ミュージカル『CROSS ROAD ~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』の初日前囲み取材が21日に東京・日比谷シャンテで行われ、中川晃教、相葉裕樹、木内健人、山寺宏一、畠中洋、春野寿美礼が登場した。同作は、シアタークリエ・帝国劇場・全国の大劇場で例年上演を続けている音楽朗読劇VOICARIONシリーズで原作・脚本・演出を手掛けている藤沢文翁による朗読劇のミュージカル化作。2022年に初演を迎え、今回が2年ぶりの再演となる。19世紀ヨーロッパの華麗なる音楽黄金期を舞台に、天才ヴァイオリニスト・ニコロ・パガニーニが悪魔・アムドゥスキアスと血の契約を結び、100万曲の名曲の演奏と引き換えに、命をすり減らし世界を熱狂させてゆく姿を描く。○■ミュージカル『CROSS ROAD』初日前囲み取材を実施この日は日比谷シャンテ3Fで開催中の『CROSS ROAD』パネル展特設会場で会見が行われ、一般客も多く見学に集まった。パガニーニ役の2人について聞かれると、中川は「『モーツァルト!』という作品でデビューしてるんですが、井上芳雄さんとWキャストでやらせていただいた時に『例えるならば、白ワインと赤ワイン』と言われんです。そのまま拝借していいでしょうか? 白はですね、おそらく」と木内を指す。「とてもフレッシュな白ワイン。ニコロ・パガニーニって、天才を通り越して悪魔的バイオリニストと称賛された役。重たいもの深めていく内向的な部分も持っている役なんですが、そういったところを今、全力でアプローチしていて、でもどこかフレッシュな爽やかな感じの白ワイン」と表した。そして相葉に対しては「やっぱり、初演から共に作り上げて来ているので、熟成されてきている、赤ワインじゃないでしょうか。どうでしょうか?」と問いかけた。相葉は中川に対し「パガニーニはあっきーさん演じるアムドゥスキアスに翻弄されていく役で、前回も毎回困らせられたなというか。『急に、そんなにチョケるんだ』という」と苦笑する。「今回もきっと本番はさらに爆発するんだろうなということで。でも共演回数も増えてきていますので、対処法というか、それすらも楽しめるようになってきている。どんなものが本番で出てくのか楽しみです」と期待した。対処法について聞かれると、相場は「動揺しないことです。動揺したら負けだなと思います。かなり仕掛けてこられるので、中日あたりが大変なことになります。慣れてきた頃に色々やってくると思いますが、動じず演じられたら」と気合いを入れる。一方、木内は中川について「神出鬼没、奇想天外。引き出しが多い。僕の感情を常に拾ってくれて、そこからどんな球でも投げつけてくれる。時には拾わせるために遠くに投げて僕を走らせる、みたいな。そして僕の演じるパガニーニを苦め、困らせ、時には一緒に喜び、神がかっているアムドゥスキアスだと思います」と表した。中川はパガニーニ役についても興味があるそうで「面白いですよね。パガニーニって。あれだけ超絶技巧のバイオリンを演奏するので有名なのに、文翁さんの描かれたパガニーニは繊細だし、14歳で学ぶことはすべて習得していたという、自分が俳優としてふだんなることのできない存在を演じることの喜びはパガニーニという役に感じています。それはプロデューサーに聞いていただいて、その可能性があるのかも含めて今後の未来にご期待ください」と狙っている様子。また、初共演の春野について中川は「『モーツァルト!』の大阪公演の時に、メンバーみんなでバスをお借りして、なんと春野さんがトートをやられている『エリザベート』を観劇しに行ったんです。その時から大好きで、今回ようやくこうやって共演させてもらうでの、ファンの気持ち」と喜んでいた。再演では盆を使ったセットや、音楽の変化なども。最後に意気込みを求められた中川は「美空ひばりさんの『柔』という曲に例えてもいいのかなと。昨日、たまたまTikTokで流れてきたんです」と自身の携帯電話を取り出しキャストを驚かせる。「『人は人なり のぞみもあるが 捨てて立つ瀬を越えもする』この2番の2行の歌詞の中に、アムドゥスキアス、そして作品への意気込みを込めさせていただきたいと思います。邪心を捨てて挑んでまいります」と語った。東京公演は日比谷・シアタークリエにて4月22日~5月12日、 大阪公演は新歌舞伎座にて5月17日~19日、福岡公演は博多座にて5月24日~26日。
