コミックエッセイ:たんこんちは ボロボロゆかい
学校に行きたくない子どもたち…姉弟それぞれの理由と「不登校のプロ」である母の葛藤【たんこんちは ボロボロゆかい Vol.42】
「学校に行きたくない…」
子どもが入学すれば、誰もが一度は聞くことになる言葉だと思います。
今回は、そんな子どもの言葉と葛藤した、元不登校児である母のお話です。
■プチ反抗期な娘の場合
現在6年生の娘が「学校に行きたくない」と初めて言ったのは、四年生の5月のこと。
慣れない場で緊張して泣き出してしまったり、皆の前で大きな声が出せなかったり…。
大変な学校生活を送りながらも娘は学校が大好きで、よほどのことがなければ、そんな言葉を口にすることはありませんでした。
そんな娘が朝、突然…。
「学校に行きたくない…」
そう言い出したのです。
GWでゆっくりしすぎて気持ちがうまく切り替わらないのか、はたまた、学校で何かあったのかと焦りましたが…。
「いや、本当は行きたいんだけど…学校に行きたくないって言っちゃう…」

それは娘のプチ反抗期による、複雑な子ども心のせいだったようで、
学校は楽しいけど、学校に行きたくないと言って親をびっくりさせたい。
そんな気持ちからの発言だったそうです。
「そっか…まあ、ママは不登校のプロだから
何かしんどいことがあったら言ってね」
「うん! 不登校のプロ!」
何を隠そう、私は小学校から中学校にかけて不登校を経験した不登校のプロ。
もし子どもたちが学校に行けなくなっても動じることはない…。
(と思っていたけど今なかなか動揺している)
そうどっしり構えて、子どもたちを見守っていました。
■とびきり朝に弱い息子の場合
ちょっとした反抗心で「学校に行きたくない」と言い出した娘の一方で、当時、小学1年生だった息子の「学校に行きたくない」は、なかなか手ごわいものでした。
まず、とびきり朝に弱い息子は、叩き起こすのも一苦労。
眠り姫のように深く眠りにつく息子は、登校10分前にやっと起きることも多々あります。
そんな息子はGW明けの5月、やはり長い休みが体にしみついてしまったようで、
「学校行かない…」
そう言いだしたのです。

大人だって長い休み明けは仕事が面倒になってしまうもの。
ですが、うちの子どもたちが通う小学校は5月に運動会があり、その練習の総仕上げはこれからです。
息子にとっては初めての小学校での運動会。
簡単に休ませていいものか…。
悩みつつも私は不登校のプロ。
その日はひとまず、休ませることにしました。
「あしたはいく」
親が何も言わずともそう呟いた息子は、宣言通り、翌日には何もなかったかのように登校していきました。
息子はその後も、定期的に「学校に行きたくない」日がやってくるのですが、どうも一日休むとリフレッシュできるようで、翌日にはダッシュで登校し、楽しそうに帰ってきてくれます。
クールなようで、意外と気をつかうタイプの息子。
息子なりに限界がくる前に、教えてくれているのかもしれません。