コミックエッセイ:こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~
夫との温度差【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第17話】
ある日、病院からもらってきた体外受精の資料をオットにも見せました。
会話中、「いまだに、どうして子どもが欲しいのかたまに分からなくなるんだ~」と私が呟きました。
とたんにオットの機嫌が悪くなりました。「そんな風に考えるってことは治療がイヤなんでしょ、じゃ辞めよう」
…うーん、なんですぐ極論になるかな~。欲しくないわけではないのです。
でも、注射だ薬だ、と慌しく流れていく治療の中で、ふとそういう風に思うときもあるのです。
オットはそのグレーな部分をよく理解してくれません。
性格上、黒か白か、キッパリどちらかに決まっていないと居心地が悪いようです。
自分でも分からなくて悩んで、でも立ち止まることもできなくて、悩みながらも必死に前に進んでいるつもりでした…。
オットはずっと思っていただろうことを言いました。
「目標がないのに(子どもを望んでいないのに)、そんな気持ちで治療をしてるから成果が出ないんじゃないの?」
私も思っていることを言いました。
欲しい欲しいと言う割には、オットは自分から治療について勉強しようという姿勢が見えないと。
人工授精にトライしていたとき「まだ体温下がらない?」とまだまだ高温期の真っ最中に何度も聞いてきました。
不妊治療に関する本を図書館から借りてきても、オットが読むことはありませんでした。(もともと読書は好きではないですが)その度に、ため息が出ました。
治療は二人でするものではなかったかなぁと。