加瀬亮のフィルモグラフィーの大半を占めるのは、映画のタイトル。その数60本以上。初めて友人の芝居を観たときの感動が彼の“演じる”スイッチを押し、現場製作スタッフ、(浅野忠信の)付き人を経て、2000年の映画『五条霊戦記』によって俳優・加瀬亮の名前はスクリーンに刻まれた。それから11年。ドラマやCMでも活躍中だが、ずっと映画に寄り添って生きてきた彼には、やはり俳優ではなく映画俳優という肩書きを添えたくなる。そんな彼が日本から世界へ──2006年のクリント・イーストウッド監督による『硫黄島からの手紙』に続いてのハリウッド長編映画出演となったのが、ガス・ヴァン・サント監督の最新作『永遠の僕たち』だ。『永遠の僕たち』は、死にとらわれた少年・イーノックと余命3か月の少女・アナベルのラブストーリー。加瀬さんは、イーノックの話し相手、特攻隊員の幽霊・ヒロシを演じている。「君の役を用意できそうなんだ。脚本を読んで感想を聞かせてくれないか?」というガス・ヴァン・サント監督からの1通のメールが出演のきっかけ。けれど、2人の出会いは7年前に遡る。「初めて監督と出会ったのは『エレファント』で来日したときでした。僕が『マイ・プライベート・アイダホ』が好きだって言っていたのを雑誌の編集の方が覚えていてくださって、対談を組んでくれたんです。監督の映画はほとんど観ていて、大好きな監督なのでそのときは緊張しすぎてあまり話せなかったんです。メールアドレスも教えてもらったのに、恐れ多くてメールもできなくて…。それでも、新しい映画を持って来日するたびに事務所に連絡をくれて、『今キャストのみんなと来日しているから遊びに来いよ、一緒に飯に行こう、自分は取材で忙しいからキャストをどこかに連れていってやってくれ』とか、声をかけてくれて、交流は続いていました。そして、今回の映画で初めて(僕のところに)メールが来て…。“とても良かったです”と、脚本の感想を送ると、じゃあオーディションを受けてくれって」。今回の撮影の舞台、監督の故郷・ポートランドへ向かうことに。映画はキャスティングで決まるという人もいるように、ヒロシ役は加瀬さん以外に考えられないほどのベストキャスティングと言えるだろう。しかも「えっ?」と意表を突く幽霊としてスクリーンにたたずむ。ガス・ヴァン・サント監督への賛辞はこうだ。「監督はまっすぐにくる(表現する)人ではないので(笑)、ベタなラブストーリーにはならないだろうなとは思っていたんですが、生きている人と同次元で幽霊を扱っているところは、さすがというか、監督らしいというか。ほかの映画でもあまり見たことがない、独特の設定ですよね。ほかの若い監督がこの映画を撮ったら、もっとドラマチックに描いて、きっとイタい映画になっていたと思う(苦笑)」。難病もの、生と死、恋愛…わざとらしい感傷映画に陥りやすいテーマであるのに、そこにたどり着かないのがガス・ヴァン・サント監督らしさ。なんとも言えない優しい気持ちが観客の心に流れるはず。それは監督自身が持っている優しさでもあり──「優しいけれど、ただ単純に優しいんじゃなく、いろいろなものを見て絶望を引き受けたうえでの優しさなんです。たとえば、『マイ・プライベート・アイダホ』は、最後ひどい目にあって路上で倒れているけれど、それでもニコちゃんマークが浮かび上がる、ああいう感じって心に突き刺さるんですよね。『永遠の僕たち』もそうですが、インディペンデントというか、パーソナルな部分から始まって最終的にパーソナルなところに届く、そういう作品が僕自身とても好きです」と語る加瀬さんの表情ももちろん優しい。とある理由で高校をドロップアウトし、生きることに背を向けたイーノック。彼が出会い恋をしたのは、余命3か月の難病に侵されていた可憐な少女・アナベル。演じるのは、昨年急逝した名優デニス・ホッパーの愛息ヘンリー・ホッパーと、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカだ。瑞々しい若者たちの恋愛をそっと見守るヒロシを演じることで「自分自身の過去の恋愛を思い出したりしました。でも、ヘンリーやミアと比べると僕はもうオジサンだなと(笑)。ちょっと引いて見ちゃっているところもありました」と、役柄同様に若き俳優たちを現場で見守っていた。その背景には、監督からの「3人仲良くしろよ」という指令があったそう。「とにかく、いろいろな話をしました。ヘンリーとは音楽の話から入って…パソコンを持って互いの部屋に行き来して、お前どんな音楽を聴いているんだ?とか。彼は日本の音楽も好きだったので、曲を交換したり、読んでいる本や好きな映画について…夜中まで話をしていましたね。いまもミアやヘンリーとも連絡をとっているけれど、彼らの家族も撮影現場に遊びに来たりしていて、実はミアの弟とも仲が良かったりします(笑)。『今日○○のライヴがあるから、みんなで行こうか?その前にこのシーンを片づけちゃおう』。みたいな、ほんとに境界のない、温かい現場でした」。また、“若さと死”というガス・ヴァン・サントの作家テーマに触れ、ヘンリーの父である名優デニス・ホッパーの死に触れることで、加瀬さんのなかで生と死の概念が変わった。「文字で表現すると誤解されてしまうかもしれないけれど、死は当たり前のことであるんだと考えるようになりました。この映画の撮影をしている間、デニス・ホッパーは闘病中で、撮影が終わった少し後に亡くなったんです。そういうことを抱えながら仕事をしていたヘンリーを僕はすぐそばで見ていたわけで。そのとき、漠然とした意味で、死は当たり前のことなんだ、そう思いました」。同じような感覚を『永遠の僕たち』を観た人は感じるだろう。死はごく自然のことであると。そして、哀しみの先に微笑みたくなる。そんな感動を求めるがゆえに、人は映画を観たくなり、俳優は表現したくなるのかもしれない。今年は『永遠の僕たち』のほかに『婚前特急』『東京オアシス』が公開、来年2012年は当たり役となった連続ドラマ『SPEC』の劇場版『SPEC~天~』と世界的巨匠アッバス・キアロスタミ監督の『THE END』(原題)が公開予定。今後どんな映画俳優の道を歩むのかも気になる。「もともと飽き性な性格なんです。だから、10年以上もこの仕事を続けていることに自分が一番驚いている。演じるのはもう嫌だっていう瞬間はたくさんあったけれど…それでも演じることを続けていられるのは、日常じゃない時間や場所に行くこと、日常で味わえない感覚を味わえること、それが自分にとっての面白さなのかもしれないです。映画を作ること演じることは一緒でも、人も場所も毎回変わる、10年前の僕と今の僕も当然違う、その時の等身大の自分から始めるしかなくて…。でも、決して難しいということではなく、まあ(今回は)セリフが英語じゃなかったらもっとやりやすかったですけど(笑)」。10年という軌跡を一瞬ふり返り、垣間見せた加瀬さんのやわらかな表情には、揺るぎない映画への愛が溢れていた。(photo:Toru Hiraiwa/text:Rie Shintani)Stylist:Yuta Kaji/Hairmake:Yasushi Miyata■関連作品:永遠の僕たち 2011年12月23日よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開SPEC~天~ 2012年4月7日より全国東宝系にて公開© 2012 映画「SPEC~天」製作委員会■関連記事:加瀬亮、ハリウッド進出第2弾!現場での仕事は、監督が飼う犬の散歩!?海外で活躍してほしい俳優1位は水嶋ヒロ、2位に向井理必須条件は語学力と長身?シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす戸田恵梨香インタビュー自分に素直になること。女優としての覚悟の瞬間
