コミックエッセイ:こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~
夫との温度差【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第17話】
知識が豊富になって欲しいわけではないけれど、気持ちがあれば自然にそういった行動をとるものではないのかなぁと思っていました。
妻が今、どんな治療を何のためにしているのか。オットが分かっていてくれてるのと、無知なのとでは、安心感が全然違うと思います。
理解したうえでの「大丈夫?」と、そうじゃない「大丈夫?」は支えてもらっている感はかなりの差があると思います。
治療を受けるのはほとんどが女性側だから、この温度差はしょうがないのでしょうか。
1人で治療しているみたいな気分だ…と訴えました。
するとオットは言いました。「治療には役割分担があると思っている。だから俺は主治医がこうしてくださいと言えば従う。けれど、ネットや本を見てまで知識を得ようとは思わない。」
キッパリ。意味不明。
役割分担で言えば、たしかに、オットは元気な精子の提供だけ、ですが(笑)。だから俺は勉強しない、って自信満々に言われても…。
話し合いながら、気付きました。
私はそれが不満で不安でした。
もっと理解してよ、私の苦労を分かってよ、治療を変わるのは無理だけど支えてよ~!と思っていました。
治療に前向きなオットは、よいと聞いたサプリを飲んだり、禁煙したりと、自分ができることは努力してくれていました。そこに、更にもっと理解してと求めるのは、私のただのワガママなのか…。
けれども、暗いトンネルの中、何も手がかりがなく進まねばならないとき、オットにはいつも隣にいてほしかったのです。
心細いときその腕につかまりたかった。一人じゃないと安心したかった。
険悪になりながらも話し合った結果、オットも勉強する。私もクリニックに言ったら詳しく教える。分からない言葉があれば、そのつど覚えていく。という風に努力しようということになりました。
私も体外受精までは頑張る。と決めました。
でもやはり少し休みを入れたい…と言いました。
2ヶ月間、治療を休むことにしました。