまでもその声はとどまることを知らない。dTVでは、そんなファンたちの気持ちを代表し、「さようなら…ありがとう!」の思いを込めてグレンの軌跡をふり返る映像を制作。仲間との絆、マギー(ローレン・コーハン)との愛の軌跡など、シーズン1から6までの出演シーン、キャラクターとしての成長をまとめた映像になっており、「ウォーキング・デッド」を長年愛してきたファンたちはもちろん、観はじめたばかりのファンも、最も愛されたキャラクターの1人、グレンについて理解が深まる内容となっている。「ウォーキング・デッド」シーズン1~6はdTVにて全話を配信中。シーズン7は毎週月曜21時~FOXチャンネルにてリアルタイム配信中(最新話は初回配信4日後から35日間見逃し配信)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウォーキング・デッド [海外TVドラマ](C) 2010 American Movie Classic Company,LLC. All Rights Reserved.
2016年11月27日米ロックバンド・イーグルスの創立メンバーでギタリストのグレン・フライさんが、67歳で死去した。急性潰瘍性大腸炎、急性肺炎、リウマチ性関節炎などを患っており、さまざまな疾患が重なったことで死に至ったという。同バンドの公式ウェブサイトには、「われわれの悲しみ、彼が僕らに与えてくれたもの全てに対する私たちの愛と尊敬を言葉では表すことはできません」と家族とバンドメンバーたちからの言葉が記載されている。さらにTMZ.comは、グレンさんが11月に手術を受けた後、経過は順調だったにもかかわらず、最近になって症状が急変していたと伝えている。イーグルスは『ホテル・カリフォルニア』『ならず者』『テイク・イット・イージー』『テキーラ・サンライズ』などでヒットを飛ばして人気を博し、グレンも多くの代表曲の曲作りに参加。6回のグラミー賞受賞も果たしたイーグルスは1980年に解散したが、グレンはその後もソロシンガーとしての活動を続けて『ヒート・イズ・オン』『ユー・ビロング・トゥ・ザ・シティ』などのヒット曲を世に生み出した。先月にはイーグルスの復活パフォーマンスがケネディ・センター名誉賞の席で行われる予定だったが、グレンさんの体調不良により中止となっていた。(C)BANG Media International
2016年01月20日日本IBMは7月30日、米国本社からシニア・バイス・プレジデント IBM Watson事業 マイク・ローディン氏が来日したことに合わせ、Watson事業に関する最新動向を説明した。マイク・ローディン氏は、冒頭、なぜWatsonが必要なのかを、次のように説明した。「(最近のビジネスにおいて)もっとも重要なことは、情報が人間の消費できる量を越えている点だ。業界の人は情報革命と呼んでいる。これは、産業革命と同等の現象だ。18世紀には産業革命があり、20世紀はビジネスを拡張していく時代だった。これらの革命はいまでも続いており、現在ではコンピュータやインターネットを使うようになっている。その副産物として、情報の生成のスピードが今のシステムでは処理できなくなっている。SNSなどからは非構造化データが生まれ、センサーデバイスからはIoTの一部として新しいデータが生まれている。これらのデータはそれぞれが相関性をもった形で処理していかなければならない。 しかし、今のツールではこういった状況に対処できない。そのため、新しいツールを作らなければならない。我々は今、新しい革命を起こすタイミングにいる。そうしないと我々は、ナレッジを拡張していくことができない」(マイク・ローディン氏)そして、Watson(新しいツール)の役割を、「それぞれのデータそのものは独立しているが、そのデータを意味あるものに変換することが重要で、アナリティクスを活用する。 アナリティクス自体が普遍的なトレンスレータ(翻訳機)となる。それによって、情報が生まれる。 その情報を新しいツールを使って、ナレッジに変えていかなくてはならない。ナレッジが最終の製品で、これが新しい革命だ。これらを集約し、グローバルで共有することで、イノベーションの民主化が起こる。競争優位性は誰が最高の情報にアクセスできるかになる」と述べた。マイク・ローディン氏は、今後のWatsonプロジェクトの戦略として、商用化を挙げた。「これまでWatsonプロジェクトの商用化に取り組んできた。IBMはBtoBの会社だが、Watsonにおいてはコンシューママーケットにも適用できると思っている。そのために、大きなプロジェクトを行い、大学や研究機関とも深いパートナーシップを結んでいる。