2011年12月21日俳優の加瀬亮が12月16日(金)、都内で開催されたハリウッド出演第2弾『永遠の僕たち』の特別試写会に出席した。メガホンをとるのは『ミルク』、『パラノイドパーク』などで国際的な評価を得るガス・ヴァン・サント監督。彼が暮らすアメリカ・オレゴン州のポートランドで、2009年11月から約2か月弱の撮影が行われた。加瀬さんが演じるのは、交通事故によって両親を失い臨死体験をした少年・イーノック(ヘンリー・ホッパー)の唯一の友人である日本人青年のヒロシ。ただし、ヒロシは第二次世界大戦で戦死した特攻隊員というユニークな設定だ。物語は“死”に取り憑かれたイーノックと、不治の病に冒された少女・アナベル(ミア・ワシコウスカ)が織り成す儚いロマンスを幻想的なタッチで描く。2人を優しく見守るヒロシ=加瀬さんの眼差しが作品に不思議な余韻を残す。「現場はいい意味で“ゆるい”雰囲気でしたね。共演した2人も明るくオープンだから、僕自身、リラックスできました」(加瀬さん)。撮影中にサンクスギビング(感謝祭)の休暇があったそうで、「ずっと(ポートランドに)滞在していましたが、何もすることなくて(笑)。だから、監督の家に遊びに行ったり、監督が飼ってる犬の散歩をしたり。サンクスギビングなので、監督がターキーを焼いてくれました」と現地では、加瀬さん流のマイペースな時間を過ごしたようだ。以前からサント監督の大ファンだったと明かし、数年前の雑誌対談をきっかけに「来日するたびに、食事に誘ってもらったりしていた」。本作への出演は、シナリオが添付されたメールが始まりだったそうで「読んだ感想を送ったら、オーディションに呼ばれた」のだとか。サント監督の魅力は「どんなに否定的な状況でも、必ず最後には“肯定”するところ」だと言い、「今回は監督自身がとても楽しんでいるように見えた。きっとまた違ったスタイルに挑戦した作品だと思うし、たくさんの遊び心が散りばめられている」と見どころを語っていた。『永遠の僕たち』は12月23日(金・祝)よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開。■関連作品:永遠の僕たち 2011年12月23日よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開■関連記事:海外で活躍してほしい俳優1位は水嶋ヒロ、2位に向井理必須条件は語学力と長身?シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす加瀬亮が死を語り、若い2人を導く!『永遠の僕たち』ポスター&予告編解禁加瀬亮が出演するガス・ヴァン・サント作品が東京国際映画祭でお披露目!
2011年12月16日さわやかなイケメンに演じてもらいたい!!テレビアニメが15周年を迎え、いよいよ実写化される『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』。主人公の緋村剣心は佐藤健さんに決定しましたが、ほかにも似合う人がいるのでは……と考えるのも楽しいもの。そこで20代女性に、佐藤健さん以外で剣心を演じてほしい俳優を聞いてみました。>>男性編も見るQ.『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』の主人公、緋村剣心を演じてほしい俳優は(佐藤健を除く)?※敬称略(複数回答)1位三浦春馬21.1%2位生田斗真15.4%3位岡田将生15.2%4位山下智久10.4%5位成宮寛貴9.7%5位松山ケンイチ9.7%■三浦春馬に演じてほしい!!・「普段のゆるさと、剣を持ち殺気立ったときの2つの表情をうまく演じることができそう」(27歳/運輸・倉庫/事務系専門職)・「どことなくかわいい雰囲気を持っていて、笑顔がすてきな人を選びました。あと、目が魅力的な人だから」(26歳/小売店/販売職・サービス系)・「美形の顔立ちと雰囲気が合っている」(28歳/団体・公益法人・官公庁/販売職・サービス系)・「目力があるところがいい」(28歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)・「さわやかで、力強さもある」(27歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)■生田斗真に演じてほしい!!・「柔らかさと厳しい表情が必要なキャラクターだから、2つの顔ができる人を考えるとこの人かなぁと。顔がきれいな方がいいし(笑)」(24歳/金属・鉄鋼・化学/専門職)・「演技もうまいし、何となく雰囲気が似ているから。赤髪も似合いそう」(26歳/小売店/販売職・サービス系)・「りりしい部分と朗らかに笑うところをうまく演じ分けてくれそうだから」(24歳/通信/事務系専門職)・「似合いそうだし、ちゃんと役に合った演じ方をしてくれそうだから」(26歳/建設・土木/事務系専門職)■岡田将生に演じてほしい!!・「普段はおっとりしてそうだけど、いざというときには守ってくれそうなところが合いそう」(24歳/不動産/事務系専門職)・「切れ長の目が剣心っぽい。天然っぽいところもイメージに合う」(24歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「過去に傷を持った切ない感じを醸し出してくれそう」(23歳/食品・飲料/その他)■山下智久に演じてほしい!!・「ベビーフェイスだが強いところが似ている」(22歳/電機/事務系専門職)・「甘さと強さがいいバランスだから」(25歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「中性的な声で、体形も合っていると思うから」(25歳/医薬品・化粧品/専門職)■成宮寛貴に演じてほしい!!・「フラっとしていそうで、ちゃんとしんがあるところが似合うと思った」(24歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「涼しげだけど強そう、という雰囲気が合いそうだから」(24歳/情報・IT/技術職)■松山ケンイチに演じてほしい!!・「『カムイ外伝』で見せた表情からして、うまく役をこなしてくれそうだと思いました」(27歳/その他/事務系専門職)・「マンガ原作の完コピといえばこの人でしょう」(27歳/医薬品・化粧品/技術職)■番外編:この俳優に演じてほしい!!・大野智:「柔らかな雰囲気を持ちつつ、殺陣のシーンでは激しい。普段は穏やかな大野くんがダンスではビシっと決めているように、剣心になりきれそう」(25歳/自動車関連/秘書・アシスタント職)・二宮和也:「小柄で優しそうなところがイメージに合っていると思うし、殺陣もかっこよく決まりそうだから」(25歳/学校・教育関連/その他)・岡田准一:「普段はのんきそうだが、目力があるし、アクションもスタントマンなしでできるほどの実力があるから」(25歳/情報・IT/事務系専門職)・堂本光一:「自身の曲のPVで剣心そっくりの侍にふんしていたから。とても似合っていました」(23歳/団体・公益法人・官公庁/専門職)・瑛太:「生活感のない謎っぽい感じが似合いそう」(26歳/不動産/事務系専門職)総評『君に届け』をはじめ、マンガの実写映画に出演経験のある三浦春馬さんが1位。