まず『ちょんまげぷりん』というタイトルが秀逸!ではその内容はというと「現代にタイムスリップし、ある母子の元で居候することになった侍が、ひょんなことからパティシエとして人気を博す」という物語。それで映画になるのか?と突っ込みたくなるかもしれないが侮るなかれ。とかく筋を通して生きづらい現代で筋を曲げようとしない侍・安兵衛に、仕事と子育て…そのどちらも投げることなく奮闘するシングルマザーのひろ子、そして“子はかすがい”とばかり2人を繋ぐ少年・友也によってタイトルに負けない温かく、優しい人間ドラマが展開する。ひろ子を演じるのは、ともさかりえ。彼女自身、友也と同じ5歳の息子を持つシングルマザーとあって、見る側はついつい、劇中のひろ子と“母親・ともさかりえ”を重ねてしまいそうだが…果たして?作品について、仕事について話を聞いた。「最初にタイトルと設定を聞いたときは『どんな映画になるんだろう…?』って思いましたよ」と正直な感想を漏らしてくれたともさかさん。ただ、それでもこの作品にはどこか人を惹きつける不思議な魅力があった。「ありえない設定なんだけど…あると思わされてしまう妙な説得力があったり、不思議な本でしたね。でも、そもそもありえないでしょ!あそこの家のリビングに、やっさん(※安兵衛)が座ってるって(笑)。その違和感、変な感じを素直に表現していけばいいかな、と思いましたね」。前作『いけちゃんとぼく』でも同じようにシングルマザーを演じているが、そのときの取材で、母親役を演じるということについて「そこは気をつけて、実生活とリンクしないように意識している」と語っていたのが印象的だった。普通であれば、嬉々として役の中に実体験を取り入れてしまいそうだが…。「基本的に母親役に限らず、役と実生活をリンクさせたくないっていう意識は強くあります。でも、今回に関しては本当にドンピシャ過ぎて(笑)。正直、自覚がないところで、友也役の(鈴木)福ちゃんと過ごしている中で無意識に私の中の“何か”が滲み出ているだろうとは思います。やはり、実際に経験していなくては分からない気持ちっていっぱいありますから。そこを想像しながら作っていくのが私たちの仕事ではあるんですが…」。そこにあるのは女優という仕事に対する誇りなのか、母親、そしてひとりの女性としての強さなのか…彼女の凛とした印象をよく表しているようで興味深い。では、役から離れて、ひろ子というキャリアウーマン、母親に対する共感や理解は?「やっぱり、子供を育てなきゃいけないし、かつ、自分の夢というか個人的に譲れない、譲りたくない仕事もある。それを周囲に理解してもらうのも至難のワザなんですよ!その狭間で、なんかどうしようもない感じで(笑)…でも信念だけは曲げない、という部分で彼女のこと分かるなぁっていうのはありましたね。ひろ子もやっさんもどこか素直になれないヤツら(笑)。そういう2人だからこそ引き寄せ合って、でも何でそうなっちゃうんだよ!って思うシーンが後半にすごく多かった。それでもひろ子に対して『分からない、理解できない』って思うような部分は一切なかったですね」。実際に母親である人に対して失礼な言い方かもしれないが、“10代のヒロイン役”のともさかさんをスクリーンやTVを通して見てきた身としては、“母親役がこんなにしっくりとくる、ともさかりえ”に対して驚きを禁じえないのだが…。無礼を承知でそう言うと、少し笑って10代から20代、そして現在に至るまでの“道のり”をこんな風に語ってくれた。「10代の頃のことに関しては、ほとんど記憶に残ってないというか(笑)、『何してたんだろう?』って。その頃の自分の映像見ても、他人事みたいな不思議な感覚なんですよ。多分、“仕事”と認識する以前から、いろんな幸運でこの仕事をやらせていただいて、『好き』でやってることが『仕事』になったという感じで。そういう意味で、自分の人生の中で、“演じるということ”が大きな役割を果たしている、という事実を受け入れるのに時間が掛かりましたね。その中で結婚したり、子供を産んだり、離婚も経験したり、子育てもあったんですが、どこかの時点で“生活すること”と“芝居をすること”がすごくバランスよく1本の流れになったんだなと思います。いまは、芝居をするということにすごく興味があり、トライしたい気持ちが強くて、そこから派生するものが子育てを支えてくれたり、私自身を潤わせてくれている。うまくいかなくなることもあるけど、うまくいかない中でも楽しさを見つけようとする回路も自分の中に生まれて…すごく楽しいです。そう思えるようになったのはいつからだろう…?子供を産んで、ここ数年ですかね」。今回、安兵衛を演じた錦戸亮とは「現場で話した記憶がない」と言いつつ「楽しかった」と笑みを浮かべる。ちなみにこのインタビューを通じて、彼女は安兵衛のことを「やっさん」と呼んでいたが、これは劇中での呼び方とも異なる(※劇中では一貫して「安兵衛さん」)、親しみを込めた呼び方。そんなところからも、彼女がこの作品を楽しみ、愛していることがうかがわれた。衣裳協力トレンチコート、ワンピース、ソックス:KEITA MARUYAMA TOKYO PARIS※お問い合わせ先:KEITA MARUYAMA AOYAMA/03-3406-1935■関連作品:ちょんまげぷりん 2010年7月31日より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開© 2010 J Storm Inc.■関連記事:錦戸亮6歳子役が暴露!調理シーンで“アレ”を作って遊んだ?
