引っ込み思案な子供が変わる「とっておきの絵本」とは?
■勇気をもって進む力を身につけるには…
その後も子ペンギンは一人で歩んでいくことに不安を抱きますが、母ペンギンはとにかく前を向いて歩んでいくことで“勇気”と“夢”に出会えると説きます。
「さいしょに ゆうきにであうから
いっしょに あるいていきなさい。きっとゆめにであえるから。
かぜもふくし あらしもくる。
でも かぜは あなたに つよさをおしえて
あらしは あなたに いのちをおしえる。
あたたかいたいように かんしゃをまなび
おいしいおさかなに よろこびをまなぶ。
そして ころんだら おきあがることをまなびなさい」
出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P29-30より
子どもが何かにチャレンジすることを恐れていたら、それはひ弱な心のせいではないかもしれません。誰しも初めてのことや苦手なことには不安をいだくもの。
そんなときに、ほんの些細なことでいいので自分を好きになれるひと言をかけてみてはどうでしょうか。
そうして一歩を踏み出せたら、あとはやり続けていくことで、いつの間にか自分に自信がつき、勇気が持てるようになる。きっと勇気があるから前に進めるのではなく、前に進み続けたことで勇気が後からついてくるのかもしれません。
その後子ペンギンは心の中に生き続ける母ペンギンに支えられながら、太陽に向かって歩み始めます。
「おかあさん おかあさん…
ぼくは ひとりぼっちじゃないんだね。
おかあさんは ぼくの こころのなかにいきているんだ…」
出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P34より
忙しい毎日の中でついガミガミ怒鳴ってしまったり、子どもの欠点ばかりに目を向けてしまったり…。でもひと言でいいので、本人が欠点や悩みに思っていることがじつは素晴らしい長所であることを伝えてみてください。親に見守られているという安心感と自信が、きっとその後の人生を明るく照らしてくれるに違いません。
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『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)
※平成30年度版『いきるちから』日本文教出版刊
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