さらに、Watson技術をオープンプラットフォームでスタートアップ企業に開放していくことも行って、Watsonプロジェクトを新しいルートで世界市場に展開することを考えている」(マイク・ローディン氏)日本での展開について同氏は、「日本ではソフトバンクとパートナーシップを組んでいる。ソフトバンクの持つ知見とIBMのマーケティングやクライアントを組み合わせことでWatsonの可能性を最大限に引き出すことができる。大学との連携では、東京大学の連携を発表した」と語り、なぜソフトバンクと組んだのかについては、「日本ではソフトバンクと戦略的な提携(エコシステムの構築の委託)をしている。日本市場でWatson市場を広げていこうと考えたとき、ソフトバンクさんのような企業と提携することにより、スタートアップ企業のなどに良いチャンスを与えられると思った。ソフトバンクさんはこの市場において、すでに大きなリーチを獲得しており、アップルともパートナーだ。さらに、通信事業を持っており、これをエコシステムで活用することができる」を説明した。また、同日、日本IBM内に新たにワトソン事業部が設立されたことも発表された。そして、日本IBM 執行役員 ワトソン事業部長 吉崎敏文氏は、「ワトソン事業部は、ソリューション、マーケティング、システム構築に分かれている。これから日本で新しい市場をつくり、ビジネスを拡大するために、スキルやナレッジを蓄積していく。 日本では1つのアライアンスモデルとしてソフトバンクさんと提携した。ソフトバンクとわれわれのお客様に一緒に営業し、アプリケーションを増やしていく」と挨拶した。
2015年07月31日ベトナム人アーティスト、ディン・Q・レの日本初となる個展「ディン・Q・レ展:明日への記憶」が、7月25日から10月12日まで森美術館で開催される。レは1968年に国境付近であるベトナムのハーティエンに生まれ、ポル・ポト派の侵略から逃れるために10歳の時に家族とともに渡米。その後、カリフォルニア大学サンタバーバラ校とニューヨーク視覚芸術学校で、写真とメディアアートを学んだ。これまでに、シャーマン現代美術基金やニューヨーク近代美術館などで個展を開催し、国際的にも高い評価を受けている。会場では彼を一躍有名にした作品である、ベトナムの伝統的なゴザ編みから着想を得た「フォト・ウィービング」シリーズを展示。ベトナム戦争をはじめ、カンボジアの遺跡、ポル・ポト派による虐殺、ハリウッド映画などの裁断された写真がタペストリー状に編み込まれ、見る角度や立ち位置によって様々な印象を与える。更に、3面の映像と手作りのヘリコプターを組み合わせた映像インスタレーション作品「農民とヘリコプター」も展示される。この作品では自作のヘリコプターの開発に挑むベトナム人男性に焦点を当て、ベトナムと戦争の象徴であるヘリコプターをめぐる複雑な関係を巧みに描き出した。他にも、結合双生児をテーマとし、ベトナム戦争中にアメリカ軍が散布した枯葉剤との関連を示唆する作品「傷ついた遺伝子」など、人々の様々な実体験を繊密なリサーチとインタビューに基づいてダイナミックに表現。これまで語られなかった名もなき市井の物語をすくい上げ、見落とされてきた人々の痛みや喪失を独自の視点で描き出している。その他、会場では、“報道写真を通して見るベトナム戦争”“ベトナム戦争が日本社会や日米関係に与えた影響”“今日のベトナムの現代アートシーン”“ビジネス・マーケットとしてのベトナムの魅力”などのテーマで、レクチャーやセッションを開催する。【イベント情報】ディン・Q・レ展:明日への記憶会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー53階会期:7月25日から10月12日まで時間:10:00から22:00まで(火曜日は9月22日を除き17:00まで)料金:一般1,800円、高大学生1,200円、4歳から中学生600円、65歳以上1,500円
