夏を涼しく! “クールシェア”のメリットと地域の取り組み方
徐々に気温が上がり始め、薄着で街を歩く人も多くなってきました。
しかし、過ごしやすい季節は短いもの。すぐに灼熱の太陽が照りつける真夏がやってきます。
夏場をできるだけ快適に過ごそうと、 クールビズやスーパークールビズなどの取り組みが国をあげて主張されるようになり、すっかり定着したようにも思えます。
そんな中、“クールシェア”という取り組みが呼びかけられており、注目を集めているようです。
●クールシェアとは
クールシェアとは、平成24年度から環境省によって呼びかけが始まった取り組みのこと。
夏の暑い日、一人一台、一部屋に一台のエアコンをやめ、涼しく感じられる場所をみんなで共有しよう というもので、節電や温暖化防止を目的としています。
人がバラバラの場所にいてそれぞれが涼みたいと考えてしまうと、多くの場所でエアコンを使用しなければならなくなりますよね。
家庭であれば家族みんなが一部屋に集まったり、外出先では図書館などの公共施設をみんなで使ったりすることで、効率的に快適に過ごそうというものなのです。
近年、自治体や企業を中心 に、クールシェアの取り組みを推進するところが増えつつあります。
●クールシェアのメリット
クールシェアのメリットとして最も大きなものは節電効果。夏場の電気使用量のうち、半分以上がエアコンによるもの とも言われています。
大勢の人が一か所に集まって涼を取ることで、それ以外の場所ではエアコンをオフにすることができるでしょう。
家の中であっても、家族みんなが別々の場所にいたのではそれぞれの部屋でエアコンを稼働させる必要がありますが、一部屋に集まっていれば一台で十分。
最近では街ぐるみで協力体制をとり、クールシェアスポットとして登録されている場所をマップにまとめ、訪れた人に飲み物のサービスなどを行っている ところもあるようです。
これによって、近所の人と交流を持てる場になる という側面もあると言えるはず。
決して暑さをガマンするというものではなく、涼を分かち合おうというのがクールシェアの考え方と言えるでしょう。
●クールシェアに適した場所
誰でも利用することができ、無料なことも多い公共施設はクールシェアスポットとして活用しやすくなります。図書館やスポーツ施設、美術館などはその代表的な場所と言えるでしょう。
また、屋外の公園などでも、緑のカーテンがあるような場合 には立派なクールシェアスポットとして活用できるはずです。