ウェザーニューズは10月20日、10月21日の夜から22日にかけてピークを迎える「オリオン座流星群」の観測を楽しみたい人向けに、21日夜に流れ星が流れた際、3分以内に流星動画をスマートフォン(スマホ)へ届けるサービス「流星キャッチャー」の事前登録を受け付けていることを発表した。同サービスは、同社が提供するスマホ向けアプリ「ウェザーニュースタッチ」内の「スマートアラーム」や「星空Ch.」から登録することが可能で(有料)、21日の22~25時に流星が観測された際、スマホにPUSH通知が届き、いち早く流星動画を楽しむことができるというもの。通知を受け取るエリアは、「全国から」、「ここのエリア周辺のみ」の2つから選択可能だが、同社では当日の天候が寒冷前線の影響で見える範囲が限られることが予測されるため、設定は「全国から」がおすすめだとしている。また、当日22~25時の間、同社が提供する24時間ライブ放送番組「SOLiVE24」にて特別番組を酌み、全国7カ所からの生中継が行われる予定のほか、今回はYouTubeやニコニコ生放送、インターネットサイト「ウェザーニュース」特設ページ「オリオン座流星群」でも無料配信される予定だという。なお、明日の夜の天候は、寒冷前線の通過のため、全国的に雲の広がる所が多く、広い範囲で厳しい条件となりそうだと同社では予報を出しているが、北海道や九州南部、沖縄・奄美、関東南部などの一部の地域では、雲の隙間から観測を楽しむことができそうだとしている。
2014年10月20日あの晴れやかで平和な、昭和の香り漂う日本の典型的な家庭の団欒が、ささやかで慎ましい幸せが……展開されるテレビ番組「サザエさん」を観ながらだんだんと、エンディングのテーマソングが流れるころに至っては確実に、襲ってくるどこか心もとない虚しく寂しいような気持ち。体験したことありませんか?もしかしたら「サザエさん症候群」かもしれません。明日からはまた1週間が始まる。大したこともしないで日曜日が終わってしまった…そんな虚脱感に満ちた心を、何とか明るく前向きにシフトしたいもの。そんな時に優しく寄り添ってくれるBGMをご紹介しましょう。ハイドンの「チェロ・コンチェルト」で心に弾みをつけてハイドンらしい明快で優美なメロディが軽やかに始まると、沈みかけた気持ちがフッととどまってくれるはず。アフター「サザエさん」という時間帯は、一見穏やかなようでいて、心は非常にデリケートに傾いていますから、BGMは明る過ぎても元気過ぎてもダメ! ヘタするとますます落ち込んでしまうので、微妙な配慮が必要です。ハイドンにしてはパロック色が濃く、やや牧歌的な響きは、現実を直視するのが辛い時、うまく距離をとって安全地帯を与えてくれる感じです。この音楽が流れている空間で、どうにか気持ちを立ち直しましょう。ヨーヨー・マのリズミカルで清廉な演奏が絶妙で、このまま穏やかに自分を肯定しながら、明日を迎えられそうな気がしてくるから不思議です。チェロ・コンチェルトの1番は、実は楽譜が発見されたのが1961年と、比較的最近。それまでは、2番が1番だと思われていました。この1番が発見されて本当によかった!聴く人の心をなごませるような親しげな表情に満ちた旋律は、きっと明日もがんばろうという意欲を起こしてくれるのではないでしょうか。バッハの「イタリア ピアノ」と題されたCDで心を整えてどんなにもう少し休みたい!と思っても明日は来ます。せっかくなら、気持ちを調整して落ち着きましょう。考えるとどんどん負のループにハマってしまいそうなら、音楽に身を委ねて大らかな気持ちになれたほうがお得です。そういう時にもってこいなのが、このバッハ・アルバム。ドイツで生まれ、生涯をほぼドイツで過ごしたバッハが、ヴィヴァルディはじめヴェネツィアの作曲家から影響を受けて作ったイタリア・モードの曲が集められています。しかも、現代ナポリを代表する大御所ピアニスト、アルド・チッコリーニとマリア・ティーポに師事した俊才、オリヴィエ・カヴェーの若々しくも緻密な演奏が気持ちを整えてくれ、光が見えてきますよ。