剣心のさわやかさ、かわいらしさを表現してほしいという声が多く寄せられました。暗い過去を背負う剣心の心の闇も表現できそうな演技力もポイントとなっています。原作ではアラサーの剣心ですが、春馬くんなら若いはつらつとした剣心を演じてくれそうですよね。"さわやか剣心”の春馬くんに対して、大人の色気も漂う"りりしい剣心”になりそうな生田斗真さんは2位。『人間失格』や『源氏物語 千年の謎』で主役に抜てきされた演技力の高さから「ギャップを演じ分けてくれそう」という意見が多数でした。3位の岡田将生さんは「過去に傷を負った剣心をうまく表現できそう」な演技力の高さに加え、バラエティで見せる天然の部分が「イメージに合う」と人気を集めました。おっとり色の強い剣心になりそうです。ストイックな剣心を演じてくれそうなのは4位の山下智久さん。中性的なルックスと、『あしたのジョー』で見せた男らしさの二面性を持ち合わせている山Pなら、剣心を上手に演じられそうですね。ドラマ『白虎隊』でのはかま姿も似合っていたので、剣心の衣装も着こなせるはず。5位にはひょうひょうとした雰囲気がぴったりの成宮寛貴さんと、『DEATH NOTE―デスノート―』や『デトロイト・メタル・シティ』の実写映画で見せた"そっくりぶり”から「マンガの完コピといえばこの人」と評価された松山ケンイチさんがランクイン。さわやかでりりしく、おっとりした面もある日常の剣心を見たい人は1位の三浦春馬さんや3位の岡田将生さんを選び、敵を前にした鬼気迫る姿を見たい人は2位の生田斗真さんや4位の山下智久さんを選ぶ傾向がありました。剣心のどの部分が好きかということで、選ぶ俳優が分かれたようですが、共通するのはイケメンであること!!もちろん顔だけでなく演技力を挙げた人もたくさんいました。人気のキャラだけに、演じる俳優に求めるものが多そうなのも事実。期待値の高い実写版『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』、公開が楽しみですね。(文・飯塚雪/C-side)調査時期:2011年9月7日~9月25日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:女性559名(その他と回答した81人を除く)調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング女性編】読んでみたい時代劇マンガランキング【ランキング女性編】完結したけど続編が読みたいマンガランキング【ランキング女性編】この筋肉が好き!!マンガのキャラランキング完全版(画像などあり)を見る
2011年11月12日剣心の陰の部分を表現してほしいマンガの実写化が続いていますが、『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』もついに映画化が決定。主人公の緋村剣心は佐藤健さんに決まりましたが、「こんな俳優も似合いそう」と想像した人もいるのでは?そこで20代男性に、佐藤健さん以外で剣心を演じてほしい俳優を聞いてみました。>>女性編も見るQ.『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』の主人公、緋村剣心を演じてほしい俳優は(佐藤健を除く)?※敬称略(複数回答)1位三浦春馬15.9%2位堂本光一13.0%3位小栗旬10.1%3位亀梨和也10.1%4位妻夫木聡8.7%4位山下智久8.7%5位オダギリジョー8.2%■三浦春馬に演じてほしい!!・「性格のゆるさなど細かい表現ができそうだから」(23歳/小売店/事務系専門職)・「優しさと冷酷さを演じられそうだから」(28歳/ソフトウェア/技術職)・「陰のある二枚目なので」(27歳/学校・教育関連/その他)・「剣心の服装が一番似合いそうだから」(22歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)■堂本光一に演じてほしい!!・「かっこいいだけでなく、おどけた感じも演じられるから」(22歳/金融・証券/営業職)・「何となく髪形と普段のぼけた雰囲気が似ていると思ったから」(24歳/金融・証券/営業職)・「舞台で演じているときの印象がぴったりだから」(22歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)■小栗旬に演じてほしい!!・「ビジュアル的にもよく、明るい表情と真剣な顔をうまく使い分けられそうだから」(25歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「クールさと優しい感じがあるから」(23歳/金融・証券/営業職)・「にらんだ顔が剣心に合いそう」(25歳/電機/技術職)■亀梨和也に演じてほしい!!・「きれいな顔立ちで、マンガとよく合っているから」(24歳/マスコミ・広告/営業職)・「切れ長の目が似ているから」(24歳/商社・卸/販売職・サービス系)・「雰囲気と声が剣心に合いそう」(24歳/情報・IT/技術職)■妻夫木聡に演じてほしい!!・「どこか哀愁漂う雰囲気が似ていると思うから」(22歳/商社・卸/営業職)・「剣心の普段の軽いノリも演じられそう」(24歳/小売店/販売職・サービス系)■山下智久に演じてほしい!!・「役作りがうまく、キャラクターになじみそうだと思ったので」(28歳/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)・「剣心はかわいい顔をしているから」(23歳/商社・卸/事務系専門職)■オダギリジョーに演じてほしい!!・「普段のゆるい雰囲気と真剣な雰囲気、両方の演技をうまくこなしそう」(23歳/機械・精密機器/技術職)・「殺陣ができそうだから」(25歳/農林・水産/技術職)■番外編:この俳優に演じてほしい!!・生田斗真:「かっこいいだけでなく、コミカルさも求められる役だから」(27歳/ソフトウェア/技術職)・大野智:「ロン毛ではないのが気になるが、どこか抜けているところとまじめな部分を持ち合わせているため」(24歳/ソフトウェア/技術職)・岡田准一:「普段は優しそうだが、怒ると怖い演技ができそうだから」(25歳/情報・IT/営業職)・二宮和也:「普段頼りなさそうなところが似ている感じがする」(24歳/マスコミ・広告/営業職)・松山ケンイチ:「演技が抜群にうまいから」(24歳/電力・ガス・石油/営業職)総評『ブラッディ・マンデイ』、『君に届け』などマンガの実写化ドラマや映画に出演経験のある三浦春馬さんが1位を獲得しました。剣心の持つ天然で柔らかな雰囲気と、戦うことへの迷いや過去の陰を表現できる巧みな演技力を挙げる意見が多数。主役に決定している佐藤健さんとは同じ事務所で年齢も1歳違いなので、もしかしたら"三浦剣心”が実現していたかもしれませんね。「雰囲気が似ている」という意見が多かった堂本光一さんは2位。自身が作曲を手掛けた『下弦の月』のPVでは長髪にはかま姿の、剣心をほうふつとさせるスタイルを見せていました。また、2000年から続く舞台『SHOCK』シリーズで殺陣やアクションをこなしているしなやかな筋肉は、細身ながら力強い剣心を演じる上では必要不可欠。同じ事務所の後輩、亀梨和也さんも「切れ長の目が似ている」というルックスが評価され3位に。野球で培った運動神経を生かしたアクションに期待!!