解説は読むな、◯◯展を狙え! “子連れ” 美術鑑賞 5つのコツ
お子さんとの鑑賞目的で美術館に足を運ぶときは、混雑が予想される展示や、混み合うタイミングを避けることをおすすめします。
大きな美術館では、常設展示(美術館が所蔵する作品の展示)と特別展(作家やテーマに沿った展示)の両方を準備しています。常設展示のほうが比較的空いていて対話しやすいので狙い目です。
ジャンルとして特におすすめなのは現代芸術。現代美術の展示会場では、比較的対話しやすい自由な雰囲気で鑑賞できます。絵画だけではなく、彫刻や映像作品など多岐にわたるので、小さな子どもも飽きずに楽しめるでしょう。空間全体を作品とし、見ている者が作品の中に入り込めるインスタレーション作品などもあり、子どもたちにとってたくさんの刺激となる機会が得られるはずです。
近くに複数の美術館や企画展示がある場合、どこに行くべきか迷ってしまうことも多いもの。
どこの美術館でどのような美術展が催されているかを知りたいときは、個別の美術館のホームページで検索する前に、美術雑誌で確認するのも手です。
たとえば、月刊誌『芸術新潮』(新潮社)、『月刊ギャラリー』(ギャラリーステーション)、隔月刊誌『美術手帖』(美術出版社)などが定期的に刊行されています。これらの雑誌には、全国の美術館の展示スケジュールや展示内容が紹介されていることも多く、子どもと行きたい展示を選ぶのに使えます。
特に『芸術新潮』1月号には、東京のミュージアム100「子どもと行きたい美術館」特集があるので、東京近辺にお住まいの方々の参考になるでしょう。
2. 家族で1日楽しめる!芸術祭も◎
各地で開催されているビエンナーレ(2年に一度の芸術祭)やトリエンナーレ(3年に一度の芸術祭)もおすすめです。
たとえば昨年は、65万人以上が来場した「あいちトリエンナーレ2019」や、瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代美術の国際芸術祭「瀬戸内国際芸術祭2019」が開催され、話題となりました。今年は、横浜の「ヨコハマトリエンナーレ2020」(7〜10月)・さいたまの「さいたま国際芸術祭2020」(3〜5月)をはじめ、東京・千葉・長野・北海道・広島・兵庫・奥能登など、全国各地で芸術祭が開催される予定です。家族のお出かけスポットとしても楽しめるはずですよ。
3. この時期のおすすめは「美術大学卒業制作展」
毎年1月から3月にかけて、全国の美術系大学や専門学校で卒業・終了制作展が開かれています。