2015年02月19日大女優がグレン・クローズ製作・脚本・主演を務める1月18日公開の映画「アルバート氏の人生」。本年度(第84回)のアカデミー賞にも3部門にノミネートされる注目作だ。彼女が女優人生を賭けて実現させたかったこの映画の魅力、舞台裏についてグレン・クローズ本人にインタビューを行った。(C)Kaori Suzuki■脚本にも参加されていますが、舞台版と映画版との一番の違いは? もし大きな相違点があれば、そうするに到った動機や経緯なども具体的にお聞かせ下さい。舞台はとても質素なの。ホテルの回転ドアとアルバートの仕事場であるちょっとしたプラットフォームがあるだけだったわ。それと多分ベッド、ノミの(シーンのための)ベッドね。だから想像力にかなり頼らないといけなかったのよ。観客はホテルがどういうところかとか、すべてを想像力で埋めないといけないの。舞台では、虚構の世界だと知りながらも、本物だと信じ込んでしまう。すべてを(想像力で)埋めてね。でも映画は本当にそのままでしょ。舞台で想像力を働かせて埋めていたものを、本物として作らないといけない。だから、(舞台から映画への)移行は、とても難しいんだと思うわ。私は、舞台に戻ることはしなかった。舞台(の脚本)は使わないことにしたの。原作を使って、そこから脚色していったのよ。■あなたがこの作品で一番魅力に感じる部分はどこですか? (C)Kaori Suzuki私は彼女にとても感動させられたの。彼女はとても感動的なキャラクターだと思ったわ。基本的に、ものごとを知らず、自分を哀れんだりせず、夢を持っているキャラクターには、どこかとてもパワフルなものがあるわ。自分を不憫に思ったりせず、生き続けるための夢を持っているの。たとえ自分が成し遂げたいことをやるのに、ほんの少ししか手段を持っていなくてもね。そういうことにはどこかとても感動的なものがあるわ。そういった信念は、人々にとってとても感動的だと思うの。それとアルバートのようなストーリーには、きっと何かが起きる、というのが感じられる。それが何かは分からないけど、驚きのあるストーリーなの。常にこういうふうになるだろうと思うような展開にならない。それは、この題材のもう一つの素晴らしい点だと思うわ。■おっしゃるように、どういうふうに話が進むのか分かりませんでした。アルバート・ノッブスを演じた上で30年という時間の経過があなたに与えた影響は何でしょう? 30年間、自分の(演技の)技術を学んできたの。本当にそうよ。なぜなら、とても難しい役でしょ。クローズアップがいかにパワフルかということを30年間学んできた。30年間、映画において、いかに思考や沈黙や動きがパワフルかを学んだわ。私にとって、このキャラクターを演じるのにパーフェクトな時だったと思うの。私は、複雑なところにもっと気づくようになったわ。なぜなら年を取ってから彼女を演じたことで、もっと時間が経ち、彼女は、あのマスクにもっと深く隠れている。そして、そこから出てくることは、彼女にとってもっと難しいのよ。そういったことすべてがストーリーにさらなるパワーをもたらすことになったと思うわ。■リサーチのために、女性が男装している写真をナショナル・ジオグラフィック誌でご覧になったんですね。そうなの。アルバニアの一部に、、なんて呼ばれていたかしら…彼らがなんと呼んでいたか忘れてしまったけど、もし家族に男性の跡取りがいなければ、彼らは女性をノミネートし、その女性は男性として人生を送るの。これがそういった生き方をした女性の顔なのよ。驚くべきことよね。そういった人生が、彼女の顔にもたらしたものはね。■メイクをすることは、このキャラクターになる手助けをしてくれましたか? ええ、助けてくれたわ。私の鼻を変えるだけだったの。そんなにたくさんパンケーキを使ったメイクはしなかった。彼らは、私自身の肌の色にうまく合わせることが出来たの。目のメイクはまったく何もしなかった。眉毛も何もしなかったわ。ここにちょっとだけしたけど(歯を差しながら)。■歯にですか? 歯の上に被せるの。それと私の耳はとても小さいから、もう少し大きなものにしたわ。そして少し外に飛び出しているようにしたの。それはとても印象的なのよ。耳が飛び出しているというふうにすることは、とても重要だった。■念願の作品の映画化を実現できたわけですが、その道のりを振り返っていかがですか? (C)Kaori Suzukiとてもいい気分よ(笑)…5年前だったと思うけど、私の家にいた時のことを思い出すわ。私がボニー・カーティス(プロデューサー)に会った時、物事が変わったのよ。私たちは一緒に「The Chumscrubber」をやったの。それは、ボニーが初めて一人でプロデュースした作品だった。彼女にはどこか私がすぐに大好きになったところがあったの。それで、脚本を彼女に渡して、「死ぬ前にこの役を演じたいの」と言ったわ。彼女は素晴らしいコラボレーターなの。どこからお金を引っ張ってくるかということに関して、型にはまらない発想が出来るのよ。なぜって、私はそれまでにすべてのインディペンデント映画の会社に当っていたからよ。すべての人のところに話をしに行ったわ。最終的に製作費を集めることが出来たのは、ボニーの独創性と、時々のちょっとしたひらめきのおかげなのよ。私たちは素晴らしいチームだった。