同じく3位には「クールさと優しい雰囲気を演じ分けられそう」と支持された小栗旬さんがランクイン。しかし、160cmに満たない剣心を演じるには、少々がっちり&大きすぎるかも。個人的には四乃森蒼紫が似合うような気もします。4位に選ばれたのは、哀愁漂う雰囲気を持つ妻夫木聡さんと、剣心のような中性的な顔立ちの山下智久さん。2人とも、役柄に対するしんしな姿勢を評価する声も見られました。5位は、剣心のつかみどころのなさを表現できそうなオダギリジョーさんでした。童顔で身長も160cmに満たない小柄な剣心ですが、実はアラサー。佐藤健さんや、今回1位に選ばれた三浦春馬さんは、かなり若い剣心といえそうです。2位の堂本光一さんは32歳で、ルックスや雰囲気が似ています。抜けたところがありながら、「命を捨ててでも守らなきゃと思ったんだ」というようなおとこ気あふれる剣心。そこから、今回のランキングでは、ふざけたところと真剣な顔を同時に演じられる俳優が選ばれました。「ほかにこんな俳優もいいかも」と話し合ってみてはいかがでしょう?(文・飯塚雪/C-side)調査時期:2011年9月7日~9月25日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:男性207名(その他と回答した34人を除く)調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング男性編】読んでみたい時代劇マンガランキング【ランキング男性編】完結したけど続編が読みたいマンガランキング【ランキング男性編】あこがれる筋肉のマンガキャラランキング完全版(画像などあり)を見る
2011年11月12日『かもめ食堂』、『めがね』など心温まる映画を世に送り出してきた製作チームによる最新映画『東京オアシス』が10月22日(土)に公開。主演の小林聡美を始め加瀬亮、黒木華、原田知世、松本佳奈監督、中村佳代監督が都内で行われた舞台挨拶に出席した。深夜の国道で、小さな映画館で、動物園のツチブタの柵の前で。東京をさすらう女優のトウコが様々な出会いを通じて自らの生き方を取り戻していくさまを描きだす。小林さんと加瀬さんは劇中、深夜にエア・バレーボールに興じ、回転レシーブやAクイック、Bクイックなどを華麗に(?)披露している。このシーンのためにわざわざバレー特訓日まで設けられたそうだが、加瀬さんは「(撮影は)あっさり終わりましたよ。(特訓の)必要なかったですね」と苦笑い。小林さんは「加瀬くんはものすごく真剣でしたよ。回転レシーブ、久々に見ました。“東洋の魔女”以来ですね」と語り、加瀬さんから「全然、分かりませんけど…」と突っ込まれていた。この一連のシリーズ初出演となる原田さんは「いい経験をさせてもらいました」とニッコリ。原田さんの出演シーンの舞台は映画館で、営業後の深夜の映画館で撮影が行われたが「夜の9時ごろに集合で終わったころには空が明るくなっていました」と懐かしそうに撮影をふり返った。映画初出演でこの日が人生初の初日舞台挨拶となった黒木さん。映画の中で小林さんと語り合う、姫路の動物園にいる“ツチブタ”という不思議な動物について「いつか見に行きたい」と語ったが、松本監督から、実は上野動物園にもいることを明かされると「見に行きます」と笑顔を見せた。最後の締めの挨拶を任された小林さんは「加瀬くんが全然、しゃべってない!」と交代を要求。加瀬さんが「いやいや、(小林さんが)主演ですから」と辞退すると、憤然とした面持ちで加瀬さんの足を踏みつつ「今日は(雨で)街全体がオアシスっぽくなってるんじゃないですか?」とキレイにまとめ、会場は温かい笑いと拍手に包まれた。『東京オアシス』は全国にて公開中。■関連作品:東京オアシス 2011年10月22日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開© 2011オアシス計画■関連記事:小林聡美×加瀬亮×原田知世インタビューそれぞれが胸に秘める“オアシス”の意味小林聡美、加瀬亮と4回目の共演で「夫婦漫才ができそう」小林聡美、加瀬亮らが静かに優しく語る『東京オアシス』予告編が解禁『東京オアシス』撮影クランクアップ3つのエピソードが生み出す、3つの空気感『めがね』チーム新作『東京オアシス』飼育係の物語を公式サイトで展開
2011年10月22日小林聡美、加瀬亮、原田知世。この3人の俳優に共通するのは、なぜかほっとする、なぜか親しみやすい、心の隙間を埋めてくれるような人間力──。そんな魅力的な3人が集まった『東京オアシス』もまた、悩める現代人の背中をそっと押してくれるような、一歩踏み出す手助けをしてくれるような、温かな映画だ。『かもめ食堂』『めがね』『プール』『マザーウォーター』に続いての主演となる小林さん、『めがね』以降の常連キャストである加瀬さん、今回が初参加となる原田さんに、『東京オアシス』がなぜ温かい映画なのかを語ってもらった。──小林さんが主演されてきた過去4作は、シリーズではないものの、人生を豊かにする、気持ちを温かにする、そんなパワーを持った作品ですよね。まず、それぞれが演じたトウコ、ナガノ、キクチというキャラクターについて、台本から感じ取った印象を聞かせてください。小林:私の演じたトウコは女優なんですが、映画の中で劇中劇をするというわけではなく、たまたま職業が女優だったという設定。ひとりの人間として描かれています。仕事に行き詰まって、周りの考え方と自分の考え方が噛み合わず、思い詰めてしまう、とても真面目な女性。で、仕事場から逃げ出してしまうんですね。一見、不真面目そうだけれど、実は正直で嘘をつけない性格だと思って演じていました。原田:キクチという女性も真面目な女性だと思うんですよね。周りからは順調にいっているように思われているけれど、自分のなかで疑問が生まれてしまったことで立ち止まって、(再び)歩き出すまですべてを止めてしまうんです。そして、トウコさんとの再会によって背中をふっと押してもらったような女性です。個人的にこれまでの作品を観ていましたので、オファーをもらったときは純粋に嬉しかったというか。過去4作の映画を観て感じていた空気感は、今回の作品にもありましたね。加瀬:僕の演じたナガノという青年は、特に買いたいものもないのにコンビニで買い物をして、アイスを食べても美味しくなくて…という、心が止まっているというか、この先どうしていいのか分からず、いつの間にか出口に出られなくなってしまったような人です。──それぞれが大なり小なり悩みを抱えていて、トウコと出会うことで、彼女も彼女と出会うナガノもキクチも変化を迎えるわけですよね。人は出会いによって様々なことに気づくものなんだと、観ている側も一歩を踏み出したくなりました。映画に絡めて、自分はこんな出会いで変わったという経験談を聞かせていただけたらと。加瀬:仕事がそういう出会いの場になっているような気がします。たとえば、昨年の『アウトレイジ』や『海炭市叙景』など、自分が予想もしなかった役を演じさせていただいたことで、思ってもいない道が拓けています。小林:そうよね、私たちの仕事って毎回が出会いのようなものだと思う。作品を通しての人との出会いはもちろん、役との出会いもあるし。いただいた役に対して自分は何ができるのか、どこまでできるのかとか。今回の映画で気づいたことは──自分の大切な人とちゃんと向き合って話をする、そういう機会って大事なんだなと思ったんですよね。友だち同士みんなで賑やかに楽しい時間を過ごすのももちろん楽しいけれど、大切な人が本当はどういう気持ちでいるのかを知ったりすることも大切。