出産した友人や同僚、親類などへ贈る出産祝い。相手によろこんでもらいたいものですが、渡すタイミングや品物のチョイスがいまいちだと、せっかくのお祝いもだいなしになってしまいます。
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そんなことにならないよう、基本的なマナーをしっかりおさえておきましょう。今回はそんな出産祝いについて、相場やメッセージのそえかた、二人目の場合の対応などをご紹介します。
プレゼント? 現金? 出産祝いの種類とは
出産祝いには、大きく分けて「お祝いのメッセージ」「現金」「品物」の3種類があります。
お祝いのメッセージは、手紙やメールなどで赤ちゃんの誕生をお祝いするものです。メールやLINEなどは手軽ですが、一般には「メールより手紙のほうが丁寧」とされているので、目上の方や上司には手紙やはがきのほうが好印象でしょう。かわいいデザインの出産祝いカードも販売されているので、チェックしてみてください。
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これぞというプレゼントが思いつかないときは、現金を贈るのもアリです。「もらってうれしかった出産祝い」第1位が「現金」というアンケート結果もあり、とくに二人目以降のお子さんの場合はその傾向が強いようです。
データ引用元:出産祝いの相場&人気プレゼントランキングを徹底調査!|リンベル ギフトコンシェルジュ
「お金だと直接的すぎるんじゃ……」と思う方は、商品券やギフトカードもおすすめです。
ベビー服や絵本などの品物も一般的です。品物選びで気になる相場やどんなものがよろこばれるかといった内容は、後から詳しくご紹介しますね。
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出産祝いを贈る時期はいつがいいの?
他のお祝いとちがって、出産祝いでとくに気を配ってほしいのが贈るタイミングです。基本的には出産の報告をきいてから、もしくはママと赤ちゃんの健康状態を確認してからにしましょう。
なぜなら、出産はおめでたいことである反面、ママにとっても赤ちゃんにとっても大仕事。産後に母子の健康状態がすぐれなかったり、入院が長引いたり、健康であってもママが疲れている…なんてことも少なくないからです。また、万が一ですが死産ということもあります。
一般的には、母子が退院する産後7日目以降~1ヶ月くらいの間に贈るのがいいとされています。
出産祝い、直接渡す? 宅配便で送る?
出産祝いは、基本的には直接渡すより宅配便などで送るのがおすすめです。なぜなら、新生児との生活は何かと慌ただしいうえ、ママの体はまだまだ回復の途中。そんななかでお客様を迎えるのは、ママやご家族の負担になってしまうからです。
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ご自宅ではなく、入院先の病院に持って行くのはどうでしょうか? 産後のママと赤ちゃんは、1週間ほど産院に入院しています。入院中は検査や診察、沐浴指導などがあり意外と慌ただしいもの。
しかもこの時期のママの体は,満身創痍といってもいいくらいダメージを受けていて、ゆっくり休むことが何より大切です。ママから誘われないかぎり、病院まで行くのは遠慮したほうがいいでしょう。
ただし、ママやご家族と親しくて「ぜひ会いに来て」と誘われたら、よろこんで病院やご自宅へうかがってください。
訪問するときは相手の都合がいい時間帯を必ず確認して、長居しすぎないようにしましょう。
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筆者の経験ですが、産後のママにとっては休息と同じく息抜きも必要です。そして、まだ言葉の通じない赤ちゃんと2人きりで過ごす時間が多いママは「大人との会話」に飢えていることが多いもの。
友人や同僚が遊びに来てくれると、他愛のない会話がとてもいい息抜きになるのです。お祝いの品そのものよりもその時間がうれしかった、なんて経験も少なくありません。
出産祝いにそえるメッセージのOKワード・NGワード
出産祝いには、お祝いの気持ちを伝えるメッセージもそえましょう。とくに直接渡さずに宅配便やメッセージのみを送るときは、きちんと言葉を選びたいものです。