2010年08月05日大ヒット公開中の映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』の貴重な本編映像が、このほどシネマカフェに到着した。公開直前にキャスト4人が揃って来日するなど、前作以上の盛り上がりを見せているが、本作では、平穏な日々を楽しんでいた4人が新たな問題に直面し、砂漠の国・アブダビへと逃避行を繰り広げる姿が描かれる。公開約2週間で観客動員数は75万人に迫る勢いで、今週末には興行収入10億円超えが見込まれている。今回、到着したのは、アブダビのホテルのプライベートバーで、シャーロットとミランダが2人でお酒を飲むシーン。子育ての悩みを打ち明けるシャーロットに、ミランダが「飲んで!」とお酒を勧めつつ、子供を持つ“母親トーク”を繰り広げる。ためらいつつもポツリポツリと悩みを語り出すシャーロットと、お酒の力を借りて彼女の愚痴をグイグイと外へと引っ張り出すミランダ。2人のやり取りに、自然と笑いが込み上げてくる。「本作の一番いい場面」とブログなどで多くの女性に紹介されているシーンであり、いくつになっても盛り上がる、親しい間柄ならではの“ぶっちゃけトーク”に女性なら誰もが共感するのでは?『セックス・アンド・ザ・シティ2』は丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:セックス・アンド・ザ・シティ2 2010年6月4日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 New Line Productions, Inc. and Home Box Office, Inc. セックス・アンド・ザ・シティ 2008年8月23日より日劇3ほか全国東宝洋画系にて公開© MMVlll New Line Productions, Inc. Sex and the City™ is a trademark of Home Box Office, Inc. All Rights Reserved.SEX and the CITYセックス・アンド・ザ・シティ [海外TVドラマ]■関連記事:『セックス・アンド・ザ・シティ2』、アブダビでは上映禁止かサラ・ジェシカ、亡き友人デザイナーの衣裳まといCFDA特別賞プレゼンター務めるサラ・ジェシカに演じてほしい役を投稿!『噂のモーガン夫妻』Tシャツを3名様にプレゼントクリスティンの独占メッセージも!『SATC2』プレミアの興奮を動画でお届けIKKO、にしおかすみこらが“和製『SATC』”に!「思い込みでOK」
2010年06月17日彼女の視点で物語を見つめる人も多いのではないだろうか?『いけちゃんとぼく』に登場する主人公の少年・ヨシオの母親・美津子は、決して“完璧な”母親ではない。育児を放棄しているわけでも、酒を飲んで息子を困らせるわけでもないのだが、自分の中にある愛を子供にどう伝えればいいか分からずに戸惑う。これまで、映画などであまり描かれてこなかったタイプの母親像のように見えるが、案外、世の多くの母親が抱いている思いを代弁しているのかも…。演じるのは、自らも4歳の息子さんを子育て中で、その様子を綴ったブログが高い人気を誇る、ともさかりえ。映画の公開を前にともさかさんが映画に込めた思いを語ってくれた。「嵐がかわいくてしょうがなくて、歩み寄りたくなるのを我慢しました」ヨシオにしか見ることができない“いけちゃん”という不思議な存在を挟んで、少し離れたところからヨシオを見守る母・美津子。母と子の微妙な距離感について、ともさかさんはこう語る。「お父さんの死で家族の均衡が崩れ変化する中で、どうやったら母と子の関係にリアリティを感じさせることができるか?ということは考えました。ただ、今回の役は初めての関西弁の役で、そっちの方に意識が行ってまして…(苦笑)。そのことである意味、親子の部分に入れ込み過ぎずに、客観的な感覚で臨むことが出来て良かったのかな、とも思います。ヨシオ役の(深澤)嵐がすごくかわいくてしょうがなくて、つい、あっさりと歩み寄ってあげたくなるんですけど、そこは一歩我慢して。