原田:私もそれはなんとなく思っていたことで…。誰かと向き合って話をしているうちに、自分の本当の気持ちが見えてきて、気持ちの整理がつくことってありますよね。相手を通して自分を探せるというか。今回演じたキクチという女性は、まさにその瞬間が描かれているんです。トウコさんと出会ったことで、自分自身で気づき始めていたことに気づく。だから共感する部分もありました。ものすごく長いセリフでしたけど(苦笑)。──たしかに、映画館でのトウコとキクチの会話は、ものすごくセリフが多かったですよね。原田:しかも台本9ページ分をほぼ1カットで撮影しているんです。加瀬:僕だったら、あんなに長いシーン、放棄します(笑)。原田:私もあんなに長いセリフのある映画だと思っていなかったんです。これまでの作品は、どちらかというと間とか空気感のある映画だと思っていたので(笑)。でも、聡美さんとは初共演だったけれど、撮影自体は1日しかご一緒していないのに、もっと長く一緒にいたような、グッと近くにいたような、それがとても嬉しかったんですよね。(人との関わり方は)長さではなく、深さなんだなと、とても濃密で貴重な経験でした。小林:あのシーンは、ほぼ原田さんのセリフなんですが、共演相手が長台詞のときは、こっちが間違えられない! って、緊張するんです(笑)。ただ、原田さん的には大変なシーンだけれど、ふっと楽になれるシーンでもあって、周りの人を感じないような雰囲気に包まれていたなと。原田:あの長台詞を乗り越えられたことで、自分自身も一歩進めた気がします。「できた!」っていう達成感がありましたね。それから、トウコさんと聡美さんが重なる部分もあったんです。きっと私自身も聡美さんにああいう話ができるんじゃないかなって。お芝居ではあるんですが、聡美さんが話している言葉が自分の中にスッと入ってきた。その感覚はこのシーンを作るうえで重要だったと思っています。加瀬:僕は自分のパートが終わった時点で、後の2つのエピソードは気楽に観ていたんですけど(笑)、ナガノが見ていたトウコと、キクチが見ているトウコの顔(表情)が全然ちがうのには驚きました。重いものを抱えていたトウコが…ああ、よかったなと。キクチさんのシーンでは、もたい(まさこ)さんが出てきて、笑っちゃったり。それにしてもあの役、ずるい(笑)。小林:そうそう、私も次はああいう役をやりたい!──ああいうポジションの小林さんも観てみたいです(笑)。最後に、なぜ、この映画のタイトルは『東京オアシス』なのか?という問いについてのそれぞれの見解を聞きたいです。加瀬:東京に住んでいる人はみんな砂漠を抱えていて、マイナス×マイナス=プラスというか、悩みを話して×悩みを話して=一歩進んでいるのかなと思います。オアシスというのはマイナスからできているっていう皮肉なんでしょうか(笑)。小林:哲学っぽいけど加瀬くんらしい(笑)。私は、(自分たちが生きていく場所がオアシスであってほしいという)決意なのかもしれなって思うんですよね。東京で生きていく人たちそれぞれのオアシスって何だ?っていう問いかけでもあるのかなと。原田:“東京”と“オアシス”、一度聞いたら忘れられない組み合わせではありますよね。聡美さんと同じで、映画を観て、自分のオアシスって何だろうな?って、そんなふうに考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。(photo:Shinya Namiki/text:Rie Shintani)■関連作品:東京オアシス 2011年10月22日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開© 2011オアシス計画マザーウォーター 2010年10月30日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010パセリ商会プール 2009年9月12日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開©プール商会めがね 2007年9月22日よりテアトルタイムズスクエア、銀座テアトルシネマほか全国にて公開© めがね商会■関連記事:小林聡美、加瀬亮と4回目の共演で「夫婦漫才ができそう」小林聡美、加瀬亮らが静かに優しく語る『東京オアシス』予告編が解禁『東京オアシス』撮影クランクアップ3つのエピソードが生み出す、3つの空気感『めがね』チーム新作『東京オアシス』飼育係の物語を公式サイトで展開『かもめ食堂』チームの新作が始動!小林聡美、加瀬亮らが撮影を前に心境を告白
2011年10月20日映画『東京オアシス』の完成披露試写会が10月17日(月)、都内で開催され、主演の小林聡美を始め加瀬亮、原田知世、黒田華(はる)が舞台挨拶に登壇した。『かもめ食堂』、『めがね』などを世に送り出してきた製作チームが贈る最新作で、女優のトウコ(小林さん)が東京のあちこちでの小さな出会いを通じて忘れかけていた風景、自らの生き方を取り戻していく姿を優しく描き出す。映画の中ではトウコ(小林さん)とそれぞれの出会いが描かれるため、この4人が揃うシーンはゼロ。4人が勢揃いした貴重なこの機会に黒木さん、原田さん、加瀬さんに小林さんとの共演の感想を尋ねた。映画初出演となる黒木さんは「分かってないことがたくさんあって困ったり、あがり症で緊張してたんですが、いつも小林さんがたくさん話をしてくれました。一緒にいて落ち着く、素敵な方です」と感謝の思いを語った。原田さんも小林さんと初共演となったが「初めてとは思えなかったです。2人のシーンは9ページくらいの長回しだったんですが、変な緊張もせずに楽しく一緒に乗り越えました」と笑顔で語った。そして、今回で4回目の共演となる加瀬さんは「改めて思ったのはどんなときでも前向きな人なんだなということ。夜の撮影で寝る時間もない中でも、いつもと変わらず明るい姿勢で、改めてすごい先輩だなと思いました」と讃えた。逆に小林さんに3人の印象を尋ねると、黒木さんについては「全然緊張していたような感じではなくて、柔軟性のある可憐で素敵な女優さんです」とニッコリ。原田さんに関しては「同じ頃にデビューしたんですが、“時をかけていた”頃と印象が変わらない(笑)。小鳥のように可憐な大人の人です」と原田さんの初主演映画『時をかける少女』に引っかけながらユーモアたっぷりに称賛した。そして加瀬さんについては「夫婦漫才が出来そうかなと思います」と語り、当の加瀬さんから「それ、誉めてます?」とツッコミを入れられていた。登場人物たちの物語と共に東京の持つ様々な表情を映し出す本作。原田さんは映画館のスタッフを演じており、都内のある映画館で撮影が行われたが、原田さんによると「高校時代に通学路でこの映画館の前を毎日、往き来していた」とのこと。「だからなじんでいたのかな」と笑顔を見せた。小林さんも「東京で生まれ育ちましたが、あまりこれまで考えたり見つめたことがなかった。この映画を通じて改めて『私の住んでる街はここだ』と実感するようになった」と“東京”への愛着を明かし「何でこういうタイトルなんだろう?と思いながら観てもらえたら」と呼びかけた。『東京オアシス』は10月22日(土)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。■関連作品:東京オアシス 2011年10月22日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開© 2011オアシス計画■関連記事:小林聡美、加瀬亮らが静かに優しく語る『東京オアシス』予告編が解禁『東京オアシス』撮影クランクアップ3つのエピソードが生み出す、3つの空気感『めがね』チーム新作『東京オアシス』飼育係の物語を公式サイトで展開『かもめ食堂』チームの新作が始動!小林聡美、加瀬亮らが撮影を前に心境を告白