■◎出産祝いのOKワード&内容
・赤ちゃんの誕生をお祝いする言葉
・がんばったママをねぎらう言葉(「出産お疲れさま」「ゆっくり休んでね」など)
・ママと赤ちゃんの健康を願う言葉
・赤ちゃんの成長を願う言葉(「すこやかな成長をお祈りします」など)
・赤ちゃんとの生活が楽しみになるような内容
■×出産祝いのNGワード&内容
・「死ぬ」「絶える」「亡くなる」など縁起が悪い言葉
・赤ちゃんの性別についてジャッジを含んだ内容(「つぎは女の子だといいね」など)
・育児の大変さばかり強調する内容(「しばらく夜は眠れないよ」など)
・育児について自分の考えを押しつける内容(「赤ちゃんは母乳が一番だから」など)
・(産休中の場合)退職をにおわせる、職場復帰を期待しないような内容
とくにNGワードや内容には注意してください。書いたほうに悪気はない、良かれと思ってアドバイスをしたという場合でも、相手を嫌な気持ちにさせてしまうことがあります。
たとえば筆者の知人は、第一子が女の子で第二子に男の子を産んだところ、義父から「今度は男か、でかした!」とお祝いされて怒っていました。「長女のときは内心がっかりしてたわけ?」と感じたのだそうです。
産後のママはデリケートになっていることも多いので、気づかいを忘れずにうまくお祝いの気持ちを伝えてくださいね。
出産祝いの相場ってどのくらい?
出産祝いの相場はどのくらいなのか、気になりますよね。あまり安くてもがっかりされそうだし、逆に高すぎてもお返しに気をつかわせてしまいそう…。
前述のギフト総合研究所のアンケート調査(2015年実施)を参考にすると、以下のような金額が一般的なようです。
【親族】1万円~3万円(もっとも多いのは1万円程度)
【友人や同僚】3,000円~1万円(もっとも多いのは5,000円程度)
親族の場合はおじやおば、祖父母などからお祝いとして現金をもらうことも多いため、相場が高めになっています。
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友人や同僚への出産祝いは、グループでお金を出し合うのもおすすめです。「個別に選んだらお祝いの品物がかぶってしまった!」なんてことも避けられますし、個人では予算的に買えないようなちょっと上質なベビーウェア、ママが欲しがっているキッチン家電などにも手が届きます。
どんな出産祝いがよろこばれる?
出産祝いの予算が決まったら、つぎは品物選びです。どんなものがよろこばれるのでしょうか?
前出のギフト総合研究所のアンケートでは、人気があったのは順に「ベビー服や肌着」「紙おむつなどの消耗品」「ベビーカーなどの育児用品」でした。
ベビー服や育児用品はママの趣味やライフスタイルも関わってくるので、選ぶのがむずかしいかもしれません。そういう場合はカタログギフトもおすすめです。
おむつなどの消耗品もよろこばれますが、「実用的すぎ……?」と思う場合は、おむつケーキなどギフト用の商品を選ぶといいでしょう。
>>出産祝いの定番、おしゃれなおむつケーキはこれ【価格別】
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二人目以降のときは?
二人目以降のお子さんの出産祝いには、上のお子さんへのプチギフトもそえるのがおすすめです。
上のお子さんは、赤ちゃんばかりちやほやされて「おもしろくない」「ママを取られた」といった気持ちを抱えがち。
そんなお兄ちゃん・お姉ちゃんに、絵本やTシャツ、靴下などちょっとしたプレゼントをそえてあげましょう。ママにも上のお子さんにも、きっとよろこばれます。
筆者も、二人目の出産時に兄弟でおそろいの服をプレゼントしてもらったのがありがたかったです。
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どうしても「上の子の服を買い足して下の子はおさがり」ということが多くなりがちなので、おそろいの新品は子どもたちもよろこびますし、親の気分も上がります!
最大のコツは「贈る相手をイメージして選ぶ」こと
お祝いで一番大切なのは、相手によろこんでもらうこと。「絶対にこれが正解」というものはありません。
今回ご紹介した基本的なマナーをおさえつつ、贈る相手をイメージしてベストなものを選んでくださいね。