煮物にはドレ? 料理の味を決める醤油の種類と使い分け5つ
日本の食卓になくてはならない調味料の“醤油”。ひとくちに醤油と言っても、実はさまざまな種類があるのをご存知でしょうか。
醤油を料理によって使い分けることで、よりいっそうおいしさを引き出すことができるのです。
今回は、醤油の種類とその使い分けについてご紹介します。
●醤油の種類と使い分け
●(1)濃口醤油
全生産量の8割以上を占めていると言われており、多くの人になじみのあるのがこの濃口醤油です。
透明感がある赤みがかった色が特徴で、塩分は16〜17%と醤油の中では比較的低い値となっています。
醤油本来の味わいを持った醤油で、料理にしっかりと醤油の味を付けたいときにうってつけです。
味のバランスが良い醤油 なので、何を使うか迷ったときにはまず濃口醤油を使うようにすると、大きな失敗をすることはないはずです。
●(2)うすくち(淡口)醤油
濃口醤油に対してやや薄めの色をしていますが、塩分は19%程度と醤油の中では一番高くなっています。全体の醤油に対する生産量は1割程度。
香りも控えめですが、ダシと組み合わせて使うことでうまみが増す のが特徴です。
主に関西で使われることが多く、食材の色を変えずに調理できるため、煮物などの色合いをキレイにしたい場合に使うといいでしょう。
濃口醬油にくらべて発酵・熟成をおさえてあるため色が薄く、苦みなどもマイルドになっています。
●(3)たまり醤油
作られているのは主に中部地方で、原材料が大豆中心であることが特徴です。
大豆のタンパク質成分が豊富に含まれているので、とろみのある醤油 になっています。
熱を加えることでキレイな色味となるため、照り焼きなどにおすすめの醤油で、せんべいを加工する際にもよく使われます。
●(4)再仕込み醤油
国内の生産量はわずか1%。塩分は14〜16%程度で、名前の通り2度の醸造を経て作られるのが特徴です。
通常の醤油を作るときに行われる加熱処理がされず 、「甘露醤油」「さしみ醤油」と呼ばれることもあります。
とろみが強く味も濃厚ですが、価格が高いために普段の料理に使うには向かないかもしれません。多くは卓上用の醤油として使われます。
●(5)しろ醤油
愛知県の碧南市で生まれたしろ醤油は、一見醤油とは思えないような琥珀色 をしており、国内の生産量は1%に満たないほど。
たまり醤油が主に大豆を使って作られるのに対し、しろ醤油は蒸した小麦を主原料として作られます。