2011年10月17日戸田恵梨香&加瀬亮主演の人気ドラマの映画化として注目を集める『SPEC〜天〜』に栗山千明がある任務を負った捜査員の役で出演することが明らかになった。未解決事件の解決のために公安部に設立された「未詳事件特別対策係」、通称“ミショウ”。IQは高いがなぜか常に餃子くさい当麻紗綾(戸田さん)と、かつてSIT(警視庁特殊部隊)に所属した精鋭ながら、ある事件をきっかけに未詳に転属となった瀬文焚流(加瀬さん)が、未来予知や千里眼、人の心を読むなどといった普通の人間の能力をはるかに超えた特殊能力によって引き起こされた犯罪の捜査に挑む。かつての人気ドラマ「ケイゾク」(TBS)の続編という位置づけで昨年放送され、特殊能力(SPEC)を持つ者たちによる犯罪の謎解きや戸田さんと加瀬さんの“キレキャラ”による掛け合いが人気を呼んだ。今回、この映画版より登場する栗山さんが演じるのは、CIRO(サイロ/内閣情報操作室)特務班の一員である青池里子。帰国子女にして大人の色香全開の里子だが、かつてSITに所属していた経歴があり、ある事件の捜査のために未詳を訪れる。いきなり「里子」、「焚流」と互いをファーストネームで呼び合い、過去に何らかの関係があった様子の瀬文と青池に、当麻は心穏やかならず…。キレキレの名コンビに青池が加わることで、ドラマでは見られなかった三角関係が展開することに?栗山さんは「出演が決まったときは、ドラマシリーズに出演しているみなさんがとても個性的なので、私はどんな役なのか楽しみでした。撮影は、私は新参者なので緊張しています(笑)。『SPEC』は独特の世界観があるので、その中で自分がどういう立ち位置にいたらいいか考えながら、撮影に臨んでいます」と意気込みを語る。青池里子というキャラクターについては「里子は帰国子女で日本語があまり得意ではない、という設定を撮影初日の直前に聞かされまして(笑)、セリフを台本のまま覚えていたら、現場で全然変わっていて驚きました。『間違った日本語』の言葉が多くて、わざと間違えて言うのが意外と難しいなと思いました。あと、里子はアクションのシーンもいくつかあって、私はわりと苦手なので、カッコ良く決めたいなと思っています」と語っており、キャラクター、アクション両面で新たな栗山さんの一面が見られそう。なお、映画の直前にはスペシャルドラマ「SPEC〜翔〜」も放送されることになっており、映画と合わせて新たな敵の存在や、ドラマシリーズのラストに残された謎の答えが描かれる。『SPEC〜天〜』は2012年春、全国東宝系にて公開。■関連作品:SPEC〜天 (仮題) 2012年春、全国東宝系にて公開■関連記事:戸田恵梨香&加瀬亮「SPEC」映画化決定!スペシャルドラマと合わせて謎が明らかに
2011年09月16日日本から加瀬亮が参加していることでも話題を呼んでいるガス・ヴァン・サント監督最新作『永遠の僕たち』の予告編が解禁!加瀬さんに故デニス・ホッパーの息子で主演のヘンリー・ホッパー、ヒロインのミア・ワシコウスカが写し出されている幻想的なポスター画像もシネマカフェにいち早く到着した。両親を事故で失い、自らも臨死体験をした青年・イーノックと難病で余命わずかの少女・アナベル。イーノックが訪れたある葬儀で出会った、“死”で結ばれた2人が少しずつ生の輝きを取り戻していくさまを描く。臨死体験をきっかけに、死にとり憑かれたイーノック。加瀬さんが演じるのは、そんなイーノックだけが見ることができる青年・ヒロシ。ヒロシもまたすでに死んだ存在だが、イーノックの隣であれこれと示唆を与える。イーノックはあちこちの葬儀に顔を出すようになるが、そこでミア演じるアナベルと出会う。死について、自らの葬儀について語り合い、仲を深めていく2人。生と死のはざまで世界が輝きを放っていく様子が描かれる。予告編の中でも加瀬さんは様々な示唆を2人に与えている。イーノックを通じてアナベルがヒロシに死について尋ね、ヒロシが「恐れちゃいけない」と語りかけたり、日本風のお辞儀の仕方を教えたり。第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊・ヒロシがパーティに出かけるような古めかしいスーツにハット、メガネ姿のシーンも!そして、自らが死の際に遺した思いを込めた手紙をイーノックに見せ、“生”に向けて彼の背中を押す。優しく諭すように語りかける加瀬さんの表情が印象的。ポスターでも加瀬さんは、2人の後ろに佇み、そっと見守っている。少しずつ少なくなっていくアナベルとの時間。どんな思いを胸に最後に2人がどのような選択をするのか――?『永遠の僕たち』は12月23日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:永遠の僕たち 2011年12月23日よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開■関連記事:加瀬亮が出演するガス・ヴァン・サント作品が東京国際映画祭でお披露目!村上春樹原作『神の子どもたちはみな踊る』予告編到着!扉の向こうに大胆な姿で…
2011年08月29日ガス・ヴァン・サント監督最新作で日本から加瀬亮が参加していることも話題の『永遠の僕たち』が、今年の東京国際映画祭で特別招待作品として上映されることが決定!故デニス・ホッパーの息子で主演のヘンリー・ホッパー、ヒロインのミア・ワシコウスカ、加瀬さんの3ショット写真がお披露目となり、加瀬さんのコメントも到着した。ショーン・ペンに2度目のオスカー主演男優賞をもたらした『ミルク』以来のガス・ヴァン・サントの新作で死にとり憑かれた3人の主人公たちのエモーショナルで奇妙な体験を描き出した本作。交通事故で両親を亡くし、臨死体験をしたイーノック。死に囚われ、他人の葬式を見て回るのを日常としている彼にとって、話し相手は彼にしか見えない、死の世界から来た青年・ヒロシだけ。そんなある日、彼は難病で余命3か月と告げられた少女・アナベルと出会う。ヒロシに見守られながら、一緒の時を過ごす2人。残された時間の中で少しずつ世界は輝きを取り戻すが…。亡き父を思わせる存在感で期待を集めるヘンリーに『アリス・イン・ワンダーランド』で一躍、世界中の注目を浴びたミアという若き才能との共演で、名匠ガス・ヴァン・サントの作品に参加した加瀬さん。『硫黄島からの手紙』に続く海外作品となったが、東京国際映画祭で凱旋を果たすことに。今回の発表に際し、加瀬さんからは「『ドラッグストア・カウボーイ』、『マイ・プライベート・アイダホ』など、ガス・ヴァン・サント監督の映画には若いとき、ずいぶんと夢中になりました。あれから長い年月をへて、そんな監督と一緒に仕事ができたことは本当に大きな喜びでした。また憧れのDP(撮影監督)のハリスさんや才能あふれるミア(・ワシコウスカ)の仕事を間近でみれたのも、大変刺激になりました。スタッフ、共演者たちとは現場以外で過ごした時間も多く、貴重な体験でした。今作は、ガス監督の作品にしてはとても風変わりですが、絵本のようなかわいらしい映画に仕上がっていて、多くの方に楽しんでいただけたらと思っています」とのコメントが到着した。今回、到着した写真では、ヘンリーとミアが楽しそうに語り合う姿を、脇で加瀬さんがそっと見守っている。軍のパイロットのような衣裳とどこかもの悲しげな表情が印象的だ。3つの才能はガスの手腕によって、作品にどのような化学変化をもたらしたのか?映画祭でのお披露目が待たれる。『永遠の僕たち』は12月23日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開。■関連作品:永遠の僕たち 2011年12月23日よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開■関連記事:村上春樹原作『神の子どもたちはみな踊る』予告編到着!扉の向こうに大胆な姿で…