正直、つらかったですね。すぐにでも助けてあげたいって甘ったれたことを考えてました(笑)」。ともさかさん自身、母親役を演じるのはこれが初めてではない。演じる上で、自らの子育てや子供との関係、接し方などを反映させることは?という質問には「そこは気をつけて、(実生活と)リンクしないように意識しています」という答えが。「避けようとしても無意識に出てしまう部分はあるし、それが良いときも悪いときもあるとは思いますが…」。では演じ終えたいま、改めて美津子とヨシオの関係について、ともさかさん自身の子育ての経験などを踏まえてふり返ってもらった。「子供への接し方は全然違いますよ。でも子供を持つ母親は、みんなどこかで自分の中の理想と現実が頭の中をグルグルと巡って…という経験はしたことがあると思います」。「嵐の背中を見て『うちの子もこうやって大人になるのかな?』と思いました」ヨシオの成長に対して、美津子は誇らしさと共に、一抹の寂しさを覚えているようだが、こうした部分に母親として共感は?「息子が幼稚園に通うようになって、私が教えていない、どこで覚えてきたんだ?っていう言葉を話すようになって(笑)、『たくましいな』と微笑ましく思う反面、寂しさを感じることはありますね。今回は特に、ロケ現場で嵐の背中を見つつ『うちの子もこんな風に傷ついたりしながら大人になっていくのかな』というセンチな気持ちになりましたね」。完成した映画について「根がひねくれ者なので、普段はあまり感動を表に出さないのですが、今回は素直に心に響いた」と語るともさかさん。やはり、美津子の視点で物語を追っていたのかと思いきや…「私は、いけちゃん目線でした。好きな人の子供の頃、知り合う前の姿を見てみたいっていう気持ちにすごく共感できるからじゃないでしょうか。私が観た試写会は、スーツ姿の男性の方が多かったんですが、肩を震わせて泣いてらっしゃる方が大勢いて、ちょっとキュンとしちゃいましたね(笑)。きっと、男性は私とは違ったところで、いろいろと感じるものがあるのかもしれないですね」。最後に、ともさかさんにも子供の頃、“いけちゃん”のような存在が見えたか?と聞いてみると、笑顔でこんな答えが。「いまでもそうなんじゃないですかね、逃避癖があるので。いまだに勝手に一人で喋ったりしてます、人前では言えませんが…。いま、息子を見てると見えないものと喋ったり、遊んだり闘ったりしてるんですよ!きっと何かが見えてるんでしょうね。大人になってもずっと覚えていられたらいいんですけど…それが出来ないから、私がこうやって覚えていてあげるしかないんですね(笑)」。インタビュー中、「男の子の母親って面白いですよ。理解できないところも含めて」とニッコリと姿を見て、彼女が多くの女性に支持される理由が少し分かったような気がした。特別連載「いけちゃんと恋愛小説家」・vol.1 小川洋子・vol.2 梅田みか・vol.3 角田光代 coming 6/22『いけちゃんとぼく』蒼井優インタビュー■関連作品:いけちゃんとぼく 2009年6月20日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2009「いけちゃんとぼく」製作委員会■関連記事:いけちゃんと恋愛小説家 vol.2 梅田みか少年と少女、男と女それぞれの思いいけちゃんと恋愛小説家 vol.1 小川洋子寂しさと共に息子の成長を見つめる母「胸が苦しくなった」 蒼井優が明かす“いけちゃん”と“ぼく”をつなぐ心の会話
2009年06月19日こんにちは。整理収納アドバイザーの佐々木奈美です。子育てをしていると「子供のためになるものを」とついいろいろと買ってしまうのもの。気づけば家の中にカラフルなものやキャラクターものが増え、好きなインテリアから遠ざかってしまう…なんてことも。子供のものも、きちんとかわいいデザインものを選びたいですよね。今日ご紹介するのは、FORNEさんの知育ポスター。子供のこともしっかり考えながら、ママ目線でもうれしいデザインです。絵本のようなイラストで、暮らしに「あそぶ」時間を。子供の知育おもちゃは、世の中にかわいいものがいっぱい増えてきたけれど、ひらがな表やカタカナ表はなかなかいいものが見つからず…。