ダスティン・ホフマン出演の少年合唱団を通じたヒューマンドラマを描いた映画『BOYCHOIR』が、邦題『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』として9月11日に全国公開されることが決定し、ポスタービジュアルが18日、公開された。今作は、複雑な家庭環境に育ち、トラブルばかり起こしていた12歳の問題児ステット(ギャレット・ウェアリング)が、米国一のエリート少年合唱団の有名校に入学、ベテラン合唱団団長(ダスティン・ホフマン)と出会い才能を開花させ、自身の人生を切り開いていく姿を描く。また、本作は、若い頃に音楽を学んだ経験のあるホフマンの自伝的映画になっているという。監督は、映画監督だけでなくオペラや舞台劇の演出家でもあり、これまで、『レッド・バイオリン』で米国アカデミー賞最優秀作曲賞を受賞し、日本から中谷美紀や役所広司が出演した『シルク』で注目を集めたフランソワ・ジラール。ベン・リプリーが手掛けたオリジナル脚本に基づき、メガホンをとった。ジラール監督は「ほとんど何も知らされずにこの脚本を受け取った。そして読み始めた僕は本当に感動したんだ」と映画に着手した時のことを振り返り、「感性豊かで音楽家でもある脚本家によって書かれた、真実にあふれ、多くの層が積み重なった脚本だった」と評価。リプリー自身も音楽家であることが重要だったとし、「音楽と言葉を調和させるのはとても難しい。だがベン・リプリーはその二つを見事に織り合わせていた」と語る。ベテラン合唱団団長役には、2度の米アカデミー賞に輝くダスティン・ホフマン、物語の中心人物となる天才少年シンガー、ステットには、若手俳優ギャレット・ウェアリングをキャスティング。そのほか、キャシー・ベイツやエディ・イザード、デブラ・ウィンガー、ジョシュ・ルーカス、ケヴィン・マクヘイルという豪華キャストが名を連ね、さらに新人俳優陣が少年合唱団員として見事な演技を披露している。なお、このたびの邦題および公開日の決定に合わせて、ポスタービジュアルも公開。天才少年シンガー・ステットを演じるウェアリングとステットらを厳格でありながら穏やかに指導する合唱団団長を演じるホフマンの姿が映されている。(C)2014 BOYCHOIR MOVIE, LLC. All Rights Reserved.
2015年06月18日2014年2月、46歳の若さで急逝した、オスカー俳優フィリップ・シーモア・ホフマンの最後の主演作『誰よりも狙われた男』が、まもなく10月17日(金)より全国公開となる。当代最高の名優であり、同業の映画人たちからも絶大な尊敬と信頼を得ていた彼が、遺した本作から貴重なインタビュー映像が到着した。9.11から10年以上がたったドイツの港湾都市ハンブルク。かつてテロリストたちが住みつき、悪事を画策していたこの町で、極秘のテロ対策チームを率いるギュンター・バッハマン(フィリップ・シーモア)は、密入国したひとりの若者に目をつける。彼は、チェチェン出身のイッサ。イスラム過激派の容疑をかけられ国際指名手配されている男だ。イッサは人権団体の若手弁護士の女性アナベル・リヒター(レイチェル・マクアダムス)を介して、銀行家のトミー・ブルー(ウィレム・デフォー)と接触。彼の経営する銀行に、イッサの秘密口座があるという。一方、CIAベルリン支局マーサ・サリヴァン(ロビン・ライト)の介入も得たドイツの諜報界は、イッサの逮捕を計画。しかし、バッハマンはイッサをあえて泳がせ、さらなる“ある大物”を狙おうとしていた…。『カポーティ』(’05)でアカデミー賞「主演男優賞」を受賞し、『ザ・マスター』(’12)では、ヴェネツィア国際映画祭「男優賞」をホアキン・フェニックスと共同受賞したフィリップ・シーモア。映画界を代表する演技派として地位を確立していた彼が、期せずして最後に選んだ役柄は、『裏切りのサーカス』(’11)などで知られるスパイ小説の大家ジョン・ル・カレがあぶり出した、9.11以後のリアル諜報戦を生き抜く熟練スパイ、ギュンター・バッハマン。酒とタバコを手離さず、CIAのみならず自国の諜報組織とも闘いながら、己の信念を貫こうとする孤高の男、バッハマンの哀愁や、人間臭さ、秘めた正義をこれ以上ない深みで披露している。「もし、この映画を観て何も感じないのであれば…視野が固まっているね」と語るフィリップ・シーモア。彼の渾身の作品を、まずはこちらの映像から受け止めてみて。『誰よりも狙われた男』は10月17日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:誰よりも狙われた男 2014年10月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) A Most Wanted Man Limited / Amusement Park Film GmbH (C)Kerry Brown