2024年04月21日第15回小田島雄志翻訳戯曲賞受賞の前作に続く上演プロジェクト第2弾トランスレーション・マターズ(代表:木内宏昌)主催、『エミリア・ガロッティ/折薔薇』が2023年10月14日(土) ~ 10月26日(木)すみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1丁目1-10)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて9月9日(土)10:00より発売開始です。カンフェティにて9月9日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ Twitter 昨年上演の『月は夜をゆく子のために』で第15回小田島雄志翻訳戯曲賞作品賞を受賞したトランスレーションマターズ上演プロジェクト、その第2弾として『エミリア・ガロッティ/折薔薇』を上演します。ゲーテ、シラー、カント、メンデルスゾーンにも影響を与えた18世紀ドイツの劇作家レッシングによる、世界で初めての市民悲劇と言われる『エミリア・ガロッティ』に挑みます。台本は、明治時代、ドイツ留学から帰国した森鴎外(当時森林太郎)が訳した『折薔薇』と、現代語訳を駆使した翻案による上演。また、ダンスカンパニーOrganWorks主宰にして東京オリンピック開会・閉会式の振付を担当した平原慎太郎をムーヴィング・ディレクターに迎えます。さらに、美術・衣裳家の大島広子をコーディネーターに、環境負荷を軽減する創造活動(グリーンプロダクション)を目指します。タイトルロールはオーディションで選ばれた上原実矩(うえはらみく)。2022年公開、第22回TAMA NEW WAVEと第15回田辺・弁慶映画祭でグランプリに輝いた映画『ミューズは溺れない』に主演し注目を集め、本作が本格舞台初出演となります。古典戯曲への取り組みを通じて、楽観できない新しい時代のために先人が指さしたものを見つめながら、私たちは何を守り、どう変われるのかを問いかけます。上原実矩高畑こと美斎藤直樹トランスレーション・マターズとはトランスレーション・マターズは、2021年に設立した戯曲翻訳者のグループです。ディレクターとして、現代演劇界の第一線で活躍する小川絵梨子・小田島創志・木内宏昌・小山ゆうな・髙田曜子・常田景子・広田敦郎が参加しています。上演活動以外に、戯曲翻訳者が企画するトークセッション、戯曲翻訳を読む会、ワークショップなどを行っています。過去公演『月は夜を行く子のために』公演概要トランスレーション・マターズ上演プロジェクト第2弾『エミリア・ガロッティ/折薔薇』公演期間:2023年10月14日(土) ~ 10月26日(木)会場:すみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1丁目1-10)■出演者上原実矩、菊池夏野、大沼百合子、関根麻帆、森島美玖、高畑こと美斎藤直樹、村岡哲至、古河耕史、荒井正樹、近藤 隼、片岡正二郎■スタッフ作:ゴットホルト・エフライム・レッシング翻訳:森鴎外+トランスレーション・マターズ翻案・演出:木内宏昌ムーヴィングディレクター:平原慎太郎舞台美術・衣裳・グリーンプロダクションコーディネーター:大島広子■公演スケジュール10月 14日(土)19:0010月 15日(日)14:0010月 16日(月)14:0010月 17日(火)19:0010月 18日(水)19:0010月 19日(木)休演日10月 20日(金)19:0010月 21日(土)14:0010月 22日(日)14:0010月 23日(月)14:0010月 24日(火)19:0010月 25日(水)19:0010月 26日(木)14:00※受付は開演の45分前・開場は開演の30分前です■チケット料金前売:一般7,300円当日:一般7,300円その他:すみだ区民割6,800円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月31日スターチャンネルオリジナルドラマプロジェクト『5つの歌詩』#5「スピリラ」のメガホンをとった木内健人監督が語る制作秘話と本編、メイキング映像からなるインサイドストーリー映像が14日、公開された。同プロジェクトでは、脚本家の岡田惠和、渡邉真子、濱田真和がチームを組み、DREAMS COME TRUEの楽曲をドラマ化。「空を読む」、「マスカラまつげ」、「 TRUE, BABY TRUE.」