【医師監修】子どもの食物アレルギー、知っているようで知らない「なぜ、どうして?」


■この症状が出たら食物アレルギーのサイン?

【医師監修】子どもの食物アレルギー、知っているようで知らない「なぜ、どうして?」

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――乳幼児期の食物アレルギーは日本特有なのですか?

佐藤先生:いいえ、先進国では日本と変わらず患者数は年々増えています。

興味深いのが、原因となる食物の違いです。たとえば日本では鶏卵が多いのに対して、アメリカではピーナッツが多いです。また、ヨーロッパでは牛乳や鶏卵以外に果物やナッツ類の食物アレルギーも注目されています。

食生活の違いが、食物アレルギーの原因となる食物に影響していることのあらわれといえるでしょう。

――食物アレルギーにかかると、どんな症状が現れるのですか?

佐藤先生:いろいろな症状があるのが特徴といえます。食事(授乳)後、しばらくして下記のような症状が現れたら、まずはかかりつけの小児科で診てもらうことをおすすめします。

「皮膚症状」
あかみ、じんましん、はれ、かゆみ、しゃく熱感、湿疹。


「粘膜症状」
白目の充血・はれ、かゆみ、涙、まぶたのはれ。鼻水、鼻づまり、くしゃみ。口の中・舌のかゆみ・違和感、くちびるのはれ。

「呼吸器症状」
のどの違和感・かゆみ・締め付けられる感じ、声がかすれる、飲み込みにくい。せき、のどが「ゼーゼー」「ヒューヒュー」する、胸が締め付けられる感じ、息苦しい。唇や爪が青白い。

「消化器症状」
気持ちが悪くなる、おう吐、腹痛、下痢、血便。

「神経症状」
頭痛、元気がない、ぐったり、不機嫌、意識がもうろうとする、尿や便をもらす。


「循環器症状」
血圧低下、脈が早い、脈が触れにくい、脈が不規則、手足が冷たい。顔色・唇や爪が白い。


かかりつけの小児科で診てもらっても症状が改善されない場合は、専門医が在籍している病院で診てもらいましょう。できれば、食物経口負荷試験を行っている病院か小児アレルギー専門医のいる病院がおすすめです。

・食物アレルギー研究会(食物経口負荷試験 実施施設一覧)
・日本アレルギー学会(専門医・指導医一覧)

取材・文/長谷部美佐


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