2016年3月25日 19:00
湿潤療法って? 多くの人が勘違いしている「傷口の正しいケア方法」
こんにちは、ママライターのfurahaです。
育児中のママにとって、子どものすり傷・切り傷は日常茶飯事のこと。パパ・ママ世代が子どもだったころは、 ケガをしたら消毒をして乾燥させるのが常識でしたが、実はそれが間違った対処法であることご存じですか!?
医学的にも証明されている、正しい傷の治し方を確認してみましょう。
●A. 傷口は消毒しない! 水で洗うだけでOKなんです!
昔はケガをしたら、真っ先に消毒をしていました。これは、消毒をすることで細菌の繁殖による傷口の化膿を防ぐため。
しかし、最近の研究では、傷を治す際に消毒液を使うことに関して以下のようなことが分かっています。
・消毒液は細菌だけでなく、傷を治そうとする皮膚の細胞まで殺してしまって逆効果
・消毒液だけで傷口の細菌を完全に消すことはできない
・そもそも、多少の細菌が残っていても傷口は治る
・消毒液を使うことは傷口の治りを遅くすることになる
従って、ケガをしたときに消毒液を使うのは間違い。傷口は水でキレイに洗うだけで充分です。
●傷口の乾燥は×。早く治すためには湿潤療法を!
消毒と並んで、ケガをした際の常識だと考えられていたのは、傷口を乾燥させること。ガーゼやそれに変わる働きをする“絆創膏(ばんそうこう)”を貼っていました。
しかし、これも間違い!傷を治すためには、皮膚の細胞を増やして傷口をふさぐ必要があるのですが、乾燥するとその皮膚の細胞が死んでしまう のです。
ケガをしたまま放置しておくと、傷口から体液が出てジュクジュクになりますよね?
かつては、ジュクジュクをガーゼで吸い取って乾燥させるのが傷を治す早道だとされていましたが、実はこのジュクジュクが傷を治すのに重要な働きをしていたというわけです。
そして、この傷口を乾燥させない治し方のことを“湿潤療法” といい、今では傷治療の新常識となっています。
ちなみに、昔の対処法通り傷口を乾燥させるとカサブタができ、「カサブタはめくってはいけない」と言われましたが、これはかさぶたの下の乾燥していない状態のところで皮膚が細胞を増やして傷を治そうとしているため。
しかし、子どもはついつい気になってかさぶたをめくるので、傷の治りが遅かったわけです。
●傷口はラップかモイストタイプの専用パッドで覆う!
それでは、傷口を乾燥させないためにはどうすればいいのでしょうか!?
おすすめなのは、ガーゼではなく、ラップで傷口を覆う方法 。