住友電気工業は、ワイヤレスカメラを使ってハンズフリーで工場や建設現場などの状況を共有し、遠隔地からのトラブル対応や作業支援などを行うためのツール「フィールドリンク」を新たに開発し、住友電工システムソリューションを通じて11月1日より販売を開始すると発表した。「フィールドリンク」は、小型・軽量のワイヤレスカメラをヘルメットに取り付けることができ、Windowsタブレットとモバイル回線(LTE/3G)/Wi-Fi回線を使って、高画質・高音質で現場の状況をリアルタイムにやり取りできるという。ワイヤレスカメラはエルモ社と協業し、高画質なだけでなく、185度の広画角や暗い場所での高い撮影性能を実現している。人の視野以上の範囲を確認できるため、実際に現地で見ているような感覚で現場を確認できるという。さらに、資料も共有できるため、図面を共有しながら、設計通りに施工されているかなどのチェックを行うなどの活用可能。データは端末間で直接やり取りされ、工場内の映像など機密性の高い情報が外部ベンダーの運用するサーバを経由したり、サーバに残ったりする懸念がなく、データはすべて暗号化されている。
2014年10月08日ITを利用した技術の研究開発やコンサルティングを主事業とする有限会社TRIART(トライアート)は、阿蘇市国民健康保険阿蘇中央病院と熊本大学医学部附属病院が遠隔医療コンサルティングに利用するシステムをこのほど提供したことを発表した。このほど提供した遠隔医療コンサルトシステムは、阿蘇中央病院において、専門医が常駐していない時間帯に来院した急患の処置が必要な際に、阿蘇中央病院の医療情報システムと連携するというもの。熊本大学医学部附属病院の担当医師にiPhoneまたはiPadのFaceTime機能を使って連絡を取り、さらに急患の各種生体情報、医療画像等をセキュアに伝送して治療に関する助言・指示も行う。同システムは、遠隔にいる専門医に指示を仰ぐ際に、通話から各種医療情報の伝送、その閲覧と治療指示に至る一連の動作の操作性を、できる限り簡単に行えることを最大の目標として設計を行ったという。また、通常の遠隔医療システムは高額な設備投資を必要とするが、同システムではiPhone、iPadを用いることで、大きな設備投資を講じることなく実現できることが大きな特徴となっている。さらに遠隔での放射線画像の閲覧において、同社ではiPhone、iPad上でより医療用モニタに近いコントラストで放射線画像を閲覧できるよう、独自開発の画像輝度補正エンジンを組み込んだ。その結果、医療用モニタと同様のコントラストでの閲覧が可能となった。同社は今後の展望として、「モバイルの社会インフラとしての活用がますます期待され、とくに医療、教育分野における実践的な利活用が急務とされている。これまで培ってきたモバイルシステム開発のノウハウを医療および教育分野に有効に生かすシステムを多数開発していく」とコメントしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月18日