スポーツ現場のハラスメントに保護者として何ができるのか、「NO!スポハラ」活動ワークショップレポート
ワークではハラスメントが起きやすい環境や動機、ハラスメントを正当化する気持ちを書き出し、分類した
■スポハラを予防するために保護者ができること
松井陽子さんのワークでは、スポハラを予防するために「保護者ができること」「保護者だけではできないこと」をグループで議論しあい、出た内容を発表しました。
グループワークの結果、このようなアイデアが発表されました。
・親子のコミュニケーションを深める
・子どもをもっと理解する
・悩みがあったら言いやすい関係性を作る
・子どもの話をよく聞く
・自分の子だけでなくチームの他の子ともコミュニケーションをとり、つらい事がないか探る(練習の時や自宅に遊びに来た時などに声をかける)
・指導者との対話を増やす、関係性を構築する
・ほかの保護者とのコミュニケーションをもっととる
・子どものスポーツに求めるものが何か、ほかの保護者とも話し合う(スポーツは楽しいもの、今日の結果だけでなくもっと先を見ようと共有したい)
・NO!スポハラ活動を紹介する
このワークショップに参加するほどハラスメント根絶への意識が高い保護者の皆さんも、これまで「保護者として自分に何ができるのか」を考えたことはあまりなかったようで、このワークに苦戦する方もいました。
それでもグループのメンバーと話しあう中で、自分なりの「保護者の心得」を3つ決めて書き出し、すべてのワークが終了しました。
■仲間作りが「NO!スポハラ」のカギ
ワークショップでは、スポーツ・ハラスメントはこのような関係でも起こり得ることが伝えられました。
例
・指導者から選手
・指導者同士
・先輩から後輩
・保護者から指導者
指導者の暴言だけではありません、選手同士、保護者から指導者への心ない声などもハラスメントになるのです。それによって、楽しいはずのスポーツが苦しいものでしかなくなってしまいます。
「NO!スポハラ」活動の実行委員である土屋裕睦さんは、閉会のあいさつの中で、「賛同者を作ることの大切さ」を伝えました。プレーする選手も、指導者・チーム関係者も、保護者もそれぞれをリスペクトしあい、誰もが安全・安心にスポーツを楽しめる社会にするのが「NO!スポハラ」活動の目的ですが、一人で行うのは難しいこともあります。
仲間作りが「NO!スポハラ」のカギ、という土屋さんの言葉に、参加者の皆さんは大きく頷いていました。