子どもがまっすぐ育つには理解者の存在が重要(後編)

前編では、「子どもがまっすぐ育つためには、家族以外の年長者が、その子を理解してくれていることが重要」という話をしました。後編では、その重要性をもう少し掘り下げていきます。

目次

・家族以外の理解者って、たとえばどんな人?
・子どものためを思った言葉であれば、子どもには伝わる
・習いごとの先生も理想的な理解者になり得る


理解者となる大人は、子どもに好意を持ってちょくちょく顔を合わせる位置にいる人であれば誰でもいい

© famiso - Fotolia.com


家族以外の理解者って、たとえばどんな人?

「子どもにとっての家族以外の理解者」という位置に一番適当なのが学校の先生ですが、実際にはなかなか難しい、という悲しい現実もあります。先生に求めることさえ難しいのに、「誰かほかにいるのか」と思ってしまいがちですが、実はそれほど悩む必要はありません。

親の友人で家によく遊びに来る人がいればその人で構いませんし、近所のおじさん、おばさんなどでも十分です。子どもを認めると言ってもそんなに難しいことが必要なわけではなく、「おお、大きくなったなあ、ちゃんと勉強や部活してるか?」などと声をかけてくれるだけのことでよいのです。

大事なのは、子どもがその人と接することで、その人に理解してもらっている、受け容れてもらっているというふうに実感できることです。それによって子どもがうれしく思うことが大事なのです。


子どものためを思った言葉であれば、子どもには伝わる

こういった位置にいる人で、子どもの顔を見るたび、チクチクと小言を言う人もいるかもしれません。しかし、それがその子どものためを思った言葉で、基本的にその子のことを好きで言ってくれているのであれば、子どもには必ずそれが通じます。

逆に、よく顔を合わせる人でもその子に別段好意を持ってくれているわけではないようなケースでは、たとえどんなに耳障りのいい言葉をかけられても子どもは自分が受け容れてもらっているというようには感じません。

このように、子どもに好意を持ってちょくちょく顔を合わせる位置にいる人であれば誰でもいいのですが、一番いいのは自宅近くに住んでいることです。毎日の登下校の際に必ず顔を合わせる近所の人あたりがいちばんでしょう。そういった人物と子どもがいい関係を築くためには、本人同士の関係性もそうですが、子どもの親とその人物との関係が良好であることが大事になってきます。

近ごろはこうした近所づきあいも薄れ、中には近所にどんな人が住んでいるかも知らない、といったようなことも増えてきています。しかし、このようないい近所づきあいを家族ぐるみでしておくことは子どもが成長する上でも必ずプラスに作用するということを、親はしっかりと心に留めておくべきでしょう。



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