マイスキーの弾くメンデルスゾーンの「チェロ・ソナタ」で元気にマイスキー独特のダイナミックな動きのある演奏で始まるメンデルスゾーンの「チェロ・ソナタ」2番。この曲から始まるのが嬉しいCDです。どの曲からスタートするかは意外と大事。「サザエさん症候群」の心理状態を甘く見てはいけません。ヘタしたら涙ぐんでしまいそうな自分を、少しずつ鼓舞し、穏やかに明日へとバトン・タッチしましょう。ラトヴィアに生まれ、18歳でチャイコフスキー・コンクールに入賞しながら、反体制人物とみなされ強制労働に従事した経験を持つミッシャ・マイスキーのチェロは、ダイナミックでありながら限りなく繊細。メンデルスゾーンの美しくのびやかなメロディを自在に操り、徐々に、でも確実に、無理なく、私たちを落ち込みから救い出してくれるでしょう。音楽で気分は変わります。こんなBGMで、心を明るく軽い方向へ導いてみませんか?・ ハイドン&ボッケリーニ:チェロ協奏曲 ・ ヨハン・セバスチャン・バッハ:Concerti,Capriccio & Aria ・ メンデルスーン:チェロ・ソナタ他
2014年10月20日10月21日(火)に見頃を迎えるという“オリオン座流星群”。見たいな~と思っている方も多いのではないでしょうか?オリオン座流星群は全流星群の中で二番目に速度が速く、明るい流星が多いため観測しやすいのだそう。今年は月の影響もないので、天体観測のプロじゃなくても楽しめちゃう可能性大!ということで、おすすめしたいのは星空を眺めるデートプラン♪彼と二人、星空をゆっくり眺めるとかロマンチック過ぎます~!その前に、当日&事前準備はどんなことに気をつけたらいいの?「三度の飯より星が好き」というアラフォー男性Kさんに、オリオン座流星群を見る際のポイントを教えていただきました。ぜひ参考にしてみてくださいね!☆オリオン座流星群の楽しみ方【日時】10月21日(火)~23日(木)に観測できる見込み。流れ星の中心となるオリオン座が高く上る、21日の深夜以降がチャンスと言われています。【方角】星は東から上ってくるので、東側~天頂方向が開けた空の暗い場所を見てみましょう。オリオン座の目印は3つ星のベルト。上方にある時間帯のほうが範囲も広がって見やすいので、観測するのは深夜から未明にかけてがいいでしょう。【スポット】視界が晴れた高い場所がオススメ!都心部は明るくて見つけにくいので、郊外の小高い所にある公園までドライブしてみるといいかも。もしお休みが取れるようなら、地方の温泉に行くなど、人口の光が少ない所に出かけるのも◎【写真撮影】スマホ撮影は不可。「マニュアルモード」があり、「シャッターを最低2秒程度開いておける機能」が付いたコンパクトデジタルカメラと三脚があれば、初心者でも撮影できます!もっとちゃんと撮りたい方には、「デジタル一眼レフカメラ」と「F値の明るい広角レンズ、三脚、レリーズタイマー」のセットがオススメ!【もっと楽しむためのあれこれ】<あると便利>・レジャーシートがあると寝転がって見られて楽ちん♪・小さなクッションか枕にできるようなものを持って行くのもいいですね。<寒さ対策>・外で見る場合、深夜は冷えるので防寒の準備を忘れないようにしましょう。二人でくるまれるサイズのブランケットがあると、彼とずっとくっついていられていいかも!・冷え性の方は厚手のストールやマフラーを用意、手袋・厚手の靴下を履いていくなど、ガタガタ震えてしまわない程度の寒さ対策をしましょう。<飲食>・温かいココアやコーンポタージュがあるとよりGood!・冷めないお弁当箱にカレーやパスタを入れていくのもいいかも。遠足のようにお菓子やフルーツを持って行くのも楽しそう。お腹の具合に応じてご用意くださいね。今回、オリオン座流星群を見られるタイミングは平日なので、残念ながら忙しくて見られない方もいるかもしれませんね。そういう場合は、深夜ではなくもう少し早い時間から見たり、週末に星空デートをしたり…プラネタリウムに行くのもいいかも。素敵な星空デートをお楽しみくださいませ♪(文=こみー)マドモアゼル愛が占う~恋の育み方~【無料占い】