、「何度でも」に加え、このドラマ企画のために書き下ろされた新曲「スピリラ」の計5曲がオリジナルストーリーとして映像化された。「スピリラ」には、土村芳、前田亜季、足立梨花らが出演する。今回公開されたインサイドストーリー映像内のインタビューで、「僕自身ドラマを作る時でもそうなんですけど、押し付けるって言うのがあまり好きではなくて、ドリカムさんの曲って寄り添っているような感じがするんですよね。それがドラマ化されるというところで、そこに関われることが大変光栄だし、ありがたいなと思いました」とオファーがあった際の心境を振り返った木内監督。また、新曲「スピリラ」については「これがドリカムさんの曲なんだと思うぐらい今までと違う曲で、世の中なのか家族なのか友達なのか(何かに)対して何か吐き出したいという思いを代弁してくれているような曲だなと思いました」と語った。同作の脚本を手掛けた岡田惠和氏については、「生活の中にある部分をうまく切り取っていて、誰の心にもスッと入るようなドラマの世界観というか、そういったものがある方だなあと思いました」と印象を述べ、「特別な毎日を描いているというよりは、30代女性のOLさんの内側にある心情的なものとか、無意識に背負ってしまっているものを自然に淡々と描かれているなあって思いました」と脚本を読んで感じたことを明かす。そしてインタビューの最後は、「ドリカムさんの新曲『スピリラ』でドラマを作りましたので、全くの白紙の状態で楽しんでいただけますし、ドラマと曲がどうリンクしているか、色々な楽しみ方で観ていただけたらと思います」と締めくくった。(C)2022 東北新社
2022年10月15日「藁の楯」原作者・木内一裕の、クール&スマートな犯罪エンターテインメント小説「アウト&アウト」が、映画化決定。主演に遠藤憲一を迎え、2018年秋より全国公開することが決定している。■ストーリー小学二年生の少女、栞と二人で探偵事務所を営んでいる元ヤクザの矢能の元に、一本の依頼の電話が入る。指定された場所に向かうと依頼人はすでに拳銃で撃たれた死体となっていた。事件の容疑者にされかねない矢能は迅速に対応を始めるが、事態は思いもよらぬ方向へと転がっていく。映画化もされ話題となった「藁の楯」の小説家として知られる木内一裕。「ビー・バップ・ハイスクール」で一世を風靡した漫画家であり、数々の傑作犯罪映画の監督でもある“きうちかずひろ”。一癖も二癖もある魅力的なアウトローたちが織りなす犯罪エンターテイメント小説 「アウト&アウト」(講談社文庫刊)を、原作者自らが監督を務めて完全実写映画化が決定した。主演の矢能を演じるのは、映画、ドラマ、CMに引っ張りだこの 遠藤憲一。元ヤクザの探偵と小学生の女の子、というあり得ない名コンビに思わずクスリとしてしまう微笑ましい掛け合いシーンも。異色のバディムービー感に加え、無愛想だが優しい元ヤクザの探偵を遠藤が男の色気たっぷりに熱演した。 血のつながらない少女との絆と愛情が丁寧に描かれつつ、大どんでん返しが待ち受けるラストまでの痛快な疾走感がたまらない、至極の犯罪エンターテインメントムービーとなっている。■遠藤憲一からのコメントも到着「撮影が始まるといろいろアイディアが浮かんできます。自分の癖で「監督、ここはこうやってみてもいいですか?」とアイディアを形にして見せることも多いのですが、今回は監督の中でイメージが明確にあったようで、途中からはすべて監督の言うとおりに演じました。語尾の変更も許されません。ちゃんと演じきれているのかだんだん不安になったこともあります」と監督が映画に込めた熱量の深さを振り返った。「何といっても登場人物全員が魅力的。監督の言う通りに演じて良かった!皆さんも是非、きうち監督の美学を楽しんで下さい!」と語る。■きうち監督からのコメント「映画『アウト&アウト』は私の7本目の監督作品であり、長編映画としては実に 18年ぶりの監督作品です。ちなみに原作者(きうちかずひろ&木内一裕)としての34本目の映像化作品でもあります。『原作者が自らメガホンを取った』などと言うと、小説家が映画監督に手を出したかのように思われがちですが私の場合は違います。映画監督が小説を書き、その小説が映画化されるに当たってベストの監督を選んだ、ということなのです」。「私は原作者として、脚本家として、監督として、そして製作者の一人として、この映画を作る過程でずっと戦い続けました。プロデューサーとも、俳優とも、予算とも、過酷なスケジュールとも、日本の映画製作の現状とも。幸い優秀なスタッフが結集してくれたお蔭で、その全ての戦いに勝利し、絶対的な自信を持ってお届けできる映画が完成しました」と、本作において原作者である自らがメガホンを取り、この映画を生み出したことへの想いを語った。『アウト&アウト』は2018 年秋より、全国にて公開(text:cinemacafe.net)