2011年08月18日戸田恵梨香と加瀬亮のW主演で話題を呼んだTBSドラマ「SPEC〜警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿〜」が映画化されることが決定。映画公開前にスペシャルドラマが放送されることも明らかになった。大ブームを巻き起こした「ケイゾク」(TBS)のスタッフが再集結し、昨年10月から12月にかけて連続ドラマとして放送され、熱狂的な支持者を生み出した本作。未解決事件の捜査強化のために公安部に設けられた未詳事件特別対策係、通称“ミショウ”に配属された2人の刑事が、未来予知や千里眼など“SPEC(スペック)”と呼ばれる特殊超能力を駆使して未解決事件の真犯人を追い詰めていく姿を描く。IQ201を誇り、異常な記憶力に動体視力、洞察力を備えたKYなドS女の捜査官・当麻紗綾を戸田さん、元警視庁特殊部隊(SIT)のエリートながらも誤射事件をきっかけにミショウに飛ばされてきた瀬文焚流(せぶみたける)を加瀬さんが演じる。多大に問題を抱えつつも実力は飛び抜けている2人が、ケンカしながらもSPECを持った犯罪者に立ち向かっていく姿が支持を集め、放送終了後もTBSや番組の公式サイトやTwitterには続編を望む声が数多く寄せられていた。こうした声を受けて、スペシャルドラマと映画の製作が決定!まずスペシャルドラマ「SPEC〜警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿〜翔」(放送日未定)が放送されたのち、映画『SPEC〜天』(仮題)が公開される。スペシャルドラマ「SPEC〜翔」で描かれるのは連続ドラマ最終回から1年後の世界。目の療養で休職していた瀬文がミショウに復帰した数日後、白昼の街中でマシンガンによる殺人事件が勃発する。唯一の生存者である女子高生・望(谷村美月)は「犯人が瞬間移動で逃げた」と証言。当麻はスペックホルダーを奪い合う抗争が街中で堂々と行われたと分析するが…。このドラマを通じて連続ドラマの最終回に残された謎――「野々村(竜雷太)は何を見たのか?」、「最後に犯人の地居(城田優)を倒したのは誰か?」、「津田(椎名桔平)のラストシーンの意味」などがすべて明らかになる。連続ドラマに続いてメガホンを握るのは堤幸彦。本作のプロデューサーを務めるTBSの植田博樹氏は、続編製作の決定について、視聴者、キャスト、スタッフへの感謝の言葉と共に、映画に関して「当麻と瀬文のコンビネーション、スペックホルダーはじめ、独特の怪キャラクターというエンターテイメントと、進化論、人種論、政治論、宗教論、歴史論みたいな硬派のテーマが混在している『堤ワールド』の真髄です。俳優の力、技術の力に“ノリ”が加わって、独特の世界観になっている。昔、松田優作さんの『探偵物語』のようなかっこよくて笑えてオリジナリティがあって、という作品に憧れたのですが、『SPEC』は種類は違うが、そういうかっこよさがある作品だと思うし、そこを表現したいです」と意気込みを語る。当麻役で新たな境地を切り拓いた戸田さんは、続編製作決定について「映画化が決まって、とても嬉しいです。『SPEC』で当麻の役に出会い、実際に演じてみて、役者として自分が変わることができましたし、いままでにない女優『戸田恵梨香』を見せれた作品なので、堤監督やスタッフのみなさんに感謝しています。今回の映画で、さらにパワーアップした『SPEC』と、当麻が見せられると思います。楽しみにしていてください」と気合十分。連続ドラマの場で新たな一面を見せた加瀬さんも「映画になるとは、最初は思ってもみませんでしたが、たくさんの方が連続ドラマを観て、応援してくれて、『SPEC』を愛してくれたことが、今回の映画化に繋がったと思います」と喜びを語り、戸田さんとの再会については「会うのが約半年ぶりで、最初はまだ大人しいな、と思ってましたが、今日の撮影現場で笑い上戸なところが見られて、『あ、戻ってきたな』と感じました(笑)」と当麻&瀬文のコンビ復活を実感した様子。連続ドラマ以上の暴れっぷりを期待したい。スペシャルドラマ「SPEC〜警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿〜翔」は放送日未定。映画『SPEC〜天』(仮題)は2012年春、全国東宝系にて公開。■関連作品:SPEC〜天 (仮題) 2012年春、全国東宝系にて公開
2011年07月08日第23回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品中の映画『海炭市叙景』が10月28日(木)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主要キャストの加瀬亮、谷村美月、熊切和嘉監督らが舞台挨拶に立った。小説家の故・佐藤泰志が、故郷・函館をモデルにした架空の寂れた地方都市で様々な事柄を背負いながら生きる人々の姿を描いた同名小説の実写化。劇中、5つのストーリーが描かれ「裂けた爪」で自身は不倫をし、再婚した妻による連れ子への虐待に悩む男を演じた加瀬さんは「日の当らない人たちばかりが出てきます。日陰で生きている人たちの息づかいを感じていただきたい」と呼びかけ。一方で「初めて映画で主演させてもらった『アンテナ』と今回の映画が同じ脚本家さん(宇治田隆史)で、あれから7年経ってやらせていただけたことを、プレッシャーもありましたが光栄に思いました」としみじみ。谷村さんは「まだ若い廃墟」でリストラされた兄と寂しい正月を迎える妹役。函館ロケについて「最初はザコ寝と聞いていたんですけど、向こうの方がビジネスホテルを用意してくれたり、主婦の方たちがご飯を用意してくれたりして、芝居に集中させていただきました。演じることがこんなに楽しかったのは初めてでした」と笑顔でふり返った。また「熊切監督とは、京王線でばったり会ったことがあって、いつか仕事をご一緒したいと思っていたのが叶いました」と意外な出会いを明かしていた。ほかに、南果歩、小林薫、三浦誠己が出席。同日、六本木ヒルズ内で記者会見、ティーチインも行われた。『海炭市叙景』は11月27日(土)より函館先行公開、12月18日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF海炭市叙景 2010年11月27日より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開© 2010佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」