2014年10月19日ウェザーニューズは10月14日、「オリオン座流星群」の観測ピークを迎える、10月21日夜の天気傾向を発表した。予想によれば、21日夜から22日朝にかけて、低気圧や前線が通過するため、雲が広がる地域が多いが、関東は強い南寄りの風によって晴れやすい条件になるため、流星を観測するのに適した天気になりそうとのこと。その他の地域は前線の影響で雲の隙間を狙っての流星観測になる模様で、特に中国や北陸といった日本海側の一部は厚い雲に覆われ、観測が難しくなるという。同社では10月21日の22時から25時まで、全国各地から生中継を行う特別番組を予定。観測に適すると予想される全国7カ所からリアルタイムに流星の様子を中継する。番組は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の「SOLiVE24Ch.」のほか、パソコンやテレビ(BS910Ch)でも無料で視聴可能となる。さらに、「オリオン座流星群」の観測チャンスとなる10月21日22~25時に流星が観測された際、スマホに通知が届き、いち早く流星動画を楽しむことができるサービス「流星キャッチャー」を実施する。こちらは前述の「ウェザーニュースタッチ」内の「星空Ch.」や「スマートアラーム」から登録することができる(有料)。
2014年10月14日今回から「点群データ(Point Cloud Data)」を取得・解析する技術を紹介していく「3D点群編」を開始します。点群とは、3D空間に存在する物や環境や人を、3Dセンサによってその表面形状を撮影した「3D点の座標の集まり」のデータを指します(検索エンジンで「point cloud」で画像検索して頂くと、点群データの例が表示されると思います)。例えばKinectで撮影した距離画像を、3D空間の点に透視投影したものも3D点群です(参考:第62回と第63回)。Kinectの各フレームでの点群は、対象をその時のカメラから見た表面部分のみを3D撮影した2.5Dの点群となっていることは第63回でも紹介しましたが、同じ対象を複数方向から順番に撮影したのちに、それらをレジストレーションと呼ばれる後処理を適用することで、1つの位置合わせされた点群に統合するという技術もあります。その3D点群を取得し、解析する技術を紹介していくのですが、これまで一年ほど続けていた「安価なデプスセンサ編」でも、今回の3D点群編と同じくデプスセンサを用いた技術の話でしたので、両者の違いを把握していただかないと、話がつかめない部分が出て来る恐れがあります。従って、まず手始めに、デプスセンサ編と3D点群編の違いを整理していきます。次に、3D処理のメリットや、歴史的経緯を述べることで、3D点群編の全体の導入を行います。そして、導入が終わって以降は、これまでのように応用先別に、3D点群に関する各技術をその仕組みと共に紹介して行くという順番で書いていきます。点群処理は、以前は高額な3Dセンサを購入できる企業や大学などしか使う機会がほとんど無い、非常にマイナーな技術でした。それが、Kinect登場以降安価なセンサで誰でも活用できるようにはなり、安価なセンサを用いた点群処理のビジネス応用例も少しずつ出て来ています。また、現在ではモバイルデバイスに統合されたデプスセンサの登場も控えており(GoogleのTangoなど)、今後一般の消費者向けの話も増えていくと期待できる技術でもあります。ただ、現状では一般消費者向けの応用例は少なく、広く一般の方々向けの応用は、まだまだこれからという技術分野です。そこで、まずはKinect以前からも活用されてきた高価なセンサを用いた3D画像センシング技術の応用例を紹介し、のちに後半では安価な動画デプスセンサを用いた最近の応用例を紹介していくこととします。○デプスセンサ編と3D点群編の違い2013年9月から掲載を開始したデプスセンサ編では、Kinectを始めとした安価なRGB-Dセンサにより実現した「リアルタイムでの人物姿勢推定の技術」と、その人の身体や手の動きをセンシングできる技術を利用することで、コントローラーやキーボードに触ることなく、人の動きそのものを被接触の入力インタフェースとして用いる、「ナチュラルなユーザーインタフェースを用いたアプリケーション」の紹介をしてきました。