ライフオーガナイザーとして、心地のいい空間作りを提案する、宇高有香さん。<前編>に続き、ママも子どもたちも笑顔でいるために考えた、収納のアイデアと厳選アイテムをご紹介します。
■将来的な使い方を考えた、もの選び
宇高さんの家には、無駄なものが一切ないような気がします。それは、今必要なものでも、将来的な使い方を考えて選んでいるから。
例えば、娘さんの
絵本入れは、市販の収納ボックスに板とキャスターを付けたもの。
以前から使っていたという、プラスチック製の収納ボックスを可動式にDIY。ぴったりくる収納用品がない場合は、手作りをすることも。これならたくさん絵本を入れても、有咲ちゃんの力で簡単に動かせます。
「小さな子どもにとって、本は重いから、立てていても倒れてしまうことが多いですよね。でも、このボックスなら子どもでも片づけやすいです。うちにはスペースがあまりないので、これにはこれ、と専用のものは設けずに、成長に合わせて用途を変えられるものを選んでいます。
これはハンガーラックの下にもちょうど入るサイズなので、大きくなって使わなくなったら、リュックなどを入れようと思っています」
また、お絵描き用のデスクにもぴったりの、
シェーカーキッズチェアは、息子さんがワークショップで作ったのだそう。
老舗家具店の「広松木工」のワークショップで、通吾くんが作った椅子。次は有咲ちゃんも挑戦する予定。
「テープの色も自分で選んで、編んで作りました。自分で頑張って作ると、子どもも大切に使いますよね。大人が座ってもしっかりしているので、子どもの高さに合わなくなったら、かばんの一時置きとして長く使っていきたいなと思っています」
■子どもに任せて、口出しはしない
宇高さんのお子さんたちが自分でできることは、まだまだあります。有咲ちゃんはなんと2歳になる前から、保育園から帰宅してすぐに、リュックから汚れものを出して
ランドリーバッグに入れ、かごから翌日に必要なものを出して準備をしているのだとか。
「一番簡単な“投げ込むだけ”の方法で、
“子どもが自分でできる=ママが楽になる”仕組みを考えました。玄関から入ってすぐの場所に、見た目がおしゃれな収納用品を置いて使っているので、生活感も感じなくてすみます。息子もハンカチやティッシュ、靴下をここから準備して出かけています」
左から、部屋着やエプロンを入れるかご、ランドリーバッグ、保育園グッズやハンカチなどを入れたかご。布をかけると、インテリアの邪魔になりません。
自分でできたことには、口を出さないのが、宇高さんのやさしさ。そのために、自由に使っていいスペースを決めることも。子ども部屋の前の壁には、マスキングテープで額縁のように枠を作り、子どもたちそれぞれが思うように飾っていいスペースにしています。
マスキングテープの中は、それぞれが自由に使ってもいいスペース。お気に入りの絵や折り紙を貼り、嬉しそうな有咲ちゃん。
「お絵描きした絵をすぐに捨てるのは嫌だけど、全部残していてはたまる一方。何をどんな風に飾るかは、子ども任せ。テープがはみ出ていても、貼り方がぐちゃぐちゃでも一切口出ししません。
こういうスペースを作ると、ほかのところには貼らないし、本人たちの気持ちも優先できます。シールだと跡になってしまってストレスになりますが、マスキングテープならきれいにはがせるし、簡単にちぎって貼れて、見た目もかわいいんです」