寝顔が天使のようにかわいい! 医学博士に聞いてみた「疑問だらけの子どもの眠り」
■深い眠りで「脳を休ませる」ことが大事
―― 「眠ること」が大事とは、いろいろなところでよく聞くんですが、そもそもどうして人は眠るんでしょう?
「浅い睡眠のレム睡眠と違い、ノンレム睡眠には1、2、3、4とステージがあります。
出典:
小学生のための早寝早起き朝ごはんガイド - 保護者・指導者向け -
(「早寝早起き朝ごはん」全国協議会)
ステージ1、ステージ2…となるごとに眠りは深くなり、その深い睡眠は脳自体を休ませてくれます。だから、脳が疲れると眠るんですね。
もうひとつは、昼行性の生物として昼間動いて、夜寝るという体内時計をもっているからというのが、人が眠る理由です。その時計のリズムに合わせて眠るんです。
深い睡眠は脳自体を休ませている時間です。その間に、人の体は成長ホルモンが出たり、免疫物質を作ろうとしています。
だから、しっかり寝ておかないと脳が働かなくなり、意欲や気持ちのコントロールなどさまざまなところで影響が出てきてしまうんですね。」
■「良い眠り」を与えるために、できることは?
―― 学力にも影響が出るとは…! 子どもに質の良い睡眠をとらせるために、親が意識すべきことはありますか?
「暗くしてあげることですね。小学校2年生くらいになると、真っ暗にした部屋で怖い話をしたら寝ないこともありますよね。そんな時は、豆電球をつけたりして、臨機応変に。
それから、スマホやタブレットはブルーライトは眠りを妨げます。できれば1時間くらい前には、おしまいにしましょう。そして、部屋は暗くできるなら徐々に暗くして、眠りの準備に入ります。子どもにとって安心で安全な環境を作ってあげるようにしましょう。」
今回は、「夢」の話から、睡眠周期リズム、良い眠りのために親ができることまでたっぷりとお話を聞くことができました。今まで重要視してこなかった「夜の眠り」。
子どもの健康的な成長のために、これからは睡眠の優先度をあげていこうかなと思っています。貴重なお話、ありがとうございました!
<取材先>
医学博士 鈴木みゆき先生独立行政法人 国立青少年教育振興機構理事長
日本睡眠学会所属。前和洋女子大学こども発達学類教授。2001年「子どもの早起きをすすめる会」を小児科医2人と設立し、「子どもの早寝・早起き」の重要性を広める活動をおこなっている。3人のお子さんを育てあげ、現在はお孫さんが2人。日本音楽著作権協会正会員。趣味は「遊び歌をつくること(作詞)」でNHK「みんなのうた」「おかあさんといっしょ」等に詞を提供。
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