知育ポスターは景品や付録でいただくことも多いものですが、キャラクターものだったり、紙製でお風呂には使えなかったり…と、 “ちょうどいい”ものが押さえづらい。ママと子供どちらにもピントが合うデザインのものを見つけるのが至難の業でした。ママたちが本当に欲しいのは、暮らしに楽しく使えるもの。FORNE(フォルネ)さんの知育ポスターは、カラフルすぎず、落ち着いた色味のデザインです。モノトーンほど極端ではなく、ほのぼのとしたやわらかさを感じる色づかいが魅力的。それはまるでインテリアポスターのような存在感。イラストも一つ一つが丁寧にデザインされていて、子育ての中、暮らしの中で目にするものたちが、ほっこりとしたデザインで並んでいます。絵本の中で出てくるようなものから、暮らしの一コマで目にするようなものまで。子供と眺める時間に、目尻が下がるような愛くるしいイラストばかり。忙しい時間にも、つい足を止めてしまう。子供と対話する時間をつくってくれるような、そんな知育ポスターです。FORNEは「つくる あそぶ しる をくらしのなかに」をコンセプトに、子供と大人が楽しめるものづくりをするプロダクトブランド。まさに、子育ての時間を育んでくれるアイテムですね。もうインテリアを諦めなくていい!部屋をおしゃれに飾る知育ポスター。わが家がお迎えしたのは、「あいうえお」、「カタカナ」、そして少し小ぶりな「ABC」。他にも「数字」や「掛け算」、「日本地図」があります。子供たちのお勉強部屋には、リビング横の和室を使っているのですが、「和室インテリア×子供部屋」の方程式はなかなか難しく、ミスマッチな組み合わせだからこそアイテム選びに腕が鳴ります。子供たちの学習道具入れにかごを使ったり、木の家具を使ったりと、ここは私のこだわりがたくさん詰まっています。一方の子供たちも、自分の好きな色のランドセル、チェアを選んで、自分のスペースづくりを学んでいる場所。FORNEさんの知育ポスターは、シックな色使いがこの和室にぴったりだと思い、チャコールグレーをベースに男の子らしい子供部屋にシフトできました。4月から小学生になる末っ子三男。「あいうえお」と「カタカナ」がデスク前の壁にあると安心するようで、お勉強に取り組み中。がんばる光景にかわいいポスター。ほっこり。しばらくは新1年生のサポート役として、末っ子三男を助けてくれそう。デスクパッドの下に敷く、こんな方法も。ダイニングテーブル用の透明テーブルマットをカットして、学習デスクに敷いているのですが、こんなふうにデスクを着替えさせることもできます。キャラクターものはちょっと…というママに、おすすめです。兄弟にお下がりOK!水でくっつくからお風呂にも貼れる。お風呂の時間は、子供とゆっくり対話できる貴重な時間。この時間を、いろんなことを教える場にするといいんですって。お風呂は、知育ポスターを貼るのにぴったりな場所なのです。ゆっくり湯舟に使って、数字を数えたり、ABCのうたを歌ったり、日本地図を覚えたり。FORNEの知育ポスターで、お風呂に広がる世界は楽しさいっぱい。お風呂に貼るとモダンなイメージに。和室とまた違った雰囲気で、インテリアを楽しんでいます。ポスターの紙は丈夫で破れにくく、防水性のある素材。水でお風呂の壁にくっつくから、何度でも剥がすことができます。兄弟で、上の子に使ってしばらく保管しておいて、次は下の子の時に…という使い方も。また、上の子用に「日本地図」、下の子用に「ひらがな」という貼り方も、家族みんなで楽しめそうです。カラーもいろいろなので、お風呂の模様替え感覚で楽しむのもいいですね。ママもうれしい、おしゃれな知育ポスター。子育ての時間を育みながら、インテリアも楽しんで、親子のしあわせ時間がもっと増えますように。 【ご紹介したアイテム】大判タイプは「あいうえお」「カタカナ」「数字」「日本地図」の4種類から。ほっこりするイラストが、親子の学習時間を楽しく育んでくれます。⇒ FORNE 知育ポスター B4/フォルネ 【ご紹介したアイテム】小ぶりサイズは「ABC」と「掛け算」。やわらかなデザインで楽しくお勉強できる知育ポスターです。⇒ FORNE 知育ポスター B3/フォルネ nami sasaki整理収納アドバイザー。夫と三兄弟と5人暮らし。毎日の暮らしを楽しむ工夫探しが好き。収納で暮らしを心地よく。