2014年10月10日先ごろこの世を去った名優フィリップ・シーモア・ホフマンの最後の主演作『誰よりも狙われた男』が17日(金)から公開される。圧倒的な存在感と繊細な演技で観客を魅了してきたホフマンは本作をどう捉えたのだろうか? 生前の彼が作品について語った貴重なインタビュー映像が解禁された。フィリップ・シーモア・ホフマンが語るインタビュー映像本作は、『裏切りのサーカス』の原作にもなった『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』や『寒い国から帰ってきたスパイ』など数々の傑作で知られるジョン・ル・カレの同名小説を映画化したもの。ホフマン演じるギュンター・バッハマンは、ドイツ・ハンブルクにある小さなテロ対策チームに所属しており、密入国したイッサという若者をあえて“泳がせる”ことで、テロリストに資金提供している大物を狙う計画を立てるが、イッサの弁護士やイッサが接触する銀行の経営者、CIAなど様々な勢力が参入し、事態は錯綜していく。「政府やスパイ組織といえば派手に描かれることが多いが、実際はそんなことはない」と語るホフマンは本作で、組織の軋轢と戦いながら己の信念を貫こうとする男バッハマンを演じた。彼は“華麗なスパイ”とはほど遠く、つねに酒とタバコを手放さない中年男だが、ホフマンの重厚で味わい深い演技は役を見事に捉えており、完成した映画はホフマン曰く「とても人間臭い、本当に人間らしさを描いた作品」だという。ホフマンらを導き、リアリティのある諜報戦を描き出したのは『コントロール』『ラスト・ターゲット』のアントン・コービン監督。ミュージック・ビデオなどを手がけ、スタイリッシュな映像で知られる人物だが、ホフマンは「彼はすべてをユニークに捉える。僕たちが納得するまで見守ってくれて、邪魔をせず、好きにやらせてくれるんだ。完成した映画を観たけど彼は素晴らしい仕事をした。大きなハートを持ち、芸術的センスが非常に鋭い」とその手腕を高く評価する。本作は複雑に絡み合う人間関係や、緊迫する諜報戦を描きながら、様々な問題や対立を抱えながら生きる人々の“生々しい姿”を見事に描いており、ホフマンは「この映画は必ず心を揺さぶる。広い視野と心で観れば、素晴らしい議論を巻き起こすだろう」と完成度に自信を見せる。残念ながら彼の主演作はこれで最後だが、本作での彼の演技や、この映画が描き出すメッセージは公開後も多くの人々によって語られ、議論され続けるのではないだろうか。『誰よりも狙われた男』10月17日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
2014年10月10日映画ファンのみならず、同業者である多くの映画人たちから絶大な尊敬と信頼を得ていた名優、フィリップ・シーモア・ホフマン。『カポーティ』(’05)ではアカデミー賞「主演男優賞」に輝き、近年もポール・トーマス・アンダーソン監督作『ザ・マスター』で鬼気迫る演技を見せた彼が、2月、46歳の若さで急逝したことは、世界中に大きな衝撃が走った。このほど、そのホフマンが最後に遺した主演作『A MOST WANTED MAN』(原題)が、『誰よりも狙われた男』として10月より日本公開されることが決まった。舞台はドイツの港湾都市ハンブルク。諜報機関でテロ対策チームを率いるスパイ、ギュンター・バッハマン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、密入国したひとりの若者に目をつける。彼の名前はイッサ。体中に拷問の傷跡があり、イスラム過激派の容疑をかけられ国際指名手配されている男だ。イッサは人権団体の若手弁護士アナベル・リヒター(レイチェル・マクアダムス)を介し、秘密口座を巡って銀行家のトミー・ブルー(ウィレム・デフォー)と接触するのだが…。原作は、ゲーリー・オールドマン、ベネディクト・カンバーバッチら豪華キャストで映画化された『裏切りのサーカス』で知られるスパイ小説の大家、ジョン・ル・カレの2008年発表の傑作ミステリー。冷戦時代の東西対立といった構図ではなく、“9.11”以降の混沌とした複雑な時代を象徴するスパイものとして、テロ対策を軸にした現代の諜報戦をリアルに描き出している。本作でホフマンが演じたのは、ドイツ・ハンブルクの小さなテロ対策スパイチームを率いる男、バッハマン。酒とタバコを手離さず、組織との軋轢と闘いながらも、己の信念を貫こうとする孤高の男が持つ凄みや哀愁、人間臭さを、ホフマンはこれ以上ない深みで演じ切っている。そして、ハンブルクの国際金融界を代表する、英国人銀行家トミー・ブルーには、アカデミー賞に2度のノミネート経験を持つウィレム・デフォー。また、ホフマンが「女性版バッハマンのようなところがある」と語るCIAエージェント、マーサ・サリヴァンに、『美しい絵の崩壊』のロビン・ライト。さらに人気女優レイチェル・マクアダムスが、理想主義の人権派弁護士アナベル・リヒターを演じるなど、ハリウッドきっての実力派俳優たちが集結。さらに、本作の展開の鍵を握るイッサ・カルポフには、監督が「彼は掘り出し物だった。無名の素晴らしい俳優を見つけ出せたことは幸運だった」と語る、ロシア出身のグレゴリー・ドブリギンが抜擢。そのほか、『東ベルリンから来た女』の名女優ニーナ・ホスが、バッハマンの忠実な右腕イルナ・フライ役、『ラッシュ/プライドと友情』での好演が記憶に新しいドイツのスター俳優ダニエル・ブリュールが、バッハマンのチームに欠くことのできないマキシミリアン役を演じている。監督は『コントロール』『ラスト・ターゲット』のアントン・コービン。スタイリッシュな映像と、伏線に伏線を重ねた繊細なストーリーテリングで、ル・カレの世界観を見事に映像化。ハイクオリティな知的エンターテイメントに仕立てあげた。コービンは、この素晴らしい仕事を一緒に成し遂げた亡きホフマンに、「彼はこの映画を本当に誇りにしていたことを僕は知っている」と明かし、熱烈な賛辞を捧げている。『誰よりも狙われた男』は10月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年07月14日フィリップ・シーモア・ホフマンが、新作スーパーナチュラル・スリラー『Ezekiel Moss』(原題)の監督を務めることになった。同作の脚本はハリウッド業界人によって選ばれるブラックリスト(映画未製作の優秀脚本リスト)にランクインしたもので、死者と意思疎通を図ることができる流れ者と友人になる少年の姿を描いたスリラー作品だ。本作の製作を担当するマンダレイ・ピクチャーズ社のキャシー・シュルマン氏は、メガホンを握ることとなったフィリップを「現世代で最も素晴らしい才能の持ち主のひとり」と賞賛。「フィリップのような有能な人間の手によって、信仰とスーパーナチュラルがテーマのこのゴシックスリラー作品が手がけられるのを大変嬉しく思っています」と声明を発表している。フィリップは、本年度のヴェネチア国際映画祭に出品された『The Master』(原題)で優秀男優賞を受賞するなど、俳優として世界中から高い評価を受けているが、監督としては2010年製作の日本未公開作品『ジャック、舟に乗る』だけ。果たして、円熟したセンスは監督業でも発揮されるのか?■関連作品:The Master (原題) 2013年春、全国にて公開
2012年09月19日フィリップ・シーモア・ホフマンが、『ハンガー・ゲーム』の続編である『Catching Fire』(原題)への出演のオファーを受けているようだ。フィリップが同作の製作を担当するライオンズゲート社から打診されているのは、ハンガー・ゲームの仕掛け人であり、秘密裏に反乱を企む地下組織「ディストリクト13」のリーダーでもあるという、二面性を持ったプラターチ・ヘヴンズビーという役だという。もしフィリップが出演を承諾すれば、日本でも9月28日(金)公開予定の第1作『ハンガー・ゲーム』にも出演し、今回の続編にも引き続き参加するジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワースらと共演することとなる。一方、ライオンズゲートは本作の同名原作で描かれる、第65回ハンガー・ゲームの優勝者フィニック・オダイル役に知名度のあるスターか、または新人を起用するのかいまだ決めかねているという。第1作のゲイリー・ロスに代わって『恋人たちのパレード』のフランシス・ローレンスがメガホンを取る本作は、来年11月の公開を目指して今秋にもクランクイン予定。■関連作品:ハンガー・ゲーム 2012年9月28日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2012 LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年06月14日