それからロドリゴ(・ガルシア監督)のプロデューサーのジュリー・リンが加わったわ。彼女はとても才能があるの。彼女たちは素晴らしいチームだった。私たち3人は素晴らしいチームで、エネルギーを持っていたわ。結局、製作費はハリウッドからはまったく出ていないのよ。私たちがやっていることに興味を持つ人たちがもっともっと出て来ていると思うわ。映画ビジネスをやってみたいという人たちからもっと資金を集められるようになっている。製作費を集めようとしている人たちにとってそれはいいことよ。でも、本当に難しいの。私は決してあきらめないと決心したのよ…まず、女優であることは、信じられないくらい難しいの。すごくたくさん拒絶されるの。いつも自分がやりたいと思うことをやれるわけじゃないわ。でも、私は、この題材を決して諦めない、というところまで来たのよ。今から2年経って、「ああ、あの映画が出来ていたら、ナイスだったでしょうね。とても素敵な映画になっていたでしょうに」なんて言いたくなかった。そんなことを言わずにすんでよかったわ。なぜなら、この映画を作ることは本当にすごく楽しかったからよ。一緒に仕事をした人々やチーム、クリエイティビティ、すべてがこうあって欲しいと願うものだったわ。すべてが私にとって最高だったのよ。■撮影中で一番チャレンジングだった事、また面白いエピソードがあれば具体的にお願いします。私たちにとって最大のチャレンジは、すごく短い時間でやらないといけなかったことよ。こういうことがあったわ。私たちはアート・ディレクターと彼女のチームを集めてプロダクション・ミーティングをしないといけなかった。「ダイニングルームの家具をクリスマス休暇の間、借り続けておくお金も予算もない」って。それで、私たちが撮影することになっていた部屋にある(別の?)家具を、撮影前にあきらめないといけなくなったの。それで、私は言ったわ。「オッケー、じゃあ、そのシーンをどこで撮れるかしら」って。そういうシーンの一つは、パーティーの後、医者がいるところにマリアがやって来て、彼が彼女のスカートをつかむところだったの。あれは、もともとダイニングルームで撮影する予定じゃなかったんだけど、その方が結果的にはより良くなったのよ。そういうのはとても楽しいわ。それに、この作品にはもっとマジック・リアリズムがあったわ。アルバートが心の中で見ているものが大事だったのよ。彼女が、ヒューバートとキャサリーンのベッドルームがどういうものかを考えてみるシークエンスがあったの。最初、二つのベッドがあるところが出てきて、それから、彼女たちが一つの大きなベッドにいるところが出てくるの。彼女が心の中で考えていることがわかるようにね。でも、そういうことをすべてやるお金がなかったわ。それが出来れば素晴らしかったと思うけど、出来なかったの。それから、彼女が小さなお店を覗き込んで、想像するシーンがあったわ。あそこにはチョコレートとかいろんなものが置いてあるはずだったの。そして、コンピューターで動くクレーンを使うはずだったけど、それをやるのに8万ポンド(約1000万円)もかかるから、出来なかったのよ。それで、ミーティングで私は言ったわ。「私の顔(の表情で)で見せるわ」って(笑)。実際、それは…古い壁紙を見て、彼女が想像しているというシーンになったの。そういう問題の解決法は大好きよ。多くの場合…たくさんの人たちがそう言うんだけど、潤沢なお金がない時、もっとクリエイティブになれるって。問題を解決しないといけなくて、多くの場合、より良いものになるのよ。■アイルランドで撮影中、30年振りの大雪だったそうですね。すべてが凍っていたけど、雪かきというものがなかったの。だから雪や氷が道に残っていたわ。人々は転んで、お尻や足を骨折したりしていた。本当にひどかったのよ。カベンティリー・ハウスに行く時に、人々が道の端に車を置き去りにしているのを見たけど、そこに1週間も置きっぱなしだったわ。信じられなかった。すごく寒かったのよ。■ミア・ワシコウスカやアーロン・ジョンソンら若手実力派の役者との共演はいかがでしたか?私たちは一緒にリハーサルしたんだけど、彼らを見るのは素晴らしかったわ。最初、ミアには内気なところがあったの。そして、アーロンは、もっと積極的だった。それで、彼は彼女をつかんで、キスしたわ。ミアはちょっと…。それから、彼らたちはお互いにレスリングすることになったの。彼らは素晴らしい関係を持てるようになったのよ。あのリハーサル期間は、とても、とても役立ったわ。なぜなら、私たちは同時に脚本の手直しをしていたからよ。彼らにはとても感心したわ。理想的な世界では、こういった難しい役を見事に演じることが出来るすごくいい役者で、まさにこれからビッグになるという二人の若い役者をキャストしたいものよ。