2001年12月05日家事と仕事の両立。一番大切にしたい子育ての時間。時間はいくらあっても足りず、その中で自分の時間は減っていくばかり…。子育てをするようになってそんなふうに焦っていました。自分の時間だって充実させたいし、ママが自分の世界を持っていた方が育児もうまくいく。何も考えずにだらだらと家事を進めていた私がそう思うようになったのは、収納を整え始めた頃から。子育て中心の生活にさらに仕事を持つようになり、そこで思い知った時間の大切さ。そして、暮らしと仕事との時間のバランス。今日は、整理収納アドバイザーとして収納を整えることで得た、時間の整え方についてお話ししたいと思います。収納を整えたことで、時間も整うようになった、うれしいお話。家事の引き算をする暮らしの軸は子育て。仕事を始めるにあたり悩んだのが、子育てベースの生活に、仕事時間をどうやって作るかということ。当時、末っ子はまだ2歳。長男小4、次男小1という、まだまだ手のかかる男の子3人の、週末ワンオペ育児真っ只中!という時期でした。これ以上時間をつくるのは無理。「それなら、家事の引き算をしよう。」発想を変えて、家事の無駄な動きをカットしていきました。手を抜くのだけど、それは「質の引き算」ではなく、無駄な作業を省くという意味の「量の引き算」。全ての家事において無駄な作業を減らして、より効率的なものになるよう、徹底的に家事計算をしました。洗濯物を取り込む家事を20分短縮!例えば、毎日の洗濯物。洗濯物を取り込んだら、きれいに畳んでそれぞれの引き出しに丁寧に収めるというのが、夕方の家事の一つですよね。座って畳み始めると作業に取られる時間は30分。やってもやっても山のようにある洗濯物に、引き出し収納をやめ、10分で終わる家事に変えました。洗濯物をハンガーから取ったら、立ったまま、ひらりと折り畳んでボックスへポイっ!使用頻度の高い衣類は、引き出しにはおさめないことに。家族が開ける度にぐちゃぐちゃなる引き出しには、ストック衣類だけを収納。衣類は衣替えの度に、必要のないものを手放していき、必要最低限しか持たないように数も減らしました。たくさんあっても結局着ているものはいつもお気に入りばかりだから。使っていないものに、自分の仕事を費やす作業は「引き算」したのです。作業で浮いた時間は20分!これがなんともうれしいご褒美時間となるのです。「行ったり来たり」を減らす「家事の引き算」でポイントとなるのが、家事動線の短縮。家事の中での、行ったり来たりを減らすだけで、ずいぶん体と時間の負担を減らすことができます。例えばキッチンでいつもの位置に立って、その場から歩くことなく道具が取れたら、ずいぶんラクだと思いませんか?立ったまま必要な道具に手が届き、行ったり来たりの動作がなくなるだけで、動作の交差がなくなり、動きがシンプルに変わります。よく使うものは、立ち位置から届く場所に収納し、あまり使わないものは使いにくい収納スペースに。こうして自分に動きやすい場所の収納を整えることで、コンパクトに効率化させることができるのです。まさにこれが収納の力。便利でおしゃれな道具にも頼るのも手。これは市販の醤油にかぶせる、醤油カバー。醤油さしを管理するのが苦手な私は、市販の卓上醤油を活用。パッケージを隠し、そのままテーブルに置いても気にならないデザインにしてくれるカバーなのですが、これのおかげで、お醤油を補充する手間と洗う手間まで省けているのです。家事計算をして生み出した時間は、私のぶん。小さな時間を積み重ね、浮いた時間を足し算していくと、別の活動ができる大切な時間に変えることができます。「この家事、無駄になってるんじゃないかな?」そう感じたら、思い切って家事の引き算。収納を整えて、新しい時間を見つけてみてくださいね。 ■暮らしのはなし 連載:整理収納アドバイザーのお片付けノート nami sasaki整理収納アドバイザー。暮らしのまんなかにはいつも散らかし三兄弟。毎日の暮らしを愉しむ工夫探しがすき。収納で家事を心地よく。
2001年12月05日