2018年04月20日多くの人の心に響いた本は、「良書」といえますよね。ピーター・ドラッカーの著書などは、いまやビジネスのバイブルといえるほど。しかし、読後はわかったつもりでも、三日後には忘却のかなた……という方も少なくないはず。せっかく読んだ良書を「自分のもの」にするためには、どうすればいいのでしょうか。経営コンサルタントであり、ビジネスリーダーとして多くのワークショップを開催している木内一朗さんに、「正しい読書術」を教わりました。■「記憶」するのではなく、自分の言葉に「昇華」させる──どんなに感銘を受けた本でも、時間がたつと、内容をほとんど忘れてしまいます。「本に限った話ではありません。初対面の人と話しはじめてすぐに名前を忘れ、名刺をチラ見……なんて、よくあるでしょ(笑)。人間なんて、すぐ忘れる生き物なんです」(木内さん)──では、本の内容をしっかり記憶するにはどうすればいいのでしょうか。「まず、『記憶する』より、自分の言葉に『昇華させる』ことが大事だと僕は考えます。この場合の昇華とは、『つまりこういうことだ』と自分の言葉に置き換えられる状態になること。それができないということは、自分の身になっていないということです」■良書を「自分のもの」にする3つの法則「先ほど、人間はすぐ忘れる生き物だと言いました。では、忘れないようにするためにはどうしたらいいと思いますか?」──メモをとる、ですか?「その通り。僕がお勧めする読書法は、とても簡単です。(1)心を動かされた言葉や文章の要約を書いておく(2)(1)を思い出す場面に出会ったら読み返し、感じたことを書き留めておく(3)機会があるごとに読み返し、できればそれを別のノートに整理するこの3点です」──そんな時間や労力はなかなか……。「皆さん、そうおっしゃいます。でも、書くことが大事なんです。書くということは、記録として残すだけでなく、脳を刺激して思考を活性化させるために必要な行為なんです」──でも私、メモをとることが苦手です。それでもできますか?「きちょうめんな人は『きれいに書かなきゃ』と思われるでしょうが、誰かに見せるものではないので、適当でOKです。むしろ、キチンと書こうと思うと面倒になって続きませんから、デッサンのようにササッと書くよう心がけてください」──それなら、できそうですね。ほかにポイントはありますか?「ただ書き連ねるだけでなく、関連性のある言葉を矢印でつなぐなど、図式化すると後で振り返りやすいですね。また、後で気づいたことなどを書き込めるよう、ある程度の余白を残しておくことも大切です。そして、それらを自分の言葉でまとめておく。『つまりこういうことだ』を明記しておくのです」■小さな積み重ねこそが大事──とてもためになる方法だとは思いますが、相当な根気を要しませんか?「僕は本を読むたびに、この作業をやっているわけではありません。特に『別のノートに整理する』のは、年に数冊程度。ミッション化するとおっくうになりますし、『何度読んでも素晴らしいと思える良書』には、そうめったに出会えませんからね。書くことは『手段』であって『目的』ではない。だから、この作業を『やろう!』と思える本でなければ、やる必要はないのです」──それなら、できそう。やってみようという気になってきました!「小さな積み重ねが大きな実を結びます。習慣化できたらしめたもの。まずは、一番印象に残っている本について、トライしてみてください」本の内容を自分の知識にするためには、「目を通す」だけでなく「読んで」「書いて」「繰り返す」ことが重要なのですね。「面倒くさい」のは、はじめるまで。やってみると、知識がどんどん身について、楽しくなりそうです。■お話を聞いた人木内一朗。東北大学工学部(原子核工学科)卒。株式会社リクルートを経て、2004年有限会社木内式設立。アカデミアシステムズ株式会社およびインテグレーション・マネジメント株式会社の取締役兼務。経営コンサルタントとして多くのワークショップを開催。(OFFICE-SANGA 百田カンナ)
2012年07月07日