でも、それはとても難しいの。なぜなら、普通、そういった立場にいる若い役者のエージェントは、「アルバート氏の人生」みたいな映画はやらせたくないものだからよ。彼らは、大抵、たくさんお金を払ってくれる映画をやらせたがるものなの。でも、ミアはロドリゴが大好きなのよ。ロドリゴが彼女を発掘したからよ。アーロンは、ただいい役者になりたいだけなの。彼は頭がいいわ。彼は、(この映画をやれば)どういう人たちと一緒に仕事をすることになるか知っていたの。すべての役者が、最高の役者たちだったのよ。彼らは二人ともこの映画をやるために、大作を断ったの。それは稀なことよ。でも、それは、彼らがどれほど演技力を磨くことに真剣かということを示しているわ。だから、私は彼らに対してとても尊敬の念を持っているし、彼らが仕事をしているのを見るのが大好きだった。素晴らしかったわ。彼らは素晴らしかった。■あなた自身が歌詞を書いたわけですが、曲についてはどのように思いましたか?大好きよ。本当に大好きなの。私は子守唄が大好き。子供の頃、子守唄が大好きだったわ。だから、子守唄にするのは、論理的なことに思えたの。映画の最後のイメージだし。アルバートはとても子供っぽいしね。それはほとんど、ヒューバートがアルバートに歌っているみたいね。それか、アルバートはヘレンに歌ってあげたかったでしょうし、ヘレンが彼女の赤ちゃんに歌うことも出来る。または、ヒューバートが、ヘレンと小さな赤ちゃんのアルバートに歌うことも出来るわ。だから、映画の最後にうまく合うのよ。それから、私はミュージカルをやることで、たくさん学んだわ。史上最高の作詞家のひとりはオスカー・ハマースタインよ。そして、歌うことも学んだわ。私はオスカーの曲を全部知っている。彼らは、母音をどこに置けば歌いやすくなるか知っているのよ。美しいメロディや素晴らしい歌詞を書くだけじゃなくて、技術的に音を出さないといけないの。ある声域で歌うのがとても難しい母音があるの。どこに母音を置くべきか、というのが重要なのよ。私は、シニード・オコナーがすごく気に入ってくれた時、本当にうれしかったわ。彼女は、それをずっと言い続けてくれているの。あの歌は歌いやすいの。それは、歌手がエモーションを自由に表現出来るようにしてくれるの。(曲の音程が)声域の変なところにあって、その音が出るか心配する必要がないのよ。言っていることわかるかしら?ある母音や子音を使うことでね。そういうことにも気をつけたのよ。■今後、女優、映画人としての新たな目標をお聞かせ下さい。自分が面白いと思う役といいストーリーを見つけ続けたいわ。そして何度も言い続けているけど、自分で書きたいの。もし本当に書きたければ、書くしかないわ(笑)。私はいつも「パーフェクトな瞬間を待たないといけない」って言っているの。でも、きっとやるわ。必ずね。でも演技の話がきたら、書くよりも演技をしてしまうのよ。■書くというのは、脚本のことですか? そうなの。自分で書きたい脚本があるのよ。■それはどんなものなんですか?小説を基にしたものですか?それは私が子供の時に聞いたストーリーを基にしたものなの。私の母は、おばあさんの書斎にあるとても古い本をよく私たちに読んで聞かせてくれたのよ。■特に日本の女性の観客へ向けてメッセージがあればお聞かせ下さい。これは女性と社会での彼らの立場についてのかなり意味深い映画だと思う。女性がなんの権利も持っていない時代を舞台にした作品なの。彼女たちは、夫か、彼女たちが仕えている家主の持ち物と考えられていた。(この映画は)生き残るためにどこまで人々がやるか、ということを描いているの。だから私は、ある意味、社会学的な考察のようなものだと考えている。なぜなら女性が男性として装うといったことについての本がいくつもあるし。当時は私たちが知っている以上にもっと多くの女性たちが、きっとそうしていたに違いないわ。そういったことは納得がいく。それが自分たちの自由を得るための、そして、なにか自分たちに期待されている以外のことをするための唯一の方法だったのよ。だから日本のすべての女性が「アルバート氏の人生」を見に行ってくれることを願っているわ(笑)。自分たちの夫を一緒に連れ出してね。作品情報『アルバート氏の人生』監督:ロドリゴ・ガルシア出演: グレン・クローズ / ミア・ワシコウスカ / アーロン・ジョンソン / ジャネット・マクティア ほか配給:トランスフォーマー2013年1月18日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー(C)Morrison Films
2013年01月17日