「連絡も取れない元彼と会いたい」と題する投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。
最近結婚が決まり、遠方に引っ越すことになったというトピ主さん。「引越前にやりたいことや会いたい人」を考えたところ、元カレの存在が浮かび上がってきたそうです。電話には出てくれないものの、共通の友達もいるため「会おうと思えば会える」そうで、一度でいいので彼に会うか話すかしたい、と思いをつづっています。
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相手側の意向は、「行動」からも推測できる
彼はもともと長い間、友人だった男性。とてもいい関係で、居なくなってほしくないという思いから、「恋愛感情ではないのに告白してしまった」とか。しかし結局、交際は上手くいかず振られてしまい、その際、トピ主さんは彼にひどいことも言ってしまったそうです。
別れて1年後、彼が怪我をしたと聞いて電話をかけ、「私のことを許してくれたら連絡してほしい」と伝えたものの、その後3年間、トピ主さんがお酒の勢いで何度か電話をかけてみても、彼は出なかったそうです。
電話の際、こちらが酔っているかどうかは相手が知り得ないこと。つまりこの3年間、彼は「トピ主さんと話すこと」を望まなかった、ということでしょう。気持ちはどうあれ、少しでもトピ主さんと話したければ一度くらいは電話に出たでしょうし、出られなくとも「かけなおす」という選択肢があったはずです。
「行動しない」というのも、ひとつの大きな意思表示。そう考えれば、「彼は自分と連絡を取りたくないのだろう」と判断し、そっとしておくのもひとつの愛情・思いやりの形ではないか……とも感じました。
「自分の気が済むほう」を選択すれば、さらに距離ができる可能性も
さりながら、投稿には「会えば必ず嫌な顔はしないのはわかっている」という記述も。彼はきっとこれまでも、トピ主さんの気持ちに寄り添ってくれるような人だったのでしょうね。「私の自己満で彼を苦しめていいのか」と気遣う気持ちもつづられていますが、今のトピ主さんは「とにかく一度会って全てを伝えれば、もう酔って電話もしないし、自分の気も済むだろう!」という強い思いに駆られているようです。
連絡をしてみないことには諦められない! と思うならば、できるだけ真摯に、友人づてにでも会いたい気持ちを伝えてみるのが一番だと思います。ただし、
相手の気持ちよりも、自分の気が済むほうを優先すれば、よりいっそう心の距離は遠のいてしまうかもしれない。彼のなかでの“思い出”の印象をさらに濁してしまう可能性があることは、心得ておくといいでしょう。
また、今の彼には大切な女性がいて、その人を傷つけるようなことはしたくないから電話に出ない、という可能性も考えられます。トピ主さんの婚約者だって、元彼に連絡をしたことを知れば傷つかないとも限らない。
連絡を取ることで、「自分と彼以外にも影響を与える可能性がある」という点も考慮はしておきましょう。
“感傷”をどう処理するのがベストか、考えてみよう
投稿から察するに、トピ主さんは今も「彼に許してほしい」という気持ちがあるようですね。「(彼の)おかげで人に愛されることに怯えないで、結婚を決められた」といった感謝の気持ちも伝えたい……とのこと。
ただ、トピ主さんは既に一度、電話で謝っています。その後、連絡が取れないということは、彼の中では「済んだこと」あるいは「もう考えたくないこと」になっている可能性も感じます。
悪いことをしたと反省するときは、まず謝るのが先決です。しかし謝ってもダメならば、責任を持って自分のしたことを受け止め、その後の教訓としていくほかありません。「暴言を吐いて彼を傷つけたのは事実だし、その行動に責任を取ろう」というふうに考えてみると、諦めがつきやすいかもしれませんね。
思いが募って苦しいならば、“出さない手紙”だと割り切って、紙やメモに気持ちを書きつづってみるのがおすすめです。直接、相手に渡したり送ったりしなければ、誰に迷惑をかけることもない。昇華できない思いというのは古今東西、多くの芸術作品にもなっていますよね。
感傷はとかく独りよがりなものですし、“甘く苦い青春の思い出”として、自分だけのものにしておくのも一種の美学ではないかな、とは思います。
もちろん、それが絶対的な正解ということではありませんし、連絡をした結果「彼に会えて話して満足」となる可能性もゼロではありません。気持ちをぶつけてみなければ気が済まない! 拒否される(嫌われる)覚悟も持てる! ということならば思いきって連絡してみるのもひとつです。
行動がもたらす影響や結果を十分に検討した上で、最終的には、ご自身の信念と照らし合わせながら判断してみてはいかがでしょうか。
(外山ゆひら)