紹介してきた内容を思い返して頂くと、いずれも「推定した人の3D姿勢データを主な入力として用いるアプリケーション」が中心だったことがわかると思います。すなわち、デプスセンサ編以前の本連載で紹介してきた、カラー画像や動画を入力としてきた技術とは違い、RGB-Dセンサの距離データから、KinectやLeap Motionなどに搭載されているボーン推定エンジンが推定したモーションキャプチャデータを活用する話が、これまでの紹介した内容の中心でした。しかし、そうした人物姿勢情報に頼らず、RGB-Dセンサでも「3D点群データ」を直接解析することが当然ながら可能です。これが今回の3D点群編でのターゲットとするテーマです。例えばあなたの部屋をKinectで撮影すれば、壁やテーブル、そのテーブル上のコップもデプスセンサで点群データ化できており、それらの3D点群を直接解析することができるのです。ここで「できるのです」と一方的に断言されても、3D点群処理の開発経験や実用例を見た経験が無い方には、何が解析できて、どういうメリットがあるのかイメージがつかないと思いますので、まずは点群処理の具体例を1つお見せしようと思います。林 昌希(はやし まさき)慶應義塾大学大学院 理工学研究科、博士課程。チームスポーツ映像解析プロジェクトにおいて、動画からの選手の姿勢の推定、およびその姿勢情報を用いた選手の行動認識の研究に取り組み中。(所属研究室が得意とする)コンピュータビジョン技術によって、人間の振る舞いや属性を機械学習・パターン認識により計算機で理解する「ヒューマンセンシング技術」全般に明るい。技術商社でエンジニアをしていたこともあり、海外のIT事情にも詳しい一方、デプスセンサー等で撮影した実世界の3D点群データの活用を推進するための「Point Cloud コンソーシアム」での活動など、3Dコンピュータビジョンのビジネスでの普及にも力を入れている。また、有料メルマガ「DERiVE メルマガ 別館」では、コンピュータビジョン・機械学習の初~中級者のエンジニア向けの、他人と大きな差がつく情報やアイデアを発信中(メルマガでは、わかりやすい理論や使いどころの解説込みの、OpenCVの初心者向け連載なども展開中)。翻訳書に「コンピュータビジョン アルゴリズムと応用 (3章前半担当)」。
2014年09月30日乳幼児の「揺さぶられっ子症候群」をご存じでしょうか? 赤ちゃんが強く揺さぶられることにより、脳と頭蓋骨をつなぐ血管が傷つき、出血することで起こる症状の総称です。特に身体が未成熟な新生児から生後6ヵ月までの子供がなりやすいといわれています。泣き止まない赤ちゃんをあやすため強く揺すった時に起きるケースが多いようです。脳が損傷すると、運動機能の障害や発達障害などが残ったり、最悪の場合、死に至ったりすることもあるので注意が必要です。今回は、そんな乳幼児の揺さぶられっ子症候群にさせないために注意すべきことをご紹介します。■赤ちゃんをあやす時も、揺さぶられっ子症候群になる?揺さぶられっ子症候群は「2秒間に5~6回揺さぶる」「10秒間の間に激しく5回ゆする」など、赤ちゃんを激しくゆすった場合に起き、あやす時に適度に揺らす分には生じにくいといわれています。ゆすってあやす行為といえば、赤ちゃんを持ち上げたり下ろしたりする「高い高い」が思い浮かぶ方も多いでしょう。「高い高い」などでも、普通にあやす程度の衝撃では、基本的に問題はないでしょう。ただし、あまりにも大きく高低差をつけて「高い高い」をした場合、揺さぶられっ子症候群になってしまったというケースが確認されていますので、注意が必要です。■赤ちゃんが泣き止まない時こそ、冷静になろう揺さぶられっ子症候群の原因は、あやす時よりむしろ、何をしても泣き止まない場合に焦って強く揺らすことによるものが多いのです。赤ちゃんが泣いたら、まずは抱っこ、授乳、おむつ、この3つを試してみましょう。それでもまったく泣き止まない場合、焦って、とにかく赤ちゃんをどうにか泣き止ませようと強く揺すってしまうと、乳幼児揺さぶられっ子症候群になってしまいかねません。