2010年10月28日日本を代表する巨匠、山田洋次の10年ぶりの現代家族ドラマ『おとうと』。間もなく公開を迎える本作に出演している加瀬亮から動画メッセージがシネマカフェに到着した。本作で加瀬さんが演じるのは、主人公・吟子(吉永小百合)の娘・小春(蒼井優)の幼なじみで大工の亨。結婚の失敗で傷心した小春と、彼女を一途に見守る亨の恋愛も本作の見どころ。2人の恋愛について「感覚が分かる」と共感を示していた加瀬さん。果たして、そのゆくえは…?まずは、加瀬さんの心温まるメッセージをチェック!『おとうと』は1月30日(土)より全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY『おとうと』加瀬亮インタビューシネマライブ!『おとうと』川柳コンテスト■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会■関連記事:山田洋次、ベルリン入りに「よくぞ選んでくれた!」浅草寺で『おとうと』大ヒット祈願加瀬亮『おとうと』インタビュー「変化していく自分の感覚を、受け入れていきたい」山田洋次監督『おとうと』がベルリン国際映画祭クロージング・フィルムに決定!五・七・五から見える“家族”の形思わず唸る『おとうと』川柳コンテスト大賞発表!笑いと感動を贈る“家族”の姿『おとうと』オリジナル一筆箋を5名様にプレゼント
2010年01月27日ときに柔和で無防備な男性から、ときに狂気を内に秘めた役まで、日本映画界を牽引する数々の監督から引く手あまたの存在として、“色”を変え応えていく、加瀬亮。そんな彼が次の出演作として選んだのは、日本を代表する巨匠、山田洋次監督の10年ぶりの現代ドラマ『おとうと』。どこかノスタルジックで温かい空気に満たされた本作で、彼は主人公の娘・小春(蒼井優)を優しく見守る青年をまっすぐに演じた。「上の世代の方たちとすすんで仕事をしたい」。そう語る彼が、巨匠の現場を経て見据えるものとは――。初めて足を踏み入れた、巨匠の世界縁側から日が差し、引き戸の音とともに近所の住人が現れる。昔ながらの平屋の家を軸に描かれるのは、切っても切れない家族の絆。まさに『男はつらいよ』シリーズを彷彿とさせる本作だが、加瀬さんはそんな「山田監督の世界に自分がいるのは想像できなかった」と話す。「祖父が『寅さん』のビデオを全巻持っていて、祖父の家に行くと必ず観ていたので、山田監督と言うとまず出てくるイメージは『寅さん』ですね。今回お話をいただいたときは、びっくりしました。いままで本当に色々な人に怒られてやってきて、先輩方の演技を見せてもらってきましたが、技術もないですし、同じようにできない。自分はきちんとお芝居ができるタイプではないので、山田監督の作品に入れるのかどうかという思いはすごくありました」。そんな不安を抱えた状態で臨んだ、山田組の世界。撮影の様子を尋ねると、とある玄関でのワンカットを思い出して語った。「最初にドアから入ってくるシーンを何度もテストしたのですが、ドアを閉めるのは左の手がいいとか、カットごとに本当に細かいところまで指示がありました。最初は何がダメなのかが分からなかったのですが、よく見たら、外を歩いているとき寒そうじゃなかったとか、左手で閉めれば蒼井さんと喋るときに自然に行けるとか、一個一個の小さなことがどういうふうに生きてくるのかがだんだん分かってきて、自分に足りないところがたくさん分かってすごく面白かったです」。幼なじみの淡い恋愛にほのかな共感今回、加瀬さんが演じる亨は、山田監督ならではのどこか昔気質な雰囲気をまとっている。彼が想いを寄せる小春に向ける言葉も、少し照れてしまうほど至ってストレートだ。そんな恋愛シーンについて尋ねると、困ったような笑みを浮かべた。「蒼井さんとはお互いによく知っていて、普段のキャラクターから遠い役だったので(笑)、正直に言えば、照れるというかやりづらい面はありました。でも照れていたらお芝居ができないので、途中から協力しようという暗黙の了解があったと思います。(小春に気持ちを伝え)『やったぜ!』と喜ぶ場面でも、なかなか自分にはない感覚だったのですが、蒼井さんもきっと、そこが一番照れくさいというのを分かっていたので、カメラの後ろですごく真剣にお芝居をしてくれていて、すごく助かりました」。監督の創りあげた亨という役に、世代間のギャップを感じながらもそこに「男らしさや丈夫さ」を感じたという加瀬さん。一方で、亨と小春の、幼なじみならではの淡い恋愛についても「感覚が分かる」とも。「小さい頃からの幼なじみにどこかで想いを寄せているんだけど、言うタイミングを逃して別の人と付き合ったり、距離が近いと逆にそういう想いがずれていくと思うんですよね。僕も小さい頃に、近所の子と遊んだりしていて、やっぱりどこか好きだったと思うんですが、結婚したと聞いて『おめでとう』と言えますし、でも、『あの頃いいな』と思っていた気持ちもまだありますし、そういうのはいつでも、『状況によって開くんじゃないかな』と思います。特に男の人はそうだと思いますね」。「ちゃんと年をとっていきたい」2000年に『五条霊戦記』で俳優デビューし現在、35歳。改めてデビューからふり返ってみて感じる、内なる変化とは?「余計なものがいっぱいくっついているとは何となく思いますけど、それはそれで汚れがついたらしょうがないかなと。でも、いまちょうど中途半端な年齢になったなという感じはします(笑)。まだ若い役もよくいただくのですが、年齢的にちょっと無理かなと。ちょうど『ハチミツとクローバー』のときが31歳でしたが、海に向かって叫ぶのは限界だと思いましたね(笑)。20代から30代になって、ちょっと先が見えなくてどうしようかなと思ったのですが、『それは自分で決められることじゃないな』と思って、そこからは役をいただくままにやってきました」。そして、今回共演した吉永小百合や笑福亭鶴瓶然り、山田監督然り、先輩の積み重ねてきたものを見て「ちゃんと年をとっていきたい」という言葉に力を入れる加瀬さん。「僕は最後のお姉さん(吉永さん)の背中を見てすごく感動したのですが、ああやってちゃんと続けて重ねてきたものが出ているのを見ると励まされます。今回もそうですが、自分のこれからの指針となる役者さんや監督など、ずっと続けられている方々と出会って、感じたいという気持ちはあるんだと思います。ちゃんと年をとるということの答えは全然出てないことですが、年をとると自分の感覚が変わってくるんですよね。それを、毎回変わるごとに素直に受け入れていきたいんです」。本作に続き、北野武の最新作『アウトレイジ』ではヤクザ役に、さらに『海炭市叙景』では熊切和嘉監督と再タッグを組むなど、今後の活躍からも目が離せない、加瀬亮。まずは、巨匠・山田洋次が引き出した、新たな彼の表情を本作で確かめてほしい。(photo:Yoshio Kumagai/Hairmake:KATSUHIKO YUHMI<THYMON>/stylist:Sonya S.Park)衣裳・シャツ:ドリス ヴァン ノッテン/TFC・パンツ:LOSTHILLS■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会■関連記事:山田洋次監督『おとうと』がベルリン国際映画祭クロージング・フィルムに決定!五・七・五から見える“家族”の形思わず唸る『おとうと』川柳コンテスト大賞発表!笑いと感動を贈る“家族”の姿『おとうと』オリジナル一筆箋を5名様にプレゼント現在とこれからの日本の家族の姿を描く『おとうと』試写会に合計65組130名様ご招待温泉宿泊券&山田洋次監督サイン入りプレスをプレゼント!『おとうと』“かぞく”川柳コンテスト開催
2010年01月22日