造形作家の関田孝将さんは、武蔵野美術大学を卒業後、塗装や内装、建築などの手伝いをしながら自身の作品作りを続けてきました。2004年からは立川市にある石田倉庫に工房を構え、2018年4月より同市にて新たなアトリエを拠点として活動中。国立市のイベントスペース『ラマパコス』の運営もしています。■ 工芸品と大量生産の間をめざす関田孝将さん銅製の鍋シリーズは、完全受注生産。ミルクパン 22,680円〜/コヘル 19,440円〜「どうやってできているのかを知りたいと思うんです。だから、身の回りで使うものは、全部自分で作りたいと思うようになりました。鍋やスプーンといった小物から、最終的には家を作りたいんですよね(笑)」とゆったりとした口調で語る関田さん。まっすぐにものづくりと向き合う姿勢と好奇心は、その穏やかな人柄とは反対の情熱を感じます。製作風景。大学の頃から使用しているという、関田さんオリジナルの製作台はじめは自分が使うために作っていたという銅製の鍋シリーズは、1点1点丁寧に手作りされています。絵本に出てきそうな、有機的で美しい曲線をもつ鍋やミルクパン、カトラリー。関田さんにしか作りだせない独特の風合いは、新品なのにすぐ生活に馴染みます。銅製のスプーンとフォーク「工芸品に寄りすぎると人が日常的に使えなくなってしまうし、1点ものは単価が上がってしまい、なかなか手が届かないこともあります。使ってもらうために、1点ものと大量生産の間くらいのものを作りたい」形や素材にこだわりながらも、しっかりと「人が使う」という機能を持たせてくれる製品は、ずっと使い続けたくなりそう。現在は小物や雑貨の他に店舗の内装や大型の什器なども作っています。空間を活かした店舗什器照明器具の製作も手がける■ 新たな製作拠点で、新たなチャレンジを引っ越してきたばかりの『フミキリ倉庫』1F作業スペース2018年4月、立川市の線路沿いにリサイクルショップがあった跡地を『フミキリ倉庫』と名付け、仲間の工房、古家具屋や洋服作家と新たな工房の運営をはじめました。1Fに関田さんの作業スペース、2Fにはアトリエが。今後は、この『フミキリ倉庫』を仲間と共にワークショップやイベントの開催、新しい挑戦をする場としても使っていきたいと考えているそうです。また国立市で運営するイベントスペース『ラマパコス』は、関田さんの試作品の購入も可能(イベント時のみ営業)。新たな製作拠点と同様に、これからも、オーダー品を作るだけではなく、自分のものづくりに挑戦し続ける場所としても使っていきたいそうです関田さんの作品やものづくりに興味を持った方は、展示会やイベント出品などをぜひチェックしてみてください。profile関田孝将(せきた たかまさ)東京生まれ、武蔵野美術大学卒業。現在、立川市にて制作活動を行う。店舗内装什器・家具・看板・表札・建物金具・どう制作などの制作とアート・クラフトイベントの参加や、展示会の開催をして活動中。WEB: ラマパコスinstagram:
2018年07月03日