そんな時こそ冷静になることが大切です。赤ちゃんがまったく泣き止まない場合、私が試している方法3つがこちらです。・赤ちゃんの泣き止む音を集めたスマホアプリを聞かせる・部屋の温度を調整する・ドライブをするこれらのほか、泣き止ませるための工夫をさまざま試したうえでも泣き止まない場合は、友人や親などに電話で相談したり、行政が行っているお母さん支援のホットラインを利用したりしてみるとよいでしょう。1時間以上泣き止まなかったり、いつもと違う泣き方だったりする場合は、病院に連れていくことも必要かもしれません。乳幼児揺さぶられっ子症候群を防ぐためには、お母さん一人で悩まないように、そして、赤ちゃんが泣き止まなければ泣き止まないほど冷静になるように意識しましょう。今回は乳幼児揺さぶられっ子症候群とその対策についてまとめました。知ってしまうと怖く感じるかもしれませんが、普通にあやす分には問題はないのであまり気にしすぎず、また泣き止まない時には一人で悩まず、一呼吸おいて赤ちゃんに接してみてくださいね。
2014年09月16日作業記憶や処理速度、知識などの「認知機能」は、年々積み重ねていく知識を除き、20歳をピークにして低下していく。厚生労働省の発表では、認知症を有する高齢者は2010年で226万人、2020年で325万人に達するという。そんな中、より効率的な認知症予防として、筋トレと有酸素運動が注目されている。○運動で血が巡り、脳のボリュームが増すそもそも筋トレや有酸素運動などという運動は、どう認知機能に影響を与えうるのか。東北大学災害科学国際研究所の野内類助教授によると、運動による心拍数増加によって全身への血流量が増えると、同時に脳への血流量も増加するという。その結果、神経細胞が活性化され、脳のボリュームが大きくなる。この脳の拡大が、認知機能の向上に関わっていると推測されている。では、筋トレや有酸素運動を組み合わせて行った場合、認知機能にどのような影響があるのか。東北大学とカーブスジャパンは、60歳以上の日本語を母語とする健康な男女64人を対象に研究を実施。運動は筋トレと有酸素運動を30秒間隔で繰り返すサーキットトレーニングを、1日30分、4週間続けて行った。○組み合わせることでより効率的に認知機能検査をサーキットトレーニングの介入前と介入後に2回実施し、その得点によって認知機能の変化を検証。その結果、介入群(サーキットトレーニングを実施した32人)は無介入群(サーキットトレーニングを実施しなかった32人)に比べて、処理速度やエピソード記憶、実行機能(行動や思考を制御し、実行する能力)により向上が見られたという。なお、無介入群でも向上している理由としては、被験者が検査に慣れてしまうという練習効果が関係していると考えられる。野内助教授は、筋トレや有酸素運動が認知機能に作用するメカニズムは同じといえるが、実際に影響を受ける神経細胞や脳の場所が異なるため、具体的な認知機能への影響もも変わってくると指摘している。筋トレの場合は処理速度や実行機能、有酸素運動の場合はエピソード記憶や実行機能の改善が促されるという。今回の研究では、この2つの運動を単独ではなく組み合わせて行うことで、より効率的な認知症予防が見込めることを示した。なお、今回は高齢者を対象に研究を行ったが、若年・中年層では高齢者以上の効果が期待できると野内助教授は推測している。
2013年10月24日誤解を招くタイトル(標準的なもので半径数km大きいものは50km。流れ星を科学する)を、変更いたしました。大変申し訳ございません(2012/04/20マイナビニュース編集部)夜空を華やかに飾る流れ星。その中でも、ある決まった時期に多くの流れ星が出現するのが「流星群」と言われるものです。今回は、そんな流星群を科学的な視点からとらえてみたいと思います。■流星群と彗星(すいせい)の深い関係流星群の代表としては、毎年8月中旬のお盆時期に見られる「ペルセウス座流星群」や、2001年11月に大出現をして話題となった「しし座流星群」などが有名です。これらに代表される流星群には、実は彗星と深い関係があるのです。まずは彗星から説明していきましょう。彗星というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。過去に観測されたものとしては、1986年に出現した「ハレー彗星」や1996年に出現した「百武彗星」、1997年に出現した「ヘール・ボップ彗星」などがありますが、このうち、1つぐらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか。中でも、76年周期で太陽の周りを回っているハレー彗星のように、一定周期で太陽の周りを周回している彗星のことを「周期彗星」と呼びます。そして、この周期彗星の存在こそが、流星群の出現と深い関係にあるのです。■ 彗星は何からできている?さて、これらの彗星は一体何からできているのでしょうか。彗星の本体のことを「核」と言いますが、この核というのは、細かな岩石や金属など、たくさんの塵を含んだ氷の塊でできていると考えられており、その形状から一般的には「汚れた雪だるま」(最近では「凍った泥だんご」とも呼ばれます)とたとえて表現されます。また、その大きさは、標準的なもので半径数km程度、大きなものになると半径50km程度に達するものもあります。■ 彗星の進化このような彗星は、太陽から遠く離れているときには、周囲の温度が低いため、核がほぼ裸の状態でいますが、それが太陽からある一定の距離(およそ2~3天文単位=約3億~4億5000万km)以下に近づいてくると、太陽の熱によって、氷が激しく気化を始め、それにより、核の氷の中に含まれていた塵が放出されます。このとき、同じく気化した水やそのほかの物質が気体となって核の周りを取り囲むため、放出されたそれらの塵は、核から吹き出すこれらの気体の流れに乗り、核の引力に逆らって、ゆっくりと核から離れていきます。その後、これらの塵は、その放出されたときの初速度の差や方向の違いにより、時間がたつにつれ、核からさらに離れていき、核の前後に長くのびるようになります。そして、それはやがて彗星の軌道上に広く散らばっていき、彗星が太陽に接近するたびに、この現象を繰り返すことによって、どんどんと進化していくわけです。■ そして流星群の出現へ勘のいい人はすでにお気づきだと思いますが、楕円(だえん)軌道をした周期彗星の中には、地球の軌道と1年に1回、同じ時期に交差するものがあります。すると、地球はその彗星の軌道上に散らばっている塵とぶつかり、それらが地球の大気の摩擦熱により燃えて発光することで、流れ星となって見えます。このような仕組みにより、毎年決まった時期になると流星群が現れるというわけです。なお、地球上から肉眼で観測できる流星は、直径数mm以上の塵だと推定されています。ちなみに、ペルセウス座流星群などは、長い時間をかけて彗星の軌道全体に塵が分散したため、毎年見ることができ、しし座流星群などは、まだその彗星軌道の一部にしか塵が散らばっていないため、大出現する年と少ない年があるわけです。■ 流星群を見るときのコツ流れ星が実際は同じ明るさで発光していたとしても、その発光地点と、それを観測している人との距離によってその明るさは当然異なって見えます。もっと詳しく言うと、距離が2倍遠くなれば、その明るさは1/4倍になるというように、観測地点から見える明るさは、その距離の2乗に反比例するという法則があります。このことから、暗くてもいいからたくさんの流星を見たい人は低い空を眺め、逆に、数は少なくても明るく光る流星を見たい人は高い空を見上げるのがポイントとなります。■まとめ今回は流星群がどのようにして作られるのかを、科学的な視点からとらえてみました。こうして見てみると、彗星が長い年月をかけて撒き散らした塵のおかげで、地球では美しい流星群として見られるという、宇宙の長い歴史によって築き上げられた神秘を感じ取ることができますね。(文/寺澤光芳)●著者プロフィール小さい頃から自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。
2012年04月20日