恵比寿にある輸入壁紙の専門店「WALPA」をご存じですか?「輸入壁紙」とは、文字通り、海外(主にヨーロッパ)で生産されて日本に輸入された壁紙のこと。控えめなデザインで機能的なラインナップが目立つ国産壁紙と比べると、輸入壁紙はスタイリッシュでインパクトが強いものが多いのが特徴です。今回は、WALPAのスタッフさんに輸入壁紙の基本とオススメの壁紙を教えてもらいます。■ 意外にも初心者にやさしいのが輸入壁紙店内には、さまざまな種類の壁紙が所狭しと並んでいます。紙製が圧倒的多数を占める国産の壁紙と違い、輸入壁紙の多くが「フリース(不織布)」製です。紙とフリースの違いは、ずばり施工方法にあります。【紙】裏面にノリを塗り、ノリが紙に馴染むのを待ってから施工する必要があるのでDIY難度が高い【フリース】壁に直接のりを塗って、その上から壁紙を貼りつけるだけでOKなので簡単。一見、大したちがいではないように思われますが、実際に両方を体験してみた僕からすると、両者の難易度のちがいは歴然。スタッフの方もおっしゃっていましたが、初心者には断然フリース製がオススメです。(輸入壁紙にも一部紙製の製品がありますので、選ぶときには注意してください)フリースの壁紙は、はがせるノリを使って貼れば、現状復帰が容易なのも魅力です。スタッフさんの好意で、実際に壁に貼った壁紙をはがさせていただきましたが、とてもきれいにはがれました。これなら賃貸にお住まいの方でも気軽にチャレンジできそうです。うちの入居者さんにも勧めてみたくなりました。輸入壁紙は、意外にも初心者にやさしい建材なのですね。■ お店はもちろん、ホームページでの柄選びも楽しいWALPAの壁紙ラインナップは、なんと2万点!この膨大なストックのなかから自分の1枚をどう選べばいいんでしょうか。もし店舗に足を運べるなら、スタッフの方に相談するのがベスト。最近では、Pinterestなどで自分の好みを伝えてくるお客さんも増えているんだとか。ヒアリングを通してカタログを紹介してもらえば、お気に入りの壁紙が見つかる可能性大です。店舗に行けない方は、WALPAのホームページをチェックしてみましょう。「ブランド名」はもちろん、「色」「柄」「スタイル」など、さまざまな要素で検索をかけることができ、2万点の在庫をふるいにかけることができます。たとえば、動物好きの方なら、トップページの「柄で選ぶ」から「アニマル」の項目を選んで検索すると……、こんな具合に、動物をモチーフにした壁紙の検索結果が表示されます。自分好みの壁紙が見つかるまで、リサーチをくりかえすのも楽しいですね。■ ユニークなモチーフが光る「コール&サン」いろいろと悩んだあげくに僕が選んだのが、こちらの壁紙です。「Cole & Son(コール&サン)」社の「ノーチラス」という壁紙です。植物の間をチョウチンアンコウが泳ぐ不思議なデザインが気に入りました。コール&サンはイギリスのメーカーで、伝統的なテイストのなかにも遊び心を感じさせるブランド。ユーモアがありながらもファンシーにならないのは、さすが英国という感じですね。ほかにも、クジラをモチーフにした「メルヴィル」、木々と星々が印象的な「ウッズ&スターズ」なども印象的です。もはや壁紙というよりは、絵やイラストを飾るような感覚に近いかもしれませんね。■ 一番人気は、木目が印象的な「NLXL」WALPAの一番人気は、オランダの「NLXL」というブランドだそうです。一時期以降、スクラップ感のある木目の壁紙が非常に人気になりましたが、その火付け役となったブランドです。選び抜かれた木目素材から構成されているだけあって、近寄ってもニセモノ感は皆無。触って初めて「あ、壁紙だ!」と驚くような完成度です。木目の質感やアレンジのバリエーションも多彩で「インダストリアル系」インテリアが好みの方にはとくにオススメです。■ スタッフさんイチオシ!「マインド・ザ・ギャップ」スタッフイチオシのブランドが、ルーマニアの「Mind the Gap(マインド・ザ・ギャップ)」。マットな質感と先鋭的なデザイン性で、今人気上昇中だそうです。南国の果物をモチーフにした壁紙や、サルをあしらった壁紙など、大胆な柄が落ち着いた色調と繊細なタッチで表現されているのが印象的です。個人的に気になったのが、アイアンの格子をデザインに取り入れたこちらの柄。温室をイメージしたというデザインは、グリーンを取り入れたインテリアとの相性も抜群。店内ではこんな感じに組み合わせてディスプレイされていました。まるでリゾートのような雰囲気に仕上がる壁紙です。■ 質感にだまされて驚く!「コジエル」もうひとつスタッフさんのオススメをご紹介しましょう。実は、このドア、表面にドア模様の壁紙が貼ってあるんです。さらに近づいて触れてみると……、見た目とは裏腹なフエルト生地のようなふんわりとした触感にまた驚かされます。この壁紙を手がけるのは、フランスの「コジエル」(KOZIEL)。「フェイクの王様」と呼ばれる個性的なブランドです。ざらつきのある表面にチョークで描くことができる壁紙や、レンガ模様なのにツヤがあり、ホワイトボード用マーカーが使えるという壁紙など、とにかく質感にこだわりぬいた壁紙が揃います。「全面レンガ模様なのに、どこでもメモできる会議室」なんて面白いかもしれません。いかがでしたか?どれも個性たっぷりな壁紙ばかりですが、初心者はアクセント使いがオススメ。コーナー壁や一面だけに使ってあげれば、悪目立ちする心配もありませんし、施工の手間も少なく、費用も抑えめで済みます。WALPAでは、「DIYで輸入壁紙を貼ってみたい」という人たちのために、ワークショップも主催しています。次回は、ワークショップの体験記をお届けします。取材協力WALPA store TOKYO住所東京都渋谷区恵比寿西1-17-2シャルマンコーポ恵比寿1F101号室電話番号03-6416-3410営業時間11:00~19:00定休日木曜日(祝日、毎月1日の木曜日は営業)※年末年始、お盆休みあり
2018年07月01日