自由研究のヒントにもなる!? 身近な虫を子どもと観察しよう


■「自然は厳しい」も学びのひとつ

関東地方でよく鳴いているアブラゼミが成虫になって姿を見せてくれる期間は、長くても2週間です。木の幹や枝にある卵から産まれてふ化すると、自分で歩いて土のなかにもぐります。そして木の根から栄養をとり、7年後の夏に初めて地上に出てくるのです。

地上に出たセミの幼虫は木に登り、羽化をして成虫になります。土から出てきた幼虫はうすい緑色。よく目にする “セミの抜けがら”そのままの形をしていますよ。

チョウはミカンの木などに卵を産みつけると、ほとんどの幼虫はその木で大きく成長していきます。何度も脱皮しながら大きくなり、やがてさなぎになります。
さなぎになったチョウは、最後の脱皮をして羽化すると羽を広げてチョウになります。

ここが観察ポイント。羽化したばかりのチョウは羽がぬれていて、すぐ飛び立つことができません。ゆっくり羽を動かす姿が見られたら、きっと感動するでしょう。

セミもトンボもチョウも羽化はとても難しいようです。ときには羽化がうまくできずに一生を終えてしまう虫もいます。それを見てしまうことがあってもあわてないで。「かわいそうだったね。
土に返してあげよう」とサラリと伝えて埋めましょう。

息子は小学生1年生のときに、自宅の木にヒヨドリの巣ができて、観察日記をつけました。もうすぐ巣立ちというとき、ヒナは木の根元に落ちてしまい、巣立ちを見ることはできませんでした。

「自然は厳しい」それもひとつの学びです。身近な虫の生態を親子